教祖様になっちまったぜ   作:アルピ交通事務局

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雪原のエースストライカー!

 

「あんれま、わざわざ東京さからこん田舎の学校まで……テレビで決勝戦見てただ」

 

「貴方が白恋中のサッカー部の顧問ですね?吉良瞳子と申します……吹雪士郎くんを探しに来ました」

 

「吹雪くんを?」

 

「ええ、今の雷門中にはストライカーが居ない……氷のストライカーと言われる吹雪士郎くんならばと」

 

 白恋中にやって来た。

 如何にもな防寒具をつけている人が白恋中のサッカー部の顧問兼監督、雷門イレブンが来てくれたのを歓迎すれば早速瞳子監督は吹雪士郎くんについて聞いた。ハッキリと雷門中にストライカーが居ないと言い新しいストライカーを求めている。

 

「吹雪くんは……学校の何処かに居ると思う。スケートリンクだったりスキー場だったり」

 

「って、おい!その吹雪って奴はサッカー部の人間じゃねえのか!?」

 

「吹雪くんはスポーツ万能でサッカーが一番得意で、色々なウィンタースポーツをしてて……この前なんかトリプルアクセルを決めた」

 

「それはまたすごいわね」

 

 染岡くんが物凄いサッカー選手なのをイメージしていたけれども、吹雪士郎くんは色々なウィンタースポーツが得意で色々としていた。それを聞いてスゴい!と思うのとサッカー以外にも色々と手を出しているので思うところがある派閥に分かれる。

 染岡くんは色々なウィンタースポーツをしていてサッカー一筋じゃないことについて少しだけ苛立っている。

 

「失礼します……なんか雷門中が来ているって噂になってますけど」

 

「あ、豪炎寺くん」

 

「豪炎寺だと!?」

 

 顧問の人に色々と話を聞いていると白恋中の生徒が1人やって来た。

 やっぱり噂になっているわねと思っていると顧問の人が名前を呼んだ。染岡くんが特に今その名前に対して色々と敏感だったりしていてやって来た男の生徒を睨む。

 

「……オレは豪炎寺、豪炎寺真人……豪炎寺修也の従兄弟だ」

 

「豪炎寺の従兄弟って……聞いてねえぞ」

 

「……サッカーが原因で家族関係が色々とややこしくなってたんだよ」

 

 豪炎寺くんの従兄弟、豪炎寺真人くん。

 自分を睨んでくる染岡くんは豪炎寺くんに従兄弟が居るとは聞いてないと言えば真人くんがサッカーが原因で揉めたこと……それがなんなのか、ここに居る面々なら分かってくれる。

 

「豪炎寺くん、吹雪くん見なかっだか?」

 

「サッカー部の面々に集合の連絡を入れたからもうすぐ来る」

 

「わー!」

 

「ら、雷門中だべ!」

 

「あれ、でも……決勝戦の試合に出ていた面々とは違うかも」

 

 白恋中のサッカー部の部員に集まるように言ってくれており、白恋中のサッカー部の面々は集まる。

 雷門中がやって来ている事について話題になっているから歓迎ムード……だけど、決勝戦の試合のメンツとは異なる。

 本来ならばマネージャー業をしないといけないマネージャーの私達が選手をしているからどれくらいカツカツなのか……。

 

「あ、ごめんごめん。遅れちゃった」

 

「吹雪、お前が部長なんだからしっかりしろよ」

 

「え……貴方が吹雪くん?」

 

「あれ、君達はさっきの?」

 

 裏山で凍えていた白恋中の生徒、白恋中に辿り着いたら別れたけれど……真人くんが吹雪と言っている。

 熊殺しや1試合で10点を上げるハットトリックも顔負けなスーパープレイヤー、今の雷門中に足りないエースストライカーだからもっとこう……力強そうな人をイメージしていたけれども、なんか違うわね。

 

「貴方が氷のストライカーの吹雪士郎くん?」

 

「あ、イメージしていたのと違うかな?……まぁ、当然と言えば当然だし真人くんが僕と間違えられる事が最近増えてきたから……白恋中の氷のストライカーは僕だけど……わざわざこんな片田舎までなにをしにきたの?」

 

「率直に言って、エイリア学園を打倒する地上最強のイレブンを作る為に雷門中に入って欲しいの。今の雷門中にはエースストライカーが不在なの」

 

 吹雪くんがイメージしている感じと違うと思われていることはよくあることみたいで軽く流す。

 瞳子監督がエイリア学園を倒すための地上最強イレブンを作る為に協力して欲しいと言った……

 

「ちょっと待てよ、そいつがホントに雷門のストライカーになれるのか?」

 

「そうだね……試合をしよう。白恋中のサッカー部、ちゃんと上手く正常に出来るようになったの最近だし、色々と見せないとね」

 

 染岡くんが吹雪くんを見て噛みついた。

 吹雪くんも1人のサッカープレイヤー、だから文句なんかがあったり自分を試そうとしていたりするのならば試合をしようと提案する。色々とあるけれどもサッカーは共通言語、サッカーをして通じ合う事が出来るからサッカーで語り合う。

 なんかサッカーバカになってきているけれども、仕方ないわよね……吹雪くんのサッカーがどんなものなのかが気になるから。

 

「さぁ、はじまりました雪原の決戦!エイリア学園に対抗する為の地上最強イレブンのメンバー集め!この試合は勝利のみが全てではない!どれほどの動きを見せるのか!実況はお馴染み角馬圭太でお送りいたします!」

 

 FW 夏未 目金 染岡

 

 MF 鬼道 音無 一之瀬

 

 DF 冬花 壁山 土門 塔子

 

 GK 木野

 

「……なっ!?」

 

「あの位置、DFだろ!?」

 

 FW 真人 喜多見 氷上

 

 MF 雪野 空野 湿原

 

 DF 吹雪 押矢 目深 白熊

 

 GK 函田 

 

 

 目当ての吹雪くんはFWに居なかった。

 明らかにDFが居るべき場所に立っており土門くんがどういうことだとなる。

 

「皆、落ち着いて……風丸くんだってDFだけどガンガンと前線に出てる。壁山くんもイナズマおとしの時に前に出るでしょ?……きっとなにかあるんだと思うよ」

 

 冬花さんが前衛でなく後衛に居る吹雪くんを見て驚いている皆を落ち着かせる。

 確かに壁山くんや風丸くんは前に出るしシュートもする、なんだったらうちは円堂くんが堂々と前線に上がっている……立っている位置からは判断しちゃいけない。古株さんが試合開始のホイッスルを鳴らした。

 ボールの権利は私達雷門中から……まずはと染岡くんにボールをパスし走り出す。

 

「俺を止めれるもんなら止めてみな!!」

 

「コレは…………遅い?」

 

 染岡くんが走り出しそれに合わせて試合を動かす鬼道くんが直ぐに違和感を感じて気付く。

 ここ最近の対戦相手がエイリア学園とSPフィクサーズの大人で色々と感覚が麻痺をしているみたいで……白恋中の動きが遅く感じた。フットボールフロンティアの全国大会クラスの選手がって思ったけれども、染岡くんの筋肉溢れるパワードリブルで突破する。

 

「今回の目的はオレじゃなくてお前だからな……見せてくれよ、吹雪」

 

 唯一染岡くんの動きについていく事が出来ている真人くんはわざと抜かせた。

 他の白恋中のメンバーで染岡くんを止めるのは難しいと判断し、突破した先に吹雪くんを配置し……真人くんは走り出す。

 ボールは染岡くんが持っているけれど、それを一切気にしない……

 

「こ、コレはあの時と同じ!」

 

 染岡くんに対して吹雪くんをぶつける。そして真人くんは後ろを気にせずに走り出しており、染岡くんと吹雪くんが対峙した。

 目金くんは気付く。この状況は帝国学園が雷門中に練習試合を挑んできた時と同じ、豪炎寺くんのファイアトルネードを出した時と同じだと。吹雪くんは染岡くんに対してニコリと微笑んだ後に足元を凍らせスケートの様に滑った

 

「アイスグランド!」

 

「ディフェンス技を使えるんだ……」

 

「さぁ、真人くん!頼んだよ!」

 

 染岡くんをカチンコチンに凍らせボールを奪う。

 ストライカーとしての吹雪くんを求めているけれども高度なディフェンス技を使える事に塔子さんは驚きを隠せない。

 吹雪くんはボールを手に入れれば真人くんに向かってロングパスをする。真人くんは待っていたぞとシュートを撃つ体制に入っていた。

 

「真ファイアトルネード!!」

 

 それは紛れもなく豪炎寺くんの十八番にして代名詞、ファイアトルネードだった。

 秋さんがゴッドハンドを使うけれどもファイアトルネードは軽々とゴッドハンドを破壊する。

 真人くんは突破しないなんてありえないと背中を見せてセンターラインに戻り……ゴールを奪われたのだとホイッスルの音が鳴り響いた。

 

「……吹雪、次は頼んだぞ」

 

「うん、任せてよ」

 

 真人くんがセンターライン付近にまで戻れば吹雪くんに託す。

 吹雪くんは大丈夫と微笑んだ後にキックオフ、染岡くんが単独で走りに行った……染岡くんは吹雪くんをターゲットに絞った。

 

「アイスグランド!」

 

「染岡!落ち着け!吹雪は強いがお前も強い!何時ものお前ならば互角に渡り合えるはずだ!」

 

 再びアイスグランドで凍らされる染岡くん。

 鬼道くんが豪炎寺くんの代わりなんて何処にもいない、居なくなった豪炎寺くんの代わりは自分が務める。

 そんな思いがあるからか染岡くんは普段よりも力が入っている……いえ、違うわね。力が入り過ぎている。鬼道くんの観察眼が確かならば染岡くんは吹雪くんと渡り合える、けど何時もの力を出すことが出来ない。

 

「お兄ちゃん、今度は吹雪くんが来るよ!」

 

 吹雪くんがボールを持った。

 さっきと違って真人くんが前衛に出ていない……吹雪くんがここからボールを持って前に上がってくる。

 染岡くんを落ち着かせるのもいいけれども吹雪くんが動いてくる事について音無さんが言えば警戒態勢に入る。

 怒りで普段の力を発揮することは出来ないけれど、それでも染岡くんの力は凄まじい。その染岡くんから軽々とボールを奪ったと思えば吹雪くんはマフラーに触れた。

 

「出番だよ」

 

 吹雪くんがそう言うと突風が吹き荒れる。吹雪くんが纏っている雰囲気が大きく変わった。

 音無さんと一之瀬くんが吹雪くんからボールを奪おうとするけれど……吹雪くんが消えた。

 

「っ、早い!」

 

 吹雪くんが消えた……様に見えて実際には物凄く早い速度で動いた。

 こんなに早いのは風丸くんぐらい……だったら大丈夫。風丸くんを何度も相手にしている土門くんや壁山くんが居る。

 

「ボルケイノカットV2!」

 

 素早いけれども動きを捉える事が出来ないわけじゃない。

 土門くんが突撃してくる吹雪くんに対してパワーアップしたボルケイノカットでディフェンスをしようとするけれども……ボルケイノカットの炎が凍りついた。

 

「吹き荒れろ!……エターナルブリザード!!」

 

「っ!壁山くん!塔子さん」

 

「ザ・ウォール!」

 

「ザ・タワー!」

 

 噂に聞くエターナルブリザードが飛んできた。

 さっき真人くんが使ったファイアトルネードを上回る威力を秘めていると感じた冬花さんは壁山くんと塔子さんにシュートブロックに入るように言いシュートブロックに入った……けど、吹雪くんのエターナルブリザードは威力が途轍もなくシュートブロックを突破し秋さんがゴッドハンドを使って受け止めた……けど、ホイッスルが鳴った。

 

「このシュート、ラインを越えたから成立じゃ」

 

 絶対に越えてはいけないゴールラインを越えていた。

 ゴッドハンドで受け止めることが出来たけれど……シュートが……シュートブロックを使っても軽々とゴールラインを越える。

 

「っち、思い通りにはいかねえか……だが見たか?コレが氷のストライカー、吹雪士郎の力だ!!」

 

「炎のような情熱、氷のような冷静を使いこなしているわね……」

 

 DFとして立っている時はディフェンスに徹して点を奪われない、ボールを奪う様に冷静に動いていた。

 FWとして立った時は点を奪いに行くぞと言う強い覇気を感じ取れる。吹雪くんは燃えていて……2つの顔を使いこなしている。

 今までに見たことが無いタイプだけれども……

 

「鬼道くん、勝ち筋は見えるかしら?」

 

「この試合を勝つだけのゲームメイクならば可能だ」

 

 真人くんと吹雪くん以外は私達と比較すれば弱い。多分、何時もの万全のメンバーで挑めば大差をつけて勝つことが出来るわ。

 エイリア学園との戦いまで負けない、その思いで試合をしていて既に2点を奪われている。まだまだ試合時間があるけれど、この状況は危険。試合を勝たせることが出来るかどうかの確認をすれば鬼道くんは勝つ算段はついていると言った。

 

「そこまでよ!!」

 

「そこまでって……まだ試合は終わってませんよ!?」

 

「私は吹雪くんの力を見たかった、今の雷門に足りない要素を補う事が出来るかどうかの確認をしたかった……吹雪くんは今の雷門に足りないストライカーとして充分に動けるのが分かったわ」

 

「おいおいおい、これからだろ?これからが俺が盛り上がってくるところだろ?」

 

 吹雪くんがストライカーとして充分に使える選手だと分かれば瞳子監督は試合を中断する。

 吹雪くんは体が暖まってきて今から盛り上がるところだと不服そうにしている。そんな吹雪くんに対して瞳子監督は告げる。

 

「貴方が活躍する場所を提供するわ」

 

「っは!雷門へのスカウトか!いいぜ!…………このままだと白恋中にもエイリア学園が来そうだからね」

 

「オン・オフが激しいですね」

 

 吹雪くんが雷門への参加を認めると……点を奪いに来る前に雰囲気に戻った。

 目金くんがオン・オフの切り替えがしっかりしているが激しいことを少し気にした。

 

「僕の力でよかったら貸すよ……キャプテンは君かい?大丈夫、僕に任せてよ……僕は守備も攻撃も完璧だからね」

 

「ええ、頼りにしているわ」

 

 吹雪くんは見た目からは思えないぐらいにしっかりと自分を持っている。

 守備も攻撃も完璧だから任せてと言ってくれていて……こんなに強いストライカーが仲間ならば心強いと思った。

 

「……」

 

 染岡くん以外は。

 

「あ、そうだ。どうせなら真人くんもどうかな?」

 

「悪いが断らせてもらう」

 

 染岡くんがまだ不満げにしながらも吹雪くんは真人くんを推薦した。

 けれども、真人くんは断った……なんで断ったかは深くは聞かない。瞳子監督もやる気が無いならば入れるつもりは無いと言った。

 どうして!とは誰も言わない、瞳子監督が思うところがあるのは皆一緒みたい。

 

「吹雪をスカウトしたのはいいが、どうするんだ?言っちゃ悪いが白恋中は俺と吹雪に依存してるチームだ、吹雪が抜けた今、俺をマークすれば今の雷門中なら確実に勝てる」

 

「そうね…………」

 

 真人くんがこれからのことについて聞いてくる。

 試合を少しして感じたように白恋中は真人くんと吹雪くんの二枚看板でその吹雪くんをスカウトした今は真人くん頼り、万全な状態じゃないとはいえ全国区クラスの選手が何人も居る雷門中と比較したらいい練習相手にはならない。

 

「皆が僕みたいに素早く動けるようになったりする方法なら知ってるけど、どうする?」

 

「あるんですか!?」

 

 どうしようかと悩んでいたら吹雪くんが自分の様に早くなる方法に心当たりがあるの教えてくれる。

 音無さんが驚くけれど吹雪くんは知っていると笑みを浮かべれば案内してもらう……………

 

「なにもないわよ?」

 

「ううん、ここで風を感じるんだよ」

 

 なにもない場所に連れてこられたけれども吹雪くんはここだとスノーボードを履いた。

 スノーボードで颯爽と滑れば華麗にジャンプ、話で聞いていた通りウィンタースポーツが得意なのはホントみたいね。

 

「僕はこれで風を感じたんだ、この風のおかげで僕は素早くなれた」

 

「…………やってみるしかないわね」

 

 吹雪くんがここで圧倒的な素早さを会得したと言うのならば信じるしかない。

 イナビカリ修練場の様な便利な場所はこの辺には無い、全員が騙されたと思ってスノーボードを履いた。

 

「っ、コレは!」

 

「ね、風を感じれるでしょ?」

 

 吹雪くんの言うようにスノーボードでは風を感じた。

 今までにない感覚が走った、これを続ける事が出来ればこの感覚をスノーボードでなくサッカーに取り込む事が出来ればきっと吹雪くんや風丸くんと同等の素早さを手に入れる事が出来る。

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