自分を星野アイだと勘違いしている一般星野アイ   作:マッキーガイア

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お待たせしました。


B小町のアイ

 

アクアくんの提案により作られた『私たち目線の今ガチ』により私の炎上はある程度の収束をみせた。

 

とは言え、この事件は私の役者人生に大きな傷を付けただろう。例え10年経とうともこの事を掘り返す人は掘り返すのだ。一生とは言わずとも役者を続ける限り背負わなくて良い物を背負ってしまったのは間違いないのである。

 

だけど、この程度に収まってくれたのはアクアくんのおかげだろう。感謝をしなくては…

 

 

本当に私はみんなに支えられている。

 

 

嵐のあの日、星野さんに助けられて、今度はアクアくんに助けられた。

 

それこそみんなにも…本当に私は周りに恵まれている。

 

 

「だから、次の収録から復帰する!」

 

 

そう、今ガチメンバーの前で力強く言い放った私はいつかの自殺願望の様な物を一切を感じさせず皆と立ち並んでいた。

 

とは言え不安はある。むしろ不安しかない。

 

今回の件で自分と言う個人がどれだけ無力で愚かなのかを思い知った。

感情を捨てない限り人は人に認められたいと思い続ける。しかし、それが裏切られた時の悲しみは計り知れない。

このままの状態で今ガチに出続けても辛いだけだ。どうにかしなければ…

 

みんなに雑談を挟みつつそのことを話す。

 

M氏の証言

「これからはさ、あかねもちょっとキャラ作りした方がいいんじゃない?

やっぱ、素の自分で出て叩かれるとダメージでかいし。」

 

A氏の証言

「何かしら演じていたら、その「役」が鎧になる。

素の自分を晒しても傷付くだけだ。」

 

 

聞いてみれば案外意見が固まっている。

確かに…と思う。

 

今までと専門外の仕事であった分、自分の不得意分野だと決めつけていた。不得意なら得意な分野に落とし込めば良いと言う根本的な解決法すら見落としていたとは…

 

「でも、どんな役で演じれば良いんだろ。」

 

自分で考えても良いが、此処にはみんなが居る。

少し意見を聞いてみよう。

そうすればふとアクアくんの好きなタイプと言う話になる。ふむ、アクアくんのタイプ……想像つかないな。

 

A氏の証言

「顔が良い女」

 

元も子もない事言ってきた。

 

それ演技でカバー出来る?

いや、私も確かに顔は整っているとは思うけど、演技の話をしててそんな証言が飛び出すとは1ミリも考えてなかった。

 

すると続く様に

 

A氏の証言

「太陽みたいな笑顔

完璧なパフォーマンス

無敵に思う言動」

 

そう断続的に情報を小出しにしてくる。

これは……誰かを想起している…?

それは誰?

確か、アクアくんの保護者は苺プロの社長の斎藤ミヤコだったはず。私の件でいらっしゃったのを見た。だけどアクアくんの苗字は"星野"……芸名?でも容姿が似てる様には見えない。彼の金髪は天性のものだ。

父譲りの物なのかな。とは言え前社長とも似てる様には見えない…

なら……

 

星野愛久愛海の証言

「吸い寄せられる天性の瞳」

 

 

 

彼女だ(B小町のアイだ)

 

 

 

 

 

いつか、伝説のアイドルと呼ばれ、とうに堕ちた一番星。

多分、アクアくんは彼女となんらかの関係がある。それが姉弟の関係なのか、なんなのかはまだ分からないけど、きっと…そう…酷い傷を負っているのはわかる

 

M氏の証言

「ん〜、でもあれかな。B小町のアイみたいな?」

 

 

MEMちょが核心をついた。

彼を見れば少し驚いている様子だ。

 

「アイって昔の亡くなったアイドルの人?」

 

私は態と気付いてないフリをしつつMEMちょに問いかける。

 

「そそ、今画像探す〜…」

 

そう答えつつ、ネット検索で探し始めるMEMちょ。

そうして出された画像は見慣れた物だった。

 

B小町のアイはいまだに人気が高い。それもあんな悲劇的な死去を迎えたのなら記憶からそうそう消える事など難しいだろう。

今でも時折彼女の死の真相と題して特番が組まれる程だ。異様に再現ドラマの出来が良かったのを思い出す。

故にこの画像は本当に良く見る。この間も話したばかりと錯覚する………くらい………には?

 

どうしたんだろう…この違和感。

この瞳……この間見た星野さんの瞳に似ている気がする。

いや、それだけじゃない。彼女のパーツ全てがそっくりそのまま合致する。

 

おかしい…おかしすぎる。双子だって多少なり顔のパーツに個性が出るのに……コピーアンドペーストしたみたいにそっくりそのままそこにいるだなんて……これではまるでオカルトの類。

 

そういえば……

 

「……星野……アイ……」

 

アイって……名前も同じなんだ。

 

 

 

 

瞬間、強引に誰かの手が私の肩を掴み引っ張られる。

スラリとしているのに何処か強張った手。その手の正体はすぐに分かった。

 

 

「なんで……なんでお前がアイの苗字を知っているんだ?」

 

 

 

そんなアクアくんの焦った様な、泣き叫ぶ様な声が響いた。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

「……う〜ん。このままめでたしめでたしってのもなぁ……

 

ちょっと気がすまないよね……

 

 

 

部外者がどうこうする事じゃ無いってわかるけど、ちょっと上の人脅かしてみようか。

 

あかねちゃんにあんな目合わせたクソだし。」

 

 

 




この時期のアクアって一応、苺プロに所属って事にはなってなかったよね…?
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