とある男たちの青春の記録   作:探究の大図書館第9柱

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第2話 目覚めた世界で男は話を聞く

眼の前にはメガネをかけた長髪の女性?

(女性だよな?)がこちらを覗き込んでいた。

てか頭になんか浮かんでね?何あれ。

そんな感じで困惑していると、彼女が口を開いた。

 

「・・・・。少々待ってくださいと言いましたのに、お疲れだったみたいですね。なかなか起きないほど熟睡されるとは。」

 

一応返事を返しておこう。

 

「・・・・・・・・・オハヨウゴザイマス。」

 

「・・・・夢でも見られていたようですね。ちゃんと目を覚まして、集中してください。」

 

・・・・・・怒られた。

解せぬ。

 

「ではもう一度、今の状況をお伝えします。」

 

「ア、ハイ。ヨロシクオネガイシマス。」

 

「・・・大丈夫ですか?では改めて・・・私は「七神(なながみ)リン」。学園都市『キヴォトス』の連邦生徒会所属の幹部です。」

 

あら、幹部サマでしたか。リンか・・・・なんて呼ぼう?

ここは無難にリンちゃんかな?

 

「これはご丁寧にどうも」

 

手を膝につき頭を下げて挨拶をする。

 

「いえ、こちらこそ、そしてあなたはおそらく、私たちがここに呼び出した先生・・・・・のようですが。」

 

おっと?何やら不穏だぞ?

 

「・・・・・・ああ。推測形でお話したのは、私も先生がここに来た経緯を詳しく知らないからです。」

 

な、なんやてぇ!?

 

「いや、あのおたくらが呼び出したんだよな?なんでそっちが把握しきれていないんだ?」

 

「・・・・。混乱されてますよね。分かります。」

 

あ、この人多分不憫属性あるな。なんとなく分かる。

 

「こんな状況になってしまったこと、遺憾に思います。でも今はとりあえず、私についてきてください。」

「どうしても、先生にやっていただかなくてはいけない事があります。」

 

「あの、いったい何をやらなくちゃいけないんだ?」

 

「学園都市の命運をかけた大事なこと・・・・ということにしておきましょう。」

 

「『キヴォトス』へようこそ。先生」

 

おっとだいぶ不安だぞ?

そう言うとリンちゃんは部屋の奥にあるエレベーターへと進む。

俺はさっきまで座っていた座席から立ち上がり、

ついでに自分の格好を確認しとく。もう別に見られてるけど一応ね?

座席から立ち上がった俺は自分の左腕を確認した。

その左腕には自分がいつも使っている変身ガジェット、Σウォッチがハマっているはず・・・・だったのだが、何故かそこにはメダルを入れるスペースの代わりに、何やらカードが入りそうなスペースになっていた。

 

「先生?どうかしましたか?」

 

「いや、なんでもないよ。今行く。」

 

聞かれたので少し急いでエレベーター内に入る。

服装は、うん、動きやすい長ズボンに、白のワイシャツ、灰色のジャンパー、普通だな!ヨシ!

そのままエレベーターに乗り、上りながら俺はリンちゃんの話を聞くことにした。

 

「ここ、キヴォトスは数千の学園が集まってできている巨大な学園都市です。これから先生が働くところでもあります。」

 

「広いな。遠くには砂漠なんか見えるぞ?」

 

「はい。ここには海に面した土地や、雪原も広がっており、連邦生徒会の影響が及ばないところではその学園独自の統治がされています。」

 

うわ。何それ、絶対戦争とか色々起きるめんどいヤツじゃん。

 

「ところで、俺はここで何すればいいの?ロクなことはできんぞ?」

 

「ここで先生には、特別なことをしてもらいます。」

 

「一応言っとく。俺は基本事務仕事や書類仕事は不得手だ。」

 

「そこは私たちも協力します。だから安心してください。」

 

不安しかねぇ・・・・

 

「きっと先生がいらっしゃったところとは色々な事が違っていて、最初は慣れるのに苦労するかもしれませんが・・・・。

でも、先生ならそれほど心配しなくてもいいでしょう。」

 

もっと心配して欲しいです・・・・。

いや、まあ、ね?確かに、()の職場では確かに、色々あったけどさぁ・・・・・。

 

「それにあの、連邦生徒会長がお選びになった方ですからね。」

 

おっとここでニューワード【連邦生徒会長】登場。

 

「それはあとでゆっくり説明することにして、着いたようですね。」

 

どうやらエレベーターが目的の階に着いたらしい。

そこには『レセプションルーム』って書いてある。

やべぇ、全く分からん・・・・なんだろう、受付かな?

そんなことを考えながら降りると複数人の声が聞こえてきた。

 

「ちょっと待って!代行、見つけた!待ってたわよ!連邦生徒会長を呼んできて!」

 

なんか怒鳴り声が聞こえてきた。あーでも、そんな大きくないかな?青髪で、黒いスーツに白いジャンパー、手に持ってるのはマシンガンかな?

自分の趣味柄武器はたまに作るけど、あんまり種類にはこだわらないからよく分からん・・・。真面目そうだな。

 

「・・・うん?隣の大人の方は?」

 

真面目そうな子はそう質問するも、返事をする前に先に速く、

 

「首席行政官。お待ちしておりました。」

 

黒髪ロングの黒い制服、ライフルを持ち黒い羽根の生えた色々と大きい生徒がそう言って近づいてきた。そばには銀髪で左側頭部に羽根の生えた生徒もいる。

手に持ってるのはなんだろう、アサルトライフルってやつかな?

 

「連邦生徒会長に会いにきました。風紀委員長が、今の状況について納得のいく回答を要求されています。」

 

さらにもう1人、左腕に「風紀」と書かれた赤い腕章を付け、ベージュの髪にツインテールのメガネ少女。

てかこの場のツインテ率高くね?6人中、2人がツインテじゃん。あれ?そんなに高くない?

 

「あぁ・・・・・面倒な人たちに捕まってしまいましたね・・・・」

 

そんな彼女らに囲まれながら、リンちゃんは心底面倒そうな顔で呟いていた。絶対に聞こえるように喋ってるよねこれ。確信犯だよね?

 

「こんにちは、各学園から訪問してくださった生徒会、風紀委員会、その他時間を持て余している皆さん。こんな暇そ・・・・大事な方々がここを訪ねてきた理由は、よく分かっています。」

 

やっぱ嫌味だよねこれ?

 

「聞こえてるわよ!」

 

ナイス突っ込み。ところで今出会った子たちでみんな頭に輪っか浮かんでるけど、何これ。ファッションかな?あとで調べてみるか・・・・

 

「今、学園で起きている混乱の責任を問うために・・・・でしょう?」

 

「無視するな!って、そこまで分かってるなら何とかしなさいよ!連邦生徒会なんでしょ!数千もの学園自治区が混乱に陥ってるのよ!この前なんか、うちの学校の風力発電所がシャットダウンしたんだから!」

 

「連邦矯正局で停学中の生徒たちについて、一部が脱走したという情報もありました。」

 

「スケバンのような不良たちが、登校中のうちの生徒たちを襲う頻度も最近急激に高くなりました。治安の維持が難しくなってます。」

 

「戦車やヘリコプターなど、出所の分からない武器の不法流通も2000%以上増加しました。これでは正常な学園生活に支障が生じてしまいます。」

 

えーと、どうやら話を聞くに、

発電所のシャットダウン、

停学中の生徒の脱走、

不良の襲撃頻度の増加、

武器の不法流通の大幅増加だと。

・・・よくこれまでここ(キヴォトス)、運営できてたね?

多分だけど、いつ崩壊してもおかしくなかったよ?

 

「こんな状況で連邦生徒会長は何をしているの?どうして何週間も姿を見せないの?今すぐ会わせて!」

 

「・・・・。」

 

リンちゃん?なんで黙ってるの?怖いよ?嫌な予感しかしないよ?

 

「連邦生徒会長は今、席におりません。正直に言いますと、行方不明になりました。」

 

はいキヴォトス崩壊RTA始まりましたー!もう終わりだよこの都市。

明後日の方向を向きながら天を仰ぐ俺をよそに話は進む。

 

「・・・・え!?」

 

「・・・・・!!」

 

「やはりあの噂は・・・。」

 

三者三様の反応を示す中、色々大きい生徒が何やら知っている様子。

 

「結論から言うと「サンクトゥムタワー」の最終管理者がいなくなったため、今の連邦生徒会は行政制御権を失った状態です。」

「認証を回避できる方法を探していましたが・・・・先ほどまで、そのような方法は見つかっていませんでした。」

 

もう終わりだよこの都市(2回目)。だから一人の人間に過剰に権利をもたせるなとあれほど・・・・!

いやまあ俺ここのことなんにも知らないんだけどさぁ・・・・。

ん?ちょい待て、今、過去形だった?

 

「それでは、今は方法があるということですか、首席行政官?」

 

やっぱそうだよなぁ。そっか、今は方法があるのか・・・

待て、なんかヤな予感がするぞ。

 

「はい。この先生こそが、フィクサーになってくれるはずです。」

 

ほーーーーーらね!!!!!嫌な予感するつったろ!!

 

「!?」

 

「!!」

 

「この方が?」

 

(もしかしなくても、オレですかぁー!?)

 

「ちょっと待って。そういえばこの大人はいったいどなた?どうしてここにいるの?」

 

あ、もう先生呼びしてくれるんだ。ちょっと嬉しい。

 

「キヴォトスではないところから来た方のようですが・・・先生だったのですね。」

 

「はい。こちらのフェクト先生は、これからキヴォトスの先生として働く方であり、連邦生徒会長が特別に指名した人物です。」

 

「行方不明になった連邦生徒会長が指名・・・・?ますますこんがらがってきたじゃないの・・・。」

 

・・・・・ああ、オレも信じられん。

 

「あーまぁ、なんだ、その・・・・これからよろしく頼む。」

 

「こ、こんにちは、先生。私はミレニアムサイエンススクールの・・・」

 

初々しい挨拶、良いね。でもやばい、なんか引かれてる気がする・・・・

(ダローナ)

待った。今なんか聞こえなかった?

(オイオイ、ワスレタノカ?)

いや、覚えてるけど無視する。

(ヒデェ)

 

「い、いや、挨拶なんて今はどうでもよくて・・・!」

 

泣きそう。

(ドンマイw)

煽られた。腹立つ。

 

「そのうるさい方は気にしなくていいです。続けますと・・・・・」

 

リンちゃん、辛辣すぎない?しかもなんか笑み浮かべてるし、怖いよ?

 

「誰がうるさいって!?わ、私は『早瀬(はやせ)ユウカ』!覚えておいてください、先生!」

 

真面目そうな子が改めてそう挨拶する。

 

「ああ、よろしく頼む、ユウカ」

 

リンちゃんが続ける。

 

「・・・・・先生は元々、連邦生徒会長が立ち上げた、()()()()の担当顧問としてこちらに来ることになりました。」

 

ある部活?まぁ、生徒会長の代わりをしなくていいだけ御の字か・・・

 

「連邦捜査部「シャーレ」。

単なる部活ではなく、一種の超法規的機関。

連邦捜査のため、キヴォトスに存在する全ての学園の使徒たちを制限なく加入させることも可能で、各学園の自治区で、制約なしに戦闘活動を行うことも可能です。」

 

・・・あのさぁ、さっきも思ったんだけどさ、なんで一人の人間に過剰に権利を与えるかなぁ!?

・・・・大盤振る舞いすぎる。怪しい匂いがプンプンするぜ。

(ダガオマエナラ、ソレグライの権力ヲモッテイル方がヤリヤスイ、ダロ?)

正直、権力なんてものはそれにしがみつくことすらくだらない行為だと思ってるぐらいには興味ないんだけど・・・

 

「なぜこれだけの権限を持つ機関を、連邦生徒会長が作ったのかは分かりませんが・・・・・。」

 

あ、やっぱわかんないんだ。まぁ、誰だってそー思う。俺もそー思う。てか現在進行系で思ってる。

まぁ、作らなければいけない理由でもあったんだろーけどさぁ・・・。情報共有は大事。はっきり分かんだね。

 

「シャーレの部室はここから約30km離れた外郭地区にあります。」

 

遠いなぁ・・・・・・・。

(デモオレたちダッタラアットイウマ、ダロ?)

たしかにそうだけど、やっぱ字面だよなぁ・・・。

 

「今はほとんど何もない建物ですが、連邦生徒会長の命令で、そこの地下に「とある物」を持ち込んでいます。」

「先生を、そこにお連れしなければなりません。」

「モモカ、シャーレの部室に直行するヘリが必要なんだけど・・・。」

 

どうやらヘリで移動するらしい。俺高いとこ苦手なんだけど・・・・。

(普段カラ高いトコロカラヨク移動シテルクセニナニをイマサラ・・・・)

あれは走ってたり、糸を使って移動してるのでノーカンですー!

(ハイハイ)

呆れられたよ。

 

そこに通信。

 

『シャーレの部室?・・・・ああ、外郭地区の?そこ、今大騒ぎだけど?』

 

・・・・え?

 

「・・・・大騒ぎ?」

 

『矯正局を脱走した停学中の生徒が騒ぎを起こしたの。そこは今戦場になってるよ。』

 

「・・・・うん?」

 

やばい(小並感)。リンちゃんキレそう。

 

『連邦生徒会に恨みを抱いて、地域の不良たちを先頭に、周りを焼け野原にしてるみたいなの。巡航戦車までどっからか手に入れてきたみたいだよ?』

『それで、どうやら連邦生徒会所有のシャーレの建物を占拠しようとしてるらしいの。まるでそこに何か大事なものでもあるみたいな動きだけど?』

 

これさ、情報漏れてない?大丈夫?

 

『まあでも、もうとっくにめちゃくちゃな場所なんだから、別に大した事な・・・あっ、先輩、お昼ごはんのデリバリーが来たから、また連絡するね!』

 

プツッと音を立てて連絡は半ば強制的に終了した。

リンちゃんは爆発一歩手前といった感じ。

「・・・・・・。」

 

ねぇ、なんか喋って?怖いよ?

 

「と、取り敢えず深呼吸でもしよ?ね?」

 

「・・・・・だ、大丈夫です。・・・・少々問題が発生しましたが、大したことではありません。」

 

ホント?目が笑ってないよ?

そうしてリンちゃんは真面目そうな・・・いや、「ユウカ」たちを見つめる。

 

「な、何?どうした私たちを見つめてるの?」

 

「ちょうどここに、各学園を代表する、立派で暇そうな方々がいるので、私は心強いです。」

 

あ、嫌な予感。

 

「・・・・・え?」

 

「キヴォトスの正常化のために、暇を持て余した皆さんの力が今、切実に必要です。行きましょう。」

 

そう言ってリンちゃんは移動を始める。

 

「ちょ、ちょっと待って!?ど、どこに行くのよ!?」

 

そしてユウカも移動する。

そして俺と他の3人も移動した。

不味い予感しかしないなあ・・・・・・




キャラ紹介
・フェクト・ウォーカー
説明:ある日突然キヴォトスに呼び出された人間。マグナ・カルタと似ているようで違う別人。
・マグナ・カルタ
説明:ブルアカ世界に行こうとしたら、先客(作者のゲームデータ)が入っていたので自身の能力と魂のカケラも混入させた。
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