仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

111 / 161
「リアリティライダーショー、デザイアグランプリ!! いよいよ纏様が仮面ライダーラヴィとしての初陣です。それは麗しいの一言に尽きます」
「やめてよツムリちゃん! 嬉しいけど……それはそれで何か照れるっつーか」

 満更でも無い態度を取る纏。やはり女の子。褒められれば嬉しいらしい。

「そして一方、ジャマーガーデンにはジャマトのスポンサーのベロバ様が現れました。これまた美麗! そして可憐! 何より……可愛らしい♪」
「ちょっと! アタシまでヨイショしないでよ~!!」

 何気に前書き初登場となるベロバ。こちらもかなり嬉しいらしい。

「それもその筈。ベロバ様を演じられている並木彩華様は現在高校一年生の16歳。ベロバ様として初登場したのは15歳の中学三年生でした」
「わっか! アンタも大変だねぇ~」

 纏がフンフンと感心して聞いていた。ベロバの周りをジロジロと見て興味深々だ。

「ちょ! 近いよアンタ!! それにそれはあくまで演じてくれた彩華ちゃんの事だから。アタシの話じゃないし!!」
「ほえー。じゃあアンタの年齢は?」
「う……それは……」
「ベロバ様の御年齢は」
「ちょ! ツムリ!! いくらアンタでもそれ以上言うと八つ裂きにするよ!!」
「おっと、失礼しました。ベロバ様の御年齢はシークレットでしたね」
「ハァ……トシの話は言うんじゃないよ!」
「ふーん……でもこの辺とかハリがあって羨ましいなぁ~。ホラ、ツムリちゃんも見てみ。プニップニじゃね?」
「本当に……若いって羨ましいですね」
「ちょアンタ! それにツムリも! さっきから気安くホッペを触ってるんじゃないよ!!」
「いーなー……檸檬も蜜柑も可愛いけど、こんな妹も欲しいな~」
「それ良いですね。ベロバ様、私たちの妹になりませんか?」
「もー! 何なのよー!!」

 東映さん、今後で構いませんからこういうスピンオフを作りませんか?



麗羅XIV:そして彼女がやってくる

 初陣とは思えない纏ことラヴィの奮闘ぶりを見て感心する一行。

 

「俺も負けてはいられないな……たあっ!!」

「ジャジャジャ~!!」

 

 建物の屋上から華麗に飛びかかりジャマトを斬りつけるギーツ。

 

『 SECRET MISSION CLEAR 』

「ん? おっと! へへへっ」

 

 アイテムボックスを抱えたスパイダーフォンが蜘蛛形態で上から糸を伸ばして現れ、シークレットミッションを攻略した事をギーツに告げた。

 

 ―― 最速でジャマト1体を撃破する ――

 

「サポーターからのプレゼントか」

 

 VIPルームで視聴していたジーンが嬉しそうにしている。

 

「心ゆくまで暴れな、ギーツ!」

 

 ギーツはパワードビルダーバックルを取り外し、受け取ったバックルを代わりに差し込む。そこへ別のジャマトが襲ってきた。

 

『 SET MAGNUM 』

「ジャパァアアア?!」

 

 変身によるエネルギー波の放出で襲い掛かってきたジャマトを弾き飛ばしたギーツはマグナムフォームにチェンジした。

 

「お、久々~! やっぱりマグナム似合うね♪」

「だろ? ……? リンゴ?」

「え? 何で後ろから?」

 

 マグナムフォームになったギーツにタイクーンが声をかけたタイミングで、彼らの足元にリンゴが転がってきた。そしてそのリンゴは直ぐに巨大化し、爆発する。

 

「うわぁあああああああああ!」

「クッ……!」

 

 見た目こそ派手な爆発だったが致命傷には至らず2人とも爆風で転ぶ程度で済んだ。

 

「爆弾……いったい何処から?」

「後ろのジャマトは全て倒した筈だが」

 

 そこへ先行していたラヴィが引き返し駆け寄ってきた。

 

「2人とも無事? 何か大きな爆発だったけど」

「ありがとう纏ちゃん。俺は怪我してないよ」

「俺も無事だ」

「良かったぁ……2人とも気を付けてよね。じゃあアタシ行くね。うぉおおおおおおおお~!!」

「フン……元気だな」

「俺たちも行こう!」

 

 そして1人遅れてロポがその場所に立っていた。

 

「!……そんな。そんなのって! クッ!」

 

 何かに迷っている素振りで彼女も走り出した。

 

「うぉおおおおりゃぁあああああああ!!」

「ジャ!」

「ジャマ!」

「ジャパパ?!」

 

 先行していたラヴィが次々とジャマトを蹴散らす。見た目よりも鉄扇での攻撃は強く、彼女の素早さも相まってそれは紅の閃光を無尽蔵に生み出す。その戦いぶりを見てタイクーンとギーツは呆然としていた。

 

「強い……」

「知っているか? 鉄扇ってのは護身用と思われているが、実際は鈍器だ。畳んでいると鉄のこん棒だからな」

「うーわ……ジャマトたち、こん棒で殴られているのかぁ……」

 

 遅れてきたナーゴとロポも驚く。

 

「え? あの扇って開くと刃物になっているの?!」

「あの娘、学生時代から凄かったけど……警官になった今の方がよっぽど凄い。鍛えてきたんだね、纏……」

 

 昔の纏を思い出すロポこと冴。ほんの数年前、一緒にトレーニングをして励ましあった事が遠い昔のように感じていた。

 

「アタシたちも行こう、冴さん!」

「うん! 纏、こっちは任せて!!」

「お願い!!」

 

 女子3人が次々とジャマトたちを倒す。1体のジャマトが箱を抱えて走り出した。それをナーゴが追いかける。

 

「逃がさないよ~!」

「ジャ!!」

 

 逃走するジャマトは手に持っていた洋ナシを地面に叩きつけた。爆風でもうもうと煙がたちこめて煙幕となって辺りが視えなくなる。

 

「うわっ!」

「待てっ!」

 

 そしてジャマトは辺りから消えた。ライダーたちは変身解除をする。苦々しい表情で冴と祢音は呟いた。

 

「ジャマトは倒したけど、時限爆弾の手がかりは無し……」

「どこに仕掛けられているんだろう?」

 

 英寿も辺りを見渡しジャマトの姿が無いか確認する。

 

「ジャマトが使っていたのはフルーツ型の爆弾だったな……」

「! ……フルーツ」

 

 英寿の言葉に景和がデジャヴを覚える。

 

「タイムリミットの日没までに見つけないとね……」

「日没……どこかで……」

 

 冴の言葉にデジャヴがより強くなってくる。

 

 ―― もらい物の果物だよ ――

 

 ―― 期限が本日の日没までって書いてあるんだから ――

 

「まさか……?」

「景和くん?」

 

 顔面蒼白になった景和を見て心配になって声をかける纏。

 

「俺、行かなきゃ! 姉ちゃん!!」

「景和くん?!」

「タイクーンが何かに気付いたな。俺たちも行こう!」

 

 英寿も景和の後を追って走り出した。

 

 景和たちが暮らすアパートの部屋のドアが勢いよく開く。

 

「姉ちゃん!」

 

 ブーツも脱がず室内に入る景和はその光景に驚く。パイナップルから伸びた蔓が赤と青のコードとなっていて長い髪を頭頂部でお団子状態にしていてピンク色のセーターを着込みベージュのパンツを履いた景和の姉、沙羅を縛り上げている。沙羅は全く身動きが取れない。

 

「あ、景和……これ、外れな~い。え――――?! なななな何で? 英寿様に祢音ちゃん……あれ? 纏ちゃんも来ているー! うわぁ……何か普段着姿で恥ずかしい所見られちゃったなぁ~」

 

 素っ頓狂な声を上げて驚く沙羅。今自分が起きている異常事態なんてお構いなしだ。景和は急ぎ取り外そうと蔓を確認する。

 

「姉ちゃん! ……そんな事言っている場合じゃないって」

「待て。爆弾だとしたら丁寧に扱わないと危険だ」

「確かに……」

 

 蔓を強引に外そうとする景和を英寿が止めた。冴も真剣な顔で頷いた。

 

「それにその2色の線……切る方を間違えたら爆発するかもしれないぞ」

「赤と青の線……どっちを切れば?」

 

 焦る景和を見て纏が提案する。

 

「急いで本庁の爆弾解除班に連絡する?」

「警察の手に負えるか。こいつはデザグラだぞ?」

 

 だがその提案は真剣な顔をした英寿が否定する。改めて今までの常識とは違う世界へやってきたと纏は痛感し景和に自らの軽率さを詫びた。

 

「! そうだった。ゴメンね景和くん。余計な事を言って……」

「ううん。ありがとう纏ちゃん。でも本当にどうしたら良いんだ……?」

 

 ―― 日没まであと4時間48分25秒 ――

 

「……何故こんな危険なゲームに、祢音をエントリーさせたんですか!」

 

 VIPルームでデザグラの観戦をしていたグレーのスーツを着込んだ鞍馬光聖。傍らにて一緒に観戦していた黒いロングワンピースの上からピンク色のジャケットを着込んでいる妻の伊瑠美が立ち上がり驚きの声を上げる。彼女は今初めて、娘の祢音がデザグラに参加している事を知った。夫である光聖が顎髭を摩りながら答える。

 

「世界平和に貢献すれば、祢音の理想が叶う……自立して生きていく良い機会じゃないか」

「だからって……何もウチの子がやらなくたって!」

「大丈夫! ……心強いサポーターが付いているからな」

 

 光聖は、怒りの態度を露わにして反論する伊瑠美に冷ややかに返事をする。

 

「じゃあ私は仕事に……」

 

 立ち上がりVIPルームを出た光聖。

 

「……ぬぅああああああああああああ!!」

 

 光聖が部屋を出た後、伊瑠美は感情が抑えきれなくなり部屋にあった数冊の本を持ち上げて家具に叩きつけた。そのまま自身のスマホで祢音に連絡を入れる。祢音は着信の相手が母の伊瑠美だと画面表示で知るとウンザリとした表情になり、景和の住むアパートから外に出た。鳴り止まないスマホを見てため息をついた祢音は諦めて通話に切り替える。

 

「もしもし……」

「祢音? 今すぐその場所から離れなさい! 時限爆弾だなんて……恐ろしい!」

「え? もしかしてデザグラ見てるの?」




 筆者です。「麗羅XIV」をお送りしました。

 ラヴィの活躍を混ぜつつのほぼ本編準拠回でした。そろそろアイツが戻ってきますのでストーリーは進めて行かなければなりません。ご期待されている方もいらっしゃるのでさっさと進めなければ……。

 ギーツとガッチャードの冬映画、『仮面ライダー THE WINTER MOVIE ガッチャード&ギーツ』の予告編が出てきましたね。
https://www.youtube.com/watch?v=E3s6uV9AQLI
 ギーツケミーだけでも驚きですが、タイクーン・バッファ・ナーゴのケミーも居ますね、コレ……ぬいぐるみ、出たらマジで買いそうだなぁ……期待大です。

 では明日も間に合えば17:30更新ですのでよろしくお願いします。

追記

 文章表現的におかしな箇所を見つけたので修正させて頂きます。大変申しわけありませんでした。

[修正前]

 焦る景和を見て纏が提案する。

「急いで本庁の爆弾解除班に連絡する?」
「警察の手に負えるか。こいつはデザグラだぞ?」
「! そうだった。ゴメンね景和くん。余計な事を言って……」
「ううん。ありがとう纏ちゃん。でも本当にどうしたら良いんだ……?」

[修正後]

 焦る景和を見て纏が提案する。

「急いで本庁の爆弾解除班に連絡する?」
「警察の手に負えるか。こいつはデザグラだぞ?」

 だがその提案は真剣な顔をした英寿が否定する。改めて今までの常識とは違う世界へやってきたと纏は痛感し景和に自らの軽率さを詫びた。

「! そうだった。ゴメンね景和くん。余計な事を言って……」
「ううん。ありがとう纏ちゃん。でも本当にどうしたら良いんだ……?」

この作品をお読みになっている貴方は

  • 男性
  • 女性
  • どちらとも言えない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。