【完結】ルビーがお姉ちゃん   作:座右の銘

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転生したところからスタートです。


幼年期
転生(アクア)


俺は今、推しのアイドルに抱っこされてミルクを飲んでいる。

 

何を言っているのか分からないと思うので順を追って説明する。

大丈夫。俺だって今の状況が呑み込めていないんだから。

まあ聞いて欲しい。

 

産科医をしていた俺は、どうやらお亡くなりになられたらしい。話すと長いので要約すると、好きだったアイドルの妊娠を知って、ショック受けて、俺は死んだ。

ところがどうだろう。今俺はアイドル星野アイの息子として生きているというわけだ。

 

アイに授かった名前は星野愛久愛海(あくあまりん)。見事なまでにキラキラネームである。

要するに俺は生まれ変わったのだ。それも、前世の記憶を持ったまま。

 

「はんぎゃーっ!はんぎゃーっ!」

 

部屋の奥から泣き声が聞こえてくる。

そう、この家にはもう一人の住人がいる。

彼女の名前は星野瑠美衣(るびい)

俺の()()()()だ。

 

しかも、前世の記憶を持っているという。彼女も俺と同じくアイドルオタクで、アイ推しなのだそうだ。話を聞いた限り前世も女性で、雰囲気から察するに年齢は小学生くらいだったと思われる。

 

一体なぜその若さで命を落としたのか気にならなくもないが、どうせ良い思い出ではないだろうから彼女の方から打ち明けない限りは触れないことにした。

 

そんなことより。

 

こいつは俺よりほんのちょっと先に出てきただけで、お姉ちゃんという立ち位置を手にしている。

納得がいかない。こっちは中身アラサーのおっさんなのだが。俺がお兄ちゃんだろ。普通に考えて。

 

いくら今の俺が幼児だからって、いきなり0歳の子供を姉と思えるほど頭はやわらかくない。これは慣れるまで時間がかかりそうだ。

 

俺たち()()は生まれて間もない。

前世の記憶があるからと言っていきなり歩いたり喋ったりするのはNGだ。あくまで俺たちは乳幼児なのだから。

 

それはつまり立ったり歩いたりしても違和感が無くなる年齢までは何もしてはいけないということだ。前世の記憶があるだけに、これは非常にしんどい。何か思っても自由に発言することが出来ないのだ。大人が乳幼児の真似をするのは思った以上に骨が折れる。

 

必然的に、自由に動いたり喋ったり出来るのは大人がいない間だけとなる。俺たち二人が素の自分を出せるのは姉弟二人でいるときだけだった。

 

そして現在、アイは就寝しており姉弟が自由に動ける時間である。こっそり布団を抜け出して別室に移動する。すでにそこには姉が待っており。

 

「あ、アクアも起きたの?お腹すいてない?お姉ちゃんがママ起こしてこようか?」

 

いつものようにお姉ちゃん面してくるのだった。

 




アクア
産科医である雨宮吾郎の生まれ変わり。
原作とは異なり弟である。

ルビー
病室で人生の大半を過ごした悲劇の少女さりなちゃんの生まれ変わり。
原作とは異なり姉である。
やたらとお姉ちゃん面してくる。
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