「デザーム……FWね」
イプシロン改との試合が決まり、アップを始める。前のイプシロンと違い全員が荒々しいオーラを纏っている。
そんな中でデザームが最初からFWのユニフォームを着ている事に気付いた。デザームは本来はFWって前回言っていて今回は本気で雷門中を倒すつもりでサッカー勝負を仕掛けてくるから本来のFWとして参加するつもりみたいね。
「……相手そのものは変わっていないけれど、大幅にパワーアップをしている筈よ。ただGKは手薄なのは確か……FWは染岡くん、MFは鬼道くん、一之瀬くん、塔子さん、DFは小暮くん、壁山くん、栗松くん、久遠さん、土門くん、吹雪くん、GKは源田くんよ」
「染岡のワントップ、ですか?」
「勿論、試合の状況に応じてメンバーは入れ替えるわ。この10日間の間に雷門はパワーアップをしている、でも、イプシロンもパワーアップをしている、防御力に重点を置いてそこから試合を動かすわ」
多少の防御力を捨ててそれを上回る圧倒的な攻撃力で攻めるかと思えばDFがまさかの6人体制。
染岡くんに全てを託す、じゃなくてイプシロン改の攻撃が強いからディフェンスを固めたいと言うのが瞳子監督の思惑。
私と音無さんと秋さんと風丸くんはベンチからのスタート……イプシロンがイプシロン改になった。だから読めない不確定要素が多く、試合の流れや相手の力量、作戦の傾向を理解すればその場に応じてメンバーを入れ替える。
「ディフェンスを固めて、チャンスが訪れれば吹雪くんにパスを繋ぎカウンターを重視で。吹雪くんに偏っていると分かり吹雪くん対策をしてきたのならば染岡くんに……更に両方ならばメンバーを入れ替えて攻撃に転じるわ」
「分かりました」
雷門中
FW 染岡
MF 鬼道 一之瀬 塔子
DF 吹雪 冬花 壁山 栗松 土門 小暮
GK 源田
ベンチ 夏未 音無 木野 風丸
イプシロン改
FW デザーム
MF マキュア スオーム クリプト ファドラ メトロン
DF タイタン ケイソン モール ケンビル
GK ゼル
「さぁ、イプシロン改めイプシロン改!前回はGKとしてスタートしていたキャプテンのデザームだが今回はFWとしてスタートから参戦!」
今回は私はベンチからのスタート……このエイリア学園との戦いが始まって選手としてベンチスタートははじめてかもしれない。
この10日間、ナニワ修練所で徹底的に鍛え上げた。今ならばイプシロンと互角に渡り合うことが出来ると思っていたけれどイプシロンはイプシロン改になってパワーアップした……練習は嘘をつかないけれど、どう転ぶかが分からないわ。
「さぁ、雷門中!染岡のキックオフです!まずは鬼道にパスっと!おおっと!」
「オーバーヘッドペンギンV3!!」
「なっ!?いきなり!?」
試合開始と同時に鬼道くんが必殺シュートを打ち込んだ。
オーバーヘッドペンギンV3は誰もが予想外で油断をしていた……
「ワームホールV3!」
「……ふむ……問題は無いか」
何度も何度もエイリア学園と対峙している鬼道くんだからこそ分かること。今のオーバーヘッドペンギンV3は点を取る為のものじゃない、イプシロンがイプシロン改としてパワーアップして現れた。最初のジェミニストームとの対戦時、雷門とジェミニストームとの間に絶望的なまでの力の差があった。もしかしたらイプシロンがイプシロン改としてパワーアップをしてきたから絶望的な力の差があるのかを確認した。
「我々を力試しか!ならば我々も力試しと行くか!」
鬼道くんが撃ったオーバーヘッドペンギンV3がイプシロン改の力を確認する為の物だとデザームは直ぐに気付く。
意趣返しだとゼルからモールがボールを貰い巧みに前線に駆け抜けていく……コレは……
「漫遊寺で勝負した時よりも明らかに強くなっているわね……けど……」
漫遊寺で勝負した時よりも明らかに強い、個人技もチームプレイもイプシロン改はパワーアップをしている。
けど、分かった。イプシロン改には絶対に届かない強さじゃないし、イプシロン改がDF6人体制という異例の防御姿勢で攻めるのが難しい。前回はガイアブレイクを使うと見せかけてのデザームへのパスがあったけれど今回はガイアブレイクを誰が使うかを知っている。やっぱり情報アドバンテージがあるかないかで言えばあった方が遥かに有利に試合を進めれる。
「貰った!」
「久遠!栗松!」
向こうのFWはデザームのみのワントップ、こちらは6人体制のディフェンス。攻めあぐねる。
それでもデザームは突破口を切り開いた。ディフェンス陣営が多いという事はオフサイドになりづらい、パス回しを上手くして絶好のシュートチャンスを生み出した。けど、それは源田くんの仕掛けた罠だった。
「グングニルV3!」
前回よりも遥かにパワーアップをしているグングニル、V3にまでパワーアップをしている。
グングニルを撃つ為に異空間に消えたせいで何処からディフェンス技でシュートブロックをすればいいのかが分からない。けど、この状況を想定していなかったわけじゃない。
「「「ゴッドハンドトリプルG2!」」」
源田くんが会得したゴッドハンドトリプルをパワーアップさせたゴッドハンドトリプルG2を使った。
ゴッドハンドトリプルはその名の通り3つのゴッドハンドの合わせ技、冬花さんと秋さんと五郎くんがゴッドハンドを使えていたけれどもポジションの都合上なんかで使うに使えず、ゴッドハンドを使えるGK以外の選手2名が絶妙なまでにいなかった。
バックアップチームと交流を取って金雲さんが言っていた新しい技の会得か今ある技の強化のどっちをするかの質問で栗松くんは壁山くんとのロックウォールダムを成立させる為にゴッドハンドを会得した。その結果、源田くんのゴッドハンドトリプルが使える可能性が生まれ、そして冬花さんと栗松くんから受け取ったゴッドハンドで強化されたゴッドハンドトリプルを源田くんは改めて武器にした。
GK技だけれどGKじゃない2人、しかもゴッドハンドを会得していないといけないというややこしい条件があるけれどもその威力は本物で、源田くんが覚えたけれども使えないハイビーストファングの素となったビーストファングと同等の威力を秘めているわ。
「ば、バカな!デザーム様のグングニルが!」
「クククッ……フフフフ……ハーッハッハッハ!そうだ!!それでこそだ!!!私が少し鍛えた程度で敗北したのならば意味は無い!」
タイタンがデザームのパワーアップしたグングニルを止めた事に驚いたけれどもデザームは逆に笑った。
自分が求めていたのはコレだと……そう、強い相手と戦いたかったという1人のサッカープレイヤーとして望む強者との死闘、確かにそれはサッカーをする者として求めるのは極々普通な事だけれど、デザームはそれを上手く理解する事が出来ていない。考えるよりも感じるに意識を割いている。
「吹雪!」
「いくぜぇ!!」
6人体制のDF陣、ここからのカウンターは通常ならば難しいけれどもここに1人の例外がいる。
DFとしても一流の吹雪くんが。DFとして活躍している中でFWとして攻めてもなにも問題が無い。
「オーロラドリブル!」
今まではアイスグランドとエターナルブリザード、そして最強さん召喚だけだったけれどもここに来てドリブル技を見せる。
ドリブル技で突破し、シュートチャンスを生み出した。
「エターナルブリザードV3」
「ワームホールV3……っぐ、がぁ!?」
パワーアップしたエターナルブリザードV3でゼルのワームホールV3を破った。
デザームが本来はFWだけどGKを務めていて強力なGKだったからゴールを奪うのに苦戦したけれども、ゼルがGKとしてならば簡単に奪うことが出来る。エターナルブリザードV3で点を決めればホイッスルが鳴り響いて雷門に1点が入った。
「ふむ……審判、ポジションチェンジだ!私がGKに、ゼルがFWになる」
「やったでヤンス!」
「栗松くん、油断したらダメだよ……ゴールがより鉄壁になったわ」
「でももう、俺達1点を取ってるでヤンスからこのまま行けば勝てるでヤンス!」
デザームがGKとFWの交代を審判に告げた。
GKとしてのデザームはとてつもなく強いけれども、既に1点を奪っている。FWとしてのデザームの渾身のグングニルを源田くんのゴッドハンドトリプルで防ぐことに成功しているからデザームがGKに下がるのはかえって好都合。
栗松くんが油断をしているので冬花さんがゴールが鉄壁になったと油断を捨てるように言うけれども、栗松くんは1点の慢心を持っていた。
「さぁ、イプシロン改からのキックオフで試合が再開です」
デザームがGKになった……これで必殺シュートを撃っても軽々とゴールは破れない。
幸いにも一番恐ろしいデザームが前線に居ないのが嬉しいことだけど、それを理由に油断をしていい理由にはならない。もしかしたら新しい必殺技を掘り下げているかもしれない。
「「「ガイアブレイク改!」」」
「「「ゴッドハンドトリプルG2!」」」
ガイアブレイクもパワーアップをしている、けど源田くんのゴッドハンドトリプルで防がれる。
さっきと似たような展開になっていてガイアブレイクを防がれるのを想定したのか吹雪くんにマークがついている。でも、それは好都合で染岡くんにボールが渡った。
「来たか……」
「戦国武神ムサシ 弐式!……武神連斬!」
染岡くんにボールが渡れば染岡くんはドリブルで駆け抜けていく。
デザームは笑みを浮かべている……それはGKとして強いストライカーと対峙した時に浮かべる物で染岡くんの化身の必殺シュートを見て笑みを浮かべ構えた。
「
右手と左腕を絡ませて天高く突き上げる。
そしてドリルスマッシャーを彷彿とさせる巨大な赤色のドリルが出現し、染岡くんの武神連斬を止めた。
「なんだと!?」
「フハハハ!!右腕と左腕のドリルスマッシャーを合わせたこの
デザームは染岡くんの武神連斬を防いだ。
「ディフェンス!」
鬼道くんは直ぐにディフェンスに集中しDF達に指示を出した。
やっぱりDFの6人体制がいいのか、上手くシュートに繋がらない。繋がったとしても源田くんのゴッドハンドトリプルでキャッチされてしまう。そうなると最初にイプシロン改から奪った1点、その1点が大きな影響を及ぼしている。
「このままいける……なんて甘くはないわよね」
イプシロンは2点を取らないといけないこの状況、なんとかして取る方法がないのか?
ベンチで見ている立場の人間として1点をどういう風に奪うのかを考えていれば、マキュアがボールを持って上がってくる。そしてその近くにゼルとメトロンが居る。
「来るぞ!」
ガイアブレイクが来る。そう予測した源田くんは冬花さんと栗松くんに声をかけた。
周りもガイアブレイクが来ると予測している、シュートチャンスが生まれているからカウンターをどうにかしかけようと源田くんのゴッドハンドトリプルでガイアブレイクを受け止めた後の動きを即座に出来る様にしている。特に吹雪くんと染岡くんはマークされていてそれを突破しようとしていた。
「お前達を封じればその厄介な必殺技は使えない!」
「でも、それでガイアブレイクは使えないでヤンス!」
ガイアブレイクを使うと見せかけてゴッドハンドトリプルの為にゴールに向かおうとする冬花さんと栗松くんを止めるゼルとメトロン。その2人が止めたという事はガイアブレイクは使えない、栗松くんがそれを指摘すればマキュアは笑みを浮かべてボールを後ろに蹴った。
「なんだと!?」
ポジションの性質上、本来は絶対にそこには居ないであろう選手、ゴールを守る為にゴール下に居る筈のデザームがいた。
これはあまりにも予想外過ぎたので鬼道くんは驚いている。周りも動こうとするけれども、それよりも先にデザームがシュートモーションに入った。
「グングニルV3!」
「ハイビーストファングG2……っぐ!がぁ!?」
「ゴォオオオル!デザーム、まさかまさかのゴールから突撃してのグングニル!源田はゴッドハンドトリプルを使うことが出来ず、ハイビーストファングで止めようとするもののグングニルは必中の槍!ゴールを奪われました!」
「これは……」
「私はGKではあるが、その気になればMFやFWとしても動ける……それを見落としていたようだな」
デザームが攻撃に加わるという予想外の展開、この事について鬼道くんは1つだけ心当たりがあった。
そう、それはGKとしてフィールドに立っているけれどそんな事はお構いなしだと前線に出て点を取りに行く円堂くんのプレイスタイルに似ている。
「瞳子監督、どうします?」
最初に取った1点はデザームが奪い返した。
1−1となって、更に1点を取らないといけない状況になった。デザームのグングニルは源田くんのゴッドハンドトリプルなら止めれるけれど、ハイビーストファングじゃ止められない。
ガイアブレイクを撃つと見せかけてのデザームへのパス、パスをする選手以外の2人が栗松くんと冬花さんを源田くんのところに行かせない様にしてデザームがグングニルを決める。一種の攻略法を見つけられてしまった。
「防御重視のスタイルはこうなった以上は出来ないわね……ただ、今はこの状態のままよ」
試合の前半戦が残すところ僅かとなっている。
瞳子監督は考える時間とここに来てのいきなりの選手やフォーメーションのチェンジは危険だとこの状態のままで前半戦を乗り切ると言う。
「種は見破った!デザームの警戒も怠らなければいいだけだ!」
本来はGKとしてゴール下に居るデザームが前線に出てきて点を奪う。
トリッキーな戦術だが仕組みとしては分かってさえいればデザームにほんの少し意識を持っていれば、警戒さえしていればどうにかなる。鬼道くんはそう言うけれども、デザームが出てくるかもしれないというだけで意識が少し割かれる。
イプシロン改からボールを奪う機会は何度かあった。染岡くんの武神連斬をデザームはしっかりと止めたから特定の誰かをマークし続けるという作戦はしない。
「エターナルブリザードV3!」
「
吹雪くんにボールが渡ったけれどもデザームの紅蓮螺巌が吹雪くんのエターナルブリザードを防いだ。
そこから即座にイプシロン改の面々は動き出し……なんとデザームが前に堂々と出てきた。さっきと違って不意打ちじゃなくて堂々と点を取りに来た。
「ボルケイノカットV3!」
「この程度!生温い!!」
「くそ!」
土門くんがボルケイノカットで走り出すデザームを止めようとするけれども力技で突破される。
悔しいと思っている中でデザームはゼルにパスをした。
「源田!ゴッドハンドトリプルの準備だ!」
ガイアブレイクを撃つと見せかけてのデザームのグングニルと言う失点があった。
今回は既にデザームがそこに居ると分かっているからゴッドハンドトリプルで防ぐ様に鬼道くんが指示を出せばゴッドハンドトリプルを何時でも撃てる状態にした。
「「「ガイアブレイク改!」」」
「え!?」
ゼルとマキュアとメトロンによるガイアブレイク、それならば確実にゴッドハンドトリプルでキャッチ出来る。
さっきと違ってゴッドハンドトリプルを使える状態になっているのに……ガイアブレイクが源田くんが居るゴールじゃなくてイプシロン側のゴールに向かっている。ここに来てのシュートが変な方向に向かうだなんて絶対にありえない。そう思っているとガイアブレイクの機動線上にデザームが居た。デザームは笑みを浮かべ……必殺技の構えに入った。
「真ガニメデプロトン!!」
「っ、源田!!」
「「「ゴッドハンドトリプルG2!」」」
デザームがガニメデプロトンでガイアブレイクを撃ち返した。
反対方向に撃ち返したのに威力が更に上がっている。源田くん達がゴッドハンドトリプルで防ごうとするけれど……破られた。
「ゴォオオオル!1−1の均衡状態を撃ち破ったのはイプシロン改!しかし……これはいったい?」
「貴様達は必殺シュートに更に必殺シュートを決めるシュートチェインなる技術、シュートに対してブロック技等をかけパワーダウンやシュートそのものをブロックするシュートブロックなる技術を持っている!コレはその2つを掛け合わせたもの!相手のシュートを自らのシュートで防ぐのでなく撃ち返し、相手のシュートの威力を乗せるシュートカウンター!ガイアブレイクに対し、我がガニメデプロトンを乗せたシュートカウンターで貴様等から点を奪ってやった!!」
「シュートをシュートで撃ち返すって……」
ガイアブレイクは3人で撃つシュートで威力がとても高い。
それを反対方向から撃ち返すのだからガイアブレイク以上のシュートじゃないといけない。威力を落とすのを目的とせず逆に威力を上乗せしてカウンターをする……紅蓮螺巌、グングニル、そしてガニメデプロトンによるカウンターシュート。イプシロンはイプシロン改となりナニワ修練所で特訓した私達を上回っていた。
両腕を蛇のように巻き付けて巨大な赤色のドリルを作り出す。
両手で2つのドリルスマッシャーを出すのでなく両手で1つのドリルスマッシャーを出す感じ。
火属性 パンチング 消費TP 51 威力84(世界への挑戦編)
進化 晩成タイプ 改→真→爆→超
投稿速度
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出来たら即座に出せ
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10話ぐらい溜め込んで毎日1話ずつ出す
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一気に纏めてから一気に出せ
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週一ぐらい
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自分のペースでいいぞ