【本編完結済】距離感のバグったTSっ娘と親友がイチャイチャする話   作:エイジアモン

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21.保健室

 

──睦巳 View

 

目を覚ますとそこは見た事のない天井だった。

あれ?何処だここは……。

不安になり、辺りを見回すと駿が居て、うちわで俺を扇いでいた。

感じていた不安が解消され、安心する。

 

「……駿、ここ何処だ、……あれ?確か俺はサッカーを見てたんじゃ……?」

 

でもなんでこんな所にいるんだろう、確か……思い出した、サッカー部を見学してたはずだったのに。

駿が普段あまり見せないような険しい表情をしていた。

 

「あのな!」

 

ビクリとする、俺は何かやらかしてしまったのだろうか、駿が怒るような事を、気付かないうちに。

だって駿がこんなに怒っているなんて、殆ど無い事だ、よっぽどの事を俺がしたとしか思えない。

 

駿も俺がビクついているのが分かったのだろうか、いつものように、いや、いつも以上に優しく俺に話してくれた。

 

「ごめん、声を荒げて。あのな、順番に説明するから。まずその前に水分を摂ってくれ」

「……うん」

 

まずペットボトルの水を飲んだ。

落ち着いて、順番に話をしてくれるみたいだ。

駿はその後、まだ横になっているように言ってきた。

 

「睦、今はまだ寝てないとダメだ、とりあえず話が終わるまでは横になっててくれ」

「ん、分かった。……って!?え?なんで服が脱がされてるの!?ちょ!ブラも外れてるし!」

 

そしてふと自分の身体を見ると、ブラウスが脱がされていて、ブラもなんだか外されている、それにスカートも履いてない感じがしてスースーする。

これって駿がやったの!?俺の服を?え?

軽くパニックになりそうだった俺に駿は話してくれた。

 

「落ち着け、それの理由も全部話すから、それに俺は睦に決してやましい事はしてないから」

「……分かった、駿を信じるよ」

 

駿がそう言うのならそうなんだろう、駿を信じよう。

でもこの格好のままっていうのは少し恥ずかしいんだけど、でも駿がうちわで扇いでいるし、多分身体の熱を逃がす為に必要な事なんだろう。

 

そして、駿がここに来るまでの経緯を教えてくれた。

見物中に倒れそうになった事、駿が支えてくれた事、保健室まで運んでくれた事、そして……駿がブラウスとスカートを脱がして、ブラを外し、全身を濡れタオルで汗を拭いて濡らした事。

 

駿は見てないと言ったけど、まあそうだな、"見て"はいないのだろう、だけど触ったんじゃないだろうか。

 

「そっか、ありがとう、少し安心した。……で、見てないけど汗を拭く時に触ったってオチ?」

「は?いや見てないし、大事な所はは触ってねーよ」

 

つまりソコ以外は触ったって事じゃんか。

まあでも駿の事だ、真面目に汗を拭いてそういう邪な事は思いもしなかった……いや、思いはしても実行はしなかったと思うし。

まあでも少し揶揄ってやるか。

 

「へー、つまりソレ以外は触ったんだ、駿のエッチー」

「いやしょうがないだろ、拭く時にある程度支えが必要だし、拭かないわけにもいかないし」

 

やっぱりな、真面目だな駿は、さて感想でも聞こうかなー?

 

「んふふ、冗談だよ、そういうので触る分にはしょうがないと思うし、気にしないよ。──でどうだった?おっぱいの感触は」

「今それ聞くか?……当たり前の感想だけど、柔らかかった、それに色白の肌が凄く綺麗で、形も良くて、全体で見ても綺麗だった」

 

──聞いたのは失敗だった、そうだった駿はこういうやつだった、何故か感想は真面目に答えてくれるんだ、ちゃんと。

だからそれが今回みたいに褒める一辺倒だと聞いている俺のほうが恥ずかしくなる、いや褒められてめっちゃ嬉しいよ?かなりウキウキしてるよ?でも想定してたより褒められるとね、恥ずかしくなるだろが。

……まあでも、うん、駿のお眼鏡に適ったようでなによりだ。

 

「……聞くんじゃなかった、めっちゃ恥ずかしい。でも良かった、気に入って貰えたみたいで」

 

その後は今回俺が倒れた原因とその症状、熱中症の症状や対策なんかを聞いた。

これに関しては俺が全面的に悪い、駿はちゃんと警告もしてくれて、水道水を飲めと言ってくれていた。

それに対し俺はそこまで歩くと汗が出るから嫌だと思って行かなかった、結果がコレなんだから。

 

だから、もうこんな事にはならないように、しっかり水分補給と塩分の確保を忘れないようにする。

 

それはそれとして、汗で濡れてて背中が気持ち悪い、身体を起こしたいし着替えたい。

そんな話をすると駿は準備してくるらしく保健室を出ていった。

うーん、相変わらず頼れる、今回は1から10まで全部駿まかせだ。

 

さて、もう我慢出来ないし駿も居ないので起きて服を脱ぐ事にしよう。

身体を起こし、ベッドから降りるとまだ少しふらつく、こんな状態になっているのか、本当に気をつけなきゃダメだな。

 

まずはブラを脱いで、周りを見るけど、ここには乾かすような場所は無いみたいだ。

駿に干してもらうようにお願いしよう。

次にパンツに手を掛けた時、駿が戻ってきた、その勢いのままカーテンのこちらに入ってきた。

丁度背を向けているので見えてないと思うけど、こちらが反応する前に駿がカーテンを閉めた。

 

──まあ正直、おっぱいくらいなら駿に見られても良いと思っている自分が居る。

とか言って本当に見られたら動揺しそうだけど。

 

「ごッごめん!まさかもう脱いでるとは思わなくて」

「いやー、流石にぐしょぐしょだからさ、早く脱ぎたくて」

 

そんな事を言いつつ、……思い切ってパンツも脱いだ。

これ駿に乾かして貰う為に渡すの?マジで?今日一日履いてたやつなんだけど。

一応シミとか汚れとか無いか確認する、……多分無いと思う。

 

「これ、今日俺が着てたやつで悪いんだけど、裸よりはマシだろうから、乾くまではコレ着ててくれ」

「お、ありがとう、彼シャツじゃん。後さ、そっちに服を干すような場所ないかな」

 

駿がカーテンの隙間からシャツを差し出して来て受け取る。

これって駿が部活の時間まで着てたやつか、たしかに汗の匂いと駿の匂いがする、あー良い匂い。

 

「んー、あー、あった、干せそうだな、ハンガーもある」

 

お、どうやら服を干す場所が保健室内にあるようだ、助かった、流石に外に干したくないからね。

それなら衣類を駿に渡して乾かして貰うとしよう。

 

「じゃあさ、コレ干しといて、あとコレとコレとコレも」

「ああ、ってコレ!お前!」

 

さり気なく、勢いでパンツも渡した。変な事に使うなよ!

脱いだ靴下も渡す。

 

「あ、後コレも、駿って靴下フェチじゃないよね?」

「って今度は靴下かよ、ちげーよ」

 

ふむふむ、駿は靴下の匂いフェチじゃない、と。

カーテンの向こうでは駿が衣類を干しているようだ。

パンツはあんまり見ないでサッと干してくれよー、俺だって恥ずかしいんだからな。

 

「あんまりパンツじろじろ見るなよー」

「いや見てねーよ!」

 

流石は駿、ちゃんと真面目に干してて俺のパンツに目を奪われてないようだ。

俺はというと彼シャツを着てベッドに腰掛けてうちわでパタパタと扇いでいる。

 

「なあ、もう入っていいか」

「いいぞー」

 

カーテンを開けて入ってきた駿は俺を見て固まっていた、そんなに彼シャツの威力は抜群だったのか?

 

そういえばブラのホックってどうやって外したんだ?背中側にあるから正面からだと外せないはずだし、うつ伏せにしてから外したのかな、随分と強引だと思うけど。

 

「あのさ、ブラってどうやってホック外した?」

「え?そりゃあ、身体を浮かしてこうやって……」

 

もしかしてどさくさに紛れて抱き締められたとか?

 

「へー、駿に抱き締められたんだ」

「いや抱き締めてないから、出来るだけ身体に触らないように抱え込んだだけだから」

 

ちぇー、なんだよー、そこは別に抱き締めても良かったんじゃないの?

もしかして汗かいてたからちょっと遠慮したのかも知れないな。

次はもっと気になってる事を聞いてみよう、俺って汗びっしょりかいてたんだよね?

 

「ふーん、でさ、匂いとかどうだった?変な匂いとかしなかったか?汗臭かったりとかさ……」

「いやなんか普通に良い匂いだった、汗の匂いもしたけど別に嫌な匂いじゃなかったな」

 

はー?なんで真顔でこんな事言えるんだ、恥ずかしくないのか。

それに良い匂いって、そんなはずないだろ、自分の汗の匂いくらい分かるよ。

 

「お前なんでそういうの真顔で言えんの」

「まあ事実だしな、臭くは無かったから安心していいぞ」

「いや汗臭いだろ、自分で匂いと分かるし」

「まあ自分の汗と他人の汗だと感じ方違うっていうしな、それじゃないか。睦は俺の汗の匂いどう思った?臭かったか?」

 

言われて気付いた、たしかに俺も駿の匂い好きだし、汗の匂いも気にならない、なんなら舐めた事もあるし、全然臭く無かったどころか、もっと舐めたいとすら思った。あれ汗だっけ?

とにかく、駿の汗なら問題無いという事は感じていたから、駿にとって俺の汗がそうだったという話なんだな。というか異性の汗はそう感じるのかも知れないな。

かといって男友達のは匂いたくも無いけど。

 

即答で答える事も出来たけど、誤魔化す為に駿のシャツの匂いを嗅いでから答えた。

 

「んー、確かに駿の汗の匂いは嫌いじゃないな」

「そういうもんだな」

 

2人で話をしてると保健の先生が戻ってきたようだ。

保健の先生と多少のやり取りをしたけど、最後だけハッキリと聞こえた。

 

「彼氏が居なかったらもっと大変な事になってたからね」

 

そうだ、俺は駿のお陰で助かった、この程度で済んだんだ、部活中にもかかわらず俺を見ていてくれて、地面に倒れる前に支えてくれて怪我をせずにすんだ、本当に最高の親友で、恋人だと思う。

駿は俺の事を親友だとしか思ってないだろうけど。

 

だからあえて言おう。

 

「はい、分かりました、彼のお陰で助かりました、最高の恋人です」

 

そう言って駿にウィンクした。どうだ。

 

……やっぱ恋人の振りだと思うんだろうなー。

 

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