突然だが俺は転生した。
信じてもらえないかもしれないがホントの事だ。
「・・・知らない天zy・・いやまあ俺の部屋だけどね。」
テンプレものよろしく言ってみたかったのだが、俺はこの部屋で生活していた記憶がある。
憑依みたいだが違う、転生だ。大事なことだからもう一度言う、転生だ。
「うーん」
ベットから上半身を起こし伸びをする。
明るい朝の陽ざしが目に染みるようだ。窓の外から見える城壁に光が反射している、いつもと変わらない朝の風景が広がっている。
――――お気付きだろうか?
東京に住んでいたら城なんて江戸城ぐらいしかない、その壁から光が反射するところに住んでるわけでももちろんない。
ここはレイドックの城下町、俺が転生した異世界の街だ。
勘のいい人なら分かるかもしれないがここはドラゴンクエストⅥの世界。
ゲームの中の世界だ。
俺は気が付いたらこの世界に一人の人間として存在していた。
前世の記憶とでもいうのか、そういったものが俺に芽生えたのは五歳のころ。
そりゃ凄い驚いた。いきなり目覚めたら知ってるゲームの世界だ、興奮するし勇者になってやろうと思った。
俺は元の世界ではこのゲームを廃人プレイしてたような奴だ。
大抵のことは覚えてるし、当り前だが死ぬつもりもない。
しかしドラクエは魔物が跋扈する危険な世界だ。
プレイをしてると当り前のようにキャラを戦わせてLVアップを図るが、現実になってみると話は別。
かくいう俺もここをゲームの世界だと甘く見ていた、10歳なった俺はヒノキの棒と鍋のふたという初期の初期装備で町の外に出た。
結果は偶然大人の旅人さんが助けてくれないと死んでいただろう。
死の恐怖に当てられて俺は防御すらとれなかった。
そこで俺は剣を習うことにした。
安易なのはわかっている、でもここがどういう世界なのか知って動かないほど馬鹿じゃない。
世は大魔王時代、ムドーと呼ばれる魔王が君臨している時代だ。
そんな存在がいるんだぜ?
オラ、ワクワクしてきたぞ!!!
そういえば俺の名前は蒼崎慧都。この世界ではケイトと呼ばれている。
苦節6年、早いとかいうなよ?特に何かしてたわけじゃない。ただ普通の衛兵たちに交じって訓練に参加し、最近ようやく王国一の戦士、ソルディ兵士長に10回の模擬戦で10回全部勝てるようになっただけだ。
いや、実を言うとソルディ兵士長はすごい強い。
序盤の街のいつの間にかいなくなる奴、とか思っていた人も多いんじゃないだろうか。
しかし、この人は最終マップである嘆きの牢獄で魔物と戦っているのだ。
こんな街にいるのがおかしいと思うよ、まったく。
・・・俺も稽古つけてもらい始めてから思ったんだけどね。
この人に勝てたら旅に出ていいとかマジキチだよ。
ついでに魔法のほうも少し習っている。
現在ホイミとキアリー、メラ、ギラが使えるようになった。
身体能力に比べて魔法の貧弱なこと、頑張って鍛えていこう。
LVはだいたい40前後くらい、まだ原作始まってないのだが。
明らかオーバーキルだぞ、ムドーなんか俺だけで倒せるんじゃないか?
考えるのはやめよう、頭痛くなってきた。
出発の日
「ふむ、本当に行ってしまうのかケイト。お前には俺の後釜としてゆくゆくは兵士となりこの国を守ってもらいたかったのだが。」
目の前の男、俺の養父であるソルディ兵士長はため息をついた。
じつは俺ってソルディ兵士長のところに厄介になってるんだよね。
両親は昔魔物との戦いで死んでしまったらしい。
覚えてないけどね。
「もったいないお言葉です、養父上。しかし私はこの広い世界を目で見てさらに強くなりたいのです。そして勇者様と一緒に魔王を倒します。」
「うむ、昔からお前は大きなことを言うな。王子が居られれば・・・」
「養父さん!!」
不敬罪に当たりますよ養父さん、ただでさえ大臣が失脚を狙っているというのに・・・。
「では養父さん、また帰ってきます。ご武運を。」
「武運を祈る、ケイト。」
ソルディ兵士長や兵士たちに見送られ、俺はレイドックの城下町を後にした。
原作開始はだいたい城の兵士集めの時からだったと記憶している。
つまりあと一年、死に物狂いでLV上げしますかね。
・・・ダーマ神殿以外に職業に就くことができるのだろうか。
※俺の能力(ステータス表示)
ステータス
ケイト 16歳 LV42
戦士 HP:587
MP:469
ちから:319
すばやさ:427
みのまもり:311
かしこさ:489
かっこよさ:381
そうび
鉄の剣
鎖帷子
うろこの盾
木の帽子
金の指輪
職業
戦士 ☆×8 master
ステータスに大幅な補正アリ