DxD TAIL   作:min-can

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悪魔の島、着きます!

「ナツ!!ダメだっつってんだろうが!!絶対に行かねぇし行かせねぇよ!!」

 

「あ?ビビってんのか?」

 

「あぁそうだよ!!ビビってんだよ!!ふざけんな...!S級クエストに勝手に行くなんて同じチームとして許す訳ねぇだろ!!今すぐ爺さんに謝ってその依頼書返しに行け!!」

 

「嫌だね!俺はS級クエストをクリアして、じっちゃんに認めて貰うんだ。そんでもっとS級クエストに行ってエルザやラクサスに勝てるくれぇ強くなる...!」

 

「だったら正規の手段でやれっつってんだよ!!」

 

「S級認定試験までどんだけ時間があると思ってんだ!!俺は早くS級になりてぇんだ!!」

 

「.........あぁそうかよ」

 

 俺は拳を握りしめる。

 

「だったらもう付き合いきれない。チームは解消だ!勝手に行って勝手に死んでろば──か!!」

 

「へっ、俺が先にS級になってどんだけ悔しがっても知らねぇかんな!」

 

「あぁ知らねぇよ!!さっさとS級でも天国でも好きに行っちまえよ!」

 

「イッセー...」

 

「どうせお前もナツについて行くんだろ。勝手にやってろよハッピー」

 

 俺は二人に背を向けて家に帰った。帰り際なんか言って来たけど知らねぇ。

 知るかあんなやつら...!!

 

「....くそっ!」

 

 小石を思いっきり蹴飛ばす。

 思い出すだけでイライラする。

 

 あんなやつらもう放っておきたいけど、あれでも何年も一緒にやって来た仲だ。放っておく訳にはいかない...ガルナ島だったか?行くなら船で行くしかないしハルジオンの港で張り込んでれば止めれるはずだ。

 

「はぁ...」

 

 家に戻ってベッドに入る。もう今日は疲れた、何も考えたくない...

 そうしてイライラをなんとか沈めていると...誰かが俺の部屋の扉を叩いた。

 

「...っ、誰だよこんな時間に」

 

 俺は少し乱暴に扉を開いた。

 

「あ゛...!?誰だこんな夜遅くに!」

 

「ひっ...あ、こんばんはイッセー...」

 

「ル、ルーシィ!?...ど、どうしたんだ?」

 

「え、えっと...あんたがイッセーと喧嘩してチームを解消したって聞いて」

 

「ナツに聞いたのか...はぁ、その話は明日で良いか?今はちょっとそういう気分じゃ...」

 

「あの...ね?やっぱりイッセーにも...ついて来て欲しいなって」

 

「.........」

 

 俺はじろりとルーシィを睨む。

 

「まさか、ルーシィもS級クエストに行くって言うんじゃないだろうな」

 

「その、まさかです...」

 

「...あのなぁ!今日ミラさんの話聞いてただろ?本当に命がいくつあっても足りないんだってば!!」

 

「それは、そうなんだけど...」

 

「まさかナツみたいにS級魔導士になりたいって訳でもないんだろ?なんでナツについていこうなんて思うんだよ」

 

「実はね...報酬に金の鍵が付いてくるって書いてて」

 

「金の鍵...?あの牛とか蟹とかの?」

 

「そう。黄道十二門って言って、世界に12本しかない黄金の星霊の鍵の事...私、それを全部集めるのが夢なの」

 

「夢だぁ?」

 

「だから...お願い!!一緒に来て!!」

 

「...いくらルーシィの頼みでもダメなものはダメだ!俺はルーシィも、ナツも、ハッピーも...見殺しにするような事出来ない」

 

「ならなおさら...!」

 

「ダメだって!それにもし勝手に行ったのがバレたらきっとエルザさんが俺達を連れ戻しに来る...お前らエルザさんの矯正を知らねぇから好き勝手言えるんだ...」

 

「でも...でもぉ!目の前に黄道十二門があるのに諦められないわよぉ...!」

 

「ちゃんと強くなってから、正式に手に入れに行ったら良いだろ?...な?S級クエストなんてそうそう行く奴は居ないんだからさ、俺達がS級になる頃にもきっと残ってるって」

 

「お願い!!イッセー!!どうしても金の鍵が欲しいの!!!...ね?」

 

 ルーシィがおっぱいを強調しながら俺に近づいてくる...

 うぉぉぉおお....!!目線がそこに吸い寄せられて思考が集中していくが...こればっかりは騙されない!!

 

「ダメだ!!ダメったらだめ!!」

 

「うぅ...これでもダメなの...じゃ、じゃあ...ね?クエストに一緒に行ってくれたら、ご褒美あげるって言ったら...来てくれる?」

 

「ご褒美...!?いや、それでもだめだ!ちょっとやそっとで、曲げる訳にはいかない!!」

 

「む、胸...!私の胸、大好きでしょ...?」

 

「え...え?」

 

「5...いや、3秒!!3秒だけ好きにして良いから!!」

 

「待ってくれ...........ルーシィのおっぱいを...おっぱいを、3秒間も好きにして良いだって...!?」

 

 俺は口に手を当てて後ずさる。

 3秒...3秒って1秒が三回、秒針が三回カチカチなるまでの間の事だよな...!!

 それだけの長い時間ルーシィのおっぱいを...おっぱいを...好きにして良いだと!!?

 

「好きにして良いって...何をしても良いって事か...!!?」

 

 おっぱいって何でもできるぞ!!?揉んだり挟んだり押し付けられたり...果ては吸ったり摘まんだり広げたり何でもできるあの夢のおっぱいに...!!それもルーシィのわがままおっぱいになんでもできる!!?!?!

 

「うぅ...恥ずかしくなってきたからやめてよ!」

 

「そ、そんな素敵な言葉がこの世界に存在していたとは...!!!」

 

「うぅ...やっぱ無しー!!」

 

「ま、待ってくれ...!!分かった!!行く!!絶対S級クエスト行って、黄金の鍵をルーシィに渡してみせる...!!絶対にルーシィの事守ってみせるから...!!」

 

「ちょっと...無しって!」

 

「いいやもう言質は取った!!よぉし...!!目指せ悪魔の島!!ビバおっぱい!!!」

 

「うぅ~...悪魔の島が怖いからって変な事言うんじゃなかったー!!」

 

 おぉ神よ...!捨てる神あれば拾う神あり!!俺の神はルーシィのおっぱいだったのか!!

 待ってろ...!!おっぱい!!!

 俺はルーシィのおっぱいをガン見する...あれが3秒間も俺の物に...!!

 

「ちょっと...あんまりガン見しないでってば...!!もう!!」

 

 ルーシィが俺をビンタする。エルザさんに付けられた鼻の傷が再び開くが、そんなもので止まる俺じゃない...!

 

「とんでもない物を目覚めさせちゃったみたいね...あ、あたし帰るから...!!じゃあ明日はよろしくね...!」

 

「おう!またなルーシィ...!!明日までに何するかじっくり考えとくから!!」

 

 ルーシィがおっぱいを隠すように己の身を抱く。

 

「うぅ...とんだ劇薬だったわね...」

 

 ルーシィは俺から逃げるように去って行った。

 俺の頭の中はルーシィのおっぱいでいっぱいになった。

 

「こりゃあ、明日の為にも今日は早く寝て万全の準備をしないとな...!!」

 

 俺は赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を起動する。

 

「ドライグ...!!俺、強くなりたい...!!どうやったら強くなれるんだ!?今すぐに強くなりたいんだ...!!」

 

『....相棒が強くなるのは大賛成だが、こんな低俗な理由で力を求める赤龍帝は史上初めてだ...まぁいい。次のステージ...禁手(バランス・ブレイカー)に至るのが手っ取り早いだろうな』

 

禁手(バランス・ブレイカー)...?」

 

『あぁ。俺の封印が一時的に弱まってお前に更なる力を与える事が出来る...具体的には倍加の制限、10秒に1回が取り払われて一瞬で最大まで倍加する事ができるようになる』

 

「そんな凄まじい力が...!!!どうやったら手に入るんだ!!?」

 

禁手(バランス・ブレイカー)に至るにはそれに足るお前の内面の劇的な変化が必要となるが...他には俺に代償を支払えばいい』

 

「代償だと...?」

 

『そうだ、体の一部を俺に差し出せ。そうすれば一時的に不完全だが禁手(バランス・ブレイカー)と同等の力を与えてやれる...具体的には左手を頂こうか』

 

「ちょっと待てよ...!左手が無くなっちまったら、俺はおっぱいを右手でしか触る事が出来なくなるんだぞ!?本末転倒じゃないか!!」

 

『ならば何か大きな感情の揺らぎを手に入れろ...己の身を焦がすほどの憎しみだったり、自身への強い憤りだったり...何でも良い。歴代はそうやって禁手(バランス・ブレイカー)に至った』

 

「くそ...左手は最終手段だな。なかなかうまくいかないか」

 

『まぁ、先にも言ったが既に鍵はお前の中にある。その資格は手に入れているんだ...まぁ、頑張ってくれ相棒』

 

 それだけ言うとドライグはまた引っ込んでしまった。

 

「よぉし...待ってろ、ルーシィのおっぱいよ!!俺が触れるその日を!!!」

 

 俺は月に向かって叫んだ。

 よぉし!なんでもやってやらぁ!!全員ぶっ倒してやる!!

 

 ────────────────────────

 

「...なんだよ、結局お前も来んのかイッセー!」

 

 ナツが俺の背中をバシバシ叩いてくる。

 

「痛てぇな...断じてお前らの為じゃねぇからな!俺はルーシィに頼まれたから来たんだ!!そこんところ勘違いすんじゃねぇぞ!?」

 

「わかったわかった...そんじゃ、改めてチームドラゴン...いくぞ!!」

 

「おー!」「あい!」「はぁ...」

 

 俺達は依頼先であるガルナ島へ向かう為の船を探したが、どの船乗りも呪われた島に行く事を拒否してきた。

 

「全然船が見つからないんだけど...」

 

「仕方ねぇよ。泳いでいくぞ」

 

「無理に決まってんでしょ!?」

 

「大丈夫!ルーシィは俺が背負って泳ぐから!!」

 

「そういう問題じゃないですけど!!?」

 

「泳ぐ?それこそ自殺行為だ...巨大ザメが怖くないなら別だがな」

 

 最後に断って来た船乗りが俺達に話しかけて来る。

 

「おう、怖くねぇよ。黒焦げにしてやる」

 

「火は海じゃ使えないでしょ...てか、ほんとにどうしよ」

 

 三人で石垣に腰を掛けていると頭に誰かが手を置いてきた。

 

「みーつけた」

 

「グレイ!!?」

 

「連れ戻してこいってじーさんの命令だよ」

 

「ドわー!!もうバレたのか!!?」

 

「今ならまだ破門を免れるかもしれねぇ、帰るぞ」

 

「ふざけんな!!俺は絶対にS級クエストをクリアしてルーシィに黄金の鍵を渡すんだ...!!破門なんざ知ったこっちゃねぇ!!!」

 

「良く言ったイッセー!!俺達は絶対S級クエストにいくぞ!!」

 

「お前も乗り気なのか意外だな...だが、良いのか?この事がエルザに知られたら...おぉこえぇ」

 

「グレイ~助けて―...おいら三人に無理矢理...」

 

「裏切り者ぉ!」

 

 ハッピーがグレイの背中に隠れる。

 

「俺はエルザを見返してやるんだ!!こんな所で引き下がれるか!!」

 

「おっぱい...ルーシィの夢の為にも絶対行く!!!」

 

「おっぱい言っちゃってるし...」

 

「マスター直命だ!!ひきずってでも連れ戻してやらぁ!!」

 

 グレイとナツ、ついでに俺も魔法を使う。

 

「魔法...?あんたら魔導士だったのか?まさか、あの島の呪いの解くために」

 

 さっきの船乗りが俺達に話しかけて来る。

 

「おう!」「行かせねぇよ!!」

 

「...乗りなさい」

 

「何ィ!?」

 

 グレイが驚いて臨戦態勢を解いた所で俺とナツはグレイに向かって殴り掛かった。

 抵抗する暇もなく気絶する。

 

「よし、乗せろ!」

 

「ちょっとグレイも連れていくの!?」

 

「こいつがギルドに戻ったら次はエルザが来る!...よぉし!S級の島に出発だ!!」

 

 ──────────────────────ー

 

 俺とナツは船酔いで死にかけていた。

 

「...今更なんだけど、ちょっと怖くなってきた」

 

「人を巻き込んどいて何言ってやがる...」

 

 グレイは縄でグルグル巻きにされている。

 

「つーかおっさん!何で急に船を出したんだよ!」

 

「俺の名はボボ...かつてはあの島の人間だったのだ。だが、逃げ出した。あの忌まわしき呪いの島を...禍は君達の身にも降りかかる。あの島に行くとはそういう事だ。本当に君たちにあの呪いが解けるのかね...?悪魔の呪いを」

 

 そういう船乗りはずっとマントで隠していた左手を俺達に見せて来る。それは、見るからに異形の...悪魔の腕になっていた。

 

「その腕...」「呪いってまさか...」

 

「見えて来たな。あれがガルナ島だ」

 

 俺達がその言葉に島へと視線を向けると...次の瞬間、船乗りが消えていた。ハッピーが海に潜って探すが、見当たらなかった。

 そしてそんな動揺をあざ笑うかのように、巨大な津波が俺達を襲った。

 

「ちょっと待て...!このままじゃ飲まれるぞ!!」

 

「ハッピー!船を持ちあげて...!」

 

「無理だよぉ!イッセーが死んでるからパワーアップも出来ないし!」

 

「つーか俺の縄解け!!まじで死ぬ!!」

 

「おわぁぁぁ!!!」「きゃあああ!!」

「「おえぇぇぇえ...!!!」」「わぁぁ!!!」

 

 俺達は漏れなく大津波に飲み込まれた。

 

 .............................

 

「ん....あれ、ここは...?」

 

 ふと、横から声が聞こえたので目を開く...

 

「ん...?」

 

 目の前にルーシィが居た。ばっちりと目が合う。

 

「....って、きゃあ!」

 

 どしんと胸を押されて物理的に距離が開いた。

 どうやら波にのまれて、陸まで押し流されてルーシィに抱き着いてしまっていたらしい。

 

「んおぉ!?ついたのか!?ガルナ島!!」

 

 ナツも目を覚ましたようだ。横にはグレイも無事に起き上がっていた。

 

「それにしても、なんだったんだろあの腕...悪魔の呪い?それに消えたおじさんも...」

 

 ルーシィが考察を始める。

 

「気にすんな、探検いこーぜ!」「あいさー!」

 

「ちょっと待ってよ!...この島には村が一つあるらしくて、そこの村長さんが今回の依頼主よ。まずはそこを目指しましょう」

 

「待ちな...」

 

 グレイが声をかけてくる。俺達は振り返った。

 

「なんだよ!ここまできたらもう連れ戻せねぇぞ」

 

「いや...俺も行く。やっぱお前らだけ先に2階に行くのも癪だし、破門になったらそれはそれでつまらん...行こうぜ!」

 

「「「おおっ!!」」」

 

 急遽グレイも追加して5人でのクエストとなった。

 悪魔の島...ガルナ島....

 

 どんなバケモノが潜んでるか知らねぇが...絶対にぶっ倒して村の人たちの呪いを解いてやる...!!!

 

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