誰が為に私は魔女になる   作:オオル

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どうやったら色んな人にこの作品を読んでいただけるのでしょうかね…。
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そして評価をしてくださったしあのさん、タラタラさんありがとうございます!

では本編をどうぞ!今回は短めです。


咲き誇る花の庭園を知っていますか?

 サオリ姉とミサキの話を少しだけ聞いた。

 いや、ミサキが私を守れる自信がないと語った以降は聞いていなかった。

 

「(私はまた守られる存在なんだな…)」

 

 ここに来れば何かが変わると思っていた。だけどそうもいかないらしい。ミサキから見て私は守るべき対象のようだ。

 その事がわかった時、なんだかこれ以上サオリ姉とミサキの話を聞いても意味がないんじゃないかと思い黙ってその場を後にした。

 

 嫌われてないことがわかっただけでもいい収穫としよう。今日は色々とあって疲れたものだからこれ以上何かを考えたくない…。

 

「く、クシナちゃん、おかえりなさいです…」

「おかえりクシナ、ミサキと話せた?」

 

 居間へと戻るとアツコとヒヨリが出迎えてくれた。

 

「ただいま。ミサキとは話せなかったよ…なんかサオリ姉と話してたから…」

「……そう、ですか…だ、大丈夫ですよ。私からもミサキさんにクシナちゃんと仲良くするように話しておくので…その、お、お姉ちゃんに任せてください!」フンス!

「う、うん」

 

 なんだろうか。ヒヨリはやっぱり姉って感じがしないんだよな…いや失礼すぎるけども。

 

「あれ、もしかしてミサキってサオリ姉と同い歳?」

「ううん、サッちゃんが一番年上で、その下がミサキとヒヨリだよ。今まで私が一番歳下だったから同い歳のクシナが家族に加わって嬉しい」

「ッ!そ、そうなんだ…」

 

 あはは、なんか照れるな…。それと何度アツコの顔を見ても整いすぎてて顔が直視できない。

 

「…………ただいま」

「あ、サオリ姉さん、おかえりなさい」

「サッちゃん、おかえり」

「サオリ姉、おかえり」

 

 3人で話していたところでサオリ姉が戻ってきた。ヒヨリから始まりアツコ、私の順でサオリ姉へおかえりと言い出迎える。

 

「ミサキと何を話してたの?」

「……別になんでもない。それよりお腹空いただろ?夜ご飯にしよう」

「や、やったー!」

 

 サオリ姉は口ごもった後、なんでもないと言い捨てて話を変えるかのように夜ご飯にしようと言い出した。

 

「あ、私が持ってきたやつ食べる?」

「それはまた今度な。今日は私達が備蓄していた食料ですませよう。それじゃあリビングに向かおうか」

 

 サオリ姉…なんか変に気を使ってないか?気の所為?

 

 リビングに向かうサオリ姉達と食卓を囲むがミサキの来る気配がない…。寝ずの番になるとご飯は別々でとったりするのか。

 

「(ここでミサキは来ないのかと聞くのもな…)」

 

 はは、変な気を使ってるのは私も同じか。お互い様ってやつだな。

 

 その後は私のことについてサオリ姉が色々と話してくれた。私の姉のことや私とどういった経緯で出会ったのかなどについてを語った。

 姉が亡くなったことを私が語ったところでアツコとヒヨリは自分の家族が亡くなったかのように悲しんでくれた。

 

「う、うう、クシナちゃん、辛かったですよね。悲しかったですよね…う、わ、私も悲しいです。そして改めて世界は残酷で容赦なく私達に過酷な試練を与えることを痛感しました…。うわぁぁぁぁああん!!」

 

 ヒヨリは号泣していた。きっと自分の家族が亡くなった時のことを想像したんだろう。

 

「…………………………………………………………」

 

 アツコに至っては考えるように黙り込んでいた。何か思うところがあったのだろうか。

 

「クシナ、色々あったと思うがここでは私達に気を使わず好きに過ごしていいからな」

「……うん、ありがとう。是非そうさせてもらうよ…」

 

 こうしてミサキを除く新たな家族で囲んだ食事は私のことを話す場となるのであった。

 

 その後は先程アツコ達と話した通りアツコとヒヨリの布団をくっ付けて3人仲良く川の字で寝ることとなった。

 私は真ん中で寝るべきとアツコが言い出しヒヨリはそれに賛成して私の左右にアツコとヒヨリが寝る形で一夜を過ごすこととなった。

 

「(眠れん…)」

 

 環境が変わり、久しぶりに人の体温を感じながら寝ることとなったは私は慣れてないため、なかなか寝付けなかった。

 ヒヨリとアツコは私の隣に寝っ転がって数分話した後にはすぐに寝ていた。

 両耳に寝息の息がかかって少しくすぐったいが数時間も経てば慣れてくるものだな…。人肌の体温にも慣れてきたところだ。

 

「…………………………………………………………」

 

 遠くで寝ているサオリ姉の様子が気になり視線を送る。サオリ姉は横になってはいるがヘイローが消えていない。両隣りで寝息を立てているアツコとヒヨリのヘイローが消えているということはサオリ姉は寝てないってことか。

 

「(ミサキのことについて考えてるのかな…)」

 

 私が家族に加わったことでサオリ姉とミサキの仲が悪くなるのは嫌だ。

 かといって私がここを出ていくと言えばサオリ姉は止めようとするし…どうしたものか。

 

 今日は考えないと決めていたが、結局色々と考えることとなった。少し考えていたがなかなか答えが見つからず私はいつの間にか深い眠りにつくのであった。

 

◆◆◆◆

 

「クシナ、クシナ起きて」

「?んー、んー?」

 

 隣で寝ていたアツコが私の肩を揺らす。

 アツコに起こされた私は目を擦りながら起き上がりアツコへと顔を向ける。

 

「おはよう、クシナ」

「……おはよう」

 

 少し寝ぼけていた私は挨拶を返すのが遅くなった。てか今って何時だ?起きるのには少し早い時間だと思うんだが。

 

「……ちょっと着いてきてほしいの」

「?あー、うん、わかった」

 

 さては御手洗だろうか。大人びている印象だったが1人で御手洗にいけないとはな。結構子供っぽいところがあるじゃないか。

 昨晩紹介された御手洗所へと向かうかと思えばアツコは玄関へと向かい出した。

 

「アツコ、なんで玄関に向かうんだ?」

「それは今から外に出るからだよ」

「外に?なんでだ?」

「クシナに見せたいものがあるの。だからちょっとだけ時間をちょうだい」

「……わかった」

 

 玄関で靴を履きながらアツコは語ってくれた。どうやら外に用事があるらしい。御手洗だと勘違いしてなんだか申し訳ない感がある。

 

 数分歩いたところでとある建物に着く。

 サオリ姉達が住んでいる住処よりかは劣るがそこも割かし人が住むには適している建物だった。

 

「この中に見せたいものがあるの」

 

 アツコはそう言うと私の手を握り建物の中へと入っていく。

 中は誰も手入れをしてないものだから少しカビ臭かった。

 

「ここだよ。そして見せたかったものはこれ」

 

 たどり着いた場所は建物の屋上が崩れ落ち、太陽の光が直接降り注ぐ擬似的に作り出された中庭だ。

 そしてそこには幾千もの花が咲き広がる花の庭園があった。

 

「…………凄く、綺麗だ」

 

 今までに花そのものを見る機会がなかった。

 こんなに幾千もの花が咲き誇る花の庭園を見たのは初めてだった。

 

「ふふ、綺麗でしょ?」

 

 アツコは微笑み語りかけた。

 微笑んでいたから察するに私は今子供のように目を輝かせて目の前に広がる花の庭園を眺めているのだろう。

 

「なんでこんなに花が咲いているの?」

「多分だけど花に必要な栄養が揃ってるからじゃないかな」

 

 アツコにそう言われ私は辺りを確認した。

 確認して納得した。中庭のようになっているここには太陽の光が直接降り注いでいる。そして何より破損した水道管から常に水が出続けている。水までも用意されていて花が育つのに必要な条件が揃っていた。

 

「でも種は?アツコが種を植えたの?」

「ううん、私じゃない。私もこないだ見つけたんだ…。それとここはみんなにも紹介してないからクシナが初めてだよ」

「……そうなんだ」

 

 アツコが種を植えてないとしたら一体誰が?花達が自分の意思で種をここにまくことなんてないと思うし…。あ、でも昔からこの場で同じ品種の花が咲き続けているのであれば、枯れては別の花が芽吹き、枯れてはの繰り返しでこの庭園を永続している可能性はあるか。

 

「ねえクシナ、花と人の人生って似てると思わない?」

「花と私達が?」

「そう、生きれる年月は大きく違う。でも花は土に根を貼り、私達もこの世界の地に足をつけ必死に生きていく…ね?似てると思わない?」

「…………………………………………………………」

 

 アツコの言うことに納得はできる。

 だけど何故急にそのような話を…?私は黙ったままアツコにつまり何が言いたいのかと伝えるよう見つめた。

 

「……花も私達も一度きりの人生。だから私は今の人生を今の家族と一緒に目一杯歩んで行きたい。勿論クシナも一緒だよ」

「!」

「この先ミサキの関係で苦悩したり、亡くなったクシナの姉さんのことで悔み、嘆き、苦痛を虐げられることでクシナの心を蝕むと思う。そんな時にこの花の庭園を思い出してほしいの」

 

 アツコは語りながら私の前へと移動する。

 そして私の手を掴み両手で優しく包み込んでくれた。

 

「だから…色な苦難を乗り越えて、いつか私達もこの花達と同じように綺麗な花を咲かせようね」

「ッ!」

 

 アツコは昨日姉さんが亡くなった話をした時、ヒヨリのようにその場で号泣するのではなく何か考えるように思い耽っていた。その時、何を考えていたのか今わかった。

 アツコは私を励ますために何かできないか考えていたんだな。そして家族の誰にも紹介していないここを紹介してこうして励ましてくれた。

 

 アツコの言う私達の花とは一体何なのかな。

何かの比喩ってところだろうか…。今は明確な答えが出ないけどアツコの言う花を咲かすためには…。

 

「じゃあ私達は幸せにならないといけないね」

「……その通り。幸せになるためにこの先も生き続けないといけない」

 

 世界は残酷だ。

 

 そのことをこの世界で生きる私もアツコも知っている。

 ミサキは言っていた。苦痛に虐げられて生きる今と、救いも希望もない未来に縋りながら生き続けることに何の違いがあるのかと。

 

「(なんで思わなかったんだろう)」

 

 その話を聞いた時私は共感した。

 

 この世界に救いもなければ希望もない。

 慈悲を求めたところで手を差し伸べる救いの人はいない。

 

 そう、いない。

 

「(いないなら私がなればいい)」

 

 あまりにも不幸じゃないか。サオリ姉、アツコ、ヒヨリは身寄りのない私を家族として受け入れてくれた。

 ミサキは私を守る対象として見てくれている…。こんな世界で家族になれた善人達が幸せになれずして誰が幸せになれるというのだ。

 

 簡単なことだったんだ。

 そんな善人がいないなら私がみんなを幸せにする善人になればいい。いや、なってみせる…。そしてサオリ姉達を、家族みんなを幸せにしてみせる。

 

 具体的な考えとかはこの先に考える。今、この瞬間に私がみんなを幸せにすると決意しないと何も始まらない…そんな気がしてならないから今ここで誓うとしよう。

 

「アツコ、私この先頑張るから。アツコやみんなを幸せにできるように生きるから…だから、よかったらまたここに連れてきてよ」

「うん、何度でも連れて行ってあげる。だから落ち込んだり悩んだりした時は私を頼ってね。約束だよ?」

「……うん、約束する」

 

 廃墟の中庭に咲き誇る花の庭園。

 その庭園を背にクシナとアツコは約束を交し2人で庭園を一時眺めサオリ達が待つ住処へと戻るのであった。

 




皆さん水着シロコは無事にお迎えできましたでしょうか。僕は天井したので無事にお迎え出来ました。ちなみに200連中星3生徒は0人でした。なにこれ…。

クシナちゃんのプロフィールを今回の後書きで記したかったのですが、天井のダメージがデカすぎて書ける気力が湧きませんのでまたの機会に…。本当に申し訳ないです。
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