東方訪問記   作:白い花吹雪。

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6-7 決着

凛央の全身は、急速に変異していく。

手足は長く伸び、腕は指の股から肩までが裂け、足は獣のような形に変形した。

胴体は著しく肥大し、所々骨や臓器が見え隠れする、グロテスクな肉塊のようになった。

頭は首元から膨れ上がった肉に覆われ、肉の仮面をつけているような見た目になった。

その上で、顔の下のあたりから、先端に無数の牙が生えた口らしき物がある、触手のようなものが何本も伸びる。

 

ー瞬く間に、凛央は醜い怪物へ変貌したのだった。

二人はすぐに顔に攻撃したが、腕でなぎ払われた。

吹き飛ばされた所に、触手が伸びてくる。

先端の牙が、二人に喰らいつかんと光る。

 

大きく側転してそれを回避すると、濁った声が聞こえてきた。

 

「何故だ…」

 

「凛央!」

 

「何故…理解できないのだ…!」

こんな姿になっても自我と知能はあるのか。

捕まらないよう注意しつつ、脚に魔弾を撃つ。

 

「私は…世界を…変えたい…だけ…!なのに…なぜ…いつもいつも…邪魔を…する…!」

うわ言のように、途切れ途切れに言う。

 

「前にも言ったはずだ!世界を勝手に作り変える権利はお前にはない!」

姜芽が言った。

 

「知った風な…口を…!」

凛央は触手を伸ばし、先端の口のようなもので喰らいつこうとする。

姜芽は盾で、龍神は結界でこれを防ぐ。

「私は…特別な存在…、私の…考える…世界は…いつも…完璧だ…!」

 

「どんな特別な一族だろうが、世界を…命を弄くり回していいわけないだろ!」

 

「お前はただの、ルナスクの残党…いつまでも好き勝手できると思うな!」

二人はそれぞれ言った。

 

「何をぉ…!!」

凛央は再び腕で薙ぎ払う。

今度はしっかり躱し、頭を撃つ。

 

「ぐおぉ…!」

姜芽の魔弾が目に当たったのか、片目を閉じて悶絶する。

そこで姜芽は飛び上がり、顔に剣を突き刺した。

凛央は悲鳴ともとれる唸り声を上げ、姜芽を振り落とそうと暴れた。

「…姜芽!絶対、離すなよ!」

 

「ああ…!」

龍神は手を構え、一際強力な魔弾を生成する。

狙うは、頭部。

しかし凛央は今、姜芽を振り落とそうと暴れている。

当然、一歩間違えれば彼を撃ち抜いてしまう。

 

だが、龍神には踏み留まる理由はなかった。

 

 

 

動きを止める姜芽。

魔弾が炸裂し、血が噴き出し、肉片が飛散するー

 

 

 

魔弾は見事、凛央の頭部の肉塊を撃ち抜いた。

凛央は、悲鳴を上げることもなく倒れた。

 

「…おぉ…」

姜芽は頭から降りた。

 

と、腕が再び動きだし、姜芽を捕らえた。

そして体を起こし、足と残りの腕を総動員して立ち上がる。

…まだ生きている!

 

「くっ…!」

 

「やって…くれるな…だが…私は…この程度では…!」

首の回りの肉がズタズタに裂け、顔が血まみれになっている。

足もガクガク震えており、触手の先端の口からは血とも体液ともわからない不気味な色の液体が滴る。

それでもなお、その目は燃えていた。

 

「いい加減、観念しろ!」

龍神が放つ魔弾をものともせず、姜芽を掴んだまま、獣のような雄叫びを上げながら突っ込んできた。

 

「っとお!」

刀を床に刺し、棒高跳びのような体勢を取って回避した。

 

「この上は…お前らも、道連れだ…!」

凛央は呻きながら、連続攻撃を繰り出してくる。

結界を張り、上手く防いでいる…と言いたい所だが、少しずつ壁際に追い込まれていく。

 

 

「相変わらず…往生際が悪いな!お前の計画は、もうおしまいだ!」

 

龍神は守備の手を一度止め、斬撃を放つ。

右腕を切断し、凛央が怯む。

力が弱まったその隙に、姜芽は体を発火させて脱出する。

そして、その頭に強力な技を決めた。

 

「奥義 [断罪の炎炎斧]」

 

 

 

 

 

 

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その後…

姜芽達は奥へ行き、ワクチンを発見。ウイルス散布に使用された装置を使い、全域に散布した。

感染していた生命体は、変異していたものは全て死滅、未発症のものは体内のウイルスだけが死滅し、元に戻った。

さらに、二人ワクチンと同時に発見したノワールの魔法道具「巻き戻しの時計」を使い、全てを凛央がこの世界に来る前に戻した。

住人達の記憶までは過去に戻らなかったが、変わった地形や、死に絶えた住人達は全て元通りになった。

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

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