推しの子 日輪の愛   作:BLOODRAIN

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鬼滅の刃と推しの子を見て思いついた自己満足の物語です。


闇に注す日の光

この世界は美しい。

この世界に生まれ落ちることが出来ただけで幸福だと思う。

 

 

ある日、ある場所で1つの産声が上がった

 

『うぇぇぇぇぇぇん‼︎』

 

『元気な男の子ですよ!』

 

とある病院の分娩室。そこでまた1人の赤子がこの世に生まれ落ちた。

 

しかし、その赤子の額には

 

まるで炎の様な赤い痣が出来ていた。

 

 

 

 

私の名は暁星縁壱(あけぼしよりいち)。歳は今年でちょうど20歳になる。今は街を歩いているのだが人とすれ違う度に皆が私に振り返る。

しかし原因は分かっている。街のガラスを覗くとそこには私の顔が映し出されている。切長の燃える様な赫灼の瞳。癖の強い腰あたりまで伸びた赫髪。そして目を引くのは何より私の額の左半分にある炎の様な赤い痣だ。この痣は生まれつきの物だ。両親からの話では病気ではない様だが幼い頃は周りから気味悪がられたことも何度かある。

しかし私は気になどしていない。

 

そしてもう一つ私には秘密がある。

 

それは前世の記憶を持っていることだ。私の前世の名は継国縁壱。戦国の世に生まれ鬼の祖、鬼舞辻無惨と戦ってきたが最後の最後に取り逃してしまい。最後は鬼となった双子の実の兄、黒死牟こと厳勝と戦い最後の最後に命を落としてしまった。私は守るべきものを守れず、為すべきことを為せなかった男なのだ。しかし私は皮肉にも前世と同じ姿で再び生を受けてしまった。私が竈門家に必ず継承すると約束を交わし、託した日の呼吸の型と花札の耳飾り。

この時代には鬼はおらず、後の時代の者たちが無惨を討ち取ることが出来たのだろう。約束を最後まで果たしてくれたことには感謝の意しかない。それだけで私は救われた。

だからこそ改めて私は感謝したい。戦もなく鬼もいないこの時代に生まれたことを

 

そう思えば今を幸せに生きることが出来ているのだから

 

そう言い聞かせ、再び歩を進めた。

 

「・・・」

 

「っ⁉︎」

 

今、横を通り過ぎた黒いパーカーを被った青年。手には白い薔薇の花束を持っていたが花束の中に鋭利なナイフを隠し持っていた。

これは私が生まれながらに持っていた『透き通る世界』と言われる力。人や物を透かして見ることが出来るのだ人に使えばその物の内蔵、筋肉、骨格、血管に至るまで見通すことが出来る。

今の青年、明らかに不審な行動。動悸も少々荒かった。

私は不吉な予感を感じ。その青年の後を追った。

 

青年はとあるマンションのエレベーターに入っていった。私も階段を使い後を追う。

エレベーターが止まり。青年が降りてきた。

私は気づかれぬ様、様子を伺う

青年はとある一室のインターホンを押した

扉が開き。顔を出したのは艶やかな黒髪を靡かせた美しい女性だった。青年は何度か言葉を発した後、花束に隠し持ったナイフを構えた。

 

『ごおぉぉぉぉ!』

 

私は肺に溜まった空気を吐く。その瞬間、私に流れる血流が急加速を始め。体が燃える様に熱くなり私は駆け出した

 

 

 

 

 

 

アイ side

ドーム公演当日。朝に誰か尋ねて来たので社長かと思いドアを開けた。でもそこにいたのは

 

「ドーム公演おめでとう。双子の子供は元気?」

 

黒いパーカーのフードを頭まで被った私と同年代くらいの男の子だった。手には綺麗な白い薔薇の花束を持っている

でも次の瞬間、花束で隠したナイフを私に突き出して来た。それを見た瞬間、頭には今までの記憶が流れて来る。アクア、ルビー、佐藤社長、ミヤコさんと過ごした楽しい記憶。

これが走馬灯って言うのかな?

じゃあ私、これから死んじゃうの?

まだ本当の愛も見つけられてないのに?

アクアとルビーを遺して死んじゃうの?

嫌だよ。まだまだこの子たちと一緒に暮らしたいのに

2人がどんな大人になるのかを見届けたいのに

 

そんな私の内心などお構いなしに突き出されたナイフはどんどん私に迫って来る。刃先がもう刺さると思った瞬間

 

 

 

 

「ぐふぅう⁉︎」

 

 

男の子の体が横から来た何かにぶつかって崩れ落ちた。それと同時に私に刺さりかけていたナイフも床に転がった。

男の子の側には背の高い男性が立っていた。腰までありそうな長い赫髪を後ろで縛り。服は黒いズボンに革靴、白のワイシャツに黒のベストを着ている。

 

「っ?」

 

私はあまりの出来事にその場にへたり込んでしまう。すると男性が膝をついて穏やかな声音で声をかけて来た。

 

「大丈夫か?どこかケガはしていないか?」

 

心配してくれた男性に私は顔を上げて始めて男性の顔を見た。私の瞳よりも深い赤色の切長の瞳。顔つきは凛々しく。そこらのイケメンよりかっこいい。そして目を引く左の額から広がる赤い炎の様な痣。私はしばらく男性の放つ独特の雰囲気に魅入ってしまった。声を発しない私に男性は心配してくれたのか

 

「どうしたのだ。まさかケガを⁉︎」

 

「あ、ううん!大丈夫、ケガは何もしてないです!」

 

心配してくれた男性に私は慌てて返事をした。すると男性は胸を撫で下ろし息を吐く。柔らかな笑みを浮かべた。

 

「そうか。良かった」

 

その笑みは凛々しい顔とは打って変わり。とても朗らかでまるでお日様の様な笑顔だった。それは私が今まで見てきたどの笑顔よりも人間見に満ちていた。

 

「アイ、大丈夫⁉︎」

 

「ママ!」

 

アクアとルビーが今から駆け出して私の元に駆け寄って来てくれる。ルビーなんて涙浮かべてる

 

「ん?君の子供たちか?」

 

「え?う、うん。っ!」

 

しまったこのことは隠し通さなきゃなのに、あの笑顔の暖かさについ答えちゃった。どうしよう。アクアとルビーも慌てて男性を警戒する様に見つめる。でも男性は変わらず暖かな笑みを浮かべてアクアとルビーの頭を軽く撫でてあげた。

 

「大丈夫だ。君たちの母上のことは誰にも話さない。幸せな家族を引き裂くようなこと。私はしたくはない」

 

この人、本心から言ってる。ずっとアイドルとして嘘の愛を振り撒いて来た私には相手の嘘が分かる。この人は心から私たちを心配してくれている。

 

「そうだ!アイを刺そうとしたアイツは⁉︎」

 

アクアは慌てた様に近くを見渡すと近くに黒パーカーの男の子が倒れている。

 

「意識を失っているだけだ。数時間もすれば目を覚ますだろう」

 

どうやら殺しちゃった訳では無くて良かった。その後は男性が警察に電話してくれて。私は社長に電話を入れた。

事情聴取は後日受けることになり。ドーム公演は不安な声も上がっていたけどなんとか大成功を収めた。

 

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