ハイスクール・フリート 星の下の約束   作:Aa_おにぎり

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護衛艦や空母の甲板って何色と言えば良いのだろうか?何の素材でできているのだろうか?
誰か知っている人がいればコメント欄に教えて下さい。


三九話

その日、改修を受けているモンタナの入灌しているドックをサクラは遠くから眺めていた。

サクラがいるのは、久しぶりに日本に来た時にアドミラル・シュペーを見た時のあの岬だ。

そこでサクラは双眼鏡を使ってモンタナを見ていた。

ドックの中にいるモンタナは船体中央部の煙突の間に大きな帆布が貼られ。中を見えない様にし、甲板全体のチーク材を剥がし、耐熱加工やら塗装やらをした影響であの明るい色をしていた甲板はアスファルトの様な色に変わり、どちらかと言うとむらさめ型やアーレイ・バーク級に近い見た目をしていた。

副砲群や40mm機関砲も換装が行われ、ステルス性を意識した独特な角張った形状をした連装砲が船体に設置されていた。

 

「いやはや、凄い工事だこと……」

 

その様子をサクラの横にやって来たケイリーが言う。

 

「そうね……」

 

サクラは短く答えるとモンタナを見ていた。あそこに居るのは自分たちの家だ。大改装中のモンタナをサクラはよく見に来ていた。

日に日に変わっていくモンタナを眺めてはサクラは心の内に戦争の影を見ていた。

 

「しかし、随分と海軍っぽくなって来たわね」

「仕方ないわよ。甲板の材質も変わっちゃったし、大規模な近代化改装だしね」

「そうね……改修工事内容を見てむしろ二ヶ月で終わるんだってことに驚いて居るくらいだし……」

 

モンタナ級戦艦、並びにアイオワ級戦艦などの新戦艦級はアメリカ海軍の所管である。

海上の安全、海賊摘発などの仕事をブルーマーメイドおよび、ホワイトドルフィンに委託しているアメリカ海軍は文字通り()()ことを専門とした機関に変貌していた。

現在アメリカ政府、並びに日本政府は北中国の動向に非常に注視していた。アメリカが開発に成功し、日本政府やブルーマーメイドなどに売り込みをかけているミサイルやヘリコプターを見て、再び中華内戦を引き起こすのではないかと言うものだった。

 

既にアメリカ国内ではUH-60ブラックホークやAHー60アパッチ、AHー88ヘルハウンド、CHー47チヌークが主力ヘリコプターとなっており、旧式機を押しつけ……ゲフンゲフン払い下げる形でUH−1やSHー2、CHー46などをブルーマーメイドや各政府に売り込みをかけていた。AHー1に関しては今の所モンタナにしか搭載されておらず、販売するかどうかは検討中だそうだ。

日本政府としては国内の安全な場所から北中国の各主要都市を狙える巡航ミサイルは喉から手が出るほど欲しいだろう。

おそらくはライセンス生産もいずれは始めるかもしれない。事実、先のパーシアス作戦を見た各国はミサイルの開発やヘリコプターの開発、ライセンス契約に躍起になっていると言う。

 

「さて、行きましょうかね……」

 

そう呟くとサクラは双眼鏡をしまうと岬を後にする。その後をケイリーも追従するのだった。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

六月一三日

 

その日、サクラはある場所に招待されていた。そこは……

 

「『辛く、激しい後悔に耐え、幾多もの困難を乗り越えた暁に一度は沈んだその命。

 

……しかし、戦友の絆を受け継いて。今、蘇る……

 

 

 

晴風ェッ!Ⅱーーーーーー!!』」

「うるさいっ!」

 

納紗の一人芝居に真白が突っ込んでいた。

そう、サクラは新しい晴風に招待されていたのだ。明乃からの提案で岸壁に停泊する晴風に乗艦していた。

 

「ごめんね、五月蠅かったかな?」

「いやいや、賑やかでいいんじゃない?」

 

そう言い、招待した明乃がサクラに聞くとそう答えた。

 

「艦も新しくなったし、今日一日は改めて持ち場の確認をするように!」

『了解ぞな!』

 

そう言い、下の海図室で勝田がそう答えた。

 

「晴風への外泊許可も出てますよー」

『一泊食事付き〜』

『太っ腹だねぇ』

 

納紗がそう言い、伊良子や松永が言うと真白が思ったことを口にした。

 

「ところでなんでミーナさんが居るんですか?」

 

そう、艦橋にはミーナが居たのだ。サクラは事前に明乃が招待すると言っていたので了承していたが、ミーナを呼んだと言う話は聞いていなかったのだ。

 

「「「「……」」」」

 

一瞬、艦橋が静まると納紗が目に涙を浮かべながら目に涙を浮かべながら言う。

 

「シロちゅわんヒドイ!!みーちゃんだって苦労を共にした仲間じゃないですか!」

「えっ」

 

真白が一瞬呆然とするとミーナがやや残念気な様子を浮かべながら言う。

 

「いいんじゃココ。……所詮ワシは余所者じゃけえ…晴風に乗っ取るんはおかしかろう」

「なっ……」

 

ミーナの発言に真白は思わず弁明をする。

 

「ちっ、違う。別に悪いとか、そう言う意味じゃ…

ただ、晴風のみんなしかいないと思ってたからちょっと気になっただけでな…っ」

 

そう言うと納紗とミーナは愉快そうな表情で真白に言った。

 

「ウフフ、冗談ですよーぅ」

「副長はからかい甲斐があるのぉ」

 

そう言うと、真白の額に思わず血管が浮き出そうになると、知床がフォローをした。

 

「き…急に親戚が家にいた時とかつい言っちゃうよね『なんで居るの?』って……」

「ああ…フォロー感謝する……」( *`ω´)

 

真白がワナワナとさせていると、立石や西崎の前に多門丸が寄って来た。

 

「おっ、多聞丸。久しぶりだねぇ」

「うい〜」

 

そう二人が呟くと西崎はふと気になった事を真白に聞いた。

 

「そう言えば多聞丸って今まで何処にいたの?艦降りてから見かけなかったけど……」

 

その問いに真白は当たり前と言った様子で答える。

 

「私の部屋に決まっているだろう。預かった責任があるからな」

「そうなんだ。てっきり五十六と一緒に野生化しているのかと……」

 

すると真白が『ありえん!!』と言った剣幕で包囲盤の上で寝ていた五十六を指差しながら言った。

 

五十六(あんなの)と一緒にいたら肥満(あんなの)になっちゃうだろ!!」

 

そう言い、デブ猫の五十六なんかに多聞丸をさせてたまるかと言う確固たる意志を感じるのだった。

 

育て親(飼い主)に似るって言うしね」

 

そう言い、知床が猫を見ながら持っていた知識を呟いていた。

 

「うちの寮ってペットOKなの?」

「さぁ……」

 

そう言い、西崎は明乃に聞いていた。

 

 

 

 

 

同時刻 機関室

 

そこでは機関科メンバーが新しい晴風を見ながら呟いていた。

 

「機関も新しくなって初代晴風より大分いい子になったわね」

「駄々こねられると大変だったもんねー」

 

そう言い、伊勢や駿河が話していると黒木は柳原を見ながら話しかける。

 

「マロンは不満みたいだけど」

「おや?なんでまた」

 

広田がそう聞くと、柳原は答える。

 

「へんっ!いいかお前ぇら。機関員ってのはなぁ。聞き分けのねぇ暴れ馬を腕で黙らせるのが醍醐味ってもんよ。優等生じゃものたりねぇんでってんでぃ!」

 

すると柳原は徐に工具を手に取るとダークサイドに堕ちたような表情を浮かべながら言った。

 

「こうなりゃマロンの手でちーっとばかり道を踏み外させてやるか……」

 

そう言う柳原に対し、若狭達は突っ込む。

 

「機関長〜魔改造はまずいっしょ」

「手のかかる子ほど可愛いって言うけどね」

「歪んだ愛情ねぇ〜」

 

そんなふうに機関室ではほんわかした雰囲気が広がっていた。

 

 

 

 

 

晴風甲板

 

そこでは立石、小笠原、武田、日置の砲術員の四人が晴風の主砲である五五口径十五センチ単装砲を見ながら呟く。

 

「単装砲、いいよね」

「うぃ…」

「一発必中って感じで」

「硬派な感じ」

 

するとそんな四人に誰かが叫ぶ。

 

「待てーい!」

 

叫んだのは西崎、姫路、松永の水雷員だった。

 

「魚雷だって硬派な感じぃ‼︎」

「「「水雷員!」」」

 

すると小笠原達が反論する。

 

「単装砲の方が!」

「いやいや魚雷が」

 

そう言い、言い合いになっていると姫路と松永がカタコトな日本語で言う。

 

「ワータイヘンダー」

「これは実際に撃ってみないと」

 

そう言うと西崎達が束になった。

 

「って事で艦長!」

「発砲」「発射」

「「「許可を!」」」

 

するとすかさず真白が叫んだ。

 

「そんな流れで出せるか!!」

「芝居がなってませんねぇ」

 

そう言い、納紗はやや呆れた様子で顎に手を当てていた。そこには明乃やサクラの姿もあり、晴風を案内していたのだ。

 

「楽しそうだね」

 

サクラはその様子を見て頼もしく見ていると立石がサクラを見ながら言った。

 

「四〇ミリ……ありがとう……」

「え?あ、あぁ…あれね……」

 

そう言い、サクラは晴風の機銃を見ていた。

 

この晴風の主砲はシュペーの副砲を少し駆逐艦用に改修したものを搭載しており、艦橋後部にある機銃はモンタナから取り外したボフォース社製六〇口径四〇ミリ機関砲の艦載用Mk1連装マウントを取り付けていた。別に四連装の艦載用Mk2でも載せれたのだが、学校側から過剰火力という事で一個マウントを半分にぶった斬ったものを晴風に載せていたのだ。

立石がサクラに感謝していることに少し驚く西崎であった。

 

 

 

 

 

甲板で武装を見た後、サクラ達が次に向かったのは食堂だった。

 

「食事の用意が出来ました!」

 

そう言い、杵崎姉妹はさらに盛り付けられた晴風カレーを見せた。

 

「カレー!」

「例によって今日は金曜日じゃないけど」

「まぁまぁ、記念日はやっぱりカレーだよ。私もカレー好きだし」

 

そう言い、上機嫌な立石を見ていると納紗がハキハキしながら言う。

 

「金曜日にカレーが出るのではなぁい!カレーが出た日が金曜日になるのだぁ!」

 

何処かの名言にありそうで無さそうな事を言う納紗。すると立石は目を輝かせながら言う。

 

「毎日が金曜日……」

「毎日だとちょっと…」

 

そう言い、カレー大好きな立石に対し、知床はやや苦笑気味にしていた。

 

「そして今日はドイツ料理もリベンジ!あれから海外の料理もちょっとずつ勉強して覚えたし。今日こそミーナさんに認めてもらわなくちゃ」

 

そう言い、伊良子は前にドイツ料理を振る舞って大失敗した雪辱を晴らすために料理を作ったと言った。すると納紗が……

 

「あの〜…ミーちゃんは少し前にちょっと別の用事で艦を降りちゃったんですけど…」

 

そう言い、意気込んでいた伊良子に水を差していた。すると伊良子は一瞬気を落とし後に悔しげに言った。

 

「ふっ…不戦勝っ!」

「勝ったの?」

 

そう言い、疑問に思う和住だったが、知床は少し予想しながら言った。

 

「ま、また戻ってくるんじゃないかな?」

 

そう言い、明乃達はサクラを交えてカレーを摂った後。柳原が風呂が沸いたと言って食堂にやって来ていた。

するとそこで知床の提案で全員で入ろうと言ったが、そこまでの容積がないので一部の人たちで入ることになった。

 

「はぁ〜、浴槽で浸かるなんて何年振りかしらね」

「え?サクちゃんの艦にはないの?」

 

そんな明乃の問いにサクラは頷く。

 

「ええ、モンタナにはシャワーしかないね」

「そうなんだ!」

 

そう言い、モンタナの風呂事情を知って驚きの声を出した明乃。すると一緒に入っていた若狭がサクラに聞いた。

 

「今、モンタナって改装工事しているからついでにお風呂もつけてもらったら?」

「いやぁ、流石に勝手につけるのは難しいよねぇ……」

「まぁ、そっか〜」

 

モンタナが大改装をしているのは猿島フロートからも見えるので、彼女らも知っていた。

しかし、モンタナを所有しているのはアメリカ海軍。勝手に浴槽なんかつける場所も時間もないし、そんな事したら大目玉を喰らう。

 

和気藹々と盛り上がっていると浴室の扉が開いて、用事戻って来たミーナが一人を引き連れて入ってきた。

 

「おっ、皆すでに入っておったか」

「ミーナさん!」

「ちょっと邪魔するぞ」

 

そう言い、胸元にタオルを当てて入ってきたミーナを見て、若狭は柳原の目を隠していた。

 

「レオちゃん、なんで目を隠すの?」

「毒よ毒」

 

すると明乃が入ってきたミーナに聞いた。

 

「用事は済んだの?」

「うむ、ココから連絡があってな。みかんが食事を用意したと聞いて戻ってきた」

 

するとミーナは後ろを見ながら晴風に来たテアを紹介した。

 

「食事の前に晴風自慢の風呂を我が艦長に紹介しようと思ってな」

「テアさん!」

 

そう言い、タオルを巻いて入って来たテアを明乃は迎えた。

 

「突然邪魔をしてすまない」

「気にしないで」

「ゆ、ゆっくりしていってください」

 

予想外の来客に驚く知床だったが、早速ミーナはテアの背中を流していた。

 

『いかがです艦長。こう言う風呂をうちの艦にも付けませんか?』

『私の権限でどうにかできる物じゃない』

『それはそうですが……』

 

そう言い、ドイツ語で会話する二人は背中を流し終えるとそのまま二人は浴槽に入った。

ミーナの胸の大きさを見て柳原は『信じられない!!』と言った目でミーナを見ていた。

そんなふうにミーナやテアが風呂に入っているとテアは浴槽の温もりや疲労からか目元が緩くなってそのまま瞼を閉じてしまった。

 

「「「「「(寝たっ…?!)」」」」

 

その事に驚きながらも慌ててテアを起こす明乃達であった。

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