MEMちょの父親が雨宮吾郎だったら   作:座右の銘

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アクアは何もかも忘れて幸せになる決意をする。MEMちょお手柄
さしあたりアクアにとっての幸せはMEMとのイチャイチャすること
もうカップル成立は目前。

カミキ?カミキはきっと警察が逮捕してくれるよ。


MAMちょは看護師さん その6

俺は、幸せになってもいいのだろうか。

 

母の命と引き換えに雨宮吾郎としてこの世に生れ落ちた。アイが殺害されたのは隠し子である俺がいたせいだ。そんな俺がのうのうと生きているだけでも納得がいかないと思っていた。

 

アイが殺されたとき、俺も死のうと思った。この世に何も未練が無かったから。こんな俺が生きているのはおこがましいと思ったから。

 

でも、アイ殺害の黒幕がいると気づいて、そいつを殺すまでは死ねなくなって、そいつを殺すためだけに生きようと思った。あの時は、それ以外に生きる理由なんてなかった。

 

今はどうだろう。

 

16年も生きていれば、それなりに色んな出来事があって、しがらみが出来る。誰かに情が移ることだってある。復讐心だって風化してくる。自分の気持ちを押し殺すのもしんどくなってくる。

 

ルビーがアイドルとしてスカウトされたとき、アイのように殺されるんじゃないかと恐怖した。子供の頃の俺なら何も思わなかっただろう。好きにしろとかいって、勝手にやらせたはずだ。俺がB小町に誘った有馬もそうだ。子役として出会った頃は殺してやろうかと思っていたくらいだ。情など無かった。

 

しかし今は違う。ルビーにはアイドルとして高みに上り詰めて欲しい。有馬がもっと輝く姿を見てみたい。今の俺にはやりたいことがある。

 

何より、MEMと一緒に過ごす時間は楽しい。もっと一緒に居たい。出来ることなら復讐も何もかも忘れて、ただの星野アクアとしてMEMと向き合いたい。

 

・・・MEMの胸でさんざん泣いたおかげで、気分がいくらかスッキリした。自分に足りていないのはこういう事なのかもしれない。彼女には改めて感謝しないとな。

 

MEMの胸から顔を上げ、彼女と顔を合わせる。きっと俺は今ひどい顔をしているのだろう。でもMEMになら見せても良い気がした。

 

「MEM、ありがとう。なんか、気持ちの整理がついた気がする。」

「そう。よかったじゃん。」

「本当はさ、俺、復讐だけじゃなくて、他にもやりたいことがあったんだよ。それも復讐をやり遂げるまではそんなこと許されないって思ってたんだけど。でも、やっぱり誰も幸せにならないことなんてすべきじゃないよなって思えた。本当にありがとう。MEM。」

「そんな、いきなりありがとうなんて言われてもお姉さん困っちゃうなあ。」

「来週会うとき、答えを出すよ。俺にとっての幸せが何なのか真剣に考えようと思う。」

「そう思ってくれたのなら、一肌脱いだ甲斐はあったねぇ。」

 

来週か。MEMにまた会えるのは一週間後ってことだ。

一週間後か。

 

「なあ、MEM。やっぱり今の話は無しで。」

「え、なに?」

「えっと・・・MEMさえ良ければなんだけどさ、これからは平日も会えないかな。」

「マジですか。」

 

急に肉食獣みたいな顔になった。さっきまで優しいお姉さんの顔だったのに。とにかく、MEMは嫌がっていないみたいだな。

 

「MEMと一緒に居られる時間は幸せなんだ。これだけは間違いないからさ。」

「もちろん良いよぉ!お姉さんに好きなだけ会いに来な!」

「うん。じゃあお言葉に甘えて。」

 

もう、自分の人生を歩んでも良いのかな。MEMに会いたいからMEMに会いに行く。好きだから好きと言う。そんな幸せな生き方、俺なんかがしてもいいのかな。

 

そんな俺をアイは許してくれるだろうか。君は俺にどうなって欲しい?

 

アイは何と答えるだろう。きっと『アクアの幸せが私の幸せだよ☆』とか言うんだろうな。

 

 

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