「アレは!?」
「エイリア学園がやってくる時に出てくる予兆みたいなものよ!」
エイリア学園から宣戦布告を受けた2日後に白恋中の校舎に紫色の光が舞い降りる。
吹雪くんが驚いているからエイリア学園が現れる時に見る光で、なんなのか説明をして向かえば……ジェミニストームの面々が居た。
「来たみたいね」
「またお前達か」
ジェミニストームの前に姿を出せば呆れられる。
既にエイリア学園には2回負けている、力の差を思い知らされている……だからこそ、勝たないといけない。
「貴方達が宣戦布告した白恋中の代理で私達が戦うわ!」
「ふっ……地球にはこんな言葉がある。2度ある事は3度あると」
「今までの私達だと思ったら大間違いよ!」
また負けるのだと予想しているレーゼは笑みを浮かび上げている。
今までの私達ならば負けていた、けどこの数日の間で一気にパワーアップをしている。今までの様にあっさりと終わらない。
白恋中の代わりに戦うのだと言えばレーゼはそれを承諾してくれて白恋中のフィールドに向かう。
「吹雪くんが入ったから目金くんがベンチメンバーに、そして吹雪くんはDFとして下がってもらうわ」
「…………なにか考えがあるのですね?」
豪炎寺くんが抜けた穴を防ぐ為に吹雪くんをスカウトするためにわざわざ白恋中にやってきた。
それなのにも関わらず吹雪くんをDFとして下がれと瞳子監督は指示をする。瞳子監督の監督としての采配は確かなのでそれを信じるしかない。
FW 夏未 染岡
MF 鬼道 音無 一之瀬
DF 冬花 壁山 土門 塔子 吹雪
GK 木野
ベンチメンバー 目金
ジェミニストーム
FW ディアム リーム
MF レーゼ イオ グリンゴ パンドラ
DF カロン ゴラル ガニメデ ギグ
GK ゴルレオ
「さぁ、始まりました!雷門中vsジェミニストーム!三度激突となった両者ですが、今回は如何なことか!」
相手のメンバーは特に変わっていない、こっちは前と比べて吹雪くんが入っているぐらい。
その吹雪くんが前線でなくバックに控えている状態……こうなった以上は私達がジェミニストームと対等に戦えるレベルに至っていないといけない。
「さぁ、運命のキックオフです」
ボールは雷門中から、染岡くんが私にパスをして試合が開始する。
あの時よりパワーアップをしている……足りなかったエイリア学園との間の力の差を埋めることが出来ている。
「っ!」
「同じ作戦は通じないわ!」
このメンバーで要注意な人物な鬼道くんと染岡くん。
最初の試合で2人は徹底的にマークされている。2人さえ封じれば雷門中はゴールを奪えないと思っているけれどもそれはもう過去の話。
「こいつら、この間とは違う!!」
レーゼが私達の動きが違っていることに気付く。
吹雪くんから受けた指導のおかげでエイリア学園のスピードに軽々と追いつくことが出来ている。前と同じ様に鬼道くんと染岡くんをマークしようとしていたから、大きな隙が生まれている。この隙が大きい。
「夏未!」
「ええ!」
冬花さんが選手の網を突破していき、私に追いついた。
今の状態ならばいける!この1点は絶対に手に入れないといけないのだとボールを蹴り上げる。
「「イナズマ1号V2!!」」
「っ、ブラックホール!ぐぅ、がぁあああ!!」
冬花さんとイナズマ1号を決めれば相手のGKのゴルレオがブラックホールを作り出す。
ブラックホールにイナズマ1号が吸い寄せられるけれどもイナズマ1号のパワーがブラックホールを上回り、ブラックホールを突破しゴールを奪った。
「ゴォオオオル!!やりました雷門中!遂にエイリア学園から先制点をもぎ取りました!」
「いける…………いけるわ!!」
今まで苦しい状態だったけれど、今回は違う。
エイリア学園の力にハッキリと追いついたと自覚出来た……っ!
「まだ油断するな……今ので変わったぞ」
ジェミニストームが私達に向ける目を変えた。
運動能力で追いつくことが出来たことを喜んだけれども、鬼道くんが喝を入れる。今までは一方的な蹂躙だったけど、今からは違う。
ジェミニストームが蹂躙する相手でなくサッカーで倒さないといけないという相手だと認識を変えた……ここからが本当のサッカーが始まる。
「さぁ、ジェミニストームのキックオフから再開です!」
「どうやら少しはやるようになったな……だが、そこまでだ」
今までの雰囲気とは異なるレーゼ。
ただ単に速かった、普通のタックルですらパワーが違った、そんな力任せなサッカーから私達の知っているサッカーに切り替わる。
最初は私達を見下していたけれども、もう違う。明らかに何百回も特訓しているのが分かるような精密な動きで巧みにボールを回していく。
「っ、まずい!」
「いや、問題はない!」
私や鬼道くんが突破された。
今の雷門中の弱点を上げるとするなら、GKが弱いこと。円堂くんが強すぎたのが主な原因だけれどGKが弱い。
秋さんが色々と試しているけれども、マジン・ザ・ハンドを出すことが出来ない。秋さんにはマジン・ザ・ハンドが向いていないのだと円堂くんは言っていた。
「今、後ろには吹雪がいる!」
「任せて!」
後ろが若干不安な状態の中、鬼道くんは問題はないと言う。
後ろには今、吹雪くんがいる。足りないディフェンスを吹雪くんが補ってくれている。吹雪くんはリームからボールを奪った。
コレを、瞳子監督は予想していた?今の私達ならばジェミニストームを相手にすることが出来る、だからこそ吹雪くんを下げる。今までの相手とは違うと認識を改めて宇宙人の圧倒的な運動能力に物を言わせたサッカーじゃなくてしっかりとしたサッカーをしてくる。
それを予見して一番ディフェンスが上手い吹雪くんを配置、しっかりとしたサッカーで吹雪くんを突破することが出来なくて……ジェミニストームの面々が焦っているわ。
「鬼道くん!」
「ああ」
後ろに控えていろと瞳子監督から指示があるので吹雪くんはボールを奪っても点を取りに行かない。
鬼道くんにボールをパスすればジェミニストームの面々はしまった!となる。今まで徹底的にマークされて動くに動けない状況だった鬼道くんはドリブルで駆け抜けていく。
「させるか!」
「今までの鬱憤を晴らせてもらう!ジャッジスルー!」
ガニメデが鬼道くんの前に立ち塞がったけれども、鬼道くんは止まらない。
今の今まで動くことが出来なかった分、しっかりと役割を果たすとジャッジスルーを使いガニメデを突破、そこから一気に駆け抜けていきゴルレオと向かい合う状態になれば指笛を吹いてペンギンを出す。
「オーバーヘッドペンギンV3!」
「ブラックホール……っく、クソォ!!」
「ゴォオオオル!!雷門中、2点目をゲット!そしてそれを取ったのは鬼道有人!やはり彼だけは別格か!」
2点目を無事に取れた。分かっていたことだけれども、エイリア学園を鬼道くんは相手にすることが出来るほどの選手。
「いいわね……コレは……」
奈良では豪炎寺くんが裏工作されていて点が取れなかった。傘美野中ではそもそもで力が足りなかった。
でも、今はいい。とってもいい感じに試合が動いている。ジェミニストームの面々はしっかりとサッカーをしているのに互角以上に渡り合う事が出来ている自分達を前にして苦戦している。
「後半からは吹雪くん、点を取りに行きなさい」
「待ってましたよ、その言葉を」
前半戦を終えて2−0といい結果を残せている。
スポーツドリンクを飲んでいれば瞳子監督が吹雪くんに点を取りに行く事を許可する。今までディフェンスに徹していた吹雪くんはそれを待っていたと喜んだ。
「さぁ、エイリア学園からのキックオフです!」
「あのマフラーには関わるな!」
吹雪くんが脅威的、キャプテンであるレーゼはそう判断した。
今は1人1人がジェミニストームと互角に渡り合う事が出来る強さになっているから、特定の誰かにトリプルチームは出来ない。よくてダブルチーム、そして1人で吹雪くんをマークしていても吹雪くんならば軽々と突破する事が出来る。
グリンゴが吹雪くんの動きを封じようとするけれども、吹雪くんはグリンゴのマークを軽々と突破。
「真ザ・ウォール!!」
「我々をナメるな!!」
「そっちこそ、この星をナメないで!!ザ・タワーV2!!」
吹雪くんがボールを持っているパンドラに向かったけれどもパンドラの方が先に動いた。
壁山くんがそれを待っていたと動きザ・ウォールで防ごうとするけれども軽々と突破される。だけど、塔子さんがそれを読んでいたのか突破した先にいるパンドラに向かってザ・タワーをぶつけてボールを奪取。
「寄越せぇ!!」
「っちょ、パスならちゃんとするよ!!」
ボールを奪うことに成功したので攻めようとするのだけれど、吹雪くんの頭のスイッチが切り替わったのか塔子さんからボールを奪う。この後に吹雪くんにパスを出す予定だったのに……仮に豪炎寺くんなら、きっと私達がボールを繋いでくれるとゴールまで1人で向かうのだけれど。
「やっと暴れられるんだよ!!この氷のストライカー、吹雪士郎がな!!」
「っ、速い!」
「やっぱり別格ね」
1vs1の勝負で染岡くんに負けたものの、吹雪くんは今の雷門のメンバーで頭が1つ2つ抜き出ている。
あのスピードに対抗することが出来るのは風丸くんぐらいじゃないかと思える速度で駆け抜けていき、ジェミニストームのディフェンスを軽々と突破していき、ゴールライン前までやってきた。
「吹き荒れろ!エターナルブリザード!!」
氷のストライカーと言われる吹雪くんの代名詞、エターナルブリザード。
GKのゴルレオがブラックホールでキャッチしようとするけれどもエターナルブリザードは軽々とゴルレオのブラックホールを凍結させてゴールを奪った。
「ゴォオオル!!雷門中、コレで3点目です!」
「そんな……そんなバカな!!」
ただ運動能力に任せたサッカーでの蹂躙が通じない。だからちゃんとしたサッカーで勝負を挑むのだけれどレーゼは大きな差が生まれている事を感じている。今の雷門中は決してベストなメンバーとは言えないけれども、ジェミニストームと対等以上に戦えている。
「ナメるなぁあああ!!」
「っ!!動きが違う!?」
試合の流れは確実に雷門中がキープしている。点差をつけていて更に点を取りに行くつもりだったけれど、ここでレーゼが叫んだ。
追い詰められた事で発揮する力をレーゼはここで発揮する。この手の力は短時間しか保たないけどもう、試合は後半の後半戦、後もう少しでロスタイムがあるぐらい。
「やっと骨のある奴が出てきたか!!」
「……吹雪くん、油断しないで!!」
「誰がそんな事をするか!!」
覚醒したレーゼを前にやっと面白い相手が来たと笑みを浮かべる吹雪くん。
このレーゼは危険だとサッカー選手としての直感が言っている。吹雪くんとレーゼが対峙すれば吹雪くんはディフェンスの時の吹雪くんと違い荒々しくボールを奪いに行きレーゼと吹雪くん、2人の足がボールを挟んだ。
「「うぉおおお!!」」
ぶつかり合う吹雪くんとレーゼ。レーゼの方が力が上なのか吹雪くんは徐々に徐々に押されていく。
「氷のエースストライカーを、ナメんじゃねえええええ!!!」
「アレは!!」
吹雪くんもここに来て力を更に出すのだけれど吹雪くんの背中から黒い靄が出た。
押されていた筈の吹雪くんはレーゼを逆に押し返してレーゼくんを突破し……駆け抜けていく。
「エターナル、ブリザァアアアアド!!」
この試合で2回目のエターナルブリザードを吹雪くんは撃った。
ゴルレオがキャッチしようとするけれども既にゴルレオがどうにかする事が出来るレベルを超えており、吹雪くん単独のシュートで2本目を取り4点目を獲得……そしてジェミニストームの面々の動揺が目に見えて分かるようになった。
「そんな、バカな……」
「エイリア皇帝に力を授かった我等が……ただの人間に」
4点という点差にキャプテンのレーゼが敗れたこと、他にも色々とあるけど主にそれらが原因でジェミニストームは目に見えてサッカー能力が下がった。そこがチャンスかと思ったけれども試合終了のホイッスルが鳴った。追加点を取れなかったけれど。
「勝った、のね……」
「やりましたよ!夏未さん!遂にエイリア学園を倒しました!!」
最初はどうすることも出来ず、2回目でも遠いと感じたエイリア学園だったけど、3回目で遂に倒すことが出来た。
コレでやっと全てが終わる。音無さんが勝てたことに涙を流して嬉しそうにする。ジェミニストームの面々はありえないという顔をしている。ここはキャプテンとしてビシッと言うべきね。
「地球にはこんな諺があるわ。3度目の正直って……貴方達の地球侵略もここで終わりよ!!」
「……終わり、か……確かにそうだ。我等ジェミニストームは負けた。しかしジェミニストームはエイリア学園に置いて最も下位のセカンドランクのチーム」
「どういうこと?」
セカンドランクのチームってまるで他にもチームがあるみたいじゃない。
レーゼに詳しいことを聞こうとした瞬間、赤と黒の模様のサッカーボールが舞い降りる。ここにはエイリア学園が、ジェミニストームが既に居るのだからエイリア学園のボールが降りてくるなんてありえない。そう思っていると眩い光に包まれちょうどサッカーが出来る人数が現れた……嘘、そんな……まさか……
「デザーム、様……」
「ふっ、レーゼよ。まさかお前が負けるとは夢にまで思わなかった……よくぞジェミニストームを倒したな地球人よ!」
「貴方は……」
「我が名はデザーム!エイリア学園ファーストランクチーム、イプシロンのキャプテン!!」
「ま、まだ他にもエイリア学園のチームが居るんスか!?」
新たなるエイリア学園の生徒の登場により、勝った喜びは一瞬で消える。
まずいわね、ジェミニストームをなんとか倒したのは良いけれども今からイプシロンと試合なんて、ジェミニストームがハッキリと格上って言える相手、選手1人1人がジェミニストームとは比べ物にならない……
「貴様がキャプテンか、安心しろ。エイリア学園は負けた、貴様達は勝った。今はその勝利の余韻に浸らせてやる……次からはジェミニストームでなくこのイプシロンが相手だ」
デザームがそう言うとエイリア学園のボールが輝きジェミニストームとイプシロンの面々は居なくなった。
「…………まだまだ続きそうね」
勝利の余韻に浸る暇は無かった。次の戦いの火蓋が切った。
「なるほど、あのチーム……選手1人1人がとても強いな」
「そりゃそうですよ、社会人チームやプロにも負けないと言うかプロになる人も居るんですから」
「だが、チームとして強いかどうかは話がまた別だ。何人かが連係を乱していてチームとして完成されていない」
「まぁ、本来の絶対的なキャプテンやエースストライカーが不在ですからね」
「彼か……噂なら色々と耳に届いているよ。海外のユースチームも彼に目をつけているともね」
「ええ、それほどの逸材ですよ……それで頼みを聞いてくれますか?」
「俺の好きなタイミングで良いのならば彼らに力を貸そう。今、俺が向かったとしても彼等にとって何一つ良いことにならない、むしろ酷くなる」
「そうですか……貴方が加わってくれるならばそれで構いません……一番厄介な脅威の侵略者は乗り切れそうです」
投稿速度
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出来たら即座に出せ
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10話ぐらい溜め込んで毎日1話ずつ出す
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一気に纏めてから一気に出せ
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週一ぐらい
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自分のペースでいいぞ