夜。ふと思いつき、僕はパソコンに向かって検索する。
「『秋野杏奈』、と」
検索ボタンを押そうとすると、ずらりと出てくる検索サジェスト。その中に「秋野杏奈 ブス」を見つけ、ネットはクソ!!だと確信する。
「ん?」
検索結果には、インスタもあった。
「へー。山田は『秋野杏奈』名義でインスタもやってるのか……」
どうせスマホで操作するのならと、とりあえずリビングに移動。
スマホをタップしてインスタを開き、秋野杏奈アカウントの写真を眺めていると、食い物の写真が9割、その他の写真が1割流れてくる。
……やっぱりインスタでも山田は山田だった。
「えーと、誕生日は……9月10日……!?」
ちょ……ちょっと待て……。
期末試験の日程と重なっている……完全に重なってるじゃん!!
学年2位から成績を落とさないためにも期末試験に向けて勉強を頑張らねばならん。かといって『君オク』を読まないわけにも、誕生日を完全にスルーするわけにもいかん……。
「ど、どうすれば……」
「どうしたの京ちゃん。頭を抱えて」
「やることが……やることが多い……」
「中1の期末試験ってそんなハードワークか??」
「いや、期末試験は余裕なんだが、そこに借りた漫画を読みつつ誕生日プレゼントを用意するというタスクが……って、おねえ! 一体いつからそこに!」
「最初から居たけど……。京ちゃんが漫画を読む必要に駆られるってどういう……あ、もしかして山田さん絡み!?」
「何でわかるんだ!?」
「いや消去法でなんとなく……ってマジで山田さん絡みなの? 漫画の貸し借りしてるとか?」
「言ってなかったっけ?」
「ぜんぜん聞いてないが?」
そうか。林間学校のキャンプファイヤーの件は言ってなかったか。
「まあ、今ハマってる漫画があるって聞いて、借りる約束をした後に、それが少女漫画だと気付いた感じだ」
「あーなるほど……ってどういう善行を積んだらそういう事態になるの?? 普通そうはならなくない??」
「なってるんだから仕方がないだろ。しかも山田からは早く読めと催促されている状況だ」
「うん、まあ、だいたい分かった。で、それはそれとして誕生日プレゼントってどういうこと?」
「山田の誕生日が9月10日なのを偶然知ったんだが」
「偶然」
「期末試験の日程と被ってるんだよなー」
「……いや、もう誕生日プレゼント送り合うような関係なんか?? 進展早くない??」
「あ、そうか。普通に考えると、異性の友達に誕生日プレゼントは重いか? おねえはどう思う?」
「……異性の友達が居ないので参考になるか分からんが……重い気がする」
「そうか……じゃあ無難に食い物か飲み物にしとくか……」
「送ることは前提なんか!?」
なんかコントみたいになってきたな。とりあえず期末試験と漫画に集中だ。誕生日プレゼントは……飲み物とかでいいだろう。山田だしな。
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原作が尊すぎてヤバイですね!