【最強不可避】チートガン積みのオリ主くん【完結達成】 作:白ノ宮
午前9時45分第3アリーナ
どうも皆さん、いざ織斑先生相手だと思うと緊張がやばいことになっている小物系チート転生者です。
ふえぇ...怖いめぅ〜。
はい嘘です、チートで恐怖心を吹き飛ばしましたので余裕あります。
更衣室を経由せずにピットの方へ向かうと織斑先生が二機の訓練機の前で端末を操作していた。
僕の足音に気付いたのか操作を中断してこちらを向いた。うーん、クールビューティーだわ。
「どうした大園、時間はもう少し後だぞ?」
「いえ、集合時間の前にその場所に着いているように中学で教え込まれましたので」
「ほう、いい教えだ。それで大園は今鎮座している二機のうちどちらを選ぶ?一応軽く説明をしておくが左の機体が打鉄。汎用型の機体だが操作性が良く、防御に重きを置いた機体だ。そして右の機体がラファール・リヴァイヴ。こちらも打鉄と同じく操作性に優れ、打鉄との相違点は装備数だ。ラファール・リヴァイヴは打鉄よりも多くの装備を搭載できる。打鉄が近接戦ならラファール・リヴァイヴは中距離〜遠距離向きだな」
「そうですね...」
顎に手をやり悩む動作をする。
デウスαの装備は現状近接寄りだけど防御寄りの機体ではない。
そしてデウスαは汎用型で多数の装備を扱うことを目的としている。
ならばラファール・リヴァイヴを使った方がデウスαに戦闘経験を活かせるはずだ。
「決めました、ラファール・リヴァイヴにします」
「ふむ、そうか。わかった、ではそうと決まればこの端末で装備する武器を選ぶと良い」
「ありがとうございます」
織斑先生からタブレット状の端末を受け取って装備一覧を見る。
やっぱり近接武器はどれも扱いにくそうだな。取り敢えずブレード(葵)を装備させておこう。
射撃武器はマシンガンは必須で、あとはバズーカも入れておくか。ライフルは...無理だな、すぐに距離を詰められる気がする。だったらハンドガンを入れておこう。あとは投擲武器で手榴弾と煙幕とスタングレネードをいくつか。よし、結構選んだ気がするけど流石はラファリヴァ、余裕の容量だ。
選び終わったので織斑先生に端末を返す。
「織斑先生、装備の選定が完了しました」
「よし...近接武器は葵だけか。理由を聞いても良いか?」
「正直言いますと近接武器ってどういった動きをすれば良いのかイメージが出来ないんですよね。剣道をやっていたわけでもないので間合いの詰め方とかもさっぱりですし。それに比べて射撃武器であればいろいろな媒体で立ち回りとかを見てますからまだこちらの方が良い動きができるかなと思った次第です」
「なるほど、自分を分析できていて何よりだ。...よし、装備のインストールが終わったぞ。早速装備してみてくれ」
織斑先生の指示に従い、ラファール・リヴァイヴに乗り込んだ。装甲が身体に吸い付くように装着されて空中投影型ディスプレイに色々な情報が映し出される。
システムの確認作業のようなので気にせず、手をグーパーさせて感覚のズレがないか確認する。
装備してみてわかったがデウスαと変わらない操作感覚だ。あれだ、デウスαから色々な機能をカットして扱いやすくした感じ。これは確かにすごく動かしやすいな、訓練機向きだ。
「どうだ?何か異常はないか?」
「大丈夫です。今の所なんの異常も見られません」
「そうか、ならば先にアリーナの方へ出てくれ。まだ慣れていないだろうからカタパルトは使わずに徒歩で向かうといい」
「了解です」
歩きながらスラスターの出力を微量に上下させて反応速度やスペックを確かめていく。デウスαには間違いなく色々と劣っているが想定内だ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
アリーナに出ると観客席の方が少し騒ついた。
そちらに目を向けるとなぜか女子生徒が数名程いた。何かを聞きつけて来たのだろうか。十中八九そうだろうな、もしも学校中で宣伝していたら公式試合並みに騒がしくなることだろう。この程度であればハイパーセンサーで微妙に聞き取れるぐらいだし、まぁ気にせずに行こう。
このタイミングで武装を出すわけにもいかないし武器を持っていることを想定して壁に向かって構えてみたりして姿勢の安定性を確認する。
立っている状態と立膝の状態どちらも安定していて射撃時に大した問題はなさそうだ。
そこである事を思い出した。
僕は肉体がチート仕様なため、銃のリコイル制御は脳が自動的に行ってしまうためISの自動制御が邪魔になってしまう可能性が大いにある。なのでシステムコンソールを開いて該当項目をオフにしておく。これでOK。
少し経つと織斑先生が打鉄を装備してピットから出てきた。様になるなぁ。
心なしか観客席の方から歓声が聞こえた気がした。いや、間違いなく聞こえるわ。
織斑先生もチラッと観客席に目を向けてから溜め息を吐いた。
「...よし。大園、模擬戦の前に基本的な動作を教えていく。説明を聞いた上でわからないところがあれば適時質問してほしい。まずは浮遊だ。これは飛行時と同じ感覚で行うのだが、自分を角錐だと考えてやるとイメージしやすいだろう。その角錐を自分だと思いながら地面から浮上するイメージをするといい。どれ、試しにやってみてくれ」
首肯して初めてらしく少し時間をかけながらゆっくりと浮上した。
これが初めてであれば足が地面から離れる感覚に不安が湧き出ていただろう。
「その調子だ。次は上昇を行う。先程と同じ感覚で5mまで上ってみてくれ。私が先に行くからそれを目標にしてくれ」
そう言って織斑先生はスラスターを軽く吹かせて5m地点まで飛び上がった。ほんと様になるなぁ。
先程よりも強く上がるイメージを持って少し勢いをつけて目標地点より少し高めの位置で止まるように調整する。そしてスラスターの勢いを調整して少し下降する。これで怪しまれることはあるまい。デウスαの存在はクラス代表戦でお披露目するのだからな。それまでに感づかれるわけにはいかない。
「いい感じだ。次はスラスターを用いた移動だ。基本的な動作は変わらない、ただ力の向きを変えるだけだ。先程ので掴んだかもしれないがISの基本動作はイメージ力でなんとかなることが多い。戦闘機動となると話は別だがな。ではスラスターを後ろに吹かせるイメージで前に移動してみてくれ」
「了解です」
本当に弱々しく吹かせてゆっくりと移動する。
途中でなにかを掴んだかのように表情を少し動かして出力を高めて少し速度を上げてある程度のところで停止する。
「大分掴めてきたんじゃないか?後退も同じように行ってみてくれ」
重心を後ろに傾けて元いた場所までスラスターを吹かせる。
「よし、基本的動作はこれで問題ないな。何か質問はないか?」
「大丈夫です。特にありません」
「では次に武装についてだ。先ずは武装展開だ。先程の動きが出来たのならば簡単なはずだ。右手か左手に自分の武器...そうだな、ブレード(葵)を右手に出すイメージでやってみるといい」
「やってみます」
ブレードの展開は初めてだな。どこかのゲームで魔法か何かで武器を瞬時に出すやつがあったな。それを参考にしてみよう。
鞘に収まっている刀を引き抜くような動作をすると、白い光が集まって刀の形となり、そこにブレード(葵)が現れた。
「今の動きは何かの真似か?」
そこ突っついてきます?
「以前CG映像でなにもないところから刀を抜き出すものを見たのを思い出して、それを参考にしました」
流石にゲームを参考にしましたとは言い難い。何故かは知らないが誤魔化したほうがいい気がする。
「そうか。...次は武装の量子変換だ。こちらは持ってる武装を消すイメージでやってみると良い」
今変な間があったのは何故だ?何を考えているのだ、ブリュンヒルデ!
「はい」
もうここまで来たらいいだろう。デウスαで小型マシンガンを量子変換する時と同じ様にスッと消した。
「問題ないな。さて、ここで発展的な技術の話を少ししておこう。この武装展開と量子変換を瞬時に連続して行うことが出来ればラピッドスイッチ(高速切替)という高等技能を習得することが出来る。これを応用すれば近接と遠距離武器をノータイムで変更出来るので、戦術の幅が大いに広がる。ISを用いた戦闘は非常に素早い、なのでこの技能を習得しておくだけでISパイロットとしての強さも上がる。要はこれを目指すと良い」
「わかりました、念頭に置いておきます」
ラピッドスイッチ...か。
確かフランスの代表候補生がそうだったな。
あれは射撃系の武器に応用して、その専用機の特殊性と相まって無限弾みたいな事になっていたな。
先程自分で武装を選んでみて実感できたがあの専用機の収納量は異常だ。
あの弾丸の雨を考慮...あぁ、いや、銀の福鐘も弾丸の雨使ってきたな。
どちらにせよそれに耐えうる装甲も必要か。
何か良いの有ったかな?
あ、今自由時間じゃなかったな。
よし、デウスα強化プランは後で考えよう。
「さて、では模擬戦の方を始めるとしよう。慣らしはもう十分か?」
「えっと、射撃武器の方を確認させていただいてもいいでしょうか?」
「あぁ、構わない。確認が終わったら声をかけてくれ」
「はい、ありがとうございます」
あまり待たせるわけにもいかないし、急いで確認していこう。
まずはハンドガン。両手に展開して基本動作と合わせて立ち回りをなんとなく考える。やはり近接で撃つことになるな。いざとなったらこれで葵を受け止めることになりそうだ。
次にマシンガン、これはハイパーセンサーをフル活用してスコープを使用する。なるべく精度を上げて撃たないとブリュンヒルデ相手には当たらないな。いや、精度を上げても当たる気がしないのだが...。
次、バズーカ。これはもうダメそうだと思ったら自分諸共ドッカーン!それでも外れたら手榴弾をドカン!としよう。
最後にスタングレネードと煙幕...またの名をスモークグレネードは開始直後に相手に投げる。あ、いや待て、スモークグレネードは逆にこっちが不利になる気がする。多分織斑先生は気配切りとか普通にやっちゃう人だろうし...。
うん、スモークグレネードは使わない様にしよう。
取り敢えずこれで良いだろう。6分で確認を終えることができた。
「織斑先生、お待たせしました」
「ん?もう良いのか?」
「はい、大丈夫です」
「よろしい、では所定の位置につけ」
「了解です」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
気のせいか知らないが観客席にいる生徒の数が随分と多くなってきた気がする。
すると織斑先生から通信が入った。
《大園、喜べ。沢山の観客がお前を見ているぞ、張り切ると良い》
《あの...この人達って殆どは織斑先生目的ではないでしょうか?》
《フッ...細かいことはどうでも良い。さぁ、始めるぞ》
誤魔化し方が下手...。でも追及するとめんどくさいことになりそうなのが織斑先生の厄介な所だな。
《あ、はい》
アリーナのスクリーンにはまるで前から準備されていたかの様に対戦者の欄に
織斑千冬VS大園凛兎
とデカデカと書かれている。
もうこれでは公式試合そのものではないか。
どうするんだ、コレ。
いや、やるしか無いんだけどね!
4400字ってこのお話書いてたとき調子良かったんかな?