『一体なんの取引なんだ?クソ、汚れで見えねぇ』
『それも気になるが、日記にある粉って、まさか最近出始めたエビルパウダーのことか?』
その粉は、最近夜の街に流れ出した粉。それを浴びたら人間だろうが物体だろうが、悪霊に変わってしまうというものだ。物に使われる分にはまだいい。だが、
『人間がエビルパウダーを浴びたら最後、その悪霊を倒しても、助からない』
『胸糞悪い粉だ』
俺の言葉に頷いた刃は俺から日記を引ったくり、ページをめくる。俺はそれを覗き見た。
【完二の日記】〜謎の日記・前編〜より。
死神の姿に変身した僕は、悪霊に攻撃を仕掛ける。先程と違い、攻撃する時の速度が上がってる感じがした。
『ほぉ、まさかこの土壇場で降霊をするとは』
『これなら、、、お前を殺せる!』
僕はバゼラードを捨て、ベルトの鎌を上げる。右足にエネルギーが迸るのを感じた。僕はベルトの鎌を下ろす。
『ラビットグリムブレイク』
『はあああぁぁぁぁあああああぁぁぁぁああああ!』
僕は飛び上がり、悪霊に蹴りを当てる。
『なるほど、、、君には見所がありそうだ。もう少し見守ることにしましょう』
炎の悪霊は、別の悪霊を身代わりにしていた。炎の悪霊は消える。僕は地面に着地した。変身とともに緊張が解けた僕は、地面に倒れ、気絶した。
♣︎♣︎♣
〜三人称side〜
E.K本部。陽炎街にある死神達の拠点だ。夜中に戦いを終わらせて睡眠を取っている者や、夜の戦いに備えて鍛えている者。様々な死神がいる。その本部の1室。その扉の前に人だかりができていた。それを見かけた青年が話しかける。
「これ、なんの集まり?」
「お前、知らねーの?昨晩、蛇芽さんと明神さんがアリスを捕えたんだってさ!」
アリス。死神達の前に立ちはだかる女。エビルライダーに変身して死神達を何度も追い詰めた。そんなアリスを捕まえることが出来るなんて。
「今、意識を失ってて治療中なんだと。あの仮面の中、気になるなぁ」
「なんでです?」
「絶対美人じゃんか!俺、アプローチかけっかなぁ」
「辞めた方がいいですよ。危険です」
「だよなぁ、、、」
青年はそう言ってその場から立ち去った。そして、手紙とカードを飛ばす。
【E.K本部D-25被検体A確認】
♣︎♣︎♣
〜咲良side〜
放課後になり、僕達は部室に集まっていた。僕は昨日出来事を皆に話した。
「巨大な悪霊と戦った!?」
『そんなデータは存在しない。だが、お前の怪我を見る限り、嘘ではないみたいだ』
謎の空間に蛇芽と一緒に飛ばされ、巨大な悪霊と戦ったこと。そしてその空間で輪廻、アリスと遭遇したこと。そして、
「蛇芽が輪廻に殺されほうになってからの記憶がないんだよね〜」
目が覚めた時には噴水公園でヒナサンに抱きしめられていた。
「それなんだけど、、、咲良くん、見たことの無い姿に変身して、暴走してたの」
「暴走?僕が?」
「コイツが暴走?ないない。こんなぽや〜とした見た目のやつが暴走なんてするか?」
「レンレン、それどういう意味?」
失礼なやつだ。僕はいつもキリッとした感じなのに。レンレンの言葉に頷く南條サンと速水サンを無視。僕はホルスターを逆さにひっくり返し、カードを出す。
『咲良、見たことの無いカードがあるぞ』
「え、どれ?」
僕はカードを集める。ラビット、スタークル、スパイダー、シャーク。会長サンが見たことのないカードを僕に見せた。
「これじゃないか?」
黒い渦に呑まれているウサギの死神。名前は、
「フーリアラビット」
「ふーりあ?ってなんだ?」
レンレンと速水サンが顔を見合わせて首を傾げた。それについて会長サンが解説する。
「イタリア語で暴れるという意味だ。この姿に変身して暴走したんじゃないか?」
その言葉には僕じゃなくてヒナサンが答えた。
「たぶん、、、あ!そういえば、ベルトから、らんぺいじって聞こえたっけ」
「「ら、らんぺいじ?」」
「はぁ、、、」
頭に?を浮かべた2人に会長サンは呆れている。
「ランペイジも暴れるって意味だ。速水さん、南雲くん、君たち、テスト大丈夫なのか?」
テスト?どういうことだろうか?
「期末。1週間後だぞ」
「「「「、、、」」」」
レンレン、速水サン、南條サン、ヒナサンが目をそらす。忘れてた。悪霊退治してると忘れがちだけど、僕たちの本分は勉強。テストで赤点を取ろうものなら部活は活動できない。会長サンが頭を抱える。え?僕?僕は中間テストで平均をわざと取れるくらいにはできるよ。
「ここ1週間はテスト勉強だ。南條さん、守条くん、君たちもだ」
「わかりました、、、」
「僕、勉強出来るのに、、、」
会長サンと南條サン以外の3人が僕を見つめる。しょうがない。1週間は死神を休もう。色々考えるいい機会だ。
♣︎♣︎♣
〜奏多side〜
昨晩、深いダメージを負った俺達は、組織との繋がりの深い病院で治療を受けていた。医師によると、1週間は絶対安静らしい。守条くんも1週間はテストの為に死神を休むらしいので、本部の守りが不安だが、冴島さんや楠神さんがいるので大丈夫だろう。
「イッテテ、、、アイツ、容赦なかったなぁ〜結構もろうてもうた〜」
俺の隣のベッドで明神くんが腕を抑えてる。暴走した守条くんと戦った際の傷だろう。俺も輪廻の攻撃の影響でアバラ骨が折れてるらしいが。
「しばらくは、楠神さん達に任せよう。最近、立て続けに色んなことが起こりすぎてる」
「なんせ、様々な支部から応援よこさんといけんらしいからなぁ。知っとるか?わざわざ九州支部から死神が来たんやで」
「九州から?いったい誰が来たんだい?」
俺が聞くと、明神くんが頭をひねりながら思い出している。
「確か、、、最近降霊を済ませた新人らしいで。名前は、天草拓篤(あまくさ_たくま)。曰く、、、」
素質は、アンタと同等、もしくはそれ以上や。その評価を受けるその男に会いたくなってきた。その為にも、早く退院しないと!
♣︎♣︎♣
〜咲良side〜
簡単な会議を済ませた後、残り時間をテスト勉強に費やした。まさか、レンレンと速水サンがあそこまで勉強出来ないのは意外だった。
『眠そうだな。そんなに大変だったのか?』
「当たり前っしょ〜、何でもかんでも僕に聞くんだからなぁ〜」
正直クタクタだ。暫くは死神の仕事を休む予定だし、ゆっくり休もう。そう考えてた時、キャスケットを深く被った少年が行く道を塞ぐ。
「失礼ですが、守条咲良さんっすね?」
「?そうだけど。アンタは何者?」
僕が聞くと、少年がキャスケットをとる。キャスケットから飛び出た白髪を見て、僕は思い出した。
「キミ、もしかして、拓篤?」
「はい!久しぶりっすね!先輩!」
天草拓篤。九州支部の死神助手だ。昔、少しだけだけど一緒に仕事したことがある。
「あ!そうだ報告があるんすよ!」
「報告?」
なんだろうか?拓篤がフッフッフと笑うと、
「おれ!降霊しました!なので、もう死神なんです!」
「ふーん、、、って、えー!?」
どうやら、今日は驚くことが多いようだ。
♣︎♣︎♣
喫茶店で話を聞くことに。曰く、本部のある陽炎街でハイゾーンやエビルライダーが確認されたこと。それを受けて各支部から死神が派遣されたこと。そしてその内の1人が拓篤であること。
「新人教育には丁度いいって言われたっす」
「新人研修ねぇ、、、どうせ神谷総監の指示だろ?」
「はいっす」
「あのおっさんなに考えてんだか」
数回しか会話したことがないからか、あのおっさんの考えてる事は分からない。砂糖の入った器を取ろうとしたら、既に拓篤が砂糖をコーヒーに入れていた。
「砂糖、ちょい多めっすよね?」
「ホント、よく覚えてるね」
「おれ、咲良先輩のこと、尊敬してますから!」
僕はコーヒーを飲む。僕がよく飲む苦さ。まぁ、一般人からしたらめっちゃ甘いんだろうけど。
「ホント、何が起こってるんでしょうね、、、」
「僕が知りたいよ。それは」
ハイゾーンとの遭遇。輪廻との因縁。そして組織の中の内通者。本当に気になることばかりだ。僕達はしばらく雑談に花を咲かすのだった。
♣︎♣︎♣
〜ヒナside〜
MVの収録が終わった頃にはもう夜だったので自宅に帰ろうとした時、偶然咲良くんを見かけたので、声をかけようとしたら彼が見覚えのない白髪の少年と話していた。私が様子を見ていると、咲良くんがこっちに気づく。
「あれ?ヒナサンだ〜やっほ〜」
「やっほ。咲良くん」
彼が手を振ってきたので、私も手を振る。白髪の少年は私の顔を見ると口をポカンと開けていた。
「あれ?拓篤?どした?」
「この人、姫雛鳥の空鈴ヒナっすよね?」
「そうだよ。何を今更」
「有名人と仲がいいなんて!流石っす!咲良先輩!」
白髪の少年は咲良くんに目を輝かせていた。咲良くんは苦笑いだ。そういえば、この少年は誰なんだろう?咲良くんを先輩と言っているからもしかして、死神?
「あ、紹介するよ。コイツ、僕の後輩」
「き、九州支部所属、天草拓篤っす!死神にはなりたてっすけど、、、」
天草くんは、人懐っこい目で私を見るのだった。
♣︎♣︎♣
移動しながら話を聞くことに。少年、天草くんは九州から来たのだと。なんでも、これから先の危険に備えるために各支部から死神が派遣されるらしく、その1人が天草くんなのだと。
「天草くんは、咲良くんと一緒に戦ったことあるの?」
「拓篤でいいっすよ。2年前に南沢に来た時に会って、その時に」
「へぇ〜」
2年前ってことは、依澄さんを失ってからしばらくたった時だ。その頃の彼を私は知らない。私が聞こうとした時、咲良くんが急に止まる。
「咲良くん?」
「咲良先輩?」
「いるんでしょ?出てきなよ」
咲良くんがそう言うと、路地の方から腕が船の錨の形をした悪霊が現れた。周囲の人が悲鳴を上げて逃げ始める。
『お前、なんでわかった?オレは気配を消していたと言うのに』
「感じたんだよ。アンタのいる方から悪意をプンプンとね」
咲良くんはそう言ってベルトをつけようとするが、拓篤くんに止められた。
「咲良先輩、ここはおれに任せるっす」
「拓篤くん?」
拓篤くんは前に出ると、ベルトを巻く。咲良くんはベルトをしまい、私の隣に来る。咲良くんは拓篤くんに笑いかけた。それを見て、拓篤くんは笑みを浮かべた。
「よーし!咲良先輩にいい所を見せるっす!」
拓篤くんはベルトにカードを挿入した。
『ラクーン』
拓篤くんの背後にタヌキを模した死神が現れ、印を結ぶ。それに合わせて、拓篤くんも死神と同じ印を結んだ。
『ARE YOU READY?』
「変身!」
拓篤くんはベルトの鎌を下ろした。
『グリムアップ』
死神が装甲に変わり、拓篤くんに纏われた。装甲は、まるで闇に紛れた忍者のようだ。
『ラクーングリム』
彼が変身した死神は、右腕に何かが装着されていた。
「死神モルス。闇に紛れ、貴様を討つ!」
モルスは、その何かを悪霊に向けたのだった。
モルスの戦闘は、ジンを惹きつける。そして咲良はとある人のアドバイスで輪廻に対する対抗策を思いついた!ってちょっと待て!テスト勉強は!?次回、仮面ライダーモルテ♯23特訓
「お前さん、飄々としてるようだけど、実際は、、、何か悩んでるんじゃねぇか?」
超特別編最新情報!
北海道支部所属。凍てついた心は誰にも溶かすことが出来ない!死神ススン。旭凍磨(あさひ_とうま)!
「くだらん」
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アリス(エビルライダー)
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アキネ