仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

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「リアリティライダーショー、デザイアグランプリ! 纏さんのドキュメンタリーはまだまだ続きます。今度は9歳のハイパー小学生、電極プラス様が現れました。果たしてどうなっていくのでしょうか?」
「プラスくんか~……檸檬のボーイフレンドだけど心配な点も多いんだよねぇ」

 纏がため息交じりにボヤく。

「と、仰いますと?」
「マンガ原作やアニメを見てもらうとわかると思うけど、檸檬への気持ちが強すぎる。まぁ恋すると子供はあーなるのかもしれないけどさぁ……」
「私にはよくわからない感情ですが、具体的にはどのような点が?」
「今だったら有り得ないけど自身が開発した最新携帯を檸檬に持たせたり、そしてそれに仕込んだGPS機能で常に檸檬を監視していたり」
「そ、それはかなり……」
「だろ? 今だったら檸檬のチャットやメールを覗き見していたりとかスマホの詳細内容まで遠隔で把握してそうな勢いがありそうでさぁ」
「そんな事しません! しませんからね!!」

 電極プラスが突然現れた。纏の発言に異を唱えている。

「もう……檸檬さんのお姉さんだからって酷過ぎますよ……そういう発言しているから両津さんみたいだって言われているんですよ」
「プラスくん! 流石にお姉さんもその言葉にはカチンと来るなぁ! だいたい誰だよ、そんな事言っているのは?!」
「夏春都さんと檸檬さんですよ」
「うん……ゴメン……その2人が言っちゃうとアタシも何も言えねぇや……」

 打ちひしがれて真っ白な灰になる纏。プラスも珍しく鼻息を荒くしていた。


麗羅V:そして彼女がやってくる

 電極プラスがデザグラに積極的なのは纏の妹、檸檬の願いに少しでも応える為だった。それを知った纏は優し気な表情で返事をする。

 

「檸檬も……そっか……」

「でも4歳の檸檬さんにそんな危険なマネをさせる訳にはいきません。お願いです! 皆さんにこうやって頼むのは卑怯だってわかっていますが、どうか力を貸してください!!」

 

 珍しく大きな声を上げて頭を下げて懇願するプラス。纏はその頭をそっと抱いて撫でる。

 

「妹のためにそこまで悩んでくれてありがとう。一緒に頑張ろう。ね、皆だってそうだろ?」

「ええ。もちろんですわ!」

「尽力させて頂きます」

「あ、ありがとうございます!!」

 

 纏の声に力強く応えるマリアと早矢。そして満面の笑みで礼を言うプラスであった。

 

「でも本当に凄かったのよ、プラスくん」

「そうなのか?」

「うん。いきなりここのシステムにハッキングしてきてね」

「は? それって確か犯罪じゃ?」

 

 ハッキング行為は立派な犯罪である。但し、それを視られた側が正式に訴えれば……ともなるが。幸いながら麗子はこの件を訴える事はしなかった。

 

「いや麗子さん、それはナイショって言ったじゃないですかあ~!」

「あ、そうだったっけ? ごっめ~ん♪」

 

 舌をペロリと出して謝る麗子。実際にプラスはかなり強引な方法を行っていた。

 

 檸檬とプラスの窮地を道長によって救われてから、プラスは時間があるとデザグラの事を調べ始めていた。そして更にデザイアドライバーの解析とレイズバックルの設計方法。フリーエネルギーの効率的な活用方法。父・電極スパークたちによって先に開発されていたレイズバックルの解析と問題点の改善方法。インチキIDコアの最大の問題点である大幅な体力消費に関しての改善方法の研究など。これらの研究を1人で進めていた。

 

 そしてつい先日、この施設で新たなライダーを送り出すためのプロジェクトが発足したと知り、麗子に連絡を取る。驚いた麗子だったがプラスの送ってきたデータに目を通し、責任者の任を任せる事を決意する。

 

「しかし良くあのお父さんが許したねぇ」

「麗子さんがお願いしてくれたんです。わざわざ家に来てくれて」

 

 纏の質問にプラスが答えた。実際問題は電極スパークだったのであるが、それも解決できた。2日前の事である。

 

   ★

 

「ダメだ。危険過ぎる」

「お父さん!」

「そんな……プラスくんはここまで研究してきているのに!」

 

 目黒区にある電極家の邸宅まで出向いた麗子だが、スパーク社長の態度は芳しく無かった。それもその筈、どれだけ破天荒な男でもやはりそこは人の父親。息子を危険な身に合わせたくは無かったのである。電極家の応接室に重い空気が流れる。今現在ここには当人であるプラスとスパーク、スパークの妻の冷(れい)、乳児で三男のパルスが居る。突然のスパークの大声に次男のマイナスもドアの隙間から様子を覗いている。

 

「だいたいだなぁプラス、お前また私の研究を覗いたのか? あれほど勝手に見るなって言っただろう?」

「だってお父さん、部屋の鍵もかけずにPCの画面ロックもしていなかったよね?」

「! ……いや、アレは急にトイレに行きたくなったから」

 

 動揺するスパーク。どうやら身内には気を許す性分らしい。だがそれが命取りとなり、見事にこんな事態に陥っているのだが。

 

「……勝手に研究を進めて、更に秋本さんにまでご迷惑をかけて。お前はまだ小学生なんだぞ? 確かにお前たちがこの腐った日本を救えるだけの知識や見解を持っている事を私も認めたいが、まだそんな責任や危険を背負える歳じゃないだろう?」

「そんな……子供だからって」

 

 今にも泣きそうなくらいに辛そうな表情をするプラスを見て、自身も胸を痛める麗子。ここで切り札を1つ切る事にした。

 

「では先のライダー研究の費用は打ち切りと言う事で」

「ゑ? え、ええええええええええええええええ?!」

「だってこのまま行くと中川財閥は6兆円の金額を請求される訳ですし、ウチもそこまで面倒を見るつもりもありませんから」

「いや秋本さん、それは困る! ……アタータタタタッ!!」

 

 バスト96センチ。いや、実際はそれ以上でメートルを超えているのではないかと思われる麗子の胸。その下部分、一般的にアンダーバストと呼ばれる場所で腕を組んで、豊かな胸を強調しながら身体を逸らす麗子。たゆんと揺れるその豊かな胸に、一瞬気を取られた事を横に居た妻の冷に気付かれ、思いっきり尻をつねられるスパーク。

 

「ゴホン! それにだな、秋本さんの研究施設にハッキングまでした上で交渉しただなんて……お前がやったことはもう犯罪だ。流石に息子にこれ以上の暴挙はさせられん」

「暴挙……ねぇ。プラス、ちょっとお母さんにもそのデータ見せて頂戴」

「? は、はい……」

 

 それまで黙っていた妻の冷がここで口を開いた。プラスからタブレットを受け取り、研究データを一通り目を通す。

 

「へぇ……プラス、アンタ思ってたよりやるじゃない! うん、これだとお父さんがダメだって言うわ。自分の研究してきたのよりも息子がもっと良いもの持ってきちゃあねぇ」

「! れ、冷! もしやお前まで私の研究を……べ、別に私はそんな、みみっちぃ気持ちで反対している訳では……」

「へぇ……あくまで違うって言うんだ。プラスちょっとこれ見てみなさい。お母さんのとっておきよ。秋本さんも見てよ。笑っちゃうんだから~」

 

 冷が操作するとタブレットには画像データが現れる。手紙のようだ。その書いてある内容を見てプラスが質問した。

 

「……お母さん、もしかしてこれって」

「そう。ラブレター。お父さんからの」

「れ、冷――?! なんでそんな物を!」

 

 動揺したスパークは顔を真っ赤にして妻の名を叫んだ。

 

「うわぁ……電極さん、思っていたよりもその……情熱的な文章を書くんですね」

 

 一読しただけでも当時の電極スパークが抱いていた恋心の凄まじさがわかる。そんな内容となっていた。流石に言葉は選んだ麗子だが、内心は”これ、かなりヤバくね?”と思ったらしい。

 

「凄いでしょう? 笑っちゃうわよねぇ。理系一直線のクセに物凄く無理しちゃってさぁ。どうせどこかで読んだ情報で得た知識を真似て必死で書いたんだろうけど。でもこことか普通はラブレターの表現で使わないわよねぇ?」

「うわぁあああああ! 言うな! 言わないでくれぇええええええ!!」

 

 当時の事を赤裸々に語る妻の冷。元々彼女はスパークが運営しているスーパー電子工機の社員で機械工学の権威だった。だがスパークに見初められたのが運の尽きで、以後ストーキング行為待ったなしなスパークからの猛烈な熱愛行動に負けて一緒になったと言う。横で聞いていた電極社長は赤面しきって悶絶していた。

 

「お母さんね、今とっても嬉しいの。檸檬ちゃんのためにやってるんでしょう?」

「……うん」

「ほーら、やっぱりね~」

 

 顔を真っ赤にして首を縦に振るプラス。スパークの方針で乳幼児から過剰な教育を施され人間的な感情の薄い子である印象が強い電極プラス。冷も母親としてその部分が心配になり、離婚して育て直そうと思った時期もある。だが息子の恋心の芽生えに、ようやく人間らしい感情が生まれた事を嬉しく思っていた。

 

「あなた? これ以上反対するなら離婚するけど良いの?」

「! い、いや……良い訳無いだろう。……仕方ない、私の負けだ」

「では電極さん!」

「ええ……少々背伸びする所がある息子ですが、どうか宜しくお願いします」

「わかりました! プラスくんの身の安全はきっと約束します!!」

「お父さん……」

「プラス。私にもタブレットを貸しなさい。渡すものがある」

「は、はい!」

 

 プラスからタブレットを受け取ったスパークは素早く操作をしてプラスが管理しているクラウドのストレージにデータをダウンロードした。完了した所でプラスにタブレットを渡す。

 

「お父さん、これは……!」

「現時点で私が研究しているデータだ。私よりもお前の方がより良いものに出来るだろう。どうだ?」

「うん……うん! 出来るよ! やってみせる!!」

「良い返事だ。秋本さんが迷惑にならないようしっかりとな!」

「うん、ありがとう。パパ!」

「――っ! ……こんな時だけ甘えやがって」

 

 眼鏡の中に思いきり涙を零したスパーク。冷が無言でハンカチを用意して涙を拭う。背を丸めて嗚咽を漏らすスパークの頭を優しく抱いてやるのだった。

 

   ★

 

 そしてその日の午後から彼女たちの訓練と計測が始まった。基本的運動能力と模擬戦での戦闘力の向上。これらの目的の為に、麗子のツテでこれまた凄いメンバーが集められた。

 

「こち亀最強女子三銃士を連れてきたわよ~」

「「「こち亀最強女子三銃士?!」」」




 筆者です。「麗羅V」をお送りしました。
 プラスくんが麗子さんのプロジェクトに参加する経緯を書かせて頂きました。電極家、特に奥さんの冷さんに関しては筆者の独自解釈が多いのですが、日ごろこちらの本文をお楽しみ頂いている読者様の好みには寄せられたのかなと思います。思い過ごしで無い事を祈るばかりです。

 最後の2行は完全に美味しんぼのパクリですね。今揃えられた纏・マリア・早矢も十分強いのですが、彼女たちよりもっともっともーっとヤバいのを連れてきます。直ぐに出ますので先ずは1日だけお待ちください。

 ギーツ冬映画の情報が来ましたね。今年はやらないかと心配していたので何よりです。ギーツケミーの造詣が可愛すぎて/// 皆さまも是非劇場で愛でましょう。ギーツケミーのぬいぐるみとか出たら流石に購入を検討するかもしれません。

 浮世英寿役の簡秀吉くんが先日21歳になられましたね。若いよなぁ……それであの存在感ですか。筆者の21歳の時なんて全然ヘナチョコでしたので羨ましい限りです。改めましておめでとうございます!

 お目出度いと言えば。書きそびれましたがこの作品も先々日更新分で100回を迎えました。お祝いの言葉もありがとうございます。これも日々、ご感想などで励まして頂いていらっしゃる皆さまあってのお陰です。ご感想の言葉の力って本当に凄くって、飽きっぽくてまた次の趣味を探しがちな筆者が毎日更新を行えているのは、本当にそこに尽きるんですよ。まだご感想をされていらっしゃらない方からも何時でもウェルカムですのでお気軽に一言でもお伝え頂ければ幸いです。
 少なくとも向こう1年は続ける予定なので、200回、300回と続けられるよう頑張ります。400回目は流石にペース落ちるかもですがw

 では明日も間に合えば17:30更新ですのでよろしくお願い致します。

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