なぜか「責任は取る。結婚しよう」と言う彼にボクは「いや、お前の子供じゃないぞ?」と返した。   作:SUN'S

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お前は俺の親友で

X779年△月₩日

 

あいつは俺の親友だった。

 

どれだけ突き放そうとがむしゃらに向かってきて、いつも俺の傍らに居てくれるヤツだった。この前も二人で死ぬほど酒を飲んで気絶するように眠った。

 

それから数日ほど経った頃だ。

 

あいつは金髪でトゲトゲとした髪の毛が特徴的な赤ちゃんを抱っこしながらギルドにやって来た。なにかのイタズラかと考えたが、あいつはそういうことするヤツじゃない。

 

つまり、あれは俺の子供だ。

 

その事実に気付いた俺は臆することなく。あいつに責任を取ると伝えて、はっきりと結婚しようと告げた。しかし、あいつは呆れたように俺の子供じゃないと言いやがった。

 

どこからどう見ても俺の子供だろ!?と叫びたくなったが、これから父親になるという男がいきなり喚き散らすのは男らしくない。

 

そうとも父親ならクールにどっしりと構えておくべきだ。ジジィも「わしに曾孫じゃあ!」などと騒いでいるが、俺は娘に尊敬されるかっこいいクールにどっしりと構えた父親になるんだ。

 

X780年△月!日

 

あいつもS級魔導士になった。

 

育児と仕事を両立しようと奮闘しているあいつを手伝おうとするたびに「必要ない」だとか「そういうのはやめて」だとか言われまくったが、わりと強引に養育費は渡せている……はずだ。

 

そんなことを考えながらあいつと子供のために頑張っていたらギルドの連中もやる気に満ちて仕事をするようになってきた。

 

ただのバカみたいに騒ぐだけで、うるさいと思っていた奴らが俺に感化されて仕事をこなしている。ジジィの言っていた人を動かす素質というのが、なんとなく俺にも分かったような気がする。

 

しかし、エルザとナツが「私がお姉ちゃんだ」とか「おれがお兄ちゃんだぞ!」と言っているのを見逃すほど俺は優しくない。

 

俺もパパと呼んでもらってねえんだぞ!

 

X780年△月≦日

 

俺の娘が立った!!

 

ギルドの真ん中で「まだ一歳になったばかりなのに立ったぞォ!!」と騒いでいたらあいつに殴られた。すまん、確かに子供の前で教育にわるい騒ぎを起こすのはよくなかった。

 

あいつの足元でプルプルと震えながら立っている娘の姿に尊さを感じる。マジで俺の娘はかわいい。俺は感極まって「この子は絶対に嫁にはやらん!」と騒いだら今度は同意しながら殴られた。

 

しかし、この子は本当に俺とあいつに似ている。あと四年ほど経ったら魔法を教えてやるのもいいな。俺と同じ雷の滅竜魔法もいいが、あいつと同じ魔法も捨てがたいものだ。

 

ふと俺の右足に娘がしがみついた。

 

すぅーーーーっ、かわいいっ!!!!

 

 

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