教祖様になっちまったぜ   作:アルピ交通事務局

69 / 88
特訓!ナニワ修練所!

 

「なんとか……なんとか勝てたッスね……」

 

「ああ……互いにゴールの突破が困難だったな」

 

 試合終了のホイッスルが鳴り響いて、1−0で雷門が勝った。

 壁山くんがなんとか勝つことが出来た。ゴールを破るのが難しく、そこが勝敗の分け目だったと風丸くんが万が一を想像してしまう。

 

「いや〜強いな。私達、この辺じゃ負け知らず言うのに……めっちゃ足速いやん」

 

「サッカースキルなら負けてるところがあるかもしれないが純粋な速さだけは誰にも負けないさ」

 

「また今度勝負せえへん?あ、大阪観光に来とるんやったらええとこ紹介しよか?最近やったら無限ハンバーグの美味しい店があるんよ……アカウント交換せえへん?」

 

「え、あ、いや」

 

「風丸くん……一之瀬くんと同じ展開になったら怒るわよ?」

 

 試合が終わったから約束は約束だと一之瀬くんの謎の婚姻契約は破棄になった。

 御堂さんが風丸くんの足の速さを褒めて風丸くんは自慢げになっていれば今度は風丸くんが逆ナンされた。予想外の展開で風丸くんはあたふたしているから、さっきと同じ展開になったら普通に迷惑だから釘を指しておく。

 

「秋さん、やりましたね!」

 

「え、あ、うん……勝ててよかったわ」

 

「秋さん、よかったね」

 

「一之瀬くんが抜けたら大変だったからよかった……」

 

「悔しいわ!でも、流石はうちが見込んだダーリンや!」

 

「え!?」

 

「なに驚いとるん?確かにうちの婚姻お好み焼きの話は無くなったけど、うちはダーリンにメロメロやねん!!アタックするなって約束はしてへんねんからアタックするわ!女は度胸も大事やで!」

 

「……秋さんが頑張った意味って……」

 

 冬花さん、それは気にしちゃダメなことよ。

 大阪ギャルCCCとの試合は終わったけれどもまだ別の試合を終わってなかったりする。一之瀬くんはどうすればいいのかが分からず、私達に視線を向けるけれど全員が目を背けた。

 

「浦部さん、1つ聞いていいかしら?」

 

「なに?」

 

「貴女達、大阪ギャルCCCはどうしてそんなに強いのかしら?監督がとてもサッカーを知り尽くしてるとは思えないのだけれど」

 

 試合後の柔軟等をしていれば瞳子監督が大阪ギャルCCCがなんでここまで強いのかを聞いた。

 監督の浦部さんのお母さんはお好み焼き屋の店主で響木監督の様に嘗ては最強の選手だったとかじゃない。一之瀬くんの婚姻お好み焼きは流石に見逃せないけれどもそれ以外は悪い人どころか娘思いのお母さんって感じだけれどサッカーを知っている感じじゃない。

 吹雪くんが個人プレイに走っているところがあるけれど、円堂くんがバックアップチームでリハビリに入ってからチームが少しずつ良い方向に流れてきた。仮に今、漫遊寺中と戦っても勝てるって自信がある。それでも尚、大阪ギャルCCCはとても苦戦する強敵だった。

 

「そらまぁ、うちのオカンはサッカーよりもお好み焼きの焼き方に詳しいけど……」

 

「誰か優れた別の指導者が?」

 

「え〜っと…………コレ、言うてええんかな……」

 

 大阪ギャルCCCは練習して手に入れた強さを持っている。優れた指導者による最高の特訓か白恋中の時の様にちょっと変わった特訓のどちらかをしている。そう考えるのは普通で瞳子監督がその辺を根掘り葉掘り聞けば答えていいことなのかと少し戸惑う。

 タイム!と大阪ギャルCCCのメンバー全員を集めて隠している何かについて話していいのか悪いのかについて相談をする。

 

「喋り方的に地元の人間や無いし、チーム名が雷門中って事はどっか遠い中学やろ?なんでわざわざ大阪まで来とるん?」

 

「ああ、エイリア学園の基地を探しているんだ」

 

 御堂さんが風丸くんに何故ここに来ているのかを聞いた。

 大阪まで来たのはエイリア学園の基地を探している、それを聞けば御堂さんは浦部さんに視線でなにかを訴えた。

 

「よし!特別やで!うちらの秘密の特訓場所に連れてったるわ!」

 

 浦部さんが最終的に折れて、隠している秘密の特訓場所に連れて行ってもらった。

 秘密の特訓場所はエイリア学園の基地があるかもしれないと言われていたエリア、ここを探すのはホントに最後にしようと決めていたナニワランドの中にあった。

 

「ここのメニュー、ごっつぅしんどいんやけどその分効果は確かや!なんやったらうちらまだここの施設フルに使えてへん」

 

「ここは……イナビカリ修練所に何処となく似ているわね」

 

 お父様に設備メンテナンスの工事とかをしてもらった40年前に作られたイナビカリ修練所に似ているけれども、どの機械も最新鋭も最新鋭な機械が揃っている謎の施設。ナニワランドの中にあるからナニワ修練所と大阪ギャルCCCは呼んでいる。

 

「み、皆さん!コレ、見てください!!」

 

「コレは……エイリア学園のサッカーボール!」

 

「そのボール、めっちゃ重いねん」

 

 色々と探していれば音無さんがエイリア学園のサッカーボールを見つけた。

 コンコンと触れて私達が手に入れたジェミニストームが使っていたエイリア学園のサッカーボールと同じ物だと分かり、浦部さんが何種類かあるとエイリア学園のサッカーボールを見せる。

 

「……コレは……………」

 

「ここはエイリア学園が特訓に使っていた施設、の跡地か?」

 

 私はあることに気付いたけれど今それを言うべきか言わないかで一瞬だけ悩んでいると鬼道くんが施設をぐるりと見回り、最終的にはどういう施設なのかを結論付けた。エイリア学園がサッカーをする為の特訓に使っていた私達で言うところのイナビカリ修練所と同じ様なもの、イナビカリ修練所と言う施設で一気にパワーアップをした雷門中はエイリア学園の生徒はイナビカリ修練所以上の施設で特訓をしていたのならば理不尽な強さを手に入れてもおかしくないと納得をした。

 その後に色々と調べたけど、エイリア学園と通信をする道具とかは一切無かった。ホントにイナビカリ修練所と同じで物凄くキツいけれど物凄く効果がある特訓が出来る施設だと分かった。

 

「エイリア学園の足取りがなにも分からない以上はこの施設を使ってパワーアップしなさい」

 

 瞳子監督はそう言うと機械を作動した。

 イナビカリ修練所を彷彿とさせる何処か懐かしい、でもその逆、何処か真新しい特訓をする。イナビカリ修練所の特訓よりもキツい、けどその分ハッキリと効果が現れる。

 

「よっ!とっ!……どんなもんだい!」

 

「僅かな時間で使いこなすなんて……スゴいじゃない!小暮くん」

 

「ヘヘッ、俺にかかればこんなもんだ!」

 

 ナニワ修練所の特訓の成果はハッキリと目に見える形で帰ってきた。

 メンバーの中で一番サッカースキルが劣っている小暮くんがジェミニストームが使っていた宇宙人用のサッカーボールを特に苦しくも何ともなくリフティングをしている。

 最初は宇宙人と地球人の間には絶対に越えることが出来ない種族としての壁があるんじゃないのかと思っていたけれど1歩、また1歩と着実に背中に手が届く距離にまで来ている。コレは嬉しいこと

 

「…………」

 

「どうした?」

 

 練習の最中、大阪ギャルCCCが差し入れとしてたこ焼きやお好み焼きを持ってきてくれた。

 食事休憩を取るのだけれど私は箸や爪楊枝が進まなかった。美味しくないからじゃない、むしろとても美味しい物だから食べたいのだけれどある事に気付いてしまったのでその事をどういう風に解決すればいいのかが分からないでいれば風丸くんが異変に気付く。

 

「……コレを言えばチームの今後に関わる可能性があるのよ。でも、言わないのも言わないで酷くて」

 

「1人で抱え込むなよ……円堂だって周りに頼るって事はしてるし知ってるんだから」

 

 コレを言えば今後に関わるからあまり言いたくない。けど、言うしかない。

 風丸くんが1人でなんでも抱え込んでいる事について良くない事だと言ってくれるので覚悟する。先ずは風丸くんにだけ相談しようと。

 

「……エイリア学園にはまだチームが居るみたいよ」

 

「……」

 

 エイリア学園が鍛える為に使われていたこのナニワ修練所、エイリア学園が居たと言える絶対の証拠であるエイリア学園のサッカーボールがあった。そしてそのサッカーボールは複数個あって……全部が全部、同じ見た目をしていない。

 エイリア学園のサッカーボールは本来白色のところが黒色になっていて黒色のところの色が違う。ジェミニストームは紫色でイプシロンとプロミネンスは似ているけど細分化すれば異なる赤、そして青色、コレはガゼルという子のチーム。そしてもう1つ、本来黒色のところが白色のサッカーボールがあった。

 

「もしかしたらプロミネンス以上のチームが……」

 

 まだ更に上が居る、まだ更に上が待ち構えている。

 エイリア学園の基地がここだけと断言することが出来ないし、まだまだチームが隠れ潜んでいると言われればそれは恐ろしい。倒しても倒しても更に強い強敵の登場、強い相手と戦えるのはサッカー選手として嬉しいことだけど今回に限っては恐怖でしかない。

 

「それでも前に進むしかないだろう」

 

 今の目標はイプシロンを倒すこと。イプシロンを倒せばプロミネンス、そしてガゼルが率いるチームを倒す。

 そこから更に隠れている第3のチームもが倒さないといけない。泣き言を言いたいんじゃなくて他の誰かが心が折れるんじゃないのかと心配している。特に現段階で最も強い風丸くんは強いから自分が何とかしないといけないと考えたり強い自分を軽々と上回ってくる相手と何度も何度も鉢合わせする、そうなった場合心が折れるかもしれないと風丸くんをあえて雷門から引き離した。

 

「円堂ならば前に進む……今は確かに円堂は居ない。でも、あいつは戻ってくる。だからその時まで前に進み続けるんだ」

 

「……そうね」

 

 円堂くんはフィールドに戻ってくる。雷門中を率いるキャプテンとして。

 今は必死に辛いリハビリを受けて選手として一日でも早い復帰を目指しているのだから、私達がその前に心が折れてチームから離脱なんてしたらいけない。円堂くんの為にと気持ちを引き締め直し、食事を摂る。お好み焼きもそうだけどたこ焼きも中々に美味しいわね。

 

「………………」

 

「どうしたの?」

 

「いや、色々と気になってな」

 

 ナニワ修練所での練習の日々を送っている。1日毎に確かな成長を実感することが出来ていると思えば鬼道くんがなにかを考えていた。

 

「色々って?」

 

「……何故、ここにエイリア学園の基地があるのかだ」

 

 エイリア学園の基地を探しに大阪までやってきて、エイリア学園の基地と思わしきナニワ修練所を見つけた。

 大阪にエイリア学園の本拠地が無いと財前総理から言われているし、実際こうしてエイリア学園の基地であるナニワ修練所を見つけた。特におかしな事は無いと思っていたけれど、鬼道くんはどうしてここにナニワ修練所があるのかを疑問に抱いた。

 

「エイリア学園は宇宙人だ。地球侵略の為に真っ先に日本がターゲットになった、地球の何処かに基地を構えるのは分かるがここは基地と言うよりもサッカーをする為に鍛える特訓場所だ……サッカーをする特訓場所ぐらいなら宇宙にもあるはずだろう?」

 

「エイリア学園と地球の重力とかそういうのに慣れるためじゃないの?」

 

 目金くんが考えたエイリア学園と地球の重力が異なるからエイリア学園が超人的な運動能力を持っている。

 重力は違うんじゃないかとなったけれど、エイリア学園のサッカーボールは普通のサッカーボールよりも遥かに重い、地球の普通のサッカーボールを軽く蹴ったりしたら変なところに飛ぶ、イナビカリ修練所で鍛えすぎたせいで逆に連携が上手くいかない雷門中っていう前例があるから普通のサッカーボールに慣れようってここを作られた。

 

「…………いかんな。腑に落ちない点が幾つかあって余計な事を考えてしまう」

 

「私達はサッカーをしてサッカーで勝利をする、少なくともエイリア学園はそれで解決しているから私達もそれで解決しないと」

 

 鬼道くんが気になるところがあるけれど、その雑念でサッカーに集中出来ない。

 それが出来なくて勝つことが出来なくなるなんて本末転倒と言いたいからサッカーをすることに集中してもらいたい。

 腑に落ちない点は戦い続けていれば何時か1つの答えとして返ってくると信じてサッカーを続ける。

 

「エターナルブリザードV2!!」

 

 その中でも目立つのは吹雪くん。

 瞳子監督が決めたナニワ修練所の機材を用いての練習メニュー、ただでさえそれだけでもハードなのにシュートの練習をしている。吹雪くんの十八番であり代名詞であるエターナルブリザードをゴールに叩き込む。GKが居るわけでもなんでもないからゴールにエターナルブリザードは入った。このエターナルブリザードは充分な威力を持った必殺技と呼ぶに相応しいシュート……だけれど、吹雪くんは焦ってる。

 

「まだだ……こんなんじゃダメだ……こんなんじゃデザームには通じねえ」

 

 エターナルブリザードはデザームのドリルスマッシャーを破ることが出来なかった。

 デザームのドリルスマッシャーを完全に破る為にエターナルブリザードのパワーアップをしたい……ストライカーとして極々普通な考えだけれども

 

「なにを……背負っているの?」

 

 勝ちに対する執念に拘る人はそれなりにいる。勝負に負けたけれども楽しかったからそれでいいって考えを持っている人も。

 吹雪くんは点を取ることに拘っている。確かにそれを目的にわざわざ白恋中にまで足を運んで吹雪くんはストライカーとして自分を求めていると納得した…………ただ、どうもおかしい。

 染岡くんの様に豪炎寺くんが抜けた穴をどうにかしたい、豪炎寺くんの代わりなんて何処にも居ないという否定的な考えを持っていて死ぬ気で努力しているならばまだ理解出来るけれども吹雪くんは焦っている。自分1人で点を取らないといけない脅迫概念に駆られている。なにかアドバイスをと思ったけれども、FWの中で最も情けないのは私……どうすることも出来ないまま特訓の日々が続き

 

「待っていたぞ!この時を!!」

 

「なっ!?デザーム!」

 

 今の今まで影も形もなかったイプシロンが現れた。

 選手全員の目がなんだか血走っているみたいで……今にでも私達を倒してやるという闘志に満ちあふれている。

 

「……ここは貴方達エイリア学園の基地なのに今までどうして隠れていたのかしら?」

 

「ふっ、最高に美味い物を食べる為だ……言っておくが、我々はイプシロンではない!貴様達が特訓をしパワーアップをしたというのならば我々もまた特訓をしパワーアップをした!イプシロン改めイプシロン改!!雷門中よ、貴様等に勝負を申し込む!」

 

「皆、いけるわね?」

 

 明らかにパワーアップをしているイプシロン改、今の実力ならイプシロンに勝てる自信はあるけれどパワーアップしたイプシロン改と勝てるかは分からない。それでもイプシロン改を倒さないといけない。チームの面々を見れば何時でも試合に挑めるという顔をしていたので試合に挑むことになった。

投稿速度

  • 出来たら即座に出せ
  • 10話ぐらい溜め込んで毎日1話ずつ出す
  • 一気に纏めてから一気に出せ
  • 週一ぐらい
  • 自分のペースでいいぞ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。