ある日の苺プロ。
「あーくん、ちょっといいかしら?」
「どうした、有馬?」
「…自分は幸せになってはいけない、って思っているって本当かしら?」
「!?」
「……その反応どうやら本当みたいね…」
スケジュールの予定表を確認したらルビーもMEMちょも泊まり込みになるようだし、社長も帰宅は明日の夕方頃のようなので話を聞くいい機会だわ。
「偶然あかねと不知火フリルが話してるのを聞いちゃったのよ。…二人は私に気付かなかったから…」
そう「15年の嘘」で私の出演シーンを全て撮り終え撮影終了後、木陰で休憩しながらこの映画のことを考察をしていると二人がやって来て話し始めた、私は死角にいたようで、二人は私に気付かずに話し続けた。
「詳しくは聞こえなかったけど『アクアくんは自分は幸せになる資格は無いって思っている』とか『復讐をやり遂げたら皆の前から消えるつもりでいる』だいたいそんな内容だったわ」
「……」
「…あの脚本の内容から復讐するってのはまあ理解できたけど…、幸せにならないとか消えるってどういう事よ!?」
「…おまえには知られたく無かった」
あーくんが何か言ったようだが声が小さくて聞き取れなかった。
「?とにかく、何でそんな馬鹿な事を考えているわけ!?、私達には言えない悩みがあるの?相談出来ない程私は頼りないの?あかねには話せて、私には話せ無いのは私が信用出来ないって事なの!?」
「…あかねにも話す気はなかった、あいつは俺の言動や性格から俺の思考と行動をかなり正確に予測したんだ」
「え!?何それ怖っ」
「それから色々あって、今あかねは俺に復讐を止めさせようとしているんだ」
色々が気になるし話を短縮されたようだけど今はよそう、それよりも あーくん の真意を知るのが先だ。
「気になる事が多いけど、何であんたは幸せになったらだめなんて思っているの?」
「…俺は…アイを…母さんを守れ無かった。そしてこれからやる復讐を達成するために多くの人達を不幸にするのを分かっていながら利用している。そんな人間が幸せになっていいわけないだろ」
能面のような表情で、背筋がぞっとする声色で淡々とされる説明を聞きながら何か違和感を感じていた、それが何かは判らなかったが、咄嗟に思い付いた事を口に出していた。
「消えるってまさか、全部自分が悪かった事にして居なくなるって事!?」
「…そうだ、計画は完成して実行中だもう止まる気はないし全てが終わったら俺は消え「何でよ!!」るつもり」
喋り終わる前に私は叫んでいた。
「何で、あーくんが消えなきゃいけないわけ!?そこまでしなくちゃいけないなんて何をする「だまれ!!」
私の言葉は悲痛な叫びによって止められた。
「俺はもう止まらない、止まるわけにはいかないんだ。お前達の為にも俺は居なくならなくちゃいけないんだ」
「だから有馬、もう俺には関わら無いほうがいい」
何を言っているのか理解できない、いや理解するのを頭が拒否しているのだ、そして何をして復讐を終わらせるのか、その方法が頭を掠めた時、咄嗟にあーくんの襟元を掴んでいた。
「有馬離「いや!」せ」
「何で居なくなるのが私達のためになるの!?そんな事されても全く嬉しく無いわよ!!」
「うるさい!!始めたからにはもう止まる事はできない、俺はもう最後までやるしかないんだ!!」
あーくんはそう言って私の事を振りほどいたが、今、離れたら何かが終わる駄目になってしまう、そんな焦燥感に襲われ私は必死にあーくんにしがみついた。
必死にしがみついていたが、力の差は明白で叫び声とともに振りほどかれ、いや、ソファーの上に押し倒されてしまった。そして戸惑っている内に襟元を掴まれ、強引に服が破かれ胸元があらわになり、叫び声を上げる前にあーくんの顔が近づき、唇と歯に何かがぶつかった。
side.アクア
有馬に知られてしまった。知られたく無かったがこれは事故のような物だから仕方がない。幸い「15年の嘘」の有馬のシーンは全部撮影済みだ、…もうこのまま離れた方がいいのかもしれない。もう俺は復讐をやり遂げるしかない、そしたら地獄に落ちるしかない俺が有馬と居る事はできない。なのに有馬は俺から離れようとしない、俺に必死にしがみついて引き止めようとしている。
駄目なんだよ、俺と居ては。もう俺はお前達の進む道の邪魔にしかならない。だから、たのむから離れてくれ。どうすれば離れてくれるんだ?どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、逃げるしかない。一時的なだけだ。どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、どうすれば、有馬から離れるようにすればいい。どうやって?どうやって?どうやって?どうやって?どうやって?どうやって?どうやって?どうやって?どうやって?どうやって?嫌われて俺から離れるようにすればいい。どうやって?どうやって?どうやって?どうやって?どうやって? どうやって?どうやって?どうやって?
襲おう。
「有馬ッッッ!!」
叫ぶと同時にソファーに押し倒し服を破り、唇を塞ぐ、何かがぶつかった音がした気がするが、そのまま上体を上げブラに手を掛け引きちぎる、その時俺は目の前がにじんで良く見えなくなっている事に気付いた。ぬぐってもすぐににじんで見えにくくなった。戸惑っていると、優しくこちらを気遣う声が聞こえて来た。
「何だ!?何で見えないんだ?」
「あーくん、大丈夫だよ、落ち着いて」
side.アクアend
書いてる内に妄想が膨らみ、最初の構成よりも長くなり執筆は苦手で時間が掛かるので分けました。後編はしばらくお待ちください。