【本編完結済】距離感のバグったTSっ娘と親友がイチャイチャする話   作:エイジアモン

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6.凄く凄い

 

──駿太朗 View

 

「なんかもうお腹一杯になったんだけど……」

 

やっぱり睦巳はご飯を残してしまったか。

昨日の夜ご飯でも食べる量は明らかに減っていたから、もしかしたら食べきれないんじゃないかと思っていた。

しょうがない、俺が残りを食べてやるか。

 

──ってまて、これって間接キスになるんじゃないか、男の時と女の今じゃ感じ方も違うだろう、睦巳に嫌がられないだろうか。

 

「え?いいの?食べかけだけど」

「嫌なら止めるけど。今までそんな事気にした事無かっただろ、今更だよ」

 

うん、嘘。

ハッキリ言って、めっちゃ気にしてるしドキドキしてる。

でも睦巳には気にしてると思われたくなくて、変に意識させたくない、だから今まで通りに振る舞って強気で行くと決めた。

嫌がられたら直ぐにやめるつもりだけど。

 

食事に集中して、すこし急いでハンバーグやエビフライを食べた。

 

はー、睦巳と間接キスをしてしまった、男の時なら全く気にしなかったのに、同じ睦巳だけど男と女じゃそりゃ違うよなあ。

睦巳の感じから睦巳も意識してたっぽいし、間接キスでも大丈夫なのか食べてくれるのか、って感じの反応だった。

 

コレくらいなら気にしない、今までと同じだ、気にするな、という風に食べてみたつもりだったんだけど。伝わっただろうか。

頼れる感じに映っていたら良いんだけど。

 

「駿太朗、あんた意外と無神経というか図太いというか、ね」

「なんだよ、こういう事は前からあったよ、同じだよ同じ」

 

あえてそうしてるんだよ、まあ事情を知らない和香姉さんに言ってもしょうがないんだけど。

 

◇◆◇

 

小物売場を適当に回っていたら、和香姉さんが声を掛けてきた。

 

「今日は睦巳ちゃん駿太朗の為に着る服を色々選んでるのよ、あんたも何か小物ぐらい買ってあげたら?」

「んー、確かにそうだな、うん、何か買ってあげよう、──でさ、姉さん、どんなのが良いと思う?」

「それ聞いちゃダメでしょ、あんたが睦巳ちゃんに何が似合うと思うかでしょ」

「うーん、って言ってもなあ、──あ、髪飾りというかヘアピンとかそういうのはどうだろう?睦巳は髪が長いし」

「おー、あんたにしちゃいいチョイスじゃない、じゃああの辺りね」

 

俺はリボンとか好きだし、リボンの髪留めとかあるといいんだけど。

 

「あ、これとかどうかな、リボンの髪留めみたいなやつ」

「あー、バレッタね、リボンも可愛くていいんじゃない?」

「色はそうだな、俺の好みでこのピンクと紺色かなあ」

「んー、ま、いいんじゃない、渡すタイミングは考えなよ」

 

というわけで和香姉さんのアドバイスに従ってリボン髪留めを購入した。

そうか、いつ渡すか、か。今から直ぐってのは違う気がするな。

 

「それじゃあ、そろそろ水着見に行こうか」

「はい、お願いします」

 

水着売場に入り、睦巳と話す。

 

「そういや水着のサイズって下着と同じでいいのか?」

「見た感じ同じっぽいよね、っていうか変わったら面倒くさいじゃん」

 

「で、俺はやっぱりビキニが良いんだけど、当然パレオとか邪魔なのは無しな」

「そういうと思ったよ、俺もどうせ着るならビキニかなー、あんまりゴテゴテしてないシンプルなやつでいいんだけど、そういうのって何処にあるんだろ」

「この三角ビキニは柄もシンプルだしいいんじゃない?紐だし」

「確かにシンプルだね、紐で調節出来ますってなってるね……本当に紐なんだ。

駿は何色が良いと思う?」

「好みだけで言うと白なんだけど、ここは睦巳の好きにしたら良いと思う、というか、好きな水着を着たらいいんじゃないか?

あ、このブラジリアンってのいいな、お尻が良く見えて」

「まじじゃん、お尻丸見えじゃん、流石にこれはちょっと……」

 

睦巳は考え込んでしまった、流石に恥ずかしいよなあ、俺は見たいと思うけどこればっかりはな。

 

「うーん、よし!1回着てみよう!駿、こっち来て、ここで待ってて」

 

そう言って白のブラジリアンビキニを持って更衣室に入っていった。

まじか、来てくれるだけじゃなくて見せてくれるのか。

 

「(よし!俺は男だから恥ずかしくない!男だから恥ずかしくない!)」

 

なんか独り言が聞こえてきた、相当恥ずかしいんだな。

別にそんなに無理しなくても……とは思うけど見たい気持ちもあるのでやっぱ俺は男だな、と思う。

 

「駿、ちょっと恥ずかしいからさ、こっち来てもらえる?」

 

更衣室から顔だけ出して俺を呼んだ、まさか更衣室に入れって事?

 

「え?更衣室に入れって事?いいのか?」

「うん、いいよ、入ってきて」

 

「よし!じゃあ失礼するぞ」

 

更衣室に入るのは凄く緊張する、だってそこには水着姿の睦巳が居るのだろうから、まさかここで残念まだ着替えてませーん、って事はないだろうし。

よし、靴を脱いで、覚悟を決めて入るぞ。

 

更衣室に入るとそこには白ビキニを着けた睦巳が居た。

顔は真っ赤になっているけど、色白な綺麗な肌と真っ白なビキニはとても似合っていて凄く綺麗で、エロかった。

すぐ目の前に裸同然の格好をした同年代の女の子、しかもおっぱいが大きい、すぐにでも写真に残したいくらいだ。

俺は臨戦態勢に入っていたけどそれに気付かないくらい緊張と興奮をしていた。

でも出来るだけそれを表に出さないようにして我慢した。

 

「どう……かな、少しは似合う?凄く恥ずかしいんだけどさ……」

「うん、……凄く肌が綺麗で、白いビキニが似合ってて、綺麗で、凄く……綺麗だ」

 

語彙力は失われた。

でも本当に綺麗で、綺麗だ。

 

午前中の下着姿とは全く違う様に感じる、更衣室という狭い空間で二人きりだからだろうか、2人の距離が近い。

抱き締めたい、密着したい、という欲求を理性を総動員して何とか抑えるので精一杯だ。

 

これはダメだ、他人に見せたくない、強くそう思う。この姿は独り占めしたくなる。

 

「あのな……凄く良いんだけど、正直に言っていいか?」

「うん、正直に言って」

「──他人に今の睦巳を見せたくない、凄く綺麗だけど、同時に凄くエロいから」

 

「!?──それってさ、うん、喜んでいいのかな」

 

睦巳は視線を落として、俺に気付いたようだった。

 

「あー、なるほど、確かにエロいみたいだねー、人前では危険かもね、分かった、もうちょっと無難なやつにしようか」

「うん、そうして貰えると助かる」

「まあそれはそれとしてこれは買っとくから、楽しみにしとけよ、駿」

「え?いや嬉しいけどさ」

「じゃあ着替えるから出てった出てった」

 

何故か少し嬉しそうにしている睦巳に更衣室を追い出された俺はしゃがみ込み、落ち着くのを待った。

睦巳は着替え終わったようで、水着を片手に更衣室から出てきた。

 

「俺の白ビキニ紐ブラジリアンは駿には刺激が強すぎたようだな、まあ童貞だからしょうがないか」

「うるせー、お前だってそうだろうが」

「今の俺はそういうの無いもんねー」

 

その後、無難な、無難な?柄物のビキニを買っていた。

 

「まさか睦巳ちゃんが駿太朗を更衣室に連れ込むとは思わなかったわ、大胆ね」

「いやあれは水着姿を見てもらおうと思って、ちょっと恥ずかしかったので、それで」

「ふ~ん、まあそういう事にしておきましょうか」

 

どうやら和香姉さんは睦巳が俺を更衣室に連れ込む所バッチリ見たようだった、そして何やら勘違いをなされているようで。どんな勘違いなのか気になるけど聞かないほうが良さそうだ。

 

 

時間としては夕方にはちょっと早い時間帯、和香姉さんの車で帰る途中。

 

「家に直接戻るからね、駿太朗が睦巳ちゃんを家まで送るように」

「ああ、分かってるよ」

 

多分これは和香姉さんが気を使ってくれたな、髪留めを渡すには丁度良いだろう。

 

◇◆◇

 

睦巳を家まで送って玄関先、俺は睦巳に声を掛けた。

 

「睦、渡したいものがあるんだ」

「え?何?うれしいやつ?」

「多分、いや、喜んでくれると俺がうれしいやつ」

「ふ~ん、なんだろ」

 

袋からリボンの髪留めを取り出して睦巳に渡した。

 

「睦って髪が長いだろ?だからさ、髪留めなんかが有ると便利かなって思って、リボンの髪留めなんだけど」

「え?これって──確かに髪が長いからさ、なんとかしないとなって思ってたんだ、ありがとう。

一応聞くけど、駿が選んだ?」

「ああ、俺が髪留めが良いなって思って、コレを選んだんだ、いまいちだったか?」

「いや、うん、ちゃんと駿が選んでくれたんなら凄く、凄く嬉しい、大事に使うからな」

「喜んで貰えて俺も嬉しいよ」

 

睦巳は髪留めを抱えてやったやったとぴょんぴょん跳ねていた。

無事にプレゼントを渡す事が出来て、喜んでもらえたみたいだ、良かった、姉さんアドバイスありがとう。

 

◇◆◇

 

今日一日は凄かった、目の保養という意味は特に。

睦巳の下着姿と水着姿の両方が見れるなんて、いや睦巳と考えたらあれか、美少女と考えるべきだな。

それに美少女との間接キスなんかもあったし。

そういや美少女に腕組んで貰って谷間に抱き寄せられもしたな。

うーん、今日は良い日だ。

まあ全部睦巳なんだけど、そこだけが微妙なところで複雑な気分だ。

 

下着や水着を見て改めてハッキリしたのは男じゃなくて女の子だという事。

頭では分かっていたつもりだったけど、下半身を見て視覚的に女の子だと突きつけられてしまった。

もう俺の知っていた睦巳では無いという事に少なからずショックを受けた。

分かっていたはずなのに。

 

そして睦巳は俺に頼ってばかりを良しとせず、自分も頼られたい支えたい、甘えられたいと思っている。

そういう律儀な所は睦巳らしくて安心する。

見た目は変わっても俺たちは親友としてこれからもやっていけると思う。

 

そんな事を考えていると睦巳からメッセージが届いた。

それを見て俺は喜んでしまった、思わず口に出てしまった。

 

「マジかよ、大胆だなあ」

 

何かというと、例の白ビキニを着ての自撮りだ、それに鏡に映してセクシーポーズをとったりしたものもある、"人には絶対見せるなよ!"と書いてあるけど、言われなくても絶対他人には見せない。

直ぐに保存して、"ありがたやありがたや"とメッセージを送った。

"もっとマシな感想ないのか"とまたしても写真つきで返ってきたので、"凄く綺麗で、エロい、最高"と俺もニッコリ顔でサムズアップした自撮りを送った。

 

この後も少しの写真つきメッセージのやりとりをして、終わった後に俺は睦巳アルバムを作成した。

 




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