はぁ!?憑依なんて聞いてないんですけど!?   作:たかみね

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國神くんに憑依するパターンも思いついたけど、ネオエゴイストリーグ終わらないとかけないというジレンマ


ゴールデンコンビ

あの入団初日のミニゲームの結果、俺と傑は無事にU-10のチームに所属することになった。

 

あの試合で兄貴が俺と傑に自由を与えてくれたからこそ俺たちは持てるスキルを完全に発揮できたのは間違いない。だからこそ俺たちはU-10所属になったとは言え、課題も見つけていた。

 

それは「個の力」のレベルアップだった。

 

俺の場合、前世?からの持ち越しがあるから経験やテクニック自体には問題ないけど、それを生かすアジリティやクイックネスがFWとして、上級生たちを相手取るには未熟だし、傑の場合、経験やスタミナ面が運動量や動きの質を求められる中盤では、まだまだ未熟だった。

 

だからこそ普段の練習からそこを意識しながらトレーニングに励んでるし、休日には兄貴と傑の三人でビーチサッカーに取り組んだりして連携を深めている。

 

ちなみに兄貴が混じってる理由は単純に俺たちとサッカーがしたかったらしい…

 

ただ、この経験から俺たち三人はそれこそU-12のメンバーにも短時間なら通用するぐらいには連携が深まってきた。兄貴自身はU-12で普段プレイしてるからどの程度レベルアップしてるかは未知数なのが問題だけどな。

 

そんなトレーニング尽くしの俺たちにとっての朗報が練習試合の予告だった。

 

「今度の日曜日に横浜エルスマーレU-10とU-12と練習試合を実施する。凜と傑はU-12の方にも短時間だけど出場させるから心の準備をしておいてくれ」

「「はい」」

 

その日から俺たちは一層練習に取り組んで連携面などを深めていった。

 


 

そして横浜エルスマーレとの練習試合当日。

 

「来たか…」

 

青を基調としたユニフォームの選手たちと監督と思われる大人がグラウンドに姿に現すとうちの選手たちに緊張と不安の色が浮かぶ。流石は前年度の全日本U-12サッカー選手権大会準優勝チーム。納得の存在感があるな…

 

ちなみに昨年のうちは兄貴がその圧倒的な実力で得点王とMVPを受賞している。

 

ただ、エルスマーレとの試合が決まってからの兄貴はスタミナ面での強化を中心としたトレーニングに取り込んでることから、昨年はスタミナ切れが濃厚である。U-10の試合では、兄貴には出番がないし、鬱憤はU-12での試合で晴らしてもらおう。

 

U-10の試合の前のウォーミングアップを傑と行う。入念なストレッチから軽くキックの練習。

 

入団テストから俺たちがどこまで成長できたのか確認できるチャンスとあって、俺たちのモチベーションは高いが、うちのU-10のメンバーはちょっと委縮気味のような気がするので、軽く先輩に話を聞くと最近の試合ではぼろ負けしたからまた同じようになるんじゃないかと不安があるらしい。

 

はぁ…どうしたものか?こういう時に音頭を取るべきキャプテンまで表情が硬い。

 

俺と傑だとまだそこまでの信頼関係は気づけてないのでどうしようかと考えていた時だった。

 

「お前ら、また負けるつもりか?」

「そりゃ、冴がいれば負けることはないだろうけどさ」

「凛と傑がいれば3点は取れる。あとは守備陣の活躍次第で十分勝てる相手だ」

「冴がそこまで言うほどか?まあ本当に3点取れるのなら俺らが死ぬ気で頑張れば勝てそうだけど…」

「この二人は俺との自主練についてきてるし、向上心もある問題ない。それに最悪俺が出てやる」

 

兄貴の断言と出場を匂わす発言で明らかにチームの雰囲気が変わった。これなら十分にいい試合ができる。

 

ちなみにこれだけ煽った兄貴はU-12のメンバーの元に戻って黙々とウォーミングアップを再開してやがった。

 

「クソ兄貴が…」

「まあ、俺たちに期待してくれてるってことだから機嫌直せ、凛」

 

傑の言葉に深呼吸をして精神を落ち着かせると同時に集合の声がかかったので、急いでグラウンドに集合する。

 

挨拶の後にキャプテン同士のコイントスが行われたが、運悪く相手ボールからスタートか…

 

そして試合開始のホイッスル。

 

KICK OFF

 

俺が即座にボールを追いかけまわすようにプレスしながらパスコースを限定していく。そしてそれに呼応するように傑からのコーチングでさらにパスコースが限定されていくので、相手のMFはドリブルを選択するけど、うちの選手たちは兄貴をはじめ個人技に優れた選手にしごかれてるんだよ!

 

先輩のDFでドリブルを封じると、わざと開けておいたパスコースにパスが出される。そこを傑が予定通りにパスカット。そしてカウンター。

 

傑が手数をかけずにパスを中心に相手の守備陣を突破していく。そんな中で俺は息をひそめるようにDFと駆け引きしながら周囲の状況を取り込んでいく。

 

相手の右サイドは人数も十分だし、狙い目は左サイドのハーフレーンなんだけど…何故か嫌な予感がする。この原因はおそらく相手のCBが動揺していないからだ。

 

一瞬の迷い。だが次の瞬間には相手の右サイドのハーフレーンにダイアゴナルランを仕掛けていた。

 

これには敵味方両方が一瞬混乱に陥る。合理性を無視した俺の行動に傑だけが速く正確なパスを足元に出してくれた。パスをトラップすると同時に相手の左SBがプレスに来るけど、俺はフリックからの反転トラップで簡単に相手SBをかわす。

 

残るは相手CBとGKのみ!目線やボディフェイントを仕掛けるけど相手CBは動かない。ならば空踏みからのキックフェイントと見せかけてのエラシコで揺さぶりをかけるけどむしろ距離を詰めてプレッシャーをかけてくる。

 

良いCBだわ…でもだからこそ突破口はある!俺のヒールパスは予想外だったのか反応が遅れる。それを傑はダイレクトチップキック。相手CBはヘディングではクリアできない絶妙のパス。

 

俺は急加速して相手CBの横をすり抜ける。GKが前に出てくるけど、先にボールに触れれるのは俺だ!

 

ダイビングヘッド!

 

GOAL

 

このゴールでエルスマーレには動揺が走り、うちのチームには歓喜の輪が広がる。

 

これを起点にどこかお客様扱いだった俺と傑はチームの一員にとして認められたんだろう。

 

積極的にこのゴールから俺と傑へのパスが劇的に増えたから俺と傑のホットラインが練習通り機能するようになった。

 

その結果、傑にもゴールが生まれ結果的に3-0で勝利することができた。

 

さあ、次はU-12の試合だ!俺たち3人がそろい踏みで試合するのは対外試合では初めてだからワクワクするぜ

 




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