『旧約 死神録 死神の起源』より。
♯1死神
街が燃え盛り、人々がそれに巻き込まれる。僕たちは迫りくる炎から逃げていた。やがて炎は僕たちに近づき、、、
『『うわぁぁぁあああああああぁぁあああああああ!!』』
『、、、え?』
僕は突き飛ばされ、両親が火だるまになっていた。
『逃げろ!咲良!』
『逃げて!』
『お父さん!お母さん!』
やがて、黒焦げになり、何も喋らなくなった。齢5つの頃に経験した、僕の最初の喪失だ。
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目覚まし時計が鳴り響き、眠ってた僕の脳が起きろ!と喚き散らす。僕は体を起こすと、置いてあったスマホの目覚まし時計の設定をオフにした。なんで目覚まし時計なんか設定したのだろう。昨日の僕を殴りたい。そう思いながら再びベットに潜ろうとすると、電話が掛かってきた。僕は電話に出る。
「もしもーし。今から二度寝するので電話に出られませーん」
『咲良!今日は定例会議だって事を忘れたのか!後15分で会議が始まるぞ!』
「体調悪いんでサボりまーす」
『いいから来い!お偉いさんが来てるんだ!死んでもサボるなよ!』
「はいはい。わかりましたよ」
僕は電話を切ると、寝巻きから制服に着替える。歯を磨いて外に出る準備を終えると、僕は外に出て、玄関にあるバイクに跨る。ヘルメットを被り、アクセルを吹かし、出発するのだった。
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E.K(evil.killer)は政府非公認の悪霊殲滅組織だ。悪霊についてはまた後ほど話すよ。僕はバイクを駐輪場に停めると、入口の指紋認証装置に親指で触れ、扉を開く。中に入ると、会議室まで長い階段を登り、また長い廊下を歩く。会議室の前までたどりつくと、扉のスキャン装置にスマホを読み込ませる。
『スキャン成功』
『E.K南沢支部所属、死神コード:R、守条咲良、確認』
『入室、許可します』
アナウンスが終わってすぐ、扉が開いた。僕はこっそり入室すると、気配を消して、自分の席に向かおうとしたところで、
「何をしとるか貴様」
「あ、バレた」
上司にバレた。
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結果的に言えば、会議開始2分前に来たのでギリギリセーフだ。なのに僕は会議前に怒られている。なんでだろうか。
「咲良、貴様、今回で何回目だ」
「いやぁ、多すぎて覚えてないですね」
上司こと、相澤サンの拳骨をギリギリで避ける。相澤サンの額に青筋が見えるが知った事じゃない。そんな僕たちの前に大柄な初老の男が近づく。相澤サンが敬礼した。僕も一応敬礼する。
「いいじゃないか相澤くん。キミが守条咲良(かみじょうさくら)くんだね」
「は〜い。死神コード:R、守条咲良で〜す。どこで僕の事を?」
僕はただの地方の支部の人間だ。まぁ、こんな組織に所属してる時点で普通の人間じゃないけどね。初老の男が続ける。
「私はE.K本部長の御堂完二(みどうかんじ)。キミのことは本部でも噂になってるよ。南沢支部のぐーたらの癖に天才の死神だって」
「いや〜天才だなんて照れるなぁ〜」
御堂サンは見る目があるらしい。
「ぐーたらなとこも言われてるぞ。咲良」
「嬉しい気分を壊さないでくださーい相澤サン」
僕はそう言うと、自分の席につく。そして机に突っ伏したのだった。
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〜???side〜
陽炎街(かげろうがい)。関東のどこかにある小都会。東京よりかは人口が少ないが美味しい食べ物や、遊ぶための施設も充実している。私はこの街の生まれでよかったと常に思っている。今日は学校が休みで、友達と2人で遊びに出掛けていた。
「ねぇ、次はどこいく?」
「うーん、、、とりあえず、クレープ食べに行きたい!」
そう言って、友達の手を引いて歩いていると、1人の少年とぶつかった。少年は倒れたまま動かない。
「だ、大丈夫!?」
私は少年の意識を確認するために近づいた。すると、すーッと音が聞こえた。まるで寝息みたいな。
「あれ?寝てるだけ?おーい、起きて!」
「、、、んあ?」
少年は目を覚ますと、背伸びをして、起き上がる。
「いや〜ごめんごめん。最近まともに寝てなくて〜」
そう彼はおどけたように笑う。友達は、彼に対し、
「まともに寝てないからって、路上で寝る?」
と聞いた。彼はアハハと笑い、
「グゥ、、、」
また寝た。
「ちょっと!?起きてよー!」
街中に、私の声がこだました気がした。
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屋台で買ったクレープを近くのベンチで食べながら、私は彼に目を向ける。彼は私と目が合うと、フッと笑う。彼はクレープを食べ終えると、私たちにお礼を言う。
「いや〜ありがとね!クレープ奢ってくれて。朝から何も食べてなくて」
「気にしないで。この街は初めて?」
友達がそう聞くと、彼は答える。
「初めてだよ。この街にある陽炎学園に通う予定でさ、学生寮を探してるんだけど、どこか分かる?」
「あ、それなら案内するよ!私たちも寮暮らしなんだ!」
「さんきゅ〜。僕、守条咲良って言うんだ〜。キミたちは?」
「私は沢上里香(さわがみりか)って言うんだ!」
友達、里香が自己紹介したので、私も自己紹介することにした。
「私は速水心花(はやみしんか)。よろしくね。守条くん」
「よろしく〜。沢上サン、速水サン」
彼は手を差し出す。私と里香は彼と握手したのだった。
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〜咲良side〜
学生寮に着いた後、速水サンたちと別れ、自分の部屋に入ると、僕はベッドにダイブする。日が暮れてきたので眠ろうとしたところで、僕はあることを思い出した。
「あ、御堂サンに電話するよう言われてたんだった」
僕はスマホを取り出し、御堂サンに電話をかける。2コール目で、御堂サンが電話にでた。
『もしもし。そろそろ学生寮に到着した頃だと思ったよ』
「お〜、御堂サンエスパーですか?」
まさか何処かで見てたのでは?御堂サンが言う。
『着いて早速なんだけど、キミに仕事を与えたいんだがね』
仕事?嫌な予感がするんだけど。御堂サンは続ける。
『中央通りの裏路地だ。悪霊の反応をキャッチした。』
「その悪霊を僕に倒して欲しいってことですか?」
僕がそう聞くと、御堂サンは答える。
『その通り。キミの強さを確かめるのに丁度いい』
「いいですよ〜」
『では、いい結果を求む』
御堂サンはそう言うと、電話を切った。僕はため息をつくと、ベッドから出て、ハンガーにかけてあるコートを着る。部屋から出ると、目的地へ向かうのだった。
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〜???side〜
中央通りの裏路地。月明かりに照らされてはいるが、暗くて周りがよく見えない。それもあってか、やや不気味だった。ワタシは裏路地を歩きながら、とある存在を探していた。すると、何処からか声が聞こえる。
『どうしたのお嬢さん。探し物かい?』
「いや、今、見つけた」
ワタシはそう言うと、懐から出した銃で攻撃した。
『何!?』
ソレは建物の影から出てくると、屋根に飛んだ。ソレはクモを模した顔をしており、背中に無数の蜘蛛の足が生えている。
「悪霊、スパイダーエビル。殲滅命令により、殲滅する」
ワタシは奴に銃を連射する。奴は隣の建物にクモの糸を放つと、その場所に移動した。そして、ワタシの足元に奴は口から毒針を発射した。ワタシは倒れ込む。
「クッ」
『死ねぇ!』
奴は毒針をワタシに放つ。ワタシは目を瞑る。でも、毒針はワタシにあたった感覚がしなかった。目を開けると、コートを着た少年が毒針をナイフで弾いていた。ナイフは毒の影響で溶けてしまった。
「このナイフ使えないなぁ。悪霊の毒に耐えられないなんてな〜」
少年はワタシの方を向くと、手を差し伸べてきた。
「大丈夫〜?」
「助かった」
ワタシは少年の手をとると、立ち上がる。少年は言う。
「逃げてって言いたいとこだけど、キミ、逃げる気ないよね?影に隠れてな〜」
ワタシは頷くと、近くの建物の影に隠れた。ポケットからスマホを取り出す。カメラアプリを起動した。少年は懐からベルトの様なものを取り出し、装着した。悪霊がソレを見て驚く。
『そ、そのベルト、まさかおまえ、、、死神か!?』
「お〜、ご名答。やっぱり悪霊の間で死神の名前は有名なんだね〜」
少年はそう言うと、ベルト帯につけてあるホルスターから1枚のカードを取り出し、ベルトに横向きに挿入した。
『ラビット』
少年の背後に黒装束でウサギのドクロの死神が現れる。
『ARE YOU READY?』
少年はニヤリと笑い、唱えた。
「変身」
少年はベルトに付いている鎌を下ろし、ベルトの真ん中にある水晶を真っ二つに割った。
『グリムアップ』
死神は装甲に変わり、少年を包み込む。
『ラビットグリム』
少年の姿は黒の装甲、ウサギのドクロを模した仮面の戦士に変わった。少年は悪霊に対し、こう言った。
「始めようぜ〜。今宵は死神の時間だよ」
仮面の戦士は悪霊に向かってゆっくりと歩き出した。
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〜仮面の戦士side〜
悪霊、スパイダーエビルは拳から悪気を放つと、ソレは複数の人型になった。
『いけ!エビルトルーパー!』
エビルトルーパーと呼ばれた兵隊たちは僕に向かって突っ込んでいく。
「いーねー。この街初めての戦いにふさわしいシチュだね〜」
1人目の兵隊が斬りかかってくるので、ソレをかわす。ソイツに回し蹴りを喰らわした。
「ん?」
気づくと、数人の兵隊が僕を囲っていた。兵隊たちは僕の周りをぐるぐる回る。
「うわぁ、酔いそうだなぁ、これ」
僕は兵隊たちに足を引っ掛けて転ばせた。転ばせた兵隊のウチの1体から剣を奪い、襲ってきた兵隊に投擲する。転ばせた兵隊が起き上がり、僕を奇襲しようとするが、ソレをジャンプしてかわす。
「遅い」
僕は着地し、剣を召喚する。剣で兵隊たちを攻撃していった。
「いや〜、やっぱ使えるなぁ。『グリムソードガン』は」
剣『グリムソードガン』で兵隊たちを1体、また1体と斬りつける。最後の1体を倒した所で、僕は上を見る。スパイダーエビルが逃げようとしている。僕は建物の屋根にジャンプすると、スパイダーエビルの逃げ道を塞いだ。スパイダーエビルにグリムソードガンで斬撃。スパイダーエビルは地面に落下する。さらにキックで追撃した。
『き、貴様!もう許さん!!』
「許すとか許さないとかどうでもいいよ」
スパイダーエビルが毒針を連射するが、僕は全てグリムソードガンで弾く。
「だって、僕が殲滅するからね」
スパイダーエビルに近づき、袈裟斬り。更に横一閃。そして回し蹴り。スパイダーエビルは驚いたように言う。
『つ、強い、、、』
「まぁね。そろそろトドメとしますか」
僕はベルトの鎌を上げる。右足に力がみなぎるのを感じた。僕は鎌を下ろす。
『ラビットグリムブレイク』
「はぁ!」
僕は飛び上がり、空中で一回転。そしてキックを当てる。
『この私が、、、こんなところで負けるなんて、、、貴様、名はなんと言う』
「名前?うーん、、、モルテ。それが僕の名前さ」
『モルテか、、、地獄で見てやろう!貴様の運命を!』
そう言い、スパイダーエビルは爆散した。
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〜三人称side〜
仮面の戦士は変身を解除し、少年の姿に戻った。少年は少女に近づき、言った。
「で、どう?ちゃんと撮れた?」
「!?気づいていたのか、、、」
「まぁね。大方、御堂サンにデータ収集を任されたんじゃない?」
少年は少女の手からスマホを奪うと、アルバムアプリを開く。そして、少女が撮ったムービーを見ていた。
「お〜。かっこよく撮れてるじゃん」
「別にかっこよく撮るつもりはない、、、だが、いいデータは取れた。これを、本部に届けないとな、、、」
と言ったが、少女はそこに立っていた。
「どうしたの?本部に行くんじゃないの?」
「ワタシはお前のお目付役になった、南條美澄(なんじょうみすみ)だ。住み込みだからよろしく」
「まーじでー、、、」
少年、守条咲良は肩を落とした。
ED :VESPERBELL「ignition」
深夜の噴水公園。そこに潜む水の悪霊。ソイツが人々を襲う。陽炎街にきた死神、守条咲良はどう対応するのか。次回、仮面ライダーモルテ♯2悪霊
「さ、やろっか。今宵は死神の時間だよ」
人気投票 推しキャラは?
-
守条咲良(仮面ライダーモルテ)
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南條美澄
-
南雲蓮
-
蛇芽奏多(仮面ライダーサマエル)
-
空鈴ヒナ
-
田井中ヒメ
-
速水心花
-
明神麗央(仮面ライダースコール)
-
楠神真琴(仮面ライダーサリエル)
-
冴島灰馬(仮面ライダーオルクス)
-
アリス(エビルライダー)
-
ジン
-
アキネ