教祖様になっちまったぜ   作:アルピ交通事務局

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元ネタの野菜嫌いはガチ

 

 肉、育ち盛りの者達に対してはそれはご褒美と言える至福の物である。

 

「さぁ、ここはキャプテンである円堂くんが」

 

「じゃあ遠慮なく」

 

 綱海がステーキ屋の主人から焼肉用の肉を貰ってきた。

 試合に打ち勝ったので当然最高の焼肉であり、金雲さんはトングを片手に肉を焼いてくれている。

 

「美味い」

 

「ホッホッホ、肉が嫌いな男子学生なんて早々に居ませんよ」

 

「って、金雲さんは肉焼き担当でいいんですか?」

 

「円堂くん、君には分からないでしょう……そろそろ焼肉を受け付けられない胃袋が」

 

 全員が満足に食べれる量の肉を貰ったが、なにせ俺達は食べ盛りだ。

 特に壁山と俺は大食いに関してはそれなりに自信があるわけで金雲さんに肉を焼くのを任せていたら金雲さんが肉を食べられないんじゃないかと思ったら金雲さんは地味に聞きたくない生々しい話をした。

 

「君も何れは通る道ですよ……甘いものとかは受け付けるんですけどねぇ、悲しいですよ」

 

 嫌だな、そんな道を通るのは。

 何れは俺も焼肉を受け付けられない体質になってしまうのかと想像すれば不安を覚えるがそれでもステーキハウスの主人から貰った焼肉用の肉を元イナズマイレブンのステーキハウスの主人である厚田さん特製ソースにつけて食えば美味い。

 

「ウッシッシ、島からしを入れてやったぜ」

 

 小暮がそれはそうとイタズラを企んでいた。

 沖縄名物の激辛唐辛子である島からしを豪炎寺と立向居の焼肉のタレに混ぜた。

 

「焼肉もいいがこうして食っていると思い出すな。響木監督のラーメンを」

 

「立向居くんオススメの店で博多ラーメン食ったッスけどやっぱり雷々軒のラーメンじゃないとしっくり来ないっす」

 

「響木監督って、雷門の本来の監督の?……そんなに美味しいラーメンなんですか?」

 

「ああ。めっちゃ美味い」

 

「……え?」

 

 試合が終わったりハードな練習を終えた後にラーメンを食べに行った時を思い出す。

 響木監督は今ごろは何をしているんだろうと思い出す……焼肉食いながらラーメンのイメージをするという暴食ではあるが、育ち盛りなのでセーフ。立向居は響木監督のラーメンを食べた事が無い。壁山が博多ラーメンも良かったが響木監督のラーメンが一番だと言っていると立向居は肉をタレにつけて食べた。特にオーバーなリアクションをせずどういう事だ?と小暮が疑問に思っているとその隙を突いて豪炎寺が小暮の焼肉のタレと自分の焼肉のタレを交換した。

 

「ぎゃあああ!!か、かれえ!?」

 

「もう、なにやってるの!……立向居くんは大丈夫なの?」

 

「俺、辛いのは大好きなんで平気です」

 

「皆、ご飯も炊けたよ!」

 

 音無が小暮が何かしでかしたなと察して呆れながらも立向居の心配をする。

 立向居は辛いのは好物であることを告げれば木野がご飯が炊けたことを教えてくれるのでお茶碗に白米を乗せて刻みネギを眩し卵黄を乗せて今まで育ててきた焼肉のタレを注ぎ込み……新しい焼肉のタレに肉をつけた後にご飯をかきこむ。

 

「いやぁ、美味い……」

 

 こういう時に日本人に生まれて良かったと思える。

 

「病院から連絡があったわ。目金くんは肉離れで動けないだけで安静にしていたら治るわ」

 

「そうか……プロミネンスとの試合の前半戦は目金が作ったからMVPだな」

 

 焼肉ライスを食べていれば瞳子監督が目金について教えてくれた。

 ゴッドブレイクの反動による負傷退場をした目金はどうやら無事だった様だ……まぁ、なんだかんだで簡単にくたばる様なメガネじゃなくて無事だろうと皆、心の何処かで思っていて安心して焼肉を食べていたが。

 

「ったく、おふくろのやつめ……」

 

「ん、どうした?」

 

「雷門中に加わるっつったらサッカー素人がなに出来んだって呆れられてよ。もうすぐ受験の大事な時期だから羽目外しすぎるなって、日本の未来より受験かよ」

 

「大変ね……………え?」

 

「どうした?」

 

「綱海くん、受験シーズンって事は……3年生なの?」

 

「おう!」

 

 イナズマイレブンの頼りになる兄貴分こと綱海はホントに頼りになる兄貴分だと分かって夏未は驚く。

 なにせ雷門には3年生が居ないから……でも、綱海はその辺は割と緩いところでサッカーをしてチームに入れてもらった以上は先輩とか後輩とか関係無いダチだと普通にカッコいい事を言う。

 

 

 ※

 

「そうですか……残念ですね。プロミネンスにもダイヤモンドダストにも平等にチャンスを与えたつもりなのですが」

 

 円堂達の祝勝会である焼肉パーティが行われている一方その頃のエイリア学園の本拠地である星の使徒研究所。

 大仏を思わせるような見た目をしており、エイリア学園の生徒達からエイリア皇帝と言うシンプルにクソダサい愛称で呼ばれている男、今回の事件の諸悪の根源である吉良星二郎はグランからの報告を聞いて茶を啜る。

 

 グランからの報告は至ってシンプルだ。

 バーン率いるプロミネンスとガゼル率いるダイヤモンドダストが雷門中に敗れたという事だ。その事について吉良星二郎は特に怒ることをしなかった。雷門中を正しく評価する事をしているのにも加えて個人的な都合で雷門中にはジェネシスにちゃんとした形で負けてもらわないといけない。グランが率いているチーム、ガイアがジェネシスの称号を手にした時からプロミネンスとダイヤモンドダストにはある程度の見切りをつけている。

 

「父さん、バーン達は」

 

「大丈夫ですよ……グランの報告が正しいのであれば、まだ一騒動が起こりそうですがそれで構いません。ジェネシスの称号を手に入れる為のガイアへの挑戦権を得られず雷門中に負けた彼等にも価値があります」

 

「そっか……」

 

「ああ、早々。グラン、いや、ヒロト」

 

「!!」

 

「形はどうあれマスターランクを倒したには変わりありません。ウルビダなど円堂守の復帰を知っては必死にある技を……キャプテンは貴方であり決戦時には私はエイリア皇帝として表に出ます。しかしくれぐれもお忘れなく」

 

「うん……わかったよ」

 

 バーン達の処遇云々についてはある狙いがあったがここは上手く回すべくグランをわざとヒロト呼びし刺激する。

 自分に向けている感情を理解している吉良星二郎はそれを上手く利用しておりグランがその場から去れば茶を啜る。

 

「ヒデナカタと言う選手に関しては完全に想定外ですが、サッカーは1人では出来ないもの……瞳子、貴女はそれなりにサッカーを知っているつもりでしょうが貴女は色々とミスを犯している。まだまだ青いですね」

 

 ※

 

「ナカタ、お前、肉ばっか食ってんじゃねえよ!野菜も食え!」

 

「大丈夫だ、ビタミン剤で栄養は補う」

 

「そこも本家と同じなのどうなの!?」

 

 焼肉は楽しいんだが、肉ばかりと言うかナカタが肉しか食わねえ。

 その事について指摘すれば米は野菜とかビタミン剤で野菜の栄養素を補っているとか、元ネタの人と同じ事をしてやがる。

 

 

※ ヒデナカタの元ネタの人は大の野菜嫌いでサプリメントで野菜の栄養を補っていた

 

 

 ナカタが野菜を意地でも食わない……こいつこれで同世代のトップアスリートってマジでなんなの?バグなの?

 結局、ナカタは野菜を食べずじまいで肉と米だけという栄養があんまり良くない食事をした後にビタミン剤を飲んだ……プロとかになったらビタミン剤のサプリメントとか必要になる時は来るけど中学生ではそれはまだ早すぎる。

 

「さて、皆さん。美味しい焼肉の時間はコレでおしまいです……そしてここからは大事な話です。プロミネンスと戦ったAチームは雷門中で、ダイヤモンドダストと戦ったBチームは帝国学園で3日間の練習します。そして4日目に試合を行います」

 

「金雲さん、俺は」

 

「ええ、分かっております……土方くんと目金くんはノーカウントです。出来れば土方くんが居てくれれば嬉しいんですがね」

 

 そんなこんなで焼肉を終えたので金雲さんが真面目な話に戻す。

 プロミネンスと戦ったAチームは雷門、ダイヤモンドダストと戦ったBチームは帝国で練習をする。そこまではいいが、土方は沖縄の外に出るに出れない事を言うが流石にそこは考慮している。

 

「試合に勝った方がエイリア学園のラスボスとも言うべきジェネシスに挑むのではなく、アピールタイムです。必殺タクティクスを使おうがオーバーライドを使おうが構いません。しかしアピールする為にわざと自分が不利な盤面を作ってからの活躍という印象操作は禁止、文字通り本気で勝つ為に頑張ってください」

 

「でもよ、GKとかベンチは?」

 

「GKは負傷しない限りは前半と後半で強制的に交代です。そしてベンチ組は必ず交代はしなければなりませんが、そのタイミングは私と瞳子監督が決めて良いです。スタメンから選手を切り替えるという事は試合の流れをなにかしらの形で動かすと言う事ですので、そこは選手の仕事でもあり監督の仕事でもあります。私達監督は決断するのが仕事です」

 

 普段がざっくりと適当にしているがこういう時はホントに優秀な人だなと思い知らされる。

 イナイレの監督って選手を勝たせる能力はあったりするが、具体的な攻略法の答えなんかを教えない。チームスポーツである以上は考える頭を持っているかどうかで色々と変わるのは分かっているが、ノーヒントが多すぎる。

 

「そして最後に、ジェネシス戦の監督は瞳子監督です」

 

「金雲さんじゃないんヤンスか!?」

 

「別に私がなっても構いませんが、このエイリア学園の事件の監督に瞳子監督は自ら挙手しましたからね……それに私は本来は別の用事で雷門に居る予定でしたから」

 

「……どういうこと?」

 

 ジェネシス戦の監督が瞳子監督であると告げれば何人かはショックを受ける。

 瞳子監督よりも金雲さんの方が監督として優れているとなんとなくで分かっているので金雲さんが監督として来てくれたのならば嬉しいが無理でそもそもでと言う話が出てきた。

 

「金雲さんは本来は雷門中の監督として来る予定だったのよ」

 

「監督って、今は瞳子監督だけど俺等の監督は響木監督だけだろ!?」

 

「響木監督は普段はラーメン屋の店主でずっと監督として居れないから、常設の人がどうしても居るのよ……流石に響木監督に店を放り出せとは言えないし、それに……とにかく、金雲さんは本来はサッカー指導者として雷門に着任する予定だったのよ」

 

 金雲さんが監督云々について染岡が噛み付いた。

 ただ、夏未はそれに対して響木監督は普段はラーメン屋やってるから常時監督として来れない、ラーメン屋としての生活云々とかもあるのでそれとは別枠のサッカー指導者……登録手続き上は響木監督だったりするが、実際に現場の責任者とか管理者的な立ち位置の人が居る。流石に菅田先生に頼むわけにはいかないからな。

 

「その辺については何れにしておきましょう。とにかく、監督は瞳子監督です……瞳子さん、それでよろしいですね?」

 

「はい……この一件の監督に挙手したのは私です。最後の戦いはキッチリと果たします」

 

 監督として劣っていると何人かから遠回しに認識されている事が分からされても瞳子監督は監督の椅子を譲らない。

 俺は途中からの同行で、監督としてなにか優れている行動をしたかと聞かれれば怪しくぶっちゃけ監督としての技量についてはよく分からない。置物の監督、バカな事を言う監督、しっかり指導する監督、ここぞという時の決断をする監督……果たして瞳子監督はなんのタイプかと聞かれれば色々と怪しい。選手として活躍したわけでもないし悩んでいる選手と向き合うことをしてないし。

 

「円堂くん、少しいいかしら?」

 

「なんですか?」

 

 焼肉の後片付けも終えて銭湯で泥を洗い流して後は寝るだけになった際に瞳子監督に声をかけられた。

 いきなりのことなのでなんなんだろう?と思ったのでとりあえずは耳を傾けることに。

 

「貴方はエイリア学園の事を何処まで知っているの?」

 

「ウルビダ達がめっちゃ強い人間で孤児……宇宙人は設定で通していて多分将来的に黒歴史になる奴等ばかり」

 

「……」

 

「瞳子監督、先に言っときますけど俺が出来るのは今のところサッカーだけです。サッカーを通じたコミュニケーションとかそういうのは出来ますけど、それを経由して悪人の改心は難しいです。俺は道徳とか倫理とかの教師じゃないですし、仮にそうであってもスポーツを経由して道徳とか倫理を教えるのは難しいです」

 

 最近の小学生が大嫌いな科目トップ3に入るぐらいには体育は不人気だ。

 その理由は至ってシンプルで、運動能力に優れた奴とそうじゃない奴を混ぜて運動能力が優れた奴が無双するだけだから……それで運動嫌いになるのは当たり前だと思う。

 

「エイリア学園がスゴい技術力を持っているのは理解してます。それを用いた拳銃とか戦車のシンプルな兵器の軍事侵攻じゃなくてサッカーで物事を解決しようとしているって事は上の人間がサッカーに対して何らかの熱意がある証拠です……俺達はジェネシスを倒します。エイリア学園のトップとかとどういう風に向き合うとかそういう話になるのなら、サッカーを使ってください。そしてそこでは俺は力を貸せません……瞳子監督が自ら挙手して来たのはエイリア学園を止めたいから、俺達はエイリア学園を倒すことは出来てもその辺のコミュニケーションは出来ません」

 

 きっと本物の円堂守ならばどうにかすることが出来たかもしれないが、俺にはそれが出来ない。

 でも、俺は知っている。エイリア学園のトップはなんだかんだでサッカーが大好きな人間なのを。サッカーで倒した後、今までのことを無かった事にすることは出来ない。それこそタイムマシンで歴史改変しないと。だけど、それを踏まえた上での新しい一歩ならば歩ける。ただまぁ、その辺の話になればサッカーを通じて他者との交流とかじゃなくてサッカーを通じての親子のコミュニケーションとかになるからなんとも言えない。

 

「……ヒロト、お父様……」

 

 エイリア学園とのトップとの向き合い方については俺はなにか出来るわけじゃない。

 瞳子監督はボソリと呟いた後にサッカーボールを持ってきた……今から寝る時間なので俺は一切協力しない。その辺の向き合うことはホントに大事な個人的な部分がある。世の中には触れて話し合ってどうにかするものもあればその逆、干渉しないしてはいけないものもあるので干渉しない。




 ちょこっと ???編

「まぁ、時空関係の博士と思ってくれて構わん」

「構わんって……そもそもでもう終わっただろう?」

 アルノ博士が出てきて軽く自己紹介をした。
 時空関係の博士と言っているのは直ぐに受け入れるが問題はそこじゃない。もう、未来とかそういうのは終わった話の筈だ。

「まぁ、貴方達から見れば終わった話でもありますしこれから起きる話でもありますよ」

「そうだけどさ……そもそもでなにしに来たんだよ?」

「歴史を少し調整をしに来たんじゃ」

「…………どういうこと?」

 なにしに来たのか?と言う一番の疑問を投げかければアルノ博士が歴史を調整しに来たと言う。
 俺はフットボールフロンティア後に天馬達と試合をしたから覚えている。もう天馬達は終わったのを……

「歴史改変についてお前さんは何処まで熟知しておる?」

「過去に行って歴史を改変したら自分が居た未来も変わる。過去に行って歴史を改変したら別の世界線が生まれるだけで元いた世界は変わらない。過去に行って歴史を改変しても実は既に自分が居る世界線は未来人が歴史改変とか色々とやった後の世界だった。過去に行って歴史を改変しても過程が異なるだけで同じことになる……色々とあるがどれが正しいかは知らん」

「うむ!ならばそれについて説明をしよう……そうじゃの、織田信長で例えよう。織田信長については知っておるじゃろう?」

「まぁ、そりゃ日本人なら1回は関わりますから」

 歴史改変とかそういうのとか平行世界の概念とかが普通にあるわけで、なにが正しいというのが分からない。
 タイムスリップで歴史改変とかした場合に起こりうる現象について色々とパターンがありなにが正しいと言う質問に対して織田信長で例える。

「織田信長は本能寺の変で明智光秀に殺される、コレが皆の知っておる歴史じゃ。そしてそれを知っている未来の住人から織田信長に干渉したとしよう。その場合はどうなるかじゃ……頑張れば織田信長が天下統一をした世界に生まれ変わる」

「頑張れば?」

「うむ。例えば織田信長に未来のテクノロジーや政治等を伝える。そうすることで織田信長の軍事力を上げたりは出来るのじゃが、世界の抑止力とも言うべきか何かしらの形で本能寺の変が起きなくても織田信長が天下を取れない様にする。しかしそれを未来人が力を貸して乗り越える。歴史上の偉人達が死ぬ大事な場面や歴史の切り替え点を乗り越えれば運命に打ち勝ち存在しない新しい未来を切り開く」

「要するに基本の世界があるってことか」

「お前さん意外とイケる口じゃの」

 信長のタイムスリップ物で例えられたから割とすんなりと入る。
 信長にスゴいテクノロジーなんかを与えても最終的には本能寺の変で死んでしまう。まぁ、極稀に信長生存ルートもあるにはあるが、大抵は信長が天下統一出来ずにラオウの様に我が生涯に一片の悔いなし!的なオチになりなんだかんだで徳川が天下を取って江戸時代が生まれる。

「エルドラドが変えようとしていたのはこの基本の世界の歴史じゃ」

「まぁ、それはわかったけど……もう終わった話だろ?」

 ──とアルノ博士がここに居る理由が全く分からない。
 基本の世界の歴史を書き換えようって考えとかは分かった。けど、それはもう完全に終わった話だ。あの日、天馬達が現れたのはその証だ。

「それがそうもいかないんですよ……を覚えてますか?」

「ああ、そりゃまぁ覚えてる」

「実はの───が松風天馬達の冒険の一連の騒動を納める重要な鍵を握っておる。しかし───は本来の世界の歴史には存在しない。しかし存在するという事にしてしまった。一部の歴史は元の道筋に戻せたんじゃが───を元に戻せなくての」

 あ〜そう言えばそうだな。天馬達はその事について違和感を抱いたり逆に抱かなかったりしている。
 それの否定をすればややこしくなる。

「結果的に、大本となる基本の世界の歴史が未来の住人の干渉を受けて変化した世界の歴史に一部が完全になってしまった。お前さんが会った松風天馬と未来で出会う松風天馬は同一人物であって同一人物ではない。確実に途中で違う未来を辿る」

「……結局なにしにきたわけ?」

 俺がこれから出会う天馬とこれまで出会った天馬が異なる天馬。
 エルドラドが干渉しないサッカー選手として大成功する本来の世界線の天馬も居るわけで言いたいこととかは分かるが、結局のところここになにしに来たわけ?

「まぁ、色々と言ったがエルドラド達の介入により大本となる基本の世界の歴史が変わってしまった。ワシ達が出会った天馬達は既にワシ達が知らぬ歴史を歩んでおる」

「まさか本来の世界線に戻すのか?」

「それこそまさかです。エルドラドが一切関与しない世界線に戻せば今までの戦いの意味が無くなるんです!色々と歴史を改変しちゃいましたけど、最終的にはこの大本の基本世界でエルドラドが生まれる未来や────の未来になれるように調整しないといけないんです」

「……お前等さ……結果的にはそっちの方が多く幸福に満ちているとは言えあんまり歴史を弄くるなよ」

 歴史改変をした結果が色々とあって大変なことになったのはわかるがそもそもで歴史を弄くるなと言う話だ。
 まぁ、歴史を弄くった報いと言えばそうかもしれない……未来を知っているから未来を変える……俺はそれが出来る立ち位置の人間だったが、それをしなかった。その結果死人を出したりしたからあんまり責める事は出来ない。

「それで、私は一番重要なこの時代に送り込まれたわけです。優秀な私じゃないとダメな重要任務ですよ」

「それもまた結果的には歴史改変になるんじゃないのか?」

「最終的にこの基本の世界線にエルドラドが生まれる未来を作り、そのエルドラドとコンタクトを取れば上手く調整が出来る」

 この基本の世界線云々の話になれば多分だがガチの宇宙人とかが出てくるんだが。
 大丈夫か?セカンドステージチルドレンとの戦いがスターウォーズみたいな戦いにならないか200年後の未来なら宇宙人が地球に普通に居ても問題無いだろ?

「で……俺にはどうしろと?」

「別にこちら側からなにかしろと言う事は無い!……が、既に我々が知らぬ歴史を歩んでおり場合によっては観測すら出来なくなる。なに、別にタイムマシンを開発しろとか平行世界の観測をしろとかそういう難しいことではない。お前さんは今まで通りにすればいい」

「ただ、こっちにもこっちの都合がありまして……場合によっては貴方の息子である円堂ハルを私が産まないといけないんですよ」

 おい!エルドラド!倫理観どうなってんだ!!

「まぁ、とにかく任せてくださいよ!……利根川東泉中なんて雑魚チーム!オレがあっという間にエースストライカーになってフットボールフロンティアを優勝してやるぜ!!」

 色々な複雑な事情が絡みながらも、彼女が利根川東泉中に加わった。

どっちにしよう

  • アフロディ(イナズマジャパン)
  • アフロディ(ファイヤードラゴン)
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