はぁ!?憑依なんて聞いてないんですけど!?   作:たかみね

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8人制のサッカーについてよくわからなかったので調べながら執筆
11人制のサッカーは中学からなのかな?


初めての実戦

あの自己紹介の後、俺たち新入団選手たちはトラップとキックの練習をしていた。

 

コーチがトラップ、ドリブル、キックの見本を見せてくれて、簡単なコツを説明してくれたので、二人一組でまずは練習してみようとなったのである。

 

おれは迷わず逢沢傑を名乗った少年に話しかけて一緒に練習することにした。

 

「こんにちは、よかったら俺と一緒に練習しないか?」

「あぁ!一緒にやろうぜ!!」

 

もし彼がエリアの騎士の逢沢傑なら伝説のトップ下と呼ばれるようになる選手だし、若干10歳でU-12の日本代表にも選ばれる努力する天才である。

 

優れた技術を持ってるのなら盗みたいし、この世界にエリアの騎士の主人公たちもいるのかも気になるので、選択肢としては仲良くなる一択だった。

 

軽く雑談しながらトラップの練習から始めたのだが…上手いな。スローインの要領で投げてるから扱いやすいボールしか投げてはいないけど、どんなボールでも優しいタッチで次のリアクションに繋げやすい箇所に確実にコントロールしてる。

 

それに…腰から下が一本の鞭のように連動したキック。これがホイップキックか!

 

(これは間違いなく本物だ)

 

「逢沢くんは上手いね。誰かと今まで練習してたりするの?」

「傑でいいよ。父さんと毎日練習してるぐらいだな」

「それはすごいな…」

「そういう糸師も上手いじゃん。先からボール見ないで完璧にコントロールしてるしね」

「凛でいいよ。兄貴もいるからどっちかわからなくなるしね」

「凛には兄弟がいるのか…俺は一人っ子だから羨ましいな」

 

危うくトラップミスするところだった。原作通りなら確か主人公の逢沢 駆は兄である傑の一つ下だったよな…

 

そこまで考えたところでコーチから再び集合の声がかかったので、傑と一緒にコーチの前に移動する。

 

「次はボールタッチ…ドリブルの練習だ。一気に難しくなるからな」

「「「「「はい!!」」」」」

「私がDF役をやるので、君たちは私を抜いたらあっちのラインまでドリブルして移動すること。いいね?」

 

全員で返事したところで名前順かな?傑からスタートしたけど、ほかの選手がボールを運ぶのだけで苦労してるのに対して、鮮やかなダブルタッチからのまた抜きで抜き去っていったのだからレベルが違うのが一目でわかる。

 

「次、糸師 凛くん」

「はい!」

 

まずは普通のインステップドリブルでルックアップした状態で加速しながらDFの守備ゾーンまで移動する。そして、相手の守備ゾーン一歩手前でボディーフェイントをかけるけど、無反応。じゃあそれならと相手の左側に鋭角に切り込むダブルタッチ。これに軽く足が出されるので、急停止からのルーレット。これには反応できなかったので、そのまま急加速しながら指定されたラインまでドリブルする。

 

「ナイスドリブル」

「ありがとう。そっちもナイスドリブル」

 

傑とお互いのプレーを褒め合う。予定ではこの次は5VS5のミニゲームの予定だけど傑とは、おそらく別チームになるだろうから少し残念だな。

 

同じことを考えていたのか傑からも「同じチームでやれたら楽しそうなんだけどな…」と言われた。そんなことを考えてる俺たちのそばにコーチがやってくる。

 

「二人ともちょっといいかな?」

「「はい!」」

 

コーチの提案はある意味予想通りであり、ある意味で予想外のものだった。U-10のチームに入ってミニゲームに参加しないかというものだった。

 

なんでも兄貴の前例があるから有望な選手は積極的に上のレベルで試すことにしているらしい。これは願ってもいないチャンスだった。ここで結果を残せばU-10の大会に参加できる可能性も大きくなる。

 

だから了承の返事を俺と傑は返していた。

 


 

「なんで兄貴もいるのさ…」

「普通にやったら相手チームが勝つからな。これでちょうどいいんだよ」

 

傑はワクワクしたような表情をしてるけど、俺は見てたからなコーチに直談判してたところ…

まあ、コーチの目的が上のレベルを体験させて天狗にならないようにというものだろうから、このまま普通にプレーするだけじゃだめだな。アピールする動きが求められる。

 

フォーメーションは3-2-2か。俺と兄貴のツートップに傑とレギュラーの先輩の中盤…それに対して相手は3-3-1。

 

上等だぜ。これでアピールできなかったら飛び級なんて夢のまた夢だし、世界一のストライカーになんかなれるわけない。

 

KICK OFF

 

兄貴からのキックオフボールを先輩へバックパスしながら前線へ走り出す。

 

妙だな…兄貴がトップ下の位置でボールを要求してる。

 

傑からの速くて正確なパスを兄貴がトラップすると前線に切れ込んでいく。

 

俺は兄貴からのパスの選択肢になれるようにしながらDFと駆け引きしていく。

 

兄貴のドリブルが止まらない。そして俺がDFとの駆け引きをオフザボールの動きで突破したところにフライスルーパスが飛んでくる。

 

俺はそれを迷わずダイレクトシュート。

 

GOAL

 

「…兄貴。もしかしてシュート禁止?」

「よくわかったな…俺がシュートしたらお前の実力が見れないからって言われたんだよ」

 

俺はそんな兄貴に一つだけわがままを言うと、呆れた顔をされたけど了承してくれてた。

あとは俺と傑次第だな。頬を叩いて気合を入れなおす。

 

ReSTART

 

試合再開とともに俺と兄貴がプレスをかけていく。首を振りながら逆算しながらのプレスに相手MFからのパスを傑がパスカット。

 

中盤まで下りた兄貴とのパス交換から傑が前線まで上がってくる。

 

傑にプレスがかかると兄貴が衛星のように傑の周りを走ってパスルートを作り出していく。

 

それを上手く利用しながら傑の前進が止まらない。

 

そして…DFラインの意識が完全に傑たちに誘導された時点で俺がダイアゴナルランで相手DFの死角からハーフレーンに走りこんだところに傑からのスルーパス。

 

俺はこれをヒールトラップすると相手DFをハンドワークで抑えながら反転シュートを放っていた。

 

GOAL

 

この時点で試合は俺たち三人のものになった。傑と俺の周りを衛星のように走り回ってくれる兄貴が俺にゴールへの嗅覚というインスピレーションを与え、傑には自由を与える。

 

ミニゲームが終了するまでの15分の間に4得点を俺と傑でとったのであった。

 

 




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