『完二!これを見ろ!』
刃はとある資料を持っていた。資料に書かれていたのはとある計画。
『一体なんなんだこれは!』
書いていたのはエビルパウダーのこと。そしてそれを生み出す方法。
『裏に書いてあるのは、これを計画した組織の名前か?』
計画の名は、【プロジェクトエビル】。それを計画した組織の名前は、
【財団X】
完二の日記〜悪意の計画より〜
南沢の道にも慣れてきた頃、僕は今日も悪霊を屠る。いつも通りの日常。だけどやっぱり何かが欠けた気がしてならない。
『やっぱり僕は、、、まだ弱いって言いたいのか?』
強くなる。そうすれば欠けた何かが見つかると信じて。
♣︎♣︎♣
期末テスト当日。レンレンと速水サンは死んだ目をしていたが、何とか問題を解けているようだった。もちろん1番に解き終わって僕は寝てた。だってどうせ全問満点だもん。そして今日の放課後。部室では死んだ顔が3つ。
「やっばい、、、自信ない」
「私も。もっと勉強すれば良かったなぁ」
まだ息がある様子のレンレンと速水サン。だけど、
「、、、」
明らかに死んでるヒナサン。仕方ないだろう。テスト期間とはいえ、彼女は芸能人。新曲のMVを撮ったりしてたんだ。テスト勉強が足りてなかったのも無理はない。
「今回は助かりました。立川会長。おかげで今回はいい点数を取れたと思います」
「それは良かった。君たちも真面目に勉強した方がいいぞ」
南條サンからの感謝を受け取り、レンレン達に注意する。その光景は平和な学生の日常。たまにはこういうのも悪くない。これも僕の心境の変化だろうか。そう考えてると、レンレンが言う。
「咲良はいいよな〜。テスト勉強ほとんどしてないのに満点だろ?」
「別に。僕よりも南條サンの方がすごいよ。拓篤と訓練しながら勉強もしてたんだからさ〜」
僕がそう言うと、南條サンは頬を赤くして僕に詰め寄る。
「な、なぜお前が知ってる!守条咲良!」
「狼狽えてる顔も面白いよ。南條サン♪」
「そこになおれ!たたききる!」
「やってみなよ〜」
そこから先は鬼ごっこ。南條サンからそこそこ広い部室の中で逃げ回り続ける。
「また始まった、、、」
「南條ちゃんを揶揄うの好きだからな。咲良」
「その通り〜。じゃ、サイナラ」
僕は窓を開けると、飛び降り、地面に着地した。立川会長は驚いているようだ。窓から身を乗り出して文句を言っている南條サンを無視し、僕は帰るのだった。
♣︎♣︎♣
〜奏多side〜
無事に退院し、ヒメさんと退院祝いのデートの真っ最中。俺は見知った顔を見かけた。
「あれ?守条くん」
「蛇芽に田井中サンじゃん。なになに〜デート〜?」
彼がニヤニヤしながら聞くと、俺たちは顔を赤くする。
「そ、それよりも、楠神さんから聞いたぞ。特訓してるらしいじゃないか」
「嘘!?守条くんが!?」
ヒメさんは驚いていた。実際、俺も初めて聞いた時は驚いた。彼が特訓するなんて。楠神さんは昔の守条くんは休みなんて言葉がないくらい剣を振るっていたらしいと言ってたけど。
「まぁね〜。あの暴走した力を使いこなす方法を思いついたからさ」
「それはどうやるんだい?」
俺のの質問に、彼は答えた。
「ここで言ったら意味ないだろ?内緒だよ」
実際、どこで誰が聞き耳を立てているか分からない。あの日に内通者のことを知ってから、俺達は警戒しているのだ。
「そうだったね。じゃ、行こうかヒメさん。じゃあね守条くん」
「うん!またね!」
「そんじゃー」
彼は何処かへと去っていく。今日もまた特訓なのか?それともただ帰宅しているだけか。それは俺達には分からない。
「今日はどこ行く?」
「ショッピング!」
俺たちは目的地へと向かうのだった。
♣︎♣︎♣
〜拓篤side〜
おれは双戦輪を相手に投擲する。相手は双戦輪をかわさずに突っ込んでいく。迫ってくる戦輪をガンブレードで弾いた。相手、明神麗央先輩がおれに迫る。
「まだまだ行くでー!」
おれはグリムシューターを鉤爪にして、ガンブレードを受け止める。
「いい狙いやないか!だけど、まだまだやで!」
「わかってます!だからこそおれは!」
左手に双戦輪の片割れが帰ってくる。おれは投擲せずに双戦輪で攻撃しようとするが、明神先輩はバックステップでかわす。
おれは追撃の為に鉤爪で明神先輩に斬り掛かった。明神先輩はガンブレードで受け止めようとする。おれは鉤爪を上段で止め、右足でガンブレードを蹴りあげた。
「なんやて!?」
「戦いに必要なのは大胆さと常識外れ!」
驚愕してるタイミングで鉤爪を振り下ろし、明神先輩の頭上で止める。
「、、、参った。ワイの負けや」
明神先輩はガンブレードを落とし、両手を挙げた。降参の合図。僕は鉤爪を元に戻し、グリムシューターを外した。疲れからか、その場に腰を落とす。明神先輩もその場に腰を下ろした。
「しっかし強いなぁ。ワイがここまで押されたのは咲良以来やで」
「先輩は、人をよく見てるっすからね」
咲良先輩は、出会った時もだけど、よく人を見ている。戦闘での癖を見抜いているからこそ、模擬戦では負け無しだった。実際におれも勝ったことなんてない。勝つことのできる相手と言ったら、
「蛇芽先輩くらいっすかね?」
「そうやなぁ〜。それでも互角かもしれへんな」
おれはなぜか聞くと、明神先輩は答えた。
「お前が知ってるとおり、アイツは普通やない。やからこそ、アイツは天才って言われてるわけや」
明神先輩は続ける。
「アイツの才能の底は見えへん。やけど、アイツが悪霊を狩る理由は守条依澄の敵討ちだけやないと思ってる。きっと、それよりも前に大切なやつを殺されとる。ワイはそう考えてる」
咲良先輩にとって、大切な誰か。おれの知らない先輩のことを、おれは知りたいと思いつつも、踏み込んだら抜け出せないような感覚に囚われる。
「もう一度、お願いするっす」
「ええで。ちょうど温まってきたところや!」
おれ達は立ち上がると、再び武器を構えるのだった。
♣︎♣︎♣
〜美澄side〜
下校時間になり、ワタシは学校から出た後、E.K本部の訓練室に向かう。訓練室に着いた時、人だかりができていた。
「あの2人、もう結構戦ってるよ」
「ほとんど休み無しだぜ」
訓練室を覗くと、明神さんと天草。途中で水分補給もしてるようだが、僅かな時間らしい。
「ここもだけど隣もやばいぞ」
「知ってる。楠神さんと天才だろ?天才でも特訓とかするんだな」
守条咲良の印象は、最初はここにいるギャラリー達と同様、何事もそつなくこなし、どんな悪霊も翻弄して倒す「天才」という印象が強かった。そして実際にその通りだった。だけどその裏では、
「あの男の本心を知らない癖に、、、」
あの男だって、恐れているものがある。あの男にだって、できないことがある。ワタシは最近それを知った。だからこそワタシは、
「お前を超えたい。守条咲良」
そう思うようになったんだ。
♣︎♣︎♣
〜咲良side〜
特訓中、僕は訓練室の外から視線を感じ、窓にギャラリーができてることに気づく。けど気にせずに特訓を続けることにした。
「この視線の中で動揺しない。さすがだな。咲良」
「いつまでも子供でいられないんですよ。楠神さん」
僕は楠神さんと刃を交えながら会話をする。距離をとると楠神さんの十八番である「弓」が使われるのでまずはそれを使わせない。
「いい加減しつこいな。少し下がってもらおう!」
「やっば!?」
楠神さんは弓を回転させて僕を強引に引き剥がす。そして矢を放った。
「当たるかっての!」
僕はバゼラードで矢を弾き、ベルトを装着し、フーリアのカードを挿入しようとしたが、
「入らない、、、なんでだ?」
あの日以降、フーリアの力を使おうとすると、カードがベルトに入らなかった。やっぱりなにか特別な変身条件があるのだろう。僕は代わりにスタークルのカードを挿入し、ベルトの鎌を下ろす。
「変身」
『スターグリムアップ』
背後に現れた死神が装甲に変わり、僕に装着される。星型のモニュメントが僕の肩と胸に装着され、ボディカラーが星空色に変わった。
『スタークルグリム』
僕はスタークルグリムに変身し、楠神さんに襲いかかる。楠神さんは慌てずに弓で受け止める。
「変身、しなくていいんですか?」
「するさ。今な」
そう言って楠神さんはベルトの鎌を下ろす。楠神さんの背後の死神が装甲に変わり、楠神さんに纏われる。蝶を模したドクロの死神。サリエルだ。
『バタフライグリム』
「本気で来い。今日で会得するんだろう?」
「もちろん。本気で行きます!」
僕はバゼラードを握りしめ、相手を見据えた。強くなる。そう心に秘めて。
♣︎♣︎♣
〜三人称side〜
深夜の廃ビル。そこに居たのはメガネを青年、輪廻と黒いドレスをきた女性、アキネだ。アキネは輪廻に尋ねる。
「進捗はどうなのかしら?」
「全て順調です。アリスの位置も特定出来ましたからね」
輪廻の足元に小型の悪霊が現れた。悪霊はカードに変わる。輪廻はカードを黒炎で燃やした。
「実行の時はもうすぐです。今度こそ成功させますよ』
輪廻の姿が黒炎の悪霊に変わる。アキネはそんな輪廻を見て口角をあげた。
「楽しみね。死神の絶望する顔が」
悪霊達の思惑が、広がっていく。
次回、閑話です
人気投票 推しキャラは?
-
守条咲良(仮面ライダーモルテ)
-
南條美澄
-
南雲蓮
-
蛇芽奏多(仮面ライダーサマエル)
-
空鈴ヒナ
-
田井中ヒメ
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速水心花
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明神麗央(仮面ライダースコール)
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楠神真琴(仮面ライダーサリエル)
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冴島灰馬(仮面ライダーオルクス)
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アリス(エビルライダー)
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ジン
-
アキネ