教祖様になっちまったぜ   作:アルピ交通事務局

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激突 球技大会(後編)

 

「よっと」

 

 球技大会において1位のクラスもといチームが決まった。

 1年生でありながらクラスを引っ張っている雷門夏未のクラスだった。

 

 普通に上級生のクラスが勝ち残るものだと思っていた。

 まぁ、本人が堂々と宣戦布告したのにクラスで1位になることが出来なかったって言うのは洒落にならない屈辱だよな。

 

「いくよ、秋さん!」

 

「うん!」

 

 他の競技も終えて各々ハーゲ◯ダッツを手にする事が出来た。

 他の競技は1位になった奴がその部活の奴等とバトルするという展開は無い。完全に理事長の娘の私利私欲なところで動いている。それで良いのか雷門中よ。

 

「木野さんがGK?円堂くんじゃなくて?」

 

「俺はこう見えて色々と出来るんだよ」

 

「ナメられたものね……絶対に貴方を引き摺り出してみせるわ!」

 

 俺がGKじゃないことに結構不服な夏未。

 男女混合の6人制のサッカーをしろって申し出てきたのはそっちなんだから多少の問題には目を瞑って欲しい。大体俺がGKだと破れずに終わってた可能性も高いんだぞ。

 

「さぁ、はじまりましたスペシャルマッチ!雷門中にはなんとサッカー部が存在していた!そんなサッカー部の相手は理事長の一人娘である雷門夏未!」

 

「俺達知名度低いんだな」

 

 雷門中にサッカー部存在してたの?と実況もとい角馬圭太が言うので半田は少しだけショックを受ける。

 まぁ、部活動紹介とか出れなかったし部員も男女混合で6人しか居ないから仕方がねえっちゃ仕方がねえ事だ。

 

「染岡のワントップ、間には半田と風丸で冬花は夏未のマーク。俺は状況に応じて場所を変える……いくぞ、お前等!」

 

 司令塔じゃないので具体的にああだこうだの指示を出すことが出来ない。

 GKでもないので後ろを任せておけと胸を張って言うことも出来ない。円堂守のリベロって戦術的には凄まじいんだろうが精神的な意味合いでは中々に恐ろしいものだ。

 

「さぁ、はじまりました!スペシャルマッチ!」

 

 ここで相手の確認だ。

 サッカー部と試合をするのだからキックオフは譲るルールになっている。生活指導の菅田先生曰く点を上げてハットトリックを決めまくったのは夏未だが裏で松野もといマックスがサポートがあったからと言っている。

 

 他の面々を見ても主要キャラが居ない。

 主要キャラは夏未とマックスだけ、影野が居るっていう展開は無かった。マックスが夏未にボールを渡すと夏未はドリブルで攻めに来る。この前の空振りが嘘の様に上達している。

 

「いかせるかよ!」

 

「マックスくん!」

 

「OK!」

 

 男だろうが女だろうがサッカーの上では関係無い事だ。

 染岡は強烈なチャージングでボールを奪いに行こうとするが夏未はそれを読んでいたと言わんばかりにマックスにボールをパスする。

 マックスは器用にボールを奪ったと思えば走り出していくので風丸が直ぐにボールを奪いに行く。コレはと思い冬花に夏未のマークをさせれば夏未は僅かに表情を変える。

 

 やっぱりというか、個人技の練習しかしてねえな。

 マックスが基本的になんでもな出来る器用なタイプだから上手く行っているが他の面々は上手く行かない。チラリと夏未に視線を向けるけれども直ぐに冬花が間に割って入ってパスルートを潰し、風丸がボールを奪いに行こうとすればパスを出すがパスを出したのは素人な1年生だと俺が横から掻っ攫い、半田にパスを出す!

 

「皆、ガンガン攻めるぞ!」

 

 ボールがこっちの物になれば後は攻めるだけだ。

 俺達は大きく前進していく。

 

「染岡くんをマークしなさい!」

 

「真ローリングキック!!」

 

 点を取るのは染岡だと染岡に注意を向ける夏未。

 甘いな、半田だってシュート技を持っていないわけじゃねえんだぞ。ローリングキックを決めれば相手チームのGKはキャッチしようとするが半田のローリングキックの方が威力は上で吹き飛ばされる。

 

「ゴール!!試合開始早々に点を上げたのは染岡でも円堂でもない!半田真一だぁ!!」

 

「よっしゃ!先ずは1点だ」

 

「よくやった、半田……染岡も囮ナイス」

 

「っへ、まぁこんなもんよ」

 

 先ずは軽く1点を上げる事が出来た。

 ボールを回収して各々のポジションについたので試合再開のキックオフ、マックスが夏未にボールを渡していく。

 

「どうやら貴方達の事をナメていたわ……本気で行くわ!!」

 

「冬花!って、マジか!」

 

 冬花と1対1の状況を作り出したと思えば夏未は冬花を抜き去った。

 冬花ならばどうにかなると思っていたので前線に出ていたので切り返しで走りに行こうとするが夏未がゴールに辿り着くのが先だった。

 

「ローズスプラッシュ!!」

 

「熱血パンチ!っ、きゃあ!?」

 

 ローズスプラッシュを撃ってきた夏未。

 秋が熱血パンチで対応してみせようとするが熱血パンチで止まる程度の威力ではないとゴールは簡単に破られてしまう。

 

「伊達に特訓してきてねえな……」

 

「悔しかったら貴方がGKになって止めなさい」

 

「いや、今日の俺はリベロだ……攻撃的なサッカーをやるぞ」

 

 どうにかしてGKの俺を引き出そうとするつもりなのだろうが、今日はGKをするつもりは無い。

 秋が申し訳無さそうに謝ってくるが夏未は弱い選手じゃないと再認識する事が出来ただけでも充分に儲けものだとサッカーボールを回収してセンターラインに置いて試合再開、染岡は風丸にパスを出せば染岡は一気に駆け抜けていく。

 

「そうはさせないよ」

 

 狙いは染岡のシュートだと染岡へのパスコースを防ぐマックス。

 他の面々もパスコースを防いでくるのでここは個人技で正面突破するしかないのだが、それが1番の悪手だ。

 

「疾風ダッシュ!!」

 

 風丸は個人技でも強い。

 疾風ダッシュでマックスを抜きさったと思えば染岡へのパスコースを作り出す事に成功したので染岡はボールを受け取る。

 

「いくぜ!ドラゴンクラッシュ!!」

 

 渾身のドラゴンクラッシュを叩き込む染岡。

 GKはあっさりと破られてコレで2−1……なんとか1点リードする事が出来ているが、まだまだ怪しい。前半戦も残すところは後僅かで、夏未は何としてでも同点に持っていきたい。俺達はもう1点奪ってリードして心のゆとりが欲しいところだ。

 

「さぁ、前半戦も残すところは後僅か。どう出る?」

 

「頼んだわよ!」

 

 夏未はマックスでもなんでもない奴にボールを託した。

 なにが狙いかと思っていると一気に駆け抜けていく夏未とマックス。連携技でもするのかと思ったがマックスと夏未の運動能力が高くて他は俺達サッカー部が勝っている。

 

 なにが狙いかと警戒をしているとドリブルで攻め上がってくる。

 シュートと決めるのは夏未かマックスのどっちか……だったら、あの手を使った方がいい。

 

「冬花、夏未のマークを緩めろ」

 

「え、でも」

 

「大丈夫だ」

 

 夏未のシュートは秋じゃ防ぎきれない事を冬花は知っているので心配するが、大丈夫だ。

 冬花は俺の言葉を信じてくれて夏未のマークを緩めてあえてパスを出しやすいようにすればマックスでなく夏未にボールが回った。

 

「マタドールフェイント!!」

 

 夏未からボールを奪おうとすると夏未はマタドールフェイントで冬花を撹乱して突破する。

 やっぱりドリブル技を覚えていたかと思いつつも後退していていき備える。

 

「ローズスプラッシュ!!」

 

 夏未のローズスプラッシュにだ。

 この場でパスを出すよりも自身でシュートを叩き込んだ方が何かと効率が良いんだろうが、それは読めていた。

 

「はぁあああ!!メガトンヘッドG5!!」

 

 夏未のローズスプラッシュをメガトンヘッドで撃ち返す。

 威力を弱めるのでなく完全なブロックに成功したので半田にパスを渡して前線に出てもらうのだがここで前半戦終了のホイッスルが鳴り響く。

 

「っち、あのままいけてりゃもう1点奪うことが出来たのによ」

 

「俺達がリードしてる……時間的にも後1点を叩き上げれば巻き返しが出来ない」

 

「夏未さんとマックスくんは油断ならない相手だけど、他が手薄だから突破口は切り開きやすいよ」

 

 後もう少しで3点目を上げる事が出来たのだが途中で終わったのがやや不服な染岡。

 10分間の試合がどれくらいのものなのか感覚で掴み取ることが出来たので後1点を上げればいい。冬花は夏未とマックス以外は相手じゃないからそこを突けばさらなる得点を得ることが出来ると冷静に分析している。

 

「さぁ、後半戦開始!サッカー部によるキックオフからです!」

 

「もう1点だ!!ガンガン攻めるぞ!」

 

 今度は俺達が攻める番だ。

 染岡からボールを貰えば俺はドリブルで駆け抜けていくのだが、スライディングやタックルをくらう……

 

「サファイアロード!」

 

 まだダイヤモンドパワーを会得していないからこれが限界だが、これだけでも充分な必殺技だ。

 サファイアボディであらゆる攻撃を耐え抜いて愚直なまでに真っ直ぐに突き進んでいけばGKの前まで向かったので頭に力を入れると巨大な拳が出現する

 

「爆ギガトンヘッド!!」

 

「キャアアア!?」

 

 追加点、ゲットだぜ。

 3−1と中々にいい感じの点差を開くことが出来ている。まだ7分残っているから油断する事は出来ないが、中々にいい感じだ。

 ボールを回収して夏未達のチームのキックオフから試合が再開されて夏未がマックスにボールをパスすればマックスは突っ込んできて右に左にと撹乱して半田を抜き去っていき夏未以外のメンバーにパスを出して前線に上がったのだが、夏未は冬花がマークをしておりパスコースを殺している。

 

 マックスでも夏未でもない奴にボールが回ってシュートを撃つが秋は綺麗にキャッチする。

 この程度の相手ならば簡単にキャッチする事が出来ると言わんばかりに綺麗にキャッチする事に成功していた。

 

「ちぇ、僕か雷門じゃないとダメか」

 

 普通のシュートじゃ無理だと判断するマックス。

 どうにかして夏未か自分に繋げてゴールを決めないといけないと考えているが、その門は狭い。ワンマンチームじゃないとはいえ夏未かマックスの2択だけならば安心してマークやフォローが出来るものだ。

 

「皆、行くよ!」

 

「トドメの1点上げてやんぜ!」

 

「こうなったら……アレをやりなさい!」

 

 秋がボールを染岡に渡せば染岡は駆け抜けていこうとすると夏未は苦肉の策だとなにかを指示したと思えばGK以外の3人が固まって列車ごっこって、あの技は!?

 

「「「マッドエクスプレス!!」」」

 

 火属性最強のディフェンス技のマッドエクスプレスだ!

 染岡はマッドエクスプレスに突き飛ばされてボールを奪われるとマックスにボールが渡る。

 

「僕が何としてでも1点を上げる!!」

 

 突撃してくるマックス。

 夏未のマークは冬花にさせていてパスコースは完全に防いである。マッドエクスプレスに全てのパワーを注ぎ込んだのかGK以外の3名はヘバッていて動きが一気に鈍くなっている。

 

「スパイラルショット!!」

 

「熱血パンチっ、きゃあ!?」

 

「ゴール!!後半戦残り僅かなところでマックスがスパイラルショットで点を上げたぞ!!コレで3−2,残すところは後僅か。尚、この試合は引き分けの場合延長戦無しのPK戦で決着をつける事になっております」

 

 マッドエクスプレスに全部の力を注ぎ込んだのかマックスと夏未以外の動きが悪くなっている。俺がGKになって残り時間を潰すとかいう荒業があるにはあるが出来れば逃げ切るんじゃなくてもう1点取りたい…………けど、残り時間的にも後僅かだ。ゴールに向かっている最中に試合終了のホイッスルが鳴る可能性が高い。

 

「1点、もう1点取って綺麗に勝つぞ」

 

「つってもよ、時間的にも厳しくないか?」

 

 もう1点上げての勝利をと考えているが半田が時間が厳しいと考えている。

 実際問題時間が厳しい。マッドエクスプレスで殆どの力を使ってバテている連中だけならば余裕で抜けるが夏未とマックスがディフェンスに加われば確実に時間切れだ……いやまぁ、時間切れなら時間切れで勝ててるって事だからそれはそれでいいんだけどさ。

 

 何としてでももう1点を上げたい。

 なにかないのかと色々と考えてみると1つだけいい案が浮かんだ。

 

「一か八かの賭けだけどやってみたいことがある……ダメか?」

 

「なにしようって言うんだ?」

 

「俺達の力を合わせるんだ……って言っても俺の方がまだ未完成なんだけどな」

 

「よし……頼んだぞ、円堂」

 

「おう!」

 

 まだ完璧じゃないから完成したとは言えないが、威力としては充分な筈だ。

 

「おおっと、サッカー部、染岡、半田、風丸、久遠、円堂の順に1列に並んだぞ!これはいったいなにをするつもりだ!!」

 

「いくぞぉ!!」

 

「「「おぅ!」」」

 

 コレが最後のプレーになる。

 染岡が冬花にボールを渡せば染岡と半田は全速力でゴールに向かっていき、風丸は夏未の元に向かってボールは最終的には俺の元に向かい俺はボールを強く踏みつけて空中に浮かせてオーバーヘッドを叩き込みロングシュートを決める。

 

「クソっ、まだまだか」

 

 思い描いている技にはまだ遠いが充分な威力のシュートを撃つことが出来た。

 シュートはゴール目掛けて飛んでいくのだがその前に半田の元にボールは向かって行った。

 

「真ローリングキック!!」

 

 俺のオーバーヘッドにシュートチェインを決める。

 オーバーヘッドの威力は更に増して染岡の元に向かうと染岡もシュートを撃つ

 

「ドラゴンクラッシュ!!」

 

「おおっとコレは2連続のシュートチェイン!!」

 

 ゴールにまでボールを持っていくのに時間が掛かるって言うならば最初からロングシュートでゴールを叩き込めばいい。

 まだあの技が未完成なので威力に自信が無いからシュートチェインで威力を水増しすればロングシュートはゴールに突き刺さった。

 

「ゴール!!サッカー部、トドメの追加点だ!!そしてここで試合終了のホイッスルが鳴ったぞ!!試合結果は4−2!サッカー部が意地を見せました!!」

 

「どんなもんだい!」

 

「コレで夏休みの宿題免除だぜ」

 

 ロングシュートを叩き込めばそこで試合終了のホイッスルが鳴った。

 試合の結果は4−2と1点リードした上での勝利とイナズマイレブンにしては珍しい僅差じゃない勝ち越しでの勝利だった。

 角馬の実況を聞いて俺はガッツポーズを取り、染岡は汚名返上出来たとなり、半田は夏休みの宿題免除である事を喜ぶ……いやぁ、夏休みの宿題免除はマジでデカい。

 

「ハーッハッハッハ!俺達の勝ちだ、夏未。約束通り夏休みの宿題は免除してもらうぞ!」

 

「っく……分かったわ。サッカー部の面々は夏休みの宿題免除よ」

 

「コレで思う存分サッカーが出来るぜ」

 

「それにしても夏未さん、スゴいね。1週間で必殺技を2つも覚えてくるだなんて」

 

「そ、そうかしら?」

 

「うん。私、円堂くんにゴッドハンドを教えてもらってるけど10回に2回ぐらいしか成功しなくて……」

 

「私にかかればコレぐらいの事、余裕よ」

 

 秋と夏未がなんかいい感じに仲良くなっている。

 しかしまぁ、1週間ぐらいで必殺技を2つも会得してくるってどんだけ才能がある……いや、それ言ったら真空魔だけで世界に行った飛鷹とか既に世界レベルの虎丸とか土方とか不動とかがおかしいな。特に不良やってて足が凄まじいだけで世界のてっぺんに行った飛鷹は色々とおかしい。

 

「ふぅ、負けたよ」

 

「ああ、俺達の勝ちだ……にしてもお前スゴいな」

 

 素直に負けを認めるマックス。

 サッカー経験があるわけでもないのに、必殺技を持ってたり俺達を苦戦させたりしている。流石はセンス抜群の男だ。

 

「僕、コレでも器用でね。どんなスポーツも簡単に上手くなっちゃうんだ…………でも、負けたのは久しぶりかも」

 

「負けたの悔しいなら、それをバネにして伸びねえと……って言ってもマックスはどっかの部活に入ってるわけじゃねえんだよな」

 

「う〜ん……それなんだけどさ」

 

「ん?」

 

「僕もサッカー部に入れてくれないかな?」

 

「え、いいのか?」

 

「君達と一緒だったら退屈しそうになさそうだからね……よろしくキャプテン」

 

「ああ、よろしくなマックス!!」

 

 まさかのマックスが加わるとは思いもしなかったが、コレもなにかの縁だろう。

 マックスが差し伸べた手を握って握手を交わす……これでまた部員が1人増えたぜ。




ボツネタとしてメガネ(弟)が夏未のチームに居るっていう設定があったけど無かったことにした。
球技大会はマックス加入イベントである。

円堂守が思い描く時空最強イレブン

7の力

あらゆる攻めを耐え切る不死身のボディで光の如く駆け抜けていくライトニングフォワード

投稿速度

  • 出来たら即座に出せ
  • 10話ぐらい溜め込んで毎日1話ずつ出す
  • 一気に纏めてから一気に出せ
  • 週一ぐらい
  • 自分のペースでいいぞ
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