教祖様になっちまったぜ   作:アルピ交通事務局

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鍛えろ、俺を

 

 円堂守になり2ヶ月が経過した。

 最初は馴れない事もあったけれども段々と円堂守と吉田祐広が融合してきている感じがする。

 

「51,52,53」

 

 円堂守になった以上は全部のポジションが出来る超一流選手になる。

 サッカーなんて学校の授業でしかやったことがなくてワールドカップの中継ウザいなと思うレベルの人間な俺が愛すべきサッカーバカになるなんて無理なのは分かっているけれども、俺がやらなきゃ世界が危ない。ノブレス・オブリージュの精神はよくないけども冗談抜きで世界が危ないのである。

 

「スゥ~……ハァ〜……」

 

 取り敢えずは特訓をしておく。スゴ技特訓ノートに書かれていたGKのトレーニングとはまた別に基礎的な体作りの筋トレだ。

 サッカーボールに触れないのは少々痛いけれども、これでいい。何事も基礎能力が肝心なんだ。

 

「体が出来上がってからサッカーの基礎訓練……コレで正しい筈だ」

 

 哲学する柔術家の様に考えられた筋トレは出来ない。

 体力や筋肉作りを幼い頃にしまくれば体が成長できないという説がある。ホントかどうかは知らないけれども鍛え過ぎても意味は無い何事も程良くだと殆どの筋肉関係の本で書いてあった。少なくとも小学生に上がるまでは基礎的な筋肉作りだ……昔見た筋肉ムキムキな小学生はちょっとだけ憧れる。

 

「ふぅ〜今日の分のノルマ達成っと」

 

 サッカーをやる上での必要な基礎的な筋肉作りのトレーニングはなんとか出来た。

 最初は辛かったけれども2か月もあれば体が慣れてしまう……コレが良いことなのか悪いことなのか、俺には分からない。

 原作開始までまだまだ時間があるんだからそこは長い目で見ておかないといけない。1日2日で必殺技を会得出来れば世の中おかしくなる。地味な訓練だけどもそれで成果を上げる事が出来るのならば喜んでする。

 

「さて……見るか」

 

 基礎的な体力作りのトレーニングを終えたので家に帰る。

 シャワーを浴びて軽く汗を流してキンキンに冷えた麦茶でグイッと一杯飲んでリフレッシュをした。キンキンに冷えた麦茶は最高だぜ。

 

 体の垢を落とす事が出来たので次はとDVDを使って……サッカーのワールドカップの試合を見る。

 日本のサッカーのプロリーグは爺ちゃんが現役バリバリだった頃から存在している。Jリーグってそんなに古い歴史じゃない様な気もするが細かな事を気にしちゃいけない。

 

 プロリーグや実業団体、ワールドカップなんかのサッカーを見る。

 

 日本という国はサッカー後進国だ。日本においてサッカーというスポーツは認知度が高いには高いが、サッカーのレベルは低くて弱い国だ。アジア地域だと日本は勝つことが出来るけれども、いざ南米とかドイツとかスペインとかのEU方面を相手にすると負けてしまっている。キャプテン翼がフィクションなのがよく分かる。

 

 現に今見ている数年前にあったワールドカップの試合でも日本は決勝トーナメントに出れていない、予選でスペインやドイツなんかのサッカー強豪国によく負けている。漫画とかでヘボジャパンと外国人キャラにバカにされるシーンがあるが負け続けていたらヘボジャパンと揶揄されても仕方がないと思う。

 

 爺ちゃんが現役バリバリの頃はもうちょっと強かったらしいけれども、日本のサッカーは暗黒期を迎えている。

 原因の1つは世界レベルのスター選手が居ない事だ。野球で活躍する大谷、バスケで活躍する八村、レスリングで活躍する吉田沙保里様、世界を相手に常勝する事が出来るスターが存在していない。そしてなによりも勝利していない。

 

 世界大会の本戦に出れただけでもスゴい。オリンピックでメダルを手にしただけでもスゴい。

 それが当たり前になりかけている。野球はWBCとかで優勝したり甲子園と言う高校野球の一大イベントが存在していて凄まじいドラマを繰り広げているがサッカーにそれが無い。だから皆、サッカーに対して興味を失いかけている。

 

 世界を相手に本場を相手にしても常勝しまくるスター選手達が日本を率いて世界一になる。

 そうすればきっとサッカーに対して興味を持っていない人達は世間は振り向く……思えばイナズマイレブンGOは円堂守達が起こした熱風を受けて色々と起きた問題だからな……。

 

「爺ちゃんの資料があったらなぁ……」

 

 恐らくは影山辺りの仕業なんだろうが、どうもサッカーの情報規制が厳しい。

 元祖イナズマイレブンである響さん達の噂話は一切聞かないし爺ちゃん達サッカーが日本に浸透してきた頃の世代の情報が無いに等しい。爺ちゃんが日本代表に選ばれたって話がマジならば記録の1つでも残ってるんじゃないかと思ってるのに、残っていない。

 

 一先ずは円堂守や爺ちゃんを目標にしてみようと思っているのに、肝心の爺ちゃんの資料が無いに等しい。

 円堂大介という存在が円堂守ぐらいにこの世界では重要な存在になっている。実際、円堂守が強くなれたのは円堂大介のおかげだ。イナズマイレブンGO2でクロノストームがラグナロクに勝利する事が出来たのは爺ちゃんが思い描いていた最強の11人のサッカーチームを実現する事が出来たからだ。

 

 だから先ずは爺ちゃんの資料がないのか探してみたけども何処にも存在しなかった。

 誰かが意図的に消してるかと思えるぐらいになにも無かった。多分だけど爺ちゃんを嫌っている影山辺りが消している……あいつ、現時点では中学サッカー界を牛耳ってるからな。ガルシルドとか言うヤベえ石油王がバックに潜んでたりするし、サッカーで勝つしか俺にはどうしようもない。

 

「にしても…………気か………」

 

 イナズマイレブンは普通のサッカーではない。超次元サッカーだ。ドラベース以上に超次元している。

 具体的に言えば分身の術が出来たり普通のサッカーだったらルール違反じゃねえかと思える数々の行いが許されている。イナズマ落とし、現実じゃ普通に反則だ。

 

 この世界には気というものが存在している。

 五行思想とか四大元素みたいな考え方的な意味じゃなくてかめはめ波でお馴染みな気が存在している。おい、これサッカーものじゃないのかよと言いたいがとにもかくにも気が存在している。スゴ技特訓ノートにも気を一点に集中させて放てってゴッドハンドの説明分に書かれている。

 

 気を炎とか水とか風とか氷とかに変換させている必殺技が多々ある。ファイアトルネードとエターナルブリザードがそのいい一例だろう。

 流石にドラゴンボールの舞空術的なのは無理だろうが、気というものが存在している以上はそれを認識するところからスタートしないといけない。気を認識する……超次元サッカーだな。だが、悪くはない。こういう感じなの好きなのである。

 

「こういう時は瞑想しよう」

 

 ワールドカップの日本vsソ連の試合を見終えたので部屋に籠って座禅を組んでみる。

 円堂守ならばこんなまどろっこしい事をするよりも1に努力、2に努力、3,4も努力、5にも努力だろう。体を動かさないって言う選択肢は円堂守には存在していないからな。

 

 けど、俺は円堂守じゃない。

 円堂守じゃないから、色々と試行錯誤を繰り返してみる。瞑想して気という物を認識してみようと思う……が、無理だった。この世界に気という概念が存在しているのが確かならば気を探知する技術の1つや2つ、あってもおかしくはないんだけどな。

 恐らくだがまだ俺自身が未熟者だから上手くいかないんだろう。ゴッドハンドを出せるようになればきっと気の探知をする事が出来るようになる筈だ。

 

「あ〜ダメだ。向いてない」

 

 座禅を組んで瞑想なんてやったことが無い事だ。そもそもで気の探知って何なんだよと言いたくなる。

 気という概念は存在しているけれども質量を持ったエネルギーとしては存在していないのが当たり前だったから何処をどうすればいいのかがサッパリだ。

 

「こういう時にスゲえ指導者が居てくれたらな……」

 

 夢見るサッカー少年を厳しくてもいいから鍛えてくれる人が居てほしいが何処にも居ない。

 俺は多分色々と壁にぶち当たってる。この壁は仲間の力とかじゃなくて自力で解決しておかないといけない自分の壁だというのが分かっているけれどもついつい甘えちまう。円堂守ならば自力でこの壁を越える事が出来たりするんだろうな。

 

「…………なんで俺が円堂守…………いや、そこはもういいか」

 

 1度振り切る覚悟で色々と涙を流した。だからどうして自分が円堂守になってしまったのか等は考えないようにしておく。

 それよりも今は休んでおこう。今は準備期間中だから体作りとかを真剣になってやらないといけない。今こうしている時も足でサッカーボールをコロコロと転がしている。

 

 瞑想なんてらしくない事を止めた。

 史上最強の弟子ケンイチで動と静という2つのタイプがあると言っていた。俺はきっと動タイプだ。心を静めるとか向いていない。一気にドッカーンと爆発させておくのが性に合う。だから結界師とかに出てきた無想とかは覚えても意味は無い。

 織田信長みたいに静と動を使い分ける事が出来るハイブリットな人間も中には居るかもしれないが、俺は織田信長じゃないんだ。

 

「……ゴッドハンドか……」

 

 スゴ技特訓ノートに書かれている必殺技、GK技の必殺技で円堂守の必殺技の基礎とも言うべきイナズマイレブンの顔とも言える必殺技、ゴッドハンド。相変わらず汚え字で書かれているが俺にはなんとなくで読むことが出来る。このゴッドハンドを生み出した爺ちゃんはマジものの天才なんだろうな。

 

 選手としても監督としても一流な円堂大介、監督としてはまだ未熟だけど選手としては一流な円堂守。

 超えなければならない壁が滅茶苦茶厚い。俺に越える事が出来るのかって言う不安ばかり過るが……やるしかない。

 

「楽しいサッカーをしないとな……」

 

 円堂守だからサッカーをやるとかの使命感じゃなくて純粋にサッカーを楽しめる人間にならないと。

 あの技を、天衣無縫の極みを素で出来るような人間にならないといけない……道は長いけども、頑張るしかない。高いところから見る景色はきっと壮大で美しいものなんだろうな。




どれくらいパワーアップさせるか悩む。イナズマイレブン、インフレものだからな

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