DxD TAIL   作:min-can

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ルーシィの実家帰省の話はちょっといまいち乗らなかったのでスルーさせてください...
原作っぽい感じで終わったという事で...


温泉、向かいます!

 ギルドの復興が始まってしばらく、そちらの手伝いも大事だがお金稼ぎも大事という事で、皆で闇ギルドの支部の殲滅クエストを受けていた。

 

 禁手化(バランス・ブレイク)する必要もないくらい弱い奴らばっかで全く歯ごたえが無かった...こんなのならグレイとエルザさんまで誘う必要無かったな...分け前がごっそり減るだけだった。

 

 俺達はクエスト完了の報告と、拘束した面々の引き渡しを行って報酬を受け取ったので借りていた宿に向かって歩いていた。

 

「...思ったよりも仕事が早く片付いたな」

 

 エルザさんが呟く。

 

「全くだ!!全然暴れ足りねぇ!!」

 

「充分暴れただろーがてめぇは」

 

「足りねぇよ!...おっとこんな所に丁度いいサンドバッグが」

 

「それ俺の事かナツ!あ!?...上等だてめーこそサンドバッグ確定だこら」

 

 ナツとグレイが魔力を高めていく...が、エルザさんが一睨みすると即座に肩を組んで仲良しアピールしていた。

 

「ほんと...全然懲りないわねあんたら。まぁイッセーもだけど」

 

「どういう意味だ?」

 

「エルザが可哀想って話」

 

「?」

 

 疑問符を浮かべる俺に露骨にルーシィがため息をつく。

 

「宿は後一日取ってある。折角の観光地だ、あと一泊だけしていこう」

 

「何言ってんだ!早く帰って次の仕事行こうぜ!」

 

「その前に工事の手伝いもな...」

 

 そう、今回は闇ギルド支部の場所が鳳仙花村という東洋の島国の文化の根付いた観光地の近くだったので、そこの旅館に泊まっていたのだ。本来ならもう少し時間をかけて温泉で体を休めてから万全の態勢で襲撃をかける予定だった...まぁ完全に無駄だったが。

 

「そういや前も思ったけどイッセーの名前ってここの村の人達と同じルーツっぽいわよね。黄金の国ジパーネ!」

 

「あぁ...俺の家族や先祖は移民で、ここみたいな感じで小さな村をこさえてたみたいだな。でも、正直あんまりよく分かってないんだよなー。その...俺の村は昔、とある研究をしてる奴らに襲われちまって、その時に親とも離れ離れになっちまってさ」

 

「あっ...ごめん」

 

「気にすんなって!記憶がほとんどないくらい昔の事だし、俺にはギルドのみんながいるから...な?」

 

「うん...」

 

 ルーシィが明らかに気落ちしてしまっている。

 

「ちょ...!ほんとにそういうのじゃねぇって!俺も観光地楽しみに来たし!!それに温泉だぞ温泉!!!当然、お約束のあれがあるよなぁ...!!」

 

 俺は鼻息を荒くしながら、温泉の事を妄想する...

 昨日温泉の構造は確認しておいた。うっすい竹の仕切り一枚で男女の湯が分けられていた...当然、男としちゃ黙ってる訳にはいかないよなぁ...!!

 

「覗いたらエルザに斬ってもらうから」「当然だ。というか貴様とは入浴の時間をずらすぞ?私も折角の温泉くらい落ち着いて入りたいからな」

 

「そんな...!!く、くそ...墓穴掘った!!」

 

 ルーシィを励まそうと余計な事を口走ってしまった!!ちくしょー!!

 

「アハハ!ふぅ...ありがと、そしてごめん!」

 

 ルーシィがバチンと手を合わせて俺に頭を下げて来る。

 

「だから...いや、まぁいっか。許す!!だから温泉の件は...!!」

 

「いや、それとこれとは別でしょ...あんたは一人で寂しく入ってなさい」

 

「そんなぁ...!!」

 

 俺はがっくしと項垂れてしまう。

 

「温泉くらいそういうの関係無しに普通に楽しみなさいよね...って、あれ?あそこにいるのロキじゃない?」

 

 俺も顔を上げるとロキが歩いていた。

 

「あれ?」

 

「おぉ!偶然だなぁ。お前もこの辺で仕事か?」

 

「みんなも...?ってルーシィ!?」

 

「何よ...」

 

「ご、ごめん!まだ仕事の途中だから...それじゃ!!」

 

 ロキがルーシィを認識した途端逆方向に駆けだしてしまった。

 

「な、なな...なんなのあいつー!!」

 

 ルーシィが地団駄踏んで怒っている。

 

「あいつになんかしたのか?」

 

「してないわよ...!!」

 

「あー、ルーシィが星霊魔導士だって話してからだったか?ルーシィを口説こうとするの一切やめて近づかなくなったの」

 

「そういや星霊魔導士が苦手だって言ってたっけ?」

 

「だからってあんな避け方する普通!!?仮にも同じギルドの仲間なのに!!」

 

「まぁまぁ落ち着けって、誰にでも苦手の物の一つや二つ...」

 

「大体星霊魔導士が苦手って何よ!!意味わかんない!!」

 

 ルーシィが俺の足をゲシゲシと踏んでくる。

 

「だからなんで俺...」

 

「ふん!!」

 

 最近ルーシィにサンドバッグ扱いされてる気がする...まぁそんなに痛く無いし、これはこれでアリだけれども...

 

「折角の観光地だし、あんな奴の事は忘れて楽しもうぜ...?もったいないし」

 

「...それもそうね。ちょっとはすっきりしたし」

 

「そりゃなによりで」

 

「ふふ、ルーシィもイッセーの扱い方が分かってきたようだな」

 

「え?俺の扱いってサンドバッグだったんすか...?」

 

「半分冗談だ。そんなつもりはそれほどない」

 

「ちょっとはあるんじゃないっすか...」

 

「行くわよイッセー!温泉が待ってるんだから!」

 

 ルーシィに腕を引っ張られてずんずんと前へと進んでいく...

 

「俺には待ってないんだけどなぁ」

 

 覗きの無い温泉なんて、ソーセージの無いホットドッグと一緒じゃないか...

 

 ────────────────────────────ー

 

 男三人でむさ苦しく温泉に入り、部屋に帰ったタイミングでルーシィとエルザさんは温泉に向かった...俺を紐で縛って。

 

「なぁ、グレイ!!普通ここまでするか...!?」

 

「まぁ...どうせ縛って無かったら風呂に向かうんだろ?」

 

「当たり前だろ!!」

 

「じゃあ縛られてろバカ」

 

 グレイに冷たくあしらわれる。

 

「ちくしょう...宿代払い損じゃねぇか。これなら安宿に泊まった方がずっと良かった...」

 

「まぁそう言うなよイッセー、飯もうめぇらしいぞ?」

 

「飯ー!!?」

 

「まだに決まってんだろ話に入ってくんな」

 

「んだよつめてー野郎だな...まぁいいか、探検行くぞハッピー!」

 

「あいさー」

 

 ナツはハッピーと一緒にドタドタと部屋を出ていった。

 

「騒がしい奴らだな」

 

「はぁ...もういいや、飯まで寝てよ」

 

 俺はふて寝する事にした。

 

 ............

 

 ルーシィ達が風呂から上がってきて、食事も終わってひと段落というタイミングで...ちょっと出て来ると言ったナツが大量の枕を抱えて現れた。

 

「っしゃー始めんぞ!!」「ぞー!」

 

 ナツとハッピーが叫ぶ。

 

「うるせぇな...俺は眠みーんだよ」

 

「何言ってんだ!!旅館だぞ!?旅館と言えば枕殴りだろうが!!なぁイッセー!」

 

「枕投げな...後俺はパス」

 

「んだよノリわりーなイッセー、グレイ...」

 

「ふふ、質のいい枕は全て私が抑えた。貴様らに勝ち目は無いぞ」

 

 エルザさんがノリノリでナツに言う。

 

「はっ!上等だ...今度こそ俺はエルザに勝ーつ!!」

 

 ナツがぶん投げた枕はエルザさんに避けられて、グレイの顔面にぶち当たる。

 

「ぐぼっ!...てめぇナツ!!」

 

 グレイがナツに枕を投げ返して顔面に当て返す。

 そこからは三人でひたすらに枕の応酬だ。

 

「あんたは混ざらなくていいの?」

 

 座って三人を眺めていた俺にルーシィが話しかけて来る。

 

「いやぁ...今日はちょっとな」

 

「なによ、そんなに覗きしたかったわけ?自分でどんだけ最低な事言ってるか分かってんの?」

 

「でもよぉ...!!温泉と覗きはセットだろ!?」

 

 俺は涙目になりながらルーシィに叫ぶ。

 

「セットじゃないわよ...まぁいいや。私もあんなのに混ざったら死んじゃいそうだし、良かったら一緒に散歩でもする?」

 

「.....する!します!!」

 

 俺はガバッと立ち上がった。

 

「急に元気になったわね...フフ、それじゃあ行きましょ?」

 

「おう!」

 

 俺はルーシィと一緒に三人の枕投げを超えた枕殴りに巻き込まれないよう気を付けながら旅館を抜け出した...

 

 .........................

 

「にしても、あいつら同じ人間なのかしら...なんで枕で壁にひびが入るワケ?」

 

「そりゃああの三人だからなぁ」

 

「私の中じゃ一応アンタもその人外枠に入ってるけどね」

 

「そうか?実際の所籠手が無かったら俺はほぼほぼ一般人だけどな...」

 

「あるから言ってんのよ。にしてもその籠手も大概不思議よねぇ...あんまり魔法っぽく無いというか」

 

「あー...ここだけの話、便宜上魔法って言ってるけど、ぶっちゃけ魔法では無いからなぁ」

 

「そうなの!!?」

 

「こういう特殊な能力を持つ武器とか装備を神器(セイクリッド・ギア)って言うらしいんだ」

 

「神器?」

 

「ドライグ曰く、今が人の時代。その前にあった竜の時代...そして、その更に前にあった神の時代...神がその恩恵を宿したり、邪悪だったり強大すぎる存在を封印して矮小な人に使えるようにしたものが神器(セイクリッド・ギア)で...ランダムに、あるいは運命の元に所有者を選び、その所有者が死ぬと新しい宿主の魂に宿って受け継がれていってるらしい」

 

「つまり、神様の力の産物って事!!?それじゃあ、神様って実在してたの!!?」

 

「ドライグが言うにはな...そんで神様が死んで、神器(セイクリッド・ギア)も次の魂に移れないほど破損する物があったりして...もう現存する物はほとんど無いらしい。まぁそんなもんでほとんどの人が知らないし、碌でもない研究の対象にされたりと散々でな...今では所有(ホルダー)系の魔法で通してるんだ」

 

「そ、そんな大事な事あたしに言っていいの?」

 

「ルーシィの事は信頼してるからな!」

 

「....そっか。うん、絶対誰にも言わない。約束する!...すっごく貴重な話も聞けちゃったし」

 

「ありがとう。そんじゃまぁ、折角だし俺が知ってる神器(セイクリッド・ギア)の話でもするか?」

 

「いいの!?...ってか、どこでそんな絶滅危惧種の...て、あ」

 

「そうそう。昔俺の村が襲われて、閉じ込められた施設が神器を研究する奴らの施設だった訳だ...そんなに人数は居なかったけど、それでも結構面白い能力もあったんだぜ?」

 

「そこで出会ったのがあんたの師匠だったのね」

 

「おう!師匠のは槍の神器でな...何でも切れるしすごい光のオーラを放出したり、伸縮も自在で、手品みたいだったなぁ」

 

「ふぅん...なんか聞いてるだけだとアンタや白龍皇の能力のが凄そうな気がするんだけど」

 

「言われてみれば...でも、師匠はめちゃくちゃ強かった。他にもすげぇ力を持ってる奴は居たんだけど、誰一人たった一歩移動させることもできずに倒されてたしなぁ」

 

「一切歩かずに...!?むちゃくちゃな事言ってるわね」

 

「今思うと槍も凄かったけど師匠が凄かったんだな」

 

「なるほどね...てか、じゃあなんでそんな人が捕まってたの?」

 

「さぁ。俺も何回か聞いたんだけど答えてはくれなかったな」

 

「色々と謎の人物なのね...まぁドスケベな事だけは確定してるけど」

 

「師匠が一番すごかったのはそこだからな!」

 

「もっと強さとかに憧れたら良かったのによりにもよってそっちに行っちゃうんだもんなー」

 

「一番大事だろうが!」

 

「一番要らないっての...」

 

 そんなこんなでルーシィと話しながら歩いていると、前から男二人組が歩いてきた。

 

「ハァ~イお姉さん!観光?カワイー!浴衣似合うねー」

 

「一緒に呑みに行かね?」

 

「は?」

 

 一瞬手が出そうになったが、ルーシィが俺の腕に抱き着いて止める。

 

「見て分かんない?ツレいるの...デートの邪魔しないで欲しいんだけど」

 

「デッ、デデデッ!?」

 

「しーっ、そういう設定で行くの!合わせなさいよ」

 

 ルーシィが小声で言ってくる。

 

「お、おう...」

 

「えー?そんな冴えない奴と一緒にいてもつまんなくね?俺らならもっとファンキーで刺激的な夜を過ごさせてあげるけど...的な?」

 

「てか全然釣り合ってなくね?俺達のがいいじゃん?いいじゃん?」

 

「...っしつこいわね。少なくともあんたらの100倍マシよ!!行きましょ!」

 

「うぉっ!」

 

 ルーシィが俺をぐいと引っ張る。

 

「ちょ、待ちなって!」

 

 男がルーシィの肩を掴む。

 俺はその瞬間男の顔面を殴った。

 

「てめぇらさっきから聞いてりゃ好き勝手言いやがって...!!ルーシィが迷惑してんの分かんねぇのか!!」

 

「...ってめ!!」

 

 もう一人の男が俺に魔法の弾を放ってきた。

 

「魔導士か...っ!!」

 

 俺は籠手を起動して弾を受け止める。

 

「ってぇ...!!もう許さねぇじゃん!!?」

 

「てめぇボコってそこの女目の前で犯してやるよ...的な!!?」

 

「うっわぁ...露骨」

 

「...殺す!!」

 

『Boost!!』

 

 俺は倍化した力でクズAに肉薄して腹を殴りつける。すぐさま回し蹴りでクズBの顎を蹴り飛ばした。

 

「ぐぺぇ!」「あごっ!!」

 

「二度とルーシィにその面見せんじゃねぇぞクズ共!!」

 

「わぁ...さっすが!」

 

 ルーシィが俺の腕をバシバシ叩く。

 

「すごいね君...ってイッセー、ルーシィ!?」

 

 突然声が聞こえたのでその方向を見るとロキが居た。またルーシィを認識した瞬間離れてしまった。

 

「....むぅ」

 

「ロキ...?なんでここに?」

 

「僕はそこに伸びてる男二人組を捕まえる依頼を受けてたんだ。女の子を食い物にしてるゴロツキの魔導士でね...結構バカにならない被害が出てたみたいで」

 

「なるほどなぁ...じゃあやるよ」

 

 俺はクズ共の首根っこを掴んでロキに渡した。

 

「そういう訳にはいかないよ。僕は何もできてないし...」

 

「そんな細かい事言うなよ。別にこんな奴らお前ならどうせ余裕だったんだし勝手に倒れててラッキーと思って受け取れって、てかこいつらの処分とかめんどくせー」

 

「そうかい...?それじゃあ、せめてお礼はさせてくれ」

 

「ふぅん...」

 

 そこで俺はちょっと良い事を思いついた。

 ロキとルーシィが仲良くなるのは断固拒否だが、それはそれとして今の関係は流石にあまり見てられない。

 

「じゃあ一杯奢ってくれよ、ルーシィも一緒に」

 

「え...?」

 

「当たり前だろ?お前がさっさとこいつら捕まえないからさっきルーシィは迷惑したんだ。お詫びはルーシィにだ...な?」

 

「ちょっとイッセー!?」

 

「....そう、だね...。分かった。この辺で良い所知ってるんだ、こいつら引き渡したら案内するよ」

 

 ロキがそう言って男達を担いで行く。声が聞こえないくらい遠くまで行ったタイミングでルーシィに声をかける。

 

「...俺もあんまり見てらんないし、ここいらで腹割って話してもらおうぜ?」

 

「...そうね。同じギルドの仲間同士でいつまでもこんなの良くないもん...流石妙な所で気が利く男ね」

 

「妙な所では余計だっての」

 

「ふふ、ありがと。仲直りって言ったらおかしいけど、せめて原因くらいは話してもらいましょうか」

 

「おう!」




ちょっと神器周りの設定変えます...
大筋は変わらないと思いますけど、なんかちょくちょく辻褄合わなそうな所ありそうなんで暇な時に多分修正しときます...
一応滅竜魔法って言ってるのは、神器バレめんどくさい、ちょうど同期に同じような能力(魔法)使ってるナツいる、所有系の滅竜魔法ってことにしとけ...的な感じマカロフがアドバイスしたと言うことで...
後は滅竜魔法のルーツがドラゴン系神器だったとかも考えてますけどこっちは死に設定かもしれません。
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