「今度こそ5つのサンクトゥム攻略完了!!……だけど6つ目のサンクトゥムが巨大化してる!本当に何が起きてるの?!」
各地のサンクトゥムをモニタリングしていたモモカが再び悲鳴に近い声を上げる。
「『これは……なるほど、そういうことですか』」
そしていつの間にシャーレと接続状態となっていたヒマリが分析結果を報告する。
「『全てのサンクトゥムのエネルギーが第6サンクトゥムに集中しているのを確認しました』」
「うえっ?!つまりそれって……」
「『はい、全てのサンクトゥムが一つになり……まさしく『最後のサンクトゥムタワー』に変化している状態です』」
空中に映し出されたホログラムの図解がそれを分かりやすく示す。
リンは少し目を瞑って脳内の情報を整理した。
「……先生、ご準備をお願いします」
「うん、多分これが……」
「はい、正真正銘の『最終決戦』です」
「……ふふっ、ようやく『秘密兵器』が完成しました。なんとか間に合いましたね」
ミレニアムの一角を魔改造した秘密基地でヒマリはドヤ顔で呟いた。
「『部長、そんなの作ってたんだ?』」
「はい、必ず必要になると思いましたので。……それにしても、本当にトリニティに置いておくには惜しい人材ですね……」
彼女が部長を務める『特異現象捜査部』の後輩、和泉元エイミが通信越しに問いかける。
彼女の言葉に頷いた後、ヒマリはヴェリタスの各務チヒロに通信を繋いだ。
「チーちゃん、そっちの準備は大丈夫ですか?」
「『出来ることはやったけど……成功する保証は出来ないよ?』」
「問題ありません。今日はいて座が1位でしたから」
当てにならない朝の情報番組の星座占いでまたドヤ顔をするヒマリ。
そしてそれをスルーして再びエイミが彼女に質問する。
「『その『秘密兵器』ってどんなやつなの?』」
「『少し説明が難しいんだけど……サンクトゥムのエネルギーを利用して局地的な特異現象を引き起こす……ことが出来るかもしれない』」
彼女に変わってチヒロが答えた。
その代わりに、ヒマリが一言補足する。
「簡単に言えば『巨大化』です」
「『……へぇ……?』」
「『……当然の反応。でも、冗談みたいな話だけど今のキヴォトスに比べたらマシだからね。正直私もよく分かってない』」
「ふふっ、即ちこれは『超天才救世主系美少女デベロッパー』の今の私だからこそ出来たことなのです」
そう言って今日一番のドヤ顔を披露するヒマリ。
しかし相変わらずそんなものは無視してエイミは話を続ける。
「『えーっと、つまり『巨大化』であの怪獣に対抗するってこと?』」
「『そう。理論上はあのサンクトゥムが活性化してる間、3分間は維持できる計算』」
「『3分……随分早期決着だね』」
「あんまり長くてもロマンがありませんからね。それにしても、巨大怪獣相手なら……タンク、ヘリ……いっそのことリエを……」
「『はいはいはーい!!』」
ぶつぶつと呟きながら考える彼女の下に先生からの通信が入った。
「あら、お疲れ様です先生。それで、何かご提案でも?」
「『そういうこと!怪獣と戦うなら定番の『アレ』に任せない?!」
「アレ……?」
ヒマリは首を傾げた。
「はっはっは!!」
崩れる街の中に、高らかな笑い声が響く。
そう、彼らこそキヴォトス中で噂の犯罪集団……。
「『無限回転寿司戦隊・カイテンジャー』!!ただいま参上!!」
トロレッド、アナゴブラック、カリフォルニアグリーン、タマゴイエロー、エビピンク。
5人揃ってカイテンジャーが姿を現した。
「そう!巨大怪獣と戦うなら我々こそが適任!」
「ふん、とうとう全力を出す時が来たな」
「承知しました、今回だけの特別出血大サービスです!」
「やるしかないね」
「では先生!例の台詞を!!」
「『まっかせて!!』」
トロレッドに応えて、通信越しの先生は思いっ切り息を吸い込んだ。
「『無限回転寿司戦隊!』」
「『カイテンFX Mk.
「『発進!!!』」
「あ、あれ見て下さいアズサちゃん!」
「この前映画で見たぞヒフミ!」
巨大なペロロジラに対抗するように、強大な光が一つ差した。
そして彼方より巨大な五貫の寿司が飛来し、それらが空中で合体して一体の巨大ロボを形作る。
「行くぞ!『カイテンFX Mk.
カイテンジャーの叫びに応え、巨大ロボ『カイテンFX Mk.
エネルギーを逃がす間もなく、そのエネルギーの全てが直撃したペロロジラは凄まじい勢いで吹き飛ばされ、幾つかのビルを貫通し、大地に叩きつけられる。
巨大ロボと巨大怪獣とが相対する、朝の特撮ヒーローのラスト五分のような展開が目の前で起こるのを、彼女達は漠然と眺めていた。
「……何あれ」
「頭おかしくなりそうっすね」
参加チーム
キヴォトスより『カイテンジャー』
決戦の火蓋は、切って落とされた。
DXカイテンFX Mk.∞、好評発売中!