ノレアへ。
この手紙をあんたが読んでるってことは、私はもう死んでるってことだ。
(もし万が一、私がまだ生きてるのにあんたがこの手紙を読んでるのなら、今すぐこの手紙を破り捨てて燃やしてね。絶対にこの先は読まないでね。ホント頼むよ)
遺書なんて書くのは初めてだから、いろいろと読みづらいと思う。それは許してほしい。
あとこれ左手で書いてるから、字が汚いのは勘弁してね。
まず一つ目。
あんたを生かすために私が囮になるのは、私自身が決めたこと。
エランに頼まれたわけじゃないから、あいつに当たるのはやめてあげて。
あいつ自身もこういうやりかたは不本意なはず。
でも、あんたを逃がすために、他に方法がなかったんだ。
だから私が囮になったことについて、誰かを恨んだりするのはやめて。
これは本当に、心からのお願い。頼むよ。
二つ目。
私が死んだことで、自分自身を呪ったりしないでね。
私はあんたに生きてほしかった。あんたに幸せを掴んで欲しかった。
できれば私も一緒に生きたかったけれど、私はもう寿命で、一緒に行ってあげられない。
でもそれはあんたのせいじゃない。私が自分でそうなることを選んだだけだ。
だからあんたは、私のことを気に病む必要なんてない。
ノレア、今は自分の幸せのことだけを考えてね。心からのお願いだよ。
三つ目。
これからはもう、赤の他人のことなんて考えるな。
あんたは真面目すぎる。世界のことや赤の他人のことを真面目に考えすぎる。
私みたいになれなんて言わないけれど、もうちょっといい加減に生きていいよ。
世界がどうなろうと、赤の他人がどうなろうと、あんたは生きていけるし、幸せにもなれるんだから。
幸いにも、エランはいい加減な生き方の達人だ。ノレア、これからはあいつを見習って生きろ。
いいね? これは心からのお願いだよ。
(ここらで自分の文章を読み返したんだけど、心からのお願いが3つ続いちゃってるね。まあいいか)
四つ目。
あんたも気がついてると思うけど、私たちのガンダムはエアリアルには勝てない。
そしてたぶん、スペーシアンはエアリアルみたいな兵器をどんどん量産してくると思う。
いくら私たちがガンダムに乗って自分の命を削っても、いずれ何もできず殺されるだけになると思う。
だからノレア、今のうちにガンダムを降りろ。
組織から逃げ出して、そして別の戦い方を見つけろ。
いつも難しいことを考えてるあんたなら、真剣に考えれば、別の方法を見つけることはできると思う。
見つからなければ、エランみたいにいい加減に生きろ。
とにかく、せっかくの命を無駄に使うのは、私が許さないよ。いいね。
最後に。
私はあんたがこれから幸せに生きることを、心から願っています。
ガンダムを降りて銃を捨てて、
太陽が明るい場所でたくさん絵を描く未来が来ることを、心から祈っています。
どうか健康に気を付けて、できるだけ長生きしてね。
ソフィ・プロネ、あんたの親友より。