ミカとナギサの幼馴染   作:あるふぁせんとーり

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リエちゃん頭おかしくなっちゃった


記録79:一閃

「くっ……負けてたまるか!」

 

ペロロジラと同等の巨体で壮絶な肉弾戦を繰り広げるカイテンFX Mk.∞。

張り巡らされた高速道路はまるでプロレスリングのように彼らを囲んでいる。

巨大な太刀、鯖ブレードで斬りかかり、それが弾かれれば内蔵されたガトリングで応戦し、接近されれば殴り合う大立ち回り。

キヴォトスを守るために戦う彼らに、気がつけば彼女達も声援を送っていた。

 

「がんばれー!!お寿司ロボットー!!」

「そうよ!!もっと気合入れなさい!!」

「ふふっ、ここまでのものを見せられてしまうと……」

「はい、ポップコーンが欲しくなりますね☆」

 

声を張り上げる美食研究会のイズミとジュンコ。

その後ろではヒフミが葛藤に苛まれていた。

 

「あうぅ……ペロロジラを応援したいですが……キヴォトスのために戦ってくれているカイテンジャーも応援しないと……」

「……なら、どっちも応援すれば良いんじゃないか?」

「……!なるほど……!がんばれー!!!ペロロジラー!!!カイテンジャー!!

 

その応援に何の意味があるんだと思わず問いただしたくなる応援が響く中で、隙を見せてしまったカイテンFX Mk.∞をペロロジラが捉え、ビルに叩きつける。

そして十八番の目からビームを放ってカイテンFX Mk.∞は一転窮地に陥った。

 

「まだ……まだだ!!」

 

しかし、操縦する彼らは諦めてはいなかった。

叩きつけられたその横には、偶然にも先程弾き飛ばされた鯖ブレードが突き刺さっている。

浴びせられ続けるビームに操縦室は火花を散らし、中のカイテンジャーにも猛烈な負荷が掛かる。

しかしトロレッドは懸命に手を伸ばし、とうとうその必殺のレバーに手を掛けた。

 

「うおおおおお!!!」

 

そしてそのレバーを引くと同時に、ビームから解き放たれたカイテンFX Mk.∞が引き抜いた鯖ブレードを天に掲げる。

 

「「「「「一丁上がり!!!!!」」」」」

 

最後の力を振り絞り、ポーズを決めたカイテンジャー。

再びエネルギー充填が完了したペロロジラが目からビームを放つ。

しかし、カイテンFX Mk.∞は鯖ブレードでビームを凌いでペロロジラの懐に潜り込んだ。

 

「やれ!!」

「ぶった斬るっす!!」

 

リエとイチカの声援に後押しされ、雷撃を纏った鯖ブレードがペロロジラのボディに突き刺さる。

藻掻くペロロジラを勢いのままに押し切って、カイテンFX Mk.∞の一撃が振り抜かれた。

まさしく一刀両断、ボロボロの躯体で鯖ブレードを振り抜いたその体勢で固まったカイテンFX Mk.∞の背後で、倒れたペロロジラが大きく爆ぜた。

 

「くっ……だがこれで……!」

 

制限時間も迫る中、カイテンFX Mk.∞を脱出したカイテンジャー。

彼らが瓦礫の上から見守る中、『秘密兵器』の効果が切れたカイテンFX Mk.∞が強烈な光と共に彼方へと消えた。

 

「……勝ったん、すかね……?」

「……うん、多分……いや、間違いなく……間違いなく勝った……!!」

 

顔を見合わせて、お互いにくしゃっと笑う彼女達。

 

「……はは」

「あっはは!」

「「カイテンジャー最高!!」」

 

もはや譫言か戯言としか思えない言葉を叫びながら、二人は思いっ切り抱き合った。

 


 

「……な……何あれ……?」

「……」

「……か、カッコ良かったぁ……!!」

 

漠然と映像を眺める連邦生徒会と、まるで子供のように目を輝かせてはしゃぐ先生。

しかし、ようやく状況を飲み込んだアユムがおもむろに口を開く。

 

「で、ですが……最後のサンクトゥム……消滅を、確認しました……!」

「……え、っていうことは……?」

「……『虚妄のサンクトゥム攻略戦』……作戦完了です!!」

 

見上げた空が、青く晴れていた。




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