自分を星野アイだと勘違いしている一般星野アイ 作:マッキーガイア
黒川あかねが炎上した。
例の今ガチでやらかしてしまったらしい。共演者を傷つけてしまった…だとか。聞けば聞く程に意味が分からない。
あのあかねちゃんがそんな事を自分から?
する筈があるまい。
全くもって不愉快だ。
私と彼女のクラスは別だ。私は彼女のクラスメイトと全く関わりも無いが故にそうそう他人の噂話なんざ耳にも入らない。私自身興味のかけらすら無かったと言うのもある。
だが、それでも聞こえてくる彼女への誹謗中傷。その殆どが言われのない様な物ばかりだ。
奴等は知っているのだろうか。あかねちゃんが人一倍他人を意識して生きているのか。
奴等は知っているのだろうか。その分誰よりも傷つきやすいと言う事を。
人を傷付けてはいけませんなんて言うのは小学生にも満たない子供が習う事だ。確かに人は学びを忘れていく存在だ。私だって覚えていない漢字の10や20余裕にある。数学だって今咄嗟に因数分解しろって言われても出来ないかもしれない。だが、人間として寄ってたかって1人の人間を攻撃してはいけないなんて言うのは道徳的に良くないって言うのは人間として生きているなら理解していなければ社会を生き残れないはずなんだ。
全く持って度し難い。
いつものベンチにて昼食しながら、いつもなら隣に居るはずの少女に思いを馳せる。穏やかに…緩やかに…
否。嘘である。
今、私は絶賛不機嫌の絶頂に存在していた。脳は煮えたぎり、腹モツはひっくり返りそうである。
煮えたぎった頭にはどうすればこの腹の虫が治るのか、それしかない。
「………不躾な目で見るな。戯け。」
小さく唸る様にそう呟く。その声の先には女子生徒がこちらにチラチラと視線を送っていた。いつもなら気にも留めないであろう、そんな小さな事にも神経が苛立つ。しばらくして女子生徒は青い顔をして視線を逸らした。
「……殆ど脳が発達してない肉塊がやっと機能していない眼球の必要性に疑問を持ったらしい。硝子球でも挿れて置いた方がまだ利便性があるんじゃないか?その爛れ腐った眼球よりは見せ物になるぞ。」
私はあの女子生徒を知っていた。誰よりもあかねちゃんに誹謗中傷を先んじていた排泄物である。
少し嘲笑いながら例える様にそう言えば真っ青だった顔を白く塗って廊下を走って行った。
とうに教育は済んである。
目には目を、歯には歯を。
どうしようもないストレスによる作用は黒川あかねに凄まじいダメージを与えた。ならばそれに対するは恐怖による再現。
痛みも苦しみも必要ない。
一途な恐怖だけ有ればそれで良い。
「……はぁ……」
だが、それを成したとて何も晴れるはずもない。その結果に黒川あかねの復活など入っていなかったのだ
つまるところ星野アイは正しく物事を見定められていなかった。例え、元凶も締め上げたとしてもそれは星野アイの望む結果にはならない。
心の傷の直し方など、星野アイは知らない。
その現実は星野アイの人格に歪みを及ぼしていた。
否、どうだろう。何処ぞの誰か曰くは今までの人格の方が
ただ一つ言える事は……
星野アイは今までに感じた事がない程に怒りを感じていた。と言う事だけだった。
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