私はルビー。アクアのお姉ちゃんだ。
死んだと思ったらなぜか推しのアイドルである星野アイの長女として生まれ変わっていた。
そしてとっても可愛い双子の弟が一緒に生まれてきた。それがアクアだ。前世では独りぼっちだったから、弟が出来てすごく嬉しい。
アクアも前世の記憶を持っているようで、私と同じアイドルオタクでアイ推しらしい。
なんと弟が出来たと思ったらすでに趣味の共有までしてしまっていた。
理屈っぽくて一見クールな性格をしているが、ママの話になると目を輝かせてしゃべり始める。しばらく一緒に暮らして分かったけど、実は情に厚く優しい性格をしていて、根は良い子だ。
しかし、そんな可愛くて趣味の合う弟と自由に会話できるのは大人がいない時だけだ。私たちはまだ子供だから、子供らしくしないといけない。
ママが寝ると私はいつも布団から抜け出して隣の部屋へ行く。もちろんアクアとお話しするためだ。でもアクアはまだ赤ちゃんだから無理に起こしちゃいけない。だから先に部屋でスタンバイして、あとから来るアクアを待っててあげるんだ。
そして今日もアクアがやってくる。
「あ、アクアも起きたの?お腹すいてない?お姉ちゃんがママ起こしてこようか?」
「大丈夫。寝る前にミルク飲んだから。」
アクアは甘えるのが苦手だ。ママのおっぱいを飲まなかったりお風呂で目をつぶっていたり、赤ちゃんだというのにママに対してどこか遠慮している。前世の記憶を持っているから恥ずかしいのは分かるけど、ママに甘えられないのはやっぱり可哀そうだ。
お姉ちゃんとして、アクアとママが仲良くできるようにサポートしよう。そしてママと私でめいっぱいアクアを甘やかしてあげよう。
「赤ちゃんはすぐお腹すくんだから油断しちゃだめだよ。」
「心配し過ぎ。それにお姉ちゃんだって赤ちゃんだろ?」
言われてみれば私も赤ちゃんだった。さすが私の弟。頭も冴えている。
「明日はママのライブの生放送があるからね。どっちかが寝ちゃってたら起こすこと。約束だよ。」
「分かってるよ。」
明日はママの復帰後の初仕事、歌番組の生放送がある。生放送は絶対にリアルタイムで見たい。きっとアクアも同じ気持ちだろう。私はアクアと二人でリアタイ視聴する約束をした。
明日、母であり最推しのアイドルのアイのライブを、可愛くて趣味の合う弟とリアタイ視聴できる。生まれ変わってよかったと心から思う。
「じゃあお姉ちゃんはもう寝るね。アクアも夜更かししすぎないようにね。」
「うん。おやすみ。」
明日のライブでアクアはどんなリアクションを見せてくれるのだろうか。そんなことを考えながら眠りについた。
星野アクア
ルビーの弟。弟としての自覚があるためか、本編よりだいぶ素直。
星野ルビー
アクアの姉。
可愛い弟が出来たのが嬉しくてついお姉ちゃん面してしまう。