魔術廻戦   作:Comet08

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原作ネタバレ、オリキャラ注意!
五歌、オリキャラ×家入などの描写注意!
キャラ崩壊、解釈違いの恐れあり。
苦手な要素等ありましたら自衛をお願い致します。


懐玉・曲折
1話 転校生


2005年9月1日

 

 

「そういや〜編入?転校生が来るらしいぜ。これ五条家トクダネ情報」

長い足を組んで座っていた五条はイスをぷらぷらさせながら言った。

 

「同じ学年かい?」

最近はあまりに五条のくだらなすぎる話で無視しがちだったが今回は興味を惹かれたようだった。家入もガラケイをいじる手を止めて話を聞いていた。

 

「そっ!北海道にある家だったか何だかで、元々はイギリスの貴族で一族が…江戸時代だったかな?それ以来、日本に入ってこようとする外国呪詛師を専門にやってる所でアイヌ呪術連の諜報的な面があるからあんま情報ないけど。なんかイギリス版の高専に通ってたイギリス人のハーフ?そんくらい」

 

「イギリスに高専があるのかい」

 

「7年制らしいよ。ご立派な巨大な古城が校舎なんだとよ」

 

「男?女?」

 

「男だって」

 

「これ以上、野郎が増えるのかよ。バランス悪りぃ〜」

家入はそう愚痴りながらタバコの煙を天井に向けて吐く。

 

「いちばん野郎っぽいのは硝k…無言で足出すのは勘弁してくれないかな」

夏油は隣から飛び出す足を避けると悪かったと弁解したが

 

「オレもオレも」

便乗して長い足を見せつけるように繰り出す五条に青筋を立てた。

 

「悟?表に出たいならそう言っていいんだよ」

 

「ひとりで出ろよ。俺は転校生の面拝んでおきたいし」

 

「クズ2人はさっさとでてけ」

 

ガラガラガラッ

 

「お前たち静かにしろ」

 

「あーあの人が悟の言ってた転校生かい?」

夏油はストレスを担任で発散する事に決めたようだった。

 

「そう!1年の夜蛾正道くん」

 

「老けすぎじゃね」

 

「ブフッ…クックックックック」

 

「……………」

 

「さーせん」

何も反応しない夜蛾先生に適当な謝罪。

 

「はぁ…まぁいい今日はその転校生を紹介する。入っていいぞ」

 

そう言われて入ってきた男はヨーロッパの雰囲気を感じる風貌で背は五条よりやや低いと言っても高い部類に入るだろう。教壇に立つと早口で英語を捲し立て始めた。

「Hiya fellas. My name is Crouch Sebastian Seri. I came from England . I was looking forward to meeting you. I’m glad to see you so much!Nice to meet you!」

 

「………」

「………」

「なっNICE tゥー ミーチュー」by 傑

 

「……日本語を使え」

 

「すいません」

夜蛾から呆れたように放たれた叱りに謝ると倉内は改めて自己紹介を始めた。

 

「「「え」」」」

 

「イギリスからきました倉内瀬理です。これからどうぞよろしくお願いします」

 

「ミドルネームがセバスチャン?」

 

「ご名答!グリフィンドールに10点。お土産用の特大蛙チョコあげちゃう」

そういうと倉内は懐から五角形の箱に包まれたお菓子を夏油に差し出した。

 

「…どうも」

 

傑は手にギリ収まるサイズの箱を見ながらん蛙チョコ…?と疑問符と一抹の不安を持ちながら箱を開封した。その瞬間、中の蛙チョコが飛び出し、それは興味半分で…あわよくば横取りしようと近付いてきてた五条の顔面に張り付いた。サングラスが地面にカラカラと転がる。

 

少し体を仰け反らせ、驚きを隠せない夏油の横では視界がチョコで覆われ、状況を理解できない五条が

「ぐえっ…!」

と蛙のような声をあげると机の足につまづいて尻餅を付くとパニクっていた。最初は面食らってポカンとしていた夏油だったが吹き出した家入に釣られて笑いが込み上げていた。ジタバタしている五条に一同は目を合わせるとダムが決壊したように笑い始めた。倉内はその場に崩れ落ちて腹を抱えている。

 

「「「ッフあははははははははは!!!」」」

 

「なになになに!わー!傑なんか取れない!なんも見えない六眼!呪術界の宝!あっちょ今度は背中に逃げた傑とって硝子!ぎゃあああ」

 

イケメンの顔面に蛙状のチョコがへばりついてるだけでも面白いのにスタイル抜群の高身長がひっくり返って足をばたつかせながら四苦八苦してる姿に耐えられる者はいなかった。

 

普段の不遜な態度とのギャップで夜蛾先生も段々と表情が崩れていく。真顔を保ちきれず、口元を手で隠すとついに顔を背けてしまった。

 

未だ笑いは治らないが、倉内は体を震わせながらも杖を取り出し、五条に向けると空で弧を往復で描いてから上へ一振りした。すると五条の体を駆け回っていた蛙チョコは浮き上がり、ふわふわと移動すると夏油の手に収まると静かになった。

 

「ッフごめんごめん。普通は手のひらで跳ねるぐらいなんだけどたまに活きがいいのが混ざっててふふふ。ほんとごめん」

 

「それ呪具?」

 

「そんな感じ。めっちゃ久しぶりだね家入さん」

倉内は自己紹介の時よりもやや声のテンションが上がっていた。

 

「えっ…面識あったけ?」

全く心当たりのない家入が返す。

 

「あっと、小学校でクラスが同じだったんだ。途中で転校したから…」

 

「なんかごめん。全然覚えてないわ」

 

「ぐっ…そっか…」

倉内はあからさまに落ち込んでいたが夏油に声をかけられて顔を上げた。

 

「食べてみると案外、普通に美味しいチョコだね。このカードはなんだい?」

 

「あぁそれは色んな国の著名な呪術師がカードになってるやつでヨーロッパ呪術界の子供だとよく集めてるやつだよ。日本の呪術師だと菅原道真とか昔の陰陽師とか御三家の人が何人かいたかも、ほらプロ野球チップスのカード的なやつ」

 

「なるほどね。写真が動いた?手が込んでるね」

 

「よかったらどーぞ」

 

すると五条が倉内に手招きして教室の後ろに誘導した。

ポキポキ

「いやぁさっきのことで話があるんだけど転校生」

 

「え”…」

 

「恥を晒したからってみっともないぞ五条〜」

 

「硝子は黙ってなさい!これは男としてのプライドの問題なのよ!」

 

「へいへい」

「急におねぇキャラ?」

 

「わざとじゃないのに免じて一発で済ませるからさぁ」

 

「やめろ五条」

夜蛾先生の静止も虚しく、振りかぶった拳はフェイントで振り下ろされる事なく、その勢いのままスタイルを存分に活かした回し蹴りが炸裂した。

 

「うわきたな」

「外道…」

 

ところが直撃すると思われた瞬間に渦のようなもの吸い込まれるように倉内は姿を消し、蹴りは空を切るだけだった。

 

「は?!」

 

五条の驚きが教室に響くと同時に家入の座る席の目の前に姿表しした倉内は流れるように硝子の手を取ると爆弾発言が口から飛び出した。

「ずっと好きでした。交際を申し込みたい所だけどまずは友達になってくれませんか?」

 

「わお」

夏油は驚きとニヤニヤした顔で事態を見守った。

 

「………友達なら」

 

「ほんと?ありがとう〜!」

 

「おっ…おう。ちなみに今のは…」

話題を変えようと家入は疑問を口にした。

 

「姿くらまし現し術。移動先が遠距離になればなるほど危険性が増す。自分のそこに行きたい!っていう意思と明確なイメージが重要でそれに左右されるけど最悪、バラける」

 

「バラける?」

 

「そう。眉毛とか髪の一部とかならまぁ大丈夫だけどやらかすと腕とか下半身が最悪、置いてけぼりになる」

 

「なるほど」

「うわぁ…」

 

「あー確かイギリス特有の姿表し術とかなんとか?17歳以上じゃないと訓練しちゃいけない規則があるとかなんとか家の勉強で聞かされたことあったわ。そもそも使えるようになるのはほんの一握りの術師だけと教えられたがお前その歳で使ってるなんて…」

 

…ゴクリ

 

「お前まぁまぁ強いんだな!これからよろしく!おれ五条悟!仲良くしよーぜ!下の名前、瀬理だったよね」

 

「おっおう。よろしく」

 

「やっぱ男子はわからん」

 

「流石にあの態度の変わりようは私でもちょっと困惑してるよ」

 

「ゴホン。まぁもう説明は不要かもしれないが彼は日本で活動しているイギリス呪術家の出身だ。イギリスの呪術学校に通っていたが訳あってこの高専に編入する事となった。みんな仲良くするように」

 

「はーい」

「もしかしてヤガセンずっと笑ってた?」

 

「そういえば瀬理の分の机を持ってきていなかったな。隣の空き教室から持ってきて…いや私も行こう。先に職員室だ。確か鍵がかかっていた。お前ら騒ぐなよ」

 

「スルーされた…」

 

そうして2人は廊下へと出ていった。

 

「鍵ならこれで開けれますよ」

 

「前例がないからわからんが場合によっては警報が鳴るから絶対に使うな」

 

「あー今度、鳴らしますね」

 

「話聞いてたか…?」

 

ピッキングか鍵開けの術があることが判明したところで2人の会話はすぐに遠退いて聞こえなくなった。

 

「なかなか面白いのがきたね」

夏油は廊下に視線を向けながら言った。

 

「というかさっき硝子しれっと告白されてなかった?」

席に戻った五条が家入に尋ねる。

 

「そういえば」

 

「やばかった」

 

「「なにが?」」

 

「顔が割とタイプ」

 

「それはそれはよかった?のかな」

 

「えーイケメンならここにも2人いるよ。イケボだよ」

 

「興味ないね」

 

「そうかい。まっいいや。この前歌姫にイケメンって言ってもらったし」

 

「先輩がそんなこと言う訳ないだろ。脅して言わせたのか?」

 

「酷くね?!五条って顔だけはイケメンだよね。って言ってたんだって。嘘じゃないって」

 

「続きは?」

 

「中身はクズだしデリカシーないし色々終わってるし、イケメンだとは思うけどタイプじゃないしほんとに外見だけだよn…ってなんでかわからんけど言っててなんかムカついてきたな」

 

「それを人は恋というんだよ」

夏油は心底どうでもいいと言わんんばかりの口調で茶化した。

 

「終わってるな」

 

「はぁ?オレが歌姫に?ないないない」

 

「「それは先輩のセリフだ(よ)」」

 




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