自分を星野アイだと勘違いしている一般星野アイ   作:マッキーガイア

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星野という苗字

「なんでお前がアイの苗字を知っているんだ?」

 

いつかのトラウマ。

いつかの後悔が蘇る。

 

アイの苗字を一般に公開していない。それは亡くなって10年以上も経つ今でもそうだ。

 

はっきり言って"星野"なんて苗字はなんら珍しくもない。歌手や何処ぞのリゾートだって星野って苗字だ。

 

だが、そんなありふれた苗字ですらアイと俺とルビーとの秘密を暴く鍵となるのだったら摘まなければならない。

現に今の今まで似ようが何しようがバレなかった。

 

だが、それがどうだ。

 

どうして、黒川あかねがそれを知っている?

あのリョウスケってストーカーはアイの苗字を知っていた。何かしら関係があるのか?

それとも俺たちの()()の方か?

 

「……え?アイも星野って苗字なの?」

 

だが、当の彼女は想像とは違う、まるで本当に驚いた様にそう問い返した。

 

「アイ()?」

 

不味いか?

俺とアイの関係に気付いたか?同じ苗字、同じ事務所だもんな流石に怪しいか。

 

「……あ、違っ……私の友達に居るんだ。『星野アイ』が」

 

「………何?」

 

星野アイが居る?

一瞬何かの謎解きかと思うが、流石にそんな支離滅裂なことがある訳がない。星野アイが居る…同姓同名の人間がいると言った線を見たが…いや、それではアイを見てその友達の名前が出ようはずがなかった。

 

「その子、凄い変わってるんだけど良い子なんだ。この間も本当に危ない所を助けて貰ったし…」

 

黒川あかねはその()()()()について語り出した。

どうやらそれなりの仲らしい。

 

「でも、おかしい。」

 

そう思えばふと、黒川あかねはそう呟く。

 

「おかしい?」

 

「うん、おかしいんだよ。この写真のアイって人……本当に亡くなったんだよね?」

 

何を言っているのか分からない。

ナイフに刺された所を見た。

冷たくなる所を見た。

最後の言葉を聞いた。

 

「………何が言いたい。」

 

「この世界には似ている人間が三人居るって言われるけど、そんなのそれぞれパーツが似通っていたり配置がそっくりなだけで、そのままそっくりそのままなんて事はあり得ない。

だって結局はただの他人なんだから…血が繋がっていようとそこは変わらない。」

 

そう締めくくると彼女は「でも」と続けた。

 

()()()()()()()()

 

「違う?」

 

「そのままなんだ。本当にそのまま。

ああ、だからあんな目が悪くなりそうな眼鏡で顔を隠してたんだ。」

 

1人で勝手に納得し始める。

その事に少し苛つきを覚えたが、ふと彼女は俺にまた振り返った。

 

「まるでオカルト。生きていたと仮定しないと説明が付かない。」

 

そんな支離滅裂な話を真面目に話す黒川あかね。

だけど、阿呆らしいと捨て置くには身に覚えがある話だった。

 

「……オカルトか……」

 

俺が此処に居る理由。ルビーがそこに居る理由。

俺達の存在そのものが理屈で説明出来ていない今。それをあり得ない物というには味わった物が大きすぎた。

 

()()なんて非科学は存在している。

 

実際にそれを踏まえて生きている今、()()()()()()()()()。という仮定すらあり得るのだ。

 

「な〜んてね。」

 

そんな事を真面目に考えていたらあかねが悪戯っぽく笑う。

 

「こんな支離滅裂な話、あり得ないよね。なんか私星野さんみたいな事言ってるなぁ……」

 

思い出した様にあかねは笑った。

 

「その星野さんね。いつも顔をビン底みたいな眼鏡で隠してるの。最初は男避けなのかなぁ…って思ってたんだけど。」

 

「眼鏡外したら妊娠しちゃうんだって。ちょっと…いや、だいぶ天然なんだけど…あ!名前も決めてたよ。たしか…」

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

「ねぇねぇ!マナ!!どっちの服が良いかな?」

 

どうも、星野アイです。

出会いの春とかなんとか、もはや春は過ぎかけてますが。

今日は前から企画していたとある人に会う日です。もちろん、アポは取ってません。アポなんてねいくらあっても良いけど、なくても良いんだから。

とは言え、初対面の人に会うんです。それなりに格好くらい気にしていかなきゃ。

私はマナに二つの私服を見比べさせながら問いた。

 

「えっと……お姉様?人に会うんですよね?」

 

「え?うん、そのつもりだけど。」

 

「……その()()()()で行くんですか?」

 

「え?コスプレ?嫌だなぁ、私の私服だよ?」

 

 

私は手元にあるリュウケンドーの衣装とエコガインダーの衣装を見比べながら普通だなと思った。

 

「え、この間まで普通の私服あったよね!?脳が……脳がアホになってる!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星野マナは考えていた。

いつも出不精の姉が人に会うらしい。でもどうやら万が一の事は無さそうだ。

姉の事は私が1番わかっていると思っている手前である。あれは恋とか愛とかの感情ではない。まぁ、安心だろう。

 

だが、姉のファッションセンスが地獄すぎる。

 

何あのトゲトゲ星人の服と葉っぱ星人の服…とてもじゃないが人前に出せる姿じゃあない。

 

とは言え、私もそうファッションに目ざとい訳でもない。現に今着てる服、仮面ライダーのロゴティーだし。

 

という訳で先人の知恵を借りよう。

 

幸いに姉は何処ぞの昔のアイドルと顔がそっくりらしい。わたしもだが…

 

彼女のファッション雑誌的な写真から取り繕おうか。

顔がそのままだからきっと可愛いだろう。




久しぶりに『かんなぎ』見直しました。
は?沢城みゆきの幼馴染キャラ…は?
え?すげぇ……なんか良く分からないけどすげぇ引き寄せられる……え?強くね?
あの色気がある感じの声なのに垢抜けない少女役をしてるギャップ強くね?顔面からノックアウト食らった気分よ…
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