DxD TAIL   作:min-can

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鉄の森編
帰ってきます、エルザさん!


「う~ん」

 

 俺は今クエストボードの前に居る。ルーシィが依頼を探すのを手伝っているのだ。

 

「どのクエストが良いんだろ」

 

「俺とナツは討伐やら撃退やらばっかりだからなぁ。魔法解除(ディスペル)とかの類は良く分からないってのが正直な所だな」

 

「ふぅん...まぁあんたらに頭使うクエストとか無理そうだもんね」

 

「その通りだけど言い方...」

 

「気に入ったクエストがあったら言ってね?今はマスター居ないから」

 

「あれ?ほんとだ...」

 

「マスターは今、定例会に行ってるのよ」

 

「定例会?」

 

「評議会なんかの縦の繋がりだけじゃなくて、ギルド同士でも横のつながりを作ってるのよ。地方のギルドマスター達が集って定期的な報告会をして結束を深めているのよ?こういう繋がりを怠ってると...」

 

「黒い奴らが来るぞぉ!!」

 

「ひぃぃぃ!!」

 

「うひゃひゃひゃ!「ひぃぃ!!」だってよ!!なーにビビってんだよ!!」

 

「ちょっと子供みたいな脅かししないでよ!!」

 

「子供騙しでビビるルーシィ、略してビリィ...」

 

「変なあだ名つけないでよ...イッセーあんた良くこんなのと何年も一緒に居るわね...いや、あんたも大概だったか」

 

「最近俺達にあまりにも遠慮が無くないか?」

 

「自分達の行動を振り返れば自ずと答えが見えてくると思うけど?」

 

「うふふ、仲良くなれたみたいでなによりだわ...でも、話を戻すと黒い奴らは本当に居るのよ?連盟に属さないギルドを闇ギルドって呼ぶの」

 

「あいつら法律無視だからおっかねぇんだ」

 

「じゃああんたにもいつかスカウトが来そうね」

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔導士は大概やってる事酷いからな」

 

「私が雑誌なんかで見た事件のほとんどがナツとあんたの事件だったんだけど...」

 

「そんなに悪い事してたか?」

 

「しまくりよ!!」

 

「自分で言うのもなんだけど俺ら特に酷いと思うぞ」

 

「まじか...まぁ良いだろ!別になんも言われてねぇし」

 

「どうしよう闇ギルドの素養がみるみる明らかに...やっぱりチーム組むの辞めようかしら」

 

「なんでルーシィ!!俺ルーシィが入ってくれるなら金輪際破壊活動しないって!ぶっちゃけほとんどナツの被害だし」

 

「俺はいつも通りだな!」「あい!」

 

「あんたらの破壊の罪が擦り付けられないかだけが怖いのよね...」

 

 そこまで話した所で少し離れた所に座っていたロキとグレイが会話に入ってくる。

 

「なーに、チームなんか無理に決めるこたぁない。聞いたぜ?大活躍だってな、きっと嫌って程誘いが来る」

 

「ルーシィ...僕と愛のチームを結成しないかい?今夜二人で...」

 

「テメェ!グレイとロキ!!ふざけた事言ってんじゃねぇ!!ルーシィは俺達と組むんだよ!!」

 

「それはテメェが決める事じゃねぇだろイッセー」

 

「その前にお前は服を着ろよ!!」

 

「しまった...!!また忘れた!!!」

 

「ねー?」「なにが?」

 

 はっ!俺がグレイに絡んでる間にロキがルーシィに...!!

 

「おいロキ!!お前散々女の子と遊び散らかしてる癖にルーシィ口説こうなんざふざけんじゃねぇぞ!!!」

 

「酷い言われようだな...僕は溢れんばかりの愛を皆に配っているだけなのに...」

 

「じゃあ私には必要ないわよ」

 

「分かったら離れろって!シンプルに距離が近いんだよお前!!」

 

 俺はロキとルーシィを離しにかかる。

 

「酷いな。君は別にルーシィの何でもある訳じゃないだろう?なら、僕と彼女の愛の時間を邪魔しないで欲しいな...」

 

「あんだと...!!?」

 

「少なくともあんたよりは親交があるけど」

 

「....おやおや?これはもしかして万が一にももしかしたりするのかな?」

 

「....なんだよ!!」「...なによ」

 

「そういう事なら僕は退散するとしようかな...確かにそういう事なら僕の出る幕はないわけだ」

 

 そう言うとロキはかっこつけて去って行った。

 

「けっ!女の敵め...」

 

「さぁ?少なくともあんたよりは女の味方なんじゃないかしら?」

 

「どっ、どういう意味だよ...!!」

 

「毎度の如くドスケベの事言ってんのよドスケベ」

 

「う...ぐぅ」

 

「ぐぅの音は出たのね...」

 

 などと喋っているとロキが戻ってきた。

 

「大変だ皆!エルザが帰ってきた...!」

 

「「「あ゛ぁ゛~~!!?」」」

 

 嘘だろ...ついこの前クエストに行ったばかりだろ...!?まだ帰ってくるには早くないか...!?

 

 先のゴリラメイドよりもはるかに大きな足音を立たせながら巨大なシルエットがギルドの入り口から入ってきた。

 エルザさんが巨大な角を背負って帰ってきたようだ。

 

「今戻った。マスターはおられるか?」

 

「マスターは定例会よ?」

 

「そうか...」

 

「エ...エルザさん、そのバカでかいの何ですか?」

 

「ん、これか?討伐した魔物の角に地元の者が飾りを施してくれてな、きれいだったので持って帰る事にしたのだ...迷惑か?」

 

「いえいえいえ滅相もない!!!」

 

「...それよりお前たち、また問題ばかり起こしているようだな。マスターが許しても私は許さんぞ」

 

「ちょっとイッセー...な、なにあの人??」

 

「あ...あばば...!」

 

「エルザ!とっても強いんだ!」

 

「イッセーが機能停止してるけど?」

 

「それはいつもの事です」

 

「カナ、なんて格好で飲んでいる。ビジター、踊りなら外でやれ。ワカバ、吸い殻が落ちている。ナブ、いい加減に仕事をしろ」

 

 各々言われたい放題でどんどん落ち込んでいく。

 

「全く世話が焼ける...今日の所は何も言わずにおいてやろう。ところで、ナツとグレイは居るか?」

 

「あい。こちらです」

 

「や、やぁエルザ...オ、俺達今日も、仲良し...良く...やってるぜぃ」

 

「あ゛い」

 

「ナツがハッピーみたいになってる!?」

 

 ナツとグレイが肩を組んで握手していた。

 

「そうか。親友なら時には喧嘩する事もあるだろうが、私はやはりそうやって二人が仲良くしている所を見るのが好きだぞ」

 

「あ...いや、いつも言ってるけど別に親友って訳じゃ」

 

「あい」

 

「ちょっと!こんなナツ見た事ないわ!!」

 

「フフッ、ナツもグレイもエルザが怖いのよ?」

 

「へぇ...じゃあイッセーは...」

 

「ではイッセーは...居たか。私が居ない間、きちんとやっていたか?」

 

「あ...あばば!」

 

「いい加減少しは落ち着いたのか?」

 

「あば...あばばば」

 

「ほう...私の言葉を全て無視して私の胸ばかり凝視するか。大した根性だ、あぁ本当に大したものだとも...相も変わらずその性根は治っていないようだな。今日も矯正してやるとするか...」

 

「あばば...」

 

「あれ、胸見てるってより壊れて軽く下を向いてるだけに見えるんですけど...鎧着てるし」

 

「イッセーは特にエルザを怖がってるからね」

 

「何やったんですか?いや、なにしたかは大体分かりますけど...」

 

「そうね、まぁエッチなイタズラを仕掛けようとして返り討ちに遭い続けて、エルザがいい加減怒って矯正しようと教育を始めてからあんな感じになったわね」

 

「あいつ...昔っから全然変わってないのね...」

 

「あら、その言い草だとルーシィも被害に?」

 

「遭いまくりですよ!本当に困った奴です!!」

 

「その割には仲良さそうに見えたけど?」

 

「そりゃあまぁ、ドスケベの困った奴ですけど、悪い奴じゃないっていうか...なんというか...」

 

「ふぅん。ルーシィはイッセーの事が好きなのね!」

 

「はぁ!!?違...!!そんなんじゃ断じてありませんってば!!もうミラさん!からかうのも大概にしてくださいよぅ!」

 

「ごめんごめん。でもルーシィが可愛いからついからかいたくなっちゃうのよ?」

 

「もー...」

 

「さて、イッセーを矯正する前に実はお前たちに頼みたい事がある...仕事先で少々厄介な話を耳にしてしまった。本来ならマスターの判断を仰ぐのだが、早期解決が望ましいと判断した。お前たちの力を貸してほしい、ついて来てくれるな?」

 

「え!?」「はい!?」「あばば!!」

 

「あのエルザが誰かを誘う所なんて初めて見たぞ!!」「一体何事なんだ...!?」

 

「出発は明日だ。準備をしておけ、詳しくは移動中に話す」

 

「いや、ちょ...!」「行くなんて言ったかよ!!」「あばばば」

 

「貴様はもちろん来るだろう?イッセー...ん?」

 

「ばばばば...」

 

「ここまで徹底的に私を無視するか...私は悲しいぞ。同じギルドの仲間を思ってこその教育だというのに...」

 

「あばば...!!」

 

「えっと...イッセーは本当に放置で良いんですか?」

 

「死にはしないから大丈夫よ。いつも教育の後はお利口なイッセーになるからむしろ良いコトなのよ?3日もすれば元に戻るけれど」

 

「そ、そうですか...それにしても、ナツとイッセーでも相当とんでもない魔導士なのに、そんな二人と同等っぽいグレイに、三人があんなに怯えるエルザさんまで集まるなんてどんな恐ろしい厄介事なんだろ...」

 

「そうね...こんなメンバーでチームを組む事なんてまず無いし...だからこそ今まで想像もした事無かったけど。これって最強チームかも...!」

 

「最強チーム...!...それにしてはメンバーがあまりにもバラバラな気が...」

 

「そうね...あ、そうだ!そういう事ならルーシィが一緒に行ってあげたら?」

 

「えぇ!?なんで私が!!?」

 

「ナツとイッセーとすぐ仲良くなれたルーシィならグレイともエルザともすぐに打ち解けるだろうし、少なくともナツとイッセーの扱いは心得てるでしょ?」

 

「全く心得てないですけど!?」

 

「お願い!ルーシィの言う通りチームワークだけが懸念点なのよ...ね?」

 

「うぅ...ミラさんに言われたら断れないじゃないですかぁ!」

 

「ごめんね?絶対後でお礼するから!」

 

「はぁい...」

 

 ──────────────────────────

 

「さて、イッセー...いい加減機嫌を直して会話くらいはしてくれないか?対話も出来ないのでは矯正もへったくれもない」

 

「あばばば...!」

 

「ふぅ...致し方あるまい。ふん!!」

 

「ごぉっ...!!?」

 

 俺は突然の腹への衝撃に意識を取り戻す。

 

「え゛ぇ゛...!?おえっ...!!!」

 

「さて、これでもまだ足りないか...?」

 

「エ、エルザさん...!!?!?なんでここに?」

 

 気が付けば外に居て、気が付けばエルザさんが居て、気が付けば腹を破壊されていた...何がなんだか分からない。

 

「何でもなにも先程充分説明しただろう...まさか、聞いていなかったのか?」

 

「何も聞いてな...いえいえいえ!!聞きました!!聞いてました!!!」

 

「ほう...全て聞いていながら私の事をあえて無視していたと、そういう訳か...」

 

「意識飛んでました!!全然何の話か分かりません!!」

 

「そうか...この馬鹿者...!なぜきちんと話を聞かんのだ...!!」

 

 俺はビンタされた。ルーシィにされたビンタの500倍は痛い。ビンタというより右ストレートの威力だ。俺は10メートル程吹き飛んで木に激突した。

 

「おごえっ...!!」

 

「さて...もう一度だけ言ってやる。お前の力が借りたい、ナツとグレイからは同意を貰っている...後はお前だけだ。もちろん、協力してくれるな...?」

 

 俺は首が千切れる勢いで首を縦に振った。

 

「そうか。それは良かった...では、これで改めてお前の矯正に移れる訳だな」

 

「...!!?待ってください!!俺はもう矯正を受けなくても...!」

 

「聞いたぞ、新人の仲間にセクハラを繰り返しているそうだな...やはりお前は私の懸命の努力でも変わっていなかった訳だ...では、懸命を超え全身全霊の努力で矯正してやるしかないな...?」

 

「ひっ...あばばば!!!」

 

「さて...今日は木刀ではなく真剣でやる事にするか。案ずるな、傷は負わせん。お前は明日の貴重な戦力だからな...だが、傷が無くとも貴様を矯正する術などいくらでもある訳だ...良いな?」

 

「あばばばば!!!!」

 

「さて...では行くとするか」

 

 エルザが換装する。谷間が強調されているドレス姿だ...

 

「胸を見るなバカモノ!!!」

 

「ひぃっ!!おごっ!!!」

 

 剣の腹を打撃武器として使ってきた。再び吹き飛ばされる。

 

「げほっ!げほっ...!!」

 

「貴様の女性の胸への興味はもはや病気の類だ。根絶には文字通り根気強く絶え間ない治療が必要になるだろう...覚悟は良いな?」

 

 俺は首を全力で横に振った。

 

「そうか。安心したよ...では遠慮なく!!!」

 

「なんでげほっ!!!」

 

「貴様はまだ胸を見るか!!!お前が胸への興味を失うまで徹底的に躾けてやるからな!!」

 

「無理だって...!!俺のおっぱいへの情熱はこんなもんで...!!ぐへっ!!」

 

「そんな不埒で下劣な情熱はさっさと捨て去ってしまえ!!まだまだ行くぞ...!!!」

 

「ひっ...!畜生...!!」

 

『Boost!!』

 

「ほう...?良いだろう。少しは抵抗してもらわねばつまらん...」

 

「っ...ひっ...あっ..あぁ...!!」

 

 無理だ。あんな極上のおっぱいを前に無視なんか出来るわけがない...

 

 目の前にはただただ絶望があった。

 圧倒的な絶望がおっぱいという特大の餌を垂らして俺を何度も何度も嬲って来るのだ。しかし俺はおっぱいに惹かれずにはいられないから何度も同じ事を繰り返す...

 

 しばらく経った後、俺はようやく解放された。

 

「ふぅ...これ以上は明日に響くだろう。私の胸を見る回数もほとんどゼロになったし、今日の所はこれくらいで終わってやるとするか」

 

「あ...あばばば....!」

 

「では明日、マグノリア駅で集合だ。遅れるなよ」

 

「あばばば...!!!」

 

 あばばば...!!!!

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