黒き刀士の旅日記   作:獅子座と黒月

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やばい、文才もそうだがネーミングセンスも皆無なので、サブタイ考える方が本文考えるよりキツい。

それはそれとして、そろそろ用語集とか書くべきかと思う今日この頃。


教えたくないものは名前でも技でも真意でも教えたくない

 レマルギア大陸  ─移動中─

 

ミステリオに降り立った黒衣の男(笑)はレヴェラー(?)に襲われていたレマルギア公国の騎士達と協力し辛くもコレを退け、誤解とは言え、円卓騎士達と一悶着あったものの、和解し彼等と共に一路レマルギア公国へと向かっていた。

 

ミュセル「それにしても驚いたよ、レヴェラー・・・だっけ?あの巨獣を追い払ったのもそうだけど、まさか剣聖のローズさんと渡り合っちゃうなんて」

??「俺としては、そのローズさんの服がドレスじゃなくて鎧だった事の方が驚きだよ・・・」

 

ミュセル「そういえば、まだ名前を聞いてなかったね」

 

先の戦いの話をしながら他の円卓騎士達の誤解を解いた際に、自分達は名乗ったが男の名前を聞いていなかった事を思い出したミュセルが問い掛ける。

 

ちなみにエルミだけは名乗った後、先に報告に戻るとのことで、一足先にレマルギア公国は公爵の元へと向かっている。

 

??「あ~名前・・・名前なぁ・・・」

??(そういや、考えてなかったなぁ、どうすっかな)

 

ぶっちゃけた話この男にとって名前など、その世界において自分を示す記号程度にしか考えていない為、余程トンチキな名前でも無い限りなんだって良いのである。

 

ジーク「覚えていないのかしら?」

??「覚えてないと言うより、転生した世界によって名前が違ったからどれが正解ってのが無いんだよ」

 

ミュセル「でも、最初の名前があるでしょ?」

??「最初の名前は・・・あ~・・・忘れたわ、馴染みが無さ過ぎたからな」

 

嘘だ、真名と呼ぶものはあるし覚えてもいる。

 

だが、それは自身の宿命が刻まれた名である、はっきり言って好きでは無いし、そもそもその名を教えれば、まだこの世界には詳しくないが、きっとその宿願を果たす協力を申し出る可能性は高い。

 

それは、好ましくはあるが同時にやがて来る別れに深い悲しみを彼等に残してしまう事となるだろう。

 

第一、宿願を果たせるかどうかさえ現時点では分からない、ならばこの世界の住人となり、この世界に馴染む方が良い。

 

だから、この名前は教えないし、教えられない。

 

ミュセル「ん~・・・じゃあクロって言うのは?」

ミュリア「貴女ねぇ・・・拾ったネコじゃあるまいし・・・」

??「いや・・・愛称としては有りかもな、それを基盤に名前を考えるか」

((((そんなテキトーで良いの!!?!?))))

 

傍から見ればテキトーかもしれないが、取っ掛かりが有れば考え易いので、男(笑)としてはありがたかった。

 

レイファン「ところで、さっき聞きそびれた事が有るんだけど、良いかしら?」

クロ「ああ、良いよ、えっと・・・パイオ・ツゥさんだっけ?」

ミュセル「ぶっ・・・」

 

レイファン「レイファン・ロウよ!一文字も合ってないじゃない!」

クロ「ゴメン、顔より胸の自己主張が激しいモンだからうっかり」

 

レイファン「まったく、まぁ良いわ、それより貴方『ヘイロン』と言う男に心当たり有るかしら?」

クロ「ヘイロン?ん~・・・いや、俺の知る限りヘイロンって名前に心当たりは無いな」

 

レイファン「・・・そう」

クロ「力になれなくてスマンな、・・・えっとタオ・パイパイで良かったっけ?」

ミュセル「ブーーッ・・・ククク・・・アハハハ!!」

 

レイファン「レイファン・ロウだって言ってるでしょうが!!胸から離れなさいよ!!」

クロ「あっ、ちなみにタオ・パイパイは『桃・白白』と書くぞ、胸は関係ないから、皆は使う時は気を付けような」

 

レイファン「何の補足よ!誰に対する補足なのよ!!あとアンタも笑うな!!」

ミュセル「だ、だって・・・プッククク・・・お腹痛い・・・」

 

ちなみにレイファンは気付いていなかったがタオ・パイパイと呼んだ際、ミュセルだけでなく聞こえていた全員が笑いを堪えるのに必死であった。

 

クロ「でも、ふざけた名前に聞こえるかもだけど、けっこう強かったらしい、実際『悟空』に負けるまでは無敗だったみたいだし」

レイファン「そ、そうなのね・・・」

 

クロ「ブン投げた石柱とかに乗って空を飛んで移動したり」

ジーク「何よその脳筋過ぎる飛び方・・・」

 

クロ「あと何よりエグいのが、自分のベロ・・・舌でこめかみ突き刺して相手を殺せた事かな」

ミュセル「なにそれ!?怖すぎ!!」

 

クロ「アレは見た人に衝撃どころか下手すりゃトラウマものだからな・・・」

 

チカ「しかし、変わった読み方でごさるな」

クロ「同じ字を使ってても国によって読み方が違う事があるだろ?それと同じだ、他にもタオツーとかパイロンとかあるし」

 

クロ「ちなみにタオツーは桃子、パイロンは白龍だ」

ミュセル「なんかヘイロンと響きが似てるね?」

 

クロ「俺もそこまで詳しい訳じゃないが、ヘイロンはたしか・・・黒龍じゃなかったかな」

レイファン「黒龍・・・」

 

黒龍・・・奇しくもそれは危険人物として行方を追っているヘイロンの異名と同じであった、偶然か必然かは不明だが因縁めいたものをレイファンは感じていた。

 

とそこに何やら慌てた様子で騎士達が走って来た。

 

公国騎士「ほ、報告いたします!進路前方にウルフェンの群れです!」

シグネ「なに・・・!」

ミュリア「マズいですね、先の戦いでこちらの負傷者が多いというのに・・・」

 

円卓騎士達にも緊張が奔る、ただ1人を除いて

 

クロ「それ、強いのか?」

ミュセル「単体ならそこまでじゃないけど・・・」

ジーク「群れでの戦闘力は熟練の戦士でも危険な相手よ」

 

クロ「あ~群れの連携が強いタイプか・・・ウルフェンって言うのは鼻が利くのか?名前の響きでそう感じただけだけど」

シグネ「いや、実際嗅覚は鋭い、そして同じく鋭い爪と牙による攻撃を得意としている」

 

クロは名前の響きで狼系の魔物であると当たりをつけたが、どうやらビンゴだったようだ。

そしてそのタイプの撃退方法を思案する。

 

クロ「ん~・・・『エンガチョキック』と『ハイパースメル』を併せたあの技なら・・・あるいは・・・」ボソリ

ミュセル「クロ、何か良いアイディアが有るの?」

 

クロ「嗅覚が鋭い相手にばつぐんの効果を発揮するものは有るけど・・・でもアレはなぁ・・・」

レイファン「ウルフェンの群れは危険よ、あっさり撃退できる方法が有るならさっさとやりなさいよ!」

 

クロ「それってさっき言ったあんまり再現したくないジャンルのヤツなんだよなぁ・・・それに下品だし」

ジーク「でも、撃退は可能なんでしょ?この際、安全が確保できるなら方法は問わないわ」

 

クロ「いや、そっちが良くてもこっちは「「「早く!!」」」・・・分かったよ、でもできるだけ風上に居てくれよ、風下に居て気分が悪くなっても俺は責任取らないぞ」

シグネ「それなら丁度こちら側が風上だ、問題は無いだろう」

 

ミュセル「私も一緒に行こうか?」

クロ「いや、近くに居ると盛大に誤爆しかねないから来ない方が良い・・・じゃ、ちょっと行って来るわ」

 

ちょっと買い物行って来る、みたいなノリで駆け出すクロを見送りある者は心配をある者は信頼・・・とは違うが信じ成り行きを見守る。

 

ミュセル「クロ・・・」

レイファン「大丈夫でしょ、剣聖と渡り合えるくらいだから失敗してもなんとかするでしょ」

ローズ「いや、流石に私もウルフェンの群れは手を焼くんだけど・・・」

 

────────────────

 

────────

 

────

 

ウルフェンA「・・・グル?ガウッ!ガウワウ!」

・・・ウン?リーダー!ナニカムカッテキマスゼ

ウルフェンリーダー「ガウ?グルル・・・ガウガウッ!!」

ナニ?タンタイデムカッテクルトハ・・・マズハアイツカラダ!!

ウルフェンズ「「「ガウガウワー!!」」」

ヒャッハー!カリノジカンダー!!

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

・・・・

 

クロ「なんて思ってそうな声上げちゃって・・・でもま、こっちも準備完了だ」

 

騎士達から離れウルフェンの群れへと向かっていたクロはなんとも不穏な声を上げるウルフェン達にやや呆れながらも走りながら仕掛けるタイミングを窺う。

 

縮地を使って踏み込めば一気に懐に跳び込める位置に来た時クロが動く。

 

クロ「へっ、へっ、屁が出る5秒前っ!!」

 

と、なんとも気が抜ける掛け声と共に己の尻がウルフェン達の方に向くように跳ぶと、ブーーッ!!という音と共に茶色っぽい黄色のガスを噴射する。、・・・まぁ、所謂オナラなのだが・・・

 

ウルフェンA「・・・グル?・・・ガゥア!?グウゥゥゥ・・・!!」・・・コレハ?・・・ア゛ァァァ!?クサイヨウ・・・!!

ウルフェンB「ガゥワ!ガウガウッ!!」ヤベーゾ!ドクケダ!!

ウルフェンC「クゥゥゥン・・・!!」ウワーン クサイヨー!!

ウルフェンリーダー「ガウッ!バウワウッ!!」

ニゲローッ!カリハ、チュウシダーッ!!

ウルフェンズ「「「クゥゥゥン!!」」」ヒーッ!!

 

優れた嗅覚を持つウルフェン達は、いや、優れた嗅覚持つウルフェン達だからこそ放たれた強烈な悪臭に堪えきれず、脱兎の如く逃げだす。

 

それを確認したクロは一息ついて騎士達の方へと戻り始める。

 

────────────────

 

────────

 

────

 

騎士達「(⊙ Д⊙)」ボーゼン

ジーク&レイファン「ウ・・・ソ・・・」ボーゼン

シグネ「1匹残らず逃げ出したな」

ローズ「凄いわね、でも、あの煙は何かしら?」

ミュセル「砂煙・・・じゃあないか流石に・・・」

ミュリア「もしそうならとっくにウルフェン対策として使われているはずよ」

チカ「そこは本人に聞いてみるしかないでござろう」

 

そんな事を話している間にどこぞの十戒の聖人の海割りの如く左右に退いた騎士達の間からクロが帰還する。

 

ミュセル「クロ!」

クロ「ん?ああ!まだ近づかない方が・・・!」

 

ミュセル「へ?それ、どういう・・・ブッハァ!!」

クロ「あ~・・・まだ臭いが残ってるから来るなって言ったのに・・・」

 

クロの姿を確認したミュセルはすぐに近づくが強烈な臭いにむせる。

 

よく見れば左右に退いた騎士達も皆一様に鼻をつまんでいるのだがミュセルは気付いていなかった、故に悲劇。

 

ミュセル「ふぇ~・・・クロォ・・・何この臭い・・・?」涙目

クロ「鼻が利くウルフェン達を追い払った臭いの残り香だ、消臭用の道具が有ればもう少しマシだったんだろうが・・・」

 

ミュセルに説明している間に他の円卓騎士達も近づく、もちろん鼻をつまむ事は忘れない、ミュセルの二の舞はゴメンだった。

 

チカ「しかし、凄い臭いでごさるな、これではウルフェン達は堪らんでござろう」

レイファン「それにしたって臭すぎよ!何をどうしたらこんな臭いになるのよ・・・!」

 

クロ「それを説明するには『ハイパースメル』と『エンガチョキック』について教えなきゃならんなぁ、あんま説明したくないんだけど」

ミュセル「それって再現したくない技だから・・・?」

 

クロ「それもあるけど、その技の系譜が下品だからってのが大きいな」

 

クロは未だ臭いにやられ涙目のままのミュセルに申し訳なさを覚えつつもとりあえずそれぞれの技の説明を始める。

 

クロ「まず、『ハイパースメル』って技だが、赤い野菜みたいなヤツの固有技の『ハザードブレス』って技の下位互換みたいな技で、簡潔に言うと超臭ぇ吐息(ブレス)攻撃だ」

 

「「「「・ ・ ・ ・」」」」

 

クロ「だが、気功や魔力で強化したところで人のブレス攻撃なんて、たかが知れている」

レイファン「それで、『エンガチョキック』とか言う技と掛け合わせたってこと?」

ジーク「そもそも、その『エンガチョキック』って何なのよ・・・」

 

クロ「『エンガチョキック』なぁ・・・名前の響きは良いのかもしれないが、アレって所謂オナラ攻撃なんだよなぁ・・・そんな2つを併せるとどうなるか、もうなんとなく分かるだろ・・・?」

 

つまり、ハイパースメル+エンガチョキック=超悪臭噴射

 

超悪臭噴射is某奇跡の逆転ファイター並のオナラバズーカ、である。

 

味方を誤爆し易い為使い勝手が悪く、下品なうえに相手の嗅覚が機能していないと効果がない為、ほぼネタ技扱いであった。

 

このオナラバズーカに限らず使う事がないとはいえ知識として覚えているネタ技扱いの技は数多くある。

一応真面目な技はそれ以上に有るのだが、ネタ技の方がインパクトがあり、記憶に残りやすいのであまり使いたくないのはそういった事情も有ったりする。

 

ミュリア「なるほど、下品とはそういう事ですか」

クロ「まあ、これでもソフトな方なんだけど」

((((まだ上が有るの(でごさる)か・・・))))

 

ミュセル「・・・えぇっと、ちなみにその上ってどういうのが?」

(((聞くの!?)))

 

クロ「・・・スカだ」

ミュセル「スカ?ハズレって事?」

 

クロ「違う!みなまで言わせんな!あんなモン、排泄物だ!」

(((あぁ~・・・ナルホド・・・)))

 

ミュセル「・・・???」

(((まさか、分かってない!?)))

 

クロ「・・・ウ○コだ」

ミュセル「・・・ハイ?」

 

クロ「だからウ○コ!ウ○コだよ!ウ○コ攻撃!!」

(((開き直った・・・)))

 

ミュセル「えっ?あっ?ええっ!?」

クロ「はぁ・・・ゴミの山の奥にあるゴミの王国(ダストキングダム)で(当時の)相棒共々名誉国民にされた挙げ句ウ○コまみれにされそうになるし、あんな場所用が無ければ二度と行きたくない・・・、用が有っても二度と行きたくない・・・」

 

(((そりゃそうでしょ・・・)))

 

かつての世界でのクロの災難とトンデモ技を聞きつつ、再び公国への帰路に付く。

 

その後、クロに付いた残り香を堪えつつ、クロにこの世界の説明をしたり、クロが巡った世界の思い出話(の一部)を聞いたりと他愛のない話をしているうちにレマルギア公国に到着する。

 

レマルギア公国  ─城下町─

 

クロ「へぇ、まだ統一されきってないって聞いてたけど、けっこう活気があるじゃん」

ローズ「統一はまだだけど、既に城下町として機能してからそれなりに時間が経っているし、対抗する貴族達の勢いも失われているから」

ジーク「もう、ほとんどレマルギア公国の首都はここって言っても過言じゃないのよ」

 

クロ「なるほどねぇ」

 

ローズ達の説明を聞きつつ、騎士達に付いていく、その際も街の様子や施設の場所を確認するのは忘れない。

 

ここがこの世界での活動拠点になるかもしれない、であるならば街の情報は早いうちに押さえておく必要があるし、たとえこの場所が活動拠点にならなかったとしてもこの世界の都市としての情報は無駄にはならない。

 

クロ「で、俺はこれからどうすれば?」

ジーク「レマルギア公爵に会う形になると思うわ、仮に会う形にならなかったとしても名代に私かローズ、エルミとあとはシオンかしら、その誰かと話をする筈よ」

エルミ「はい、まだ時間を頂きますが公爵と直にお会いして頂きます」ヌッ

 

ミュセル「うわっ!ビックリした」

クロ「お早いご帰還だったな、今度は割と近くに来るまで気付かなかった」

((((それでも気付いたんじゃん・・・))))

 

クロ「しかし、良いのか?何処の馬の骨か分からんヤツに謁見なんぞ許して?」

エルミ「公爵と共にシオン様が立会ます故、問題は無いと判断したのでしょう」

 

クロ「ほ~ん、ずいぶんと信用されてるんだな、そのシオンとやらは、そんなに強ぇのか?」

シグネ「公国ではローズやジークと並ぶ最強クラス、刀士としても最強クラスだな」

クロ「・・・マジか」

 

顔にこそ出さないが内心は穏やかなものではない、刀士最強クラスというのもそうだが、ローズとジークが公国最強クラスという事、そしてそんな2人+2人を相手に渡り合ってしまった事

 

クロ(絶対目ぇ着けられてるじゃん・・・マジでどうしよ・・・)

 

そんな公国最強クラスと知らなかったとはいえ渡り合ってしまった事によりレマルギア公爵に目を着けられているであろう事に内心で冷や汗が止まらない

 

クロ「あ、まだ時間を頂くって事はまだ準備ができてないって事か?」

エルミ「はい、今暫くお待ち頂く形になります」

 

クロ「ほんなら、その間に資料室かなんかを見せてくれないか?今のうちにこの世界の地理や情勢、原生生物を含めたモンスターの生態系を少しでも知っておきたい」

ミュセル「それじゃあ私が・・・」

ミュリア「ダメよ、私達は今回の出陣に関する報告とその報告書の作成があるのだから」

ミュセル「そんなぁ~・・・」

 

クロ「それがアンタらの仕事なんだから仕方ないだろ」

エルミ「資料室へは私がご案内します、よろしいですね?」

クロ「ん、よろしく頼む」

ミュセル「うぅ~・・・」

 

未だ未練がましい視線をミュセルは送っていたが、クロには変わってやる事はもちろん代わりを誰かに頼む権限も無いのでどうしてやる事もできない。

 

今できる事はさっさとこの視線から逃れる事と彼女達が無能ではない証明の為に資料を漁るついでに、レヴェラーの詳細をまとめた資料を作成しておいてやる事ぐらいであった。

 

─レマルギア公国─  ─城内資料室─

 

エルミ「こちらが資料室になります、地理や歴史はあちら、生物系はそちらにあります。」

クロ「悪いな、色々と教えてもらって」

 

エルミ「いえ、管理している者達には私から話を通しておきます、何かあれば彼等に言ってください、では用意ができましたら迎えに参ります、では」

クロ「極めて了解、さて・・・と」

 

エルミと別れ、教えてもらった資料室の棚からそれぞれの資料を引っ張り出し(図書館ではない為)申し訳程度に設置してある机に一旦資料を置き、管理している人に頼んで紙とペンを借りる。

 

メモを取る為というのもあるが、レヴェラーなどの詳細をまとめた資料を作る為である、レマルギア公爵と会う前にそれだけはまとめておきたかった。

 

────────────⏰────────────

 

それから暫く地理と歴史を頭に叩き込み、レヴェラーなどの資料を作成しつつ生態系の知識を取り込んでいった。

 

クロ(しっかし、世界規模で共通言語に変換する大魔法ってなんぞ?異世界人がよく流れ着く世界において、コミュニケーションを円滑にする為のモノってのは解るけど、それってこの星全土を包み込む規模で術式が刻まれてる事になるぞ、この術式を創った奴はトンデモねぇな・・・)

 

歴史を調べていて偶々分かった事だが、かつてある魔法士が生み出した共通言語変換魔法はクロにとっては驚愕を禁じ得ないものであった。

 

対象の世界に入った人の言葉をオートで対象の世界の言葉に変換し、尚且つその世界のどこであろうと作用するとなると、少なく見積もっても星そのものに魔法が掛かっているという事になる。

 

そして、現在に至るまで作用し続けているという事は、それだけ大掛かりな魔法術式を維持し続ける一種の魔力の永久機関が完成されている事になる。

 

魔力の永久機関は勿論のこと世界規模の魔法術式の構築など、どれほどトンデモない技術なのかが理解できるが故に、それを生み出した人物の技術と才能に驚きを隠せなかった。

 

少なくとも(宿命の所為とはいえ)400年近く修練を積み続けている自分でも、その領域に到達していないどころか、どれほど鍛錬を続ければその領域に辿り着けるのかすら解らないのだから。

 

エルミ「よろしいでしょうか?」

クロ「ん?ああ、謁見の時間か?」

 

エルミ「はい、準備の方が終わりましたので、すぐに動けますか?」

クロ「資料の片付けが終わればすぐにでも」

エルミ「片付けの方は管理の方々にお願いしましょう。貴方は私と一緒に公爵の元へお願いします」

クロ「あいよ、了解」

 

司書の方々に片付けを頼み、クロはエルミと共に公爵の待つ部屋へと移動する。

 

────────────────

 

────────

 

────

 

エルミ「それではこちらの部屋でお会いして頂きます、と言っても玉座なので部屋と言うと言い得て妙ですが」

クロ「玉座の間で謁見か、いよいよもって一国の主と対面って実感が出てくるな、アンタは来ないのか?」

 

エルミ「私はいざという時に備え部屋の外で待機となりますので」

クロ「まあ、こっちもよっぽどの事がなければ暴れたりするつもりもないけどな、ここまで連れて来てもらった円卓騎士達の顔を潰したくないし」

 

互いに確認をしあって、エルミの先導の元、玉座の間へと入る。

 

そこに玉座に腰掛ける黒い鎧を身に纏う男とその横に佇む女性がいた。

 

クロ(あれがレマルギア公爵か、そして刀士最強クラスのシオン・・・鎧が完全に戦国武将なんですけど・・・)

 

シオンの出で立ちに(かつての世界の)戦国武将を見出してしまい、レマルギア公爵よりシオンの方が(クロからすると)目立っていた。

 

エルミ「公爵様、ユーゲント姉妹の部隊を襲った巨獣撃退の功労者にして転移者の方をお連れしました」

公爵「ご苦労」

エルミ「はい、では私はこれで」

 

短い会話の後、エルミはさっさと退室する。クロとしてはもう少し居ても良いのでは?とも思ったが、やはり有事に備えて直ぐに動ける状態にしたいのだろうと思い、特に口を挟む事はしなかった。

 

公爵「さて、まずは私の配下の者達を救ってくれた事、礼を言う」

クロ「いえ、こちらも咄嗟の事でしたし、成り行きとは言えそちらの一部の騎士達と交戦状態になりました故、お咎めが無いだけありがたいです」

 

公爵「そう畏まる事はない、この会談は本来存在しない非公式のものだ」

クロ「一国の主を相手に畏まらない方がマズいでしょう、どうしてもと仰るのであれば少しは砕けますが」

 

公爵「ああ、それで良いその方がこちらとしてもやり易いのでな、で、貴公の名は?」

 

やはりと言うべきか、まず真っ先に聞かれるのは名前であろうと当たりを付けていたが、予想通りであった。

 

もっとも、資料室で調べ物をしている間にこの世界での名前は考えてはある。

 

むしろ、そうでなければエルミが迎えに来た時に待ってもらっている。

 

クロは調べ物ついでに考えておいたこの世界での名を名乗る。

 

クロウ「私の、いや、俺の名はクロウレイル・D・エンドだ」

 

ミステリオ暦1012年ブラギの月のこの日、後にこの世界に吹く一迅の風の傍らで吹き抜けた黒き風

黒衣の刀士クロウレイル・D・エンドがミステリオにて誕生した日であった。

 

Quest Clear

                ──Next to the quest




やっちまった感はあるが、1回ぐらい胸の事でレイファンを弄らないとダメな気がしたのでやっちまいました。

原作をプレイした社長さん達ならわかってくれる・・・ハズ、きっと・・・恐らく・・・

クロウ「恐いなら、最初から書くなよ・・・あっ」

おや?誰か来たようd

レイファン「(♯^ω^)」ゴゴゴ

説教 を レイファン と 超激メラ で すぐやる

ちょっ、待っ!!

クロウ「おお、怖・・・楽しんで下さってる皆さん、またな」

修業失敗 チーン

気力が30下がった
体力が50下がった
疲れが100上がった
ストレスが100上がった

クロウ「・・・返事がない、タダの筆者のようだ」
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