というか短編の方が読みやすいんですかね?
「……あっつぅ……」
「……ロウリュ*1していい?」
「どうぞお好きに……」
部屋の中に掛けられたタイマーの針が「5」を指し示す。
少しクラっとくる程の熱い息を吐き、リエは少し目を瞑った。
エレベーターが開くと、その間にもう一つ扉を挟んだ奥にパチパチと音を立てる石造りのヒーターが見えた。
ランコが「ミスったミスった」遠隔操作でサウナの扉を閉じる中、リエは「はあ」と小さくため息をつく。
「『んじゃルール解説……と言っても今回は超絶簡単!5人合計で一時間サウナに入ってね!耐えればご褒美が待ってるぞ!!んじゃ頑張って!』」
「サウナ……サウナかぁ……熱いの苦手なんだよなぁ……」
「……随分と楽しそうじゃないか、先生?」
「実は最近ハマっててね!いやあ、すっかり趣味もおばさん臭くなっちゃって……」
そして先生は続けてサウナの注意点などを話し始めた。
「水分取って……」
「うん!
「身体を流して……」
「そう!」
「身体を拭いて……」
「オッケー!行こう!」
先生の指示通りに準備を終え、彼女達はサウナの扉を開けた。
「すまない、代理挑戦は出来るかい?」
「『あ、全然イケるよ!』」
「セイアちゃん?」
「あとは任せたよ、シマエナガくん」
サウナ室に一歩足を踏み入れるなり、彼女は踵を返してクーラーの下に戻る。
肩に乗っていたシマエナガくんは「がんばるぞー!」と言わんばかりにリエの胸元に居場所を移した。
「……いえ、考えてみれば当然……!100度にも迫るサウナ室などに入ってしまったらセイアさんには致命傷……最悪サンクトゥスから新しい代表を選ばざるを得なくなります……!」
「そんなにセイアヤバいの?」
「うん、ヤバいよ。前なんて本館と学生寮の間のエアコン入ってない通路で熱中症になってたし」
「え屋内から屋内の移動で?!……ならしょうがないか……」
そうして改めて、ティーパーティーのサウナ初体験が幕を開けた。
開けたのだが……。
「……私ちょっと無理かも〜☆」
3分地点でミカが脱落。
「……ごめん、先生……」
「私達も少々限界が……」
8分地点でリエとナギサが脱落。
残り25分の段階で残されたのは先生とシマエナガくんのみ。
二人は黙々とロウリュしながら、ただ時間が過ぎるのを待った。
そして18分地点。
「チー、チー……(ごめん、そろそろだめそう……)」
「……!シマエナガくん……!」
「チーチー、ピー……!(どうかせんせいのけんとうをいのるよ……!)」
「……うん、任せて……!」
先生は共に戦った
それに答えるように、熱さでフラフラと出ていく彼もグッと翼を上げた。
(……絶対に耐えて見せる……!)
そして、運命の25分地点。
「あー……まだ熱い……」
「そろそろ25分……先生が出てくる時間です……」
リエ達がクーラーを浴びながら彼女が出てくるのを待っていると、ガチャ、と一際大きな開閉音がして、先生はゆっくりと外へ出た。
そして彼女は軽く身体を流し、一目散に近くにあった水風呂に飛び込んだ。
「な、何やってるんだい先生?!」
「そうだよ!温めてから急に冷やすとかガラスとか物壊す時のやつじゃん!」
「『ううん、これで合ってるよ』」
そして数十秒彼女は水風呂に沈みっぱなし。
これは死んだんじゃ?とミカが思わず覗き込むと、先生はバッと水風呂から上がって叫んだ。
「サウナサイコー!!」
「……サウナってこういうものなのですか?」
「……いや、サウナと水風呂の後に外気浴すると『ととのう』らしいんだけど……少なくとも、温度のギャップを楽しむものじゃないよ」
「『てなわけで……ティーパーティー!『サウナチキチキ耐久レース』クリアー!!』」
「ミカとナギサの幼馴染」も「ミカとナギサのアソビ大全」もよろしくお願いします!