仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

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「リアリティライダーショー、デザイアグランプリ! いよいよあの忌々しい存在を叩き潰す日が近づいてきたわよ~♪」
「「「おー……」」」
「ちょっとアンタら、もっと気合い入れなさいよー!」

 テンションの高いベロバの声に応える道長と大智、そして両津。だが対してテンションは下がっている。

「せっかくこうして揃ったんだから、何かアイデアを出しなさい! 3人集まれば何とやらって言うんでしょ?」
「文殊の知恵……だね。とは言え何かしらプランニングが無いと直ぐに思い浮かぶものでも無いだろう」
「うっさい、インテリクソメガネ! アンタみたいな知識バカが一番面倒なのよ、アイデア無し!!」
「やれやれ、酷い言われようだね……」

 相変わらず口が悪いベロバの言葉を聞き流す大智。だがここで挙手が上がる。

「あのよぉ……俺は学が無くて難しい事は良くわからねぇんだけどさ」
「何よミッチー?」
「ミッチー言うなし。個々人の得意なものをそれぞれ挙げて、それを計画に盛り込んでいけば何かしら進めれるんじゃねぇか?」
「それよ! 何よ~ちゃんと考えてくれてるんじゃない。偉いわねぇ、ゼリービーンズ要る?」
「要らねぇよ。ちなみに俺は建築がそこそこ。体力もあるし格闘経験も喧嘩だけど有る」
「となると僕は知識と計算だね。資料があれば綿密に組む事が可能だ」
「だったらワシは資材調達と現場指揮だな。いザとなったらクラウドファウンディングで幾らでも巻き上げてこれるぜ」
「何よ~ちゃんと適材適所で活躍できるじゃない!」

 実際これだけ人材を揃えて何故デザグラを潰せなかったのか。そこがまた仮面ライダーギーツらしさと言えるし、こち亀らしさと言える。


双乱VI:そして彼が還ってくる

 両津たちが乗るカプセルは廃墟のショッピングモールから一気に撃ち出された。ジャマトバックルの触手でそのカプセルに掴まるバッファ。そしてそのバッファに掴まる生身の大智。撃ち出されたカプセルは元々設置されていた砲台から射出されたものだが、何故砲台がジャマーガーデンでは無い方向を向いていたのか、その理由がわかる。大智が声高らかに叫ぶ。

 

「あれは……河? そうか! ようやくわかったぞ!!」

「どういう事だ?」

「あの河を辿れば下流の直ぐ傍にジャマーガーデンがある。両さんは僕たちを引き付けて手薄になったジャマーガーデンへ突撃するつもりだ」

「でもちょっと待て。それなら先の俺が出向いた時に突撃すれば良いだけの話じゃねぇのか?」

「ああ。でもそれだと戻ってきた君から挟み撃ちされる恐れもある。だから確実な方法を取ったんだろう。慎重にね」

「なるほどな。おい、悠長な事を言っている間にそろそろ河に突入するぞ。変身している俺はともかく、生身のお前まで無事かはわからんが」

「おっと! これはマズいな」

『 SET MONSTER! 』

「変身!」

 

 バッファに促され急いでモンスターフォームに変身する大智。既に変身している道長はともかく生身で着水時の衝撃に耐えられるかはわからない。ともすれば身体が吹き飛ぶ可能性だってあり得る。

 

『 READY……FIGHT! 』

「そろそろ河だ……凄ぇのが来るぞ!」

「全く……ここまで酷いジャングルクルーズも無いねぇ!!」

 

 例えるなら某テーマパークのジャングルクルーズにスプラッシュマウンテンを混ぜて、そこに某牛丼屋並の速さを足した様なものだ。しかも乗り心地は最悪。カプセルに搭乗している両津たちはともかく、それに触手でしがみついたバッファとナッジスパロウは文字通り引きずられている。変身能力が無ければどうなっていた事か……カプセルは河に飛び込む形で着水した。そのまま河の流れに任せて一気に下流のジャマーガーデンに向かう。

 

「さーて優雅に河下りだ! つってもほんの僅かだけどな」

「両さん! 見えてきたよ!!」

「よーし……翼を広げろ!! 補助ロケットも点火だ!! 一気に飛び込むぞ!!」

「「「コキョコキョポー!!(アイアイサー!!)」」」

 

 ジャマトたちの声が高らかに響く。カプセルは離水して再び宙に舞い、ジャマーガーデンに突撃した。あらかじめ計算していたかのように一番手薄な1番温室の裏手だ。既にジャマガーデンに攻め込んでいたジャマトたちはその突撃を見て歓声を上げる。

 

「トキョエファツチャ! レレラサモケトヅ!!(隊長だ! 皆も来たぞ!!)」

「ポコ、テテツエイン▲ツピジキョスケツームルリテボヅ!(さあ、合流して一気に攻め込むぞ!)」

「「「ジャジャ――!!」」」

「「「コキョコキョポー!!(アイアイサー!!)」」」

 

 そして突撃した両津たちも怒声を上げて突入する。

 

「行くぜお前らぁあ! 本丸を攻めるぞぉおおおおおおおお!!」

「「「コキョコキョポー!!(アイアイサー!!)」」」

 

 そしておよそ30分後。カプセルの突撃で強制変身解除となった道長が目を覚ますとすっかり騒動が終わっていた。

 

「ん……。! そうだ、両さんたちは?」

「ようやく起きたか。もう終わったよ……」

「終わった? おい、一体何が?!」

「僕もよくわからないんだ。まぁ行こう。あの場長ってヤツが呼んでいる」

「場長が?」

 

 傍に居た大智の説明が上手く理解できずに道長は立ち上がる。辺りを見渡すと瓦礫の撤去作業に勤しむジャマトたちの姿があちこちに見えた。先ほどまでの騒動は嘘みたいになっている。だが確実に両津たちが突入した痕跡は残っていた。

 

「あれだけの騒動が……」

「僕も目を覚ましたら既にこんな感じだったよ。場長が僕の前に現れて手短に君と一緒に場長室へ来るように言ってきて姿を消した」

「……。おいすまねぇ、一体あの後何があったんだ?」

 

 道長は近くで作業しているジャマトの1体に声をかけた。

 

「キョゼラコ……クテウモデバピデイズ。トチャアテピチャダコトロビビロスースオピトルクイズクロスカカジキョロアビビ(いやぁ……俺も詳しくは。ただ少しだけ頭がボーッとしたのは覚えていますが)」

「……そうか。邪魔して悪かったな」

「キョキョスアファ。レレエラサビビポラモワスピピ▲ファビスト。クビカカエインラサポキョ(いいっすよ。道長さんも無事で良かった。おかえりなさい)」

「ああ、ありがとうな。ただいま」

 

 道長はそのジャマトの言葉に穏やかな笑顔で返す。

 

「どうだって?」

「何もわからんらしい。ただ頭がボーッとしていたって言っているな」

「なるほど。だとしたら皆、同じ状況になったって考えても良いかな? 実に興味深い」

 

 眼鏡を直しながら笑顔で周りを見渡す大智。その態度を見て呆れる道長。そして2人は場長室へ向かっていった。

 場長室に着いた道長と大智。道長はノックもせずにドアを開く。

 

「失礼します」

「おう、2人とも来たか」

「「両さん?!」」

 

 そこには両津勘吉が応接ソファーに座って待っていた。

 

「道長も大智も悪かったな。記憶が無かったって言ってもかなり荒っぽい事しちまってよ……」

「もう良いって……」

「それよりも、両さんこそ無事かい?」

「おう。お陰さんでな。無くしていた記憶も取り戻してバッチリだ。最初から普通に来るべきだったなぁ」

「全く……でもそれが両さんらしいと言うべきか」

「でもどうして記憶が」

 

 道長が率直な疑問を口にした。そして両津は物凄く嫌そうな顔でそれに応える。

 

「あのベロバってメスガキが変身してコテンパンにされた」

「「……は?」」

「誰がメスガキよ、失礼ね!」

「まぁまぁ……皆揃ったようだね」

「場長?!」

 

 これまた嫌そうな顔をしたベロバと、対して穏やかな顔をしたアルキメデルが現れた。道長が驚くのも無理は無い。アルキメデルはいつもの作業服姿ではなく、綺麗に整ったスーツ姿で現れたからだ。何処かの企業の重役か、それこそ政治家の様な佇まいが伺える。

 

「さて、早速で悪いが皆、会議室に来てくれ。両津君と五十鈴大智に入所説明会を行うからね」

「入所説明会……?」

「あれか……」

 

 道長が遠い目になっている。全員で会議室に移動した。

 ベロバも含め全員が会議室で個別の椅子に座らされた。それぞれの椅子に設置された簡易的なテーブルにはパンフレットが置かれている。そのパンフレットの表紙には”ジャマーガーデン入所案内”と書かれていた。

 

「では改めて我がジャマーガーデンの説明を行います」

 

 アルキメデルがまるで企業説明会の様なプレゼンを始めた。両津が隣の道長に訊ねる。

 

「なぁミッチー……お前もこれ受けたの?」

「まぁ……一応」

「なかなかしっかりしている組織だね。こんなにしっかりとしたパンフレットまで用意しているだなんて。……は?」

 

 更にその隣の大智がパンフレットの1ページ目をめくるとジャマーガーデンを背景にいつもの作業服姿のアルキメデルが見開きで映っていた。企業理念じみた説明書きが書かれている。

 

「お手元のパンフレットにもある通り、この施設はデザイアグランプリの敵役存在としてジャマトの育成、選出、そして送り出しを主として運営をしている。そもそもジャマトという生物の育成、これが非常に奥が深い!」

 

 声高らかに説明を始めたアルキメデル。だがパンフレットのページを次々めくるとどうも様子がおかしい。

 

「そもそもジャマトはそのままでも高度な知識を有した生命体だが、IDコアを肥料として育成を行うと、その使用者の知識や経験を得る事が判明した。これにより専門的な技量を持ったジャマトを造り上げる事が可能となる」




 筆者です。「双乱VI」をお送りしました。

 あれだけのドッタバタがいつの間にか終わっていました。次回更新分でこの一連の騒動も一旦収束。いよいよ本編準拠の話が始まります。両さん参戦でジャマーガーデンズ側にバフがかかるのか、それとも新たなデバフが発生するのかはご期待してお待ちください。

 来月公開の冬映画も楽しみですが、更に春先に展開するVシネクストの詳細も上がってきましたね。クイーンジャマト、まさかの人間との間に子を成すとは……しかもその父親役がゴーオンジャーでグリーンを演じた碓井将大さんです。ここに我らがミッチーこと吾妻道長がどう絡んでいくか……非情に楽しみですね。そろそろ”よろずや!?ミッチー親方の一日”も情報が来るかな? TTFCの配信が楽しみです。

 では明日も間に合えば17:30更新ですのでよろしくお願いします。

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