仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~ 作:唐 十三郎
「こちとら縦穴をズンドコ降りているってのに優雅なもんだな。ケッ!」
苦々しい顔つきで悪態をつく両津。だがツムリはニコニコとしている。
「どしたいツムリちゃん? 何か嬉しそうだな」
「聞いてください! もうじきこの作品のUAが55555を迎えるんですよ!」
「ほう。555、ファイズだな」
「STAND BY READY 違います!」
「じゃあ”リリカルなのは”か?」
「もっと違います! せめて仮面ライダーにもどってください!!」
両津が一昔前の水樹奈々様OPで有名なアニメ作品を出してきたのは見過ごしたツムリ。
「UAかぁ……」
「嬉しくないんですか?」
「いや、そう思って筆者が調べたんだけどよ。やっぱり世の中、上には上があるってなもんでな。一週間で10万UAとか叩き出す神作家とか居るからよぉ」
「それは……比べたらいけない事では?」
実際調べたら愕然とする。二次創作の作品が主体となっているこのハーメルン。神的存在は必ず居る。
「流石に現実を知って筆者も凹んでた」
「それはそうでしょうねぇ」
「でも凹んだ次の瞬間にはその一番UA稼いでる作品をお気に入りに入れてた」
「相変わらずタダでは転ばない人ですねぇ」
研究と切磋琢磨は人間に許された最後の希望だ。何事も前向きで無ければならない。
「でもこないだ上げた美プラは主催者にRPしてもらったらお気に入りの数が一気に増えて喜んでいたんだぜ。現金なもんだ」
「まあ……せっかく作った作品ですから」
「あっちだって作品上げる毎に5~600程度のRP叩き出す神モデラーとかゴロゴロ居るんだぜ。おい筆者! 忖度で作品だけは作るなよ!!」
「言わないで上げてください! また凹みますよ!!」
事実だけにグウの音も出ない。これからも努力します。
「でもギーツ作品も少し熱が冷めたらしくてよ。この作品でも現在連載中の作品では2位みてぇだ」
「こち亀作品ではなんと1位確立です!」
「まぁニッチな作品だからな……」
「もう! せっかくハーメルンでジャンルトップなんですから水を差さないでください!!」
幸運な事にこち亀タグでは何と連載中作品で現在1位。これも応援して頂いている皆さまのお陰です。相変わらず誤字脱字が多い拙作ですが、最後まで書ききるべく励みます。
祢音は皆と離れて1人で小さな橋までやってきた。皆の前で張っていた虚勢で疲れていたため橋の欄干に掴まって身体をグッタリさせている。
「危なかったぁ~~……もー、やりづらい! 英寿も、景和も、纏ちゃんも!!」
自身がデザスターであるとバレそうになった事に焦っている。実際は纏にはバレているのだが。今の時点ではまだ祢音も知らない事だ。景和を奸計に落とし込み2人合い撃ちを目論んでいたが景和のあの天然ぶりだとそれも難しいだろう。とにかく場の雰囲気(”ふいんき”では無い)に流されやすい。纏はもっと難しい。やはり1本スジが通っている。悪く言えば頑固者だ。このデザスターという企画自体がチラミの作戦負けと言う事が断言出来た。アイデアこそ良かったが、祢音はそこまで悪人になり切れなかったのだ。
そうして悩んでいる祢音に近付く青年が居た。
「そこのお嬢さん。忘れ物」
青年の右手には喫茶店で祢音が落としたイチゴ柄のコンパクトが握られていた。
「あ! ありがとうございます!!」
駆け寄ってそのコンパクトを受け取ろうとするも、青年はヒョイッ! と避けて祢音に渡さなかった。
驚いて声も出せない祢音が見上げたその青年は、身長183cm程度。細身でスタイルも良い。白いタートルネックセーターを着た上からウール生地らし黒いロングコートを無造作に羽織っている。髪は少しだけ長め。茶髪に染めて、緩くパーマがかかっている。美青年と言う井出達とは彼の事を言うのだろう。青年は厳しめな表情をしていた。
「さっきのは頂けないな」
「え?」
キョトンとしている祢音に青年は続けて話し続ける。
「何の話か知らないけど。他人に疑いを擦り付けるような事をして……」
「それにはちょっと……ワケがありまして」
「ま、家出しようとしているワガママな親不孝の時点でお察しだけど」
青年の嫌味な口調に流石の祢音も気を悪くした。口を尖らせてソッポを向く。
「感じ悪っ! 何なんですか、いきなり!!」
「祢音TVを見ている皆が皆、キミのファンとは限らない」
「! 私の事を何も知らないクセに」
「自分さえ幸せになれれば周りはどうなったって良いんだろ?」
祢音の言葉を言い切らせないうちに青年が被せた。
「他人の不幸なんて望んだら、自分の身に降りかかってくるぞ……」
そして青年は改めてコンパクトを祢音に差し出す。それをひったくる様に取った祢音は青年に睨むように言い放つ。
「ファンじゃないなら放っておいてください!」
そうして祢音は歩き出した。青年は苦虫を噛み潰したような顔をして呟く。
「放っておけるわけないだろう、君みたいな世間知らず……」
祢音に振り返って彼女の背中を見つめる青年。その眼差しは慈愛にも満ちたものが僅かに感じられた。ため息を吐いたその時、いきなり祢音がスタスタと戻ってきた。
「な……何か?」
「言っておきますけどね! ネットに私の悪口を書いたら痛い目を見ますよ!! 地獄の果てまで追いかけて必ず謝罪と慰謝料を請求しますからね!!」
「しないよ!! 書いてもいない!」
「本当ですかぁ~……?」
ジト目で青年を睨みつける祢音。青年の顔の隅々まで覚える気だ。
「今日ここで逢った事とか、そういうの書かれると本当に困りますから!」
「それならネットアイドルとか辞めたら?! 只でさえ目立つんだから、買い物とかで出歩け無いでしょ!」
「私の勝手でしょ?!」
「あー……本当に面倒くさいなぁ、キミは!!」
青年と祢音は互いに睨み合う。只でさえ悪くなった第一印象が最悪の形になった。その時、祢音の携帯アラームが鳴る。
「いけない……もうこんな時間だ」
「行けよ! 行くところがあるんだろ?!」
「行きますよ! でもその前に」
祢音は急ぎ青年をカメラで撮影した。
「これで良し!」
「おい、ちょっと待て! その写真は何に使う気だ?!」
「私の事を他所で変に言いふらさないかチェックしていきますからね!」
「どんだけ警戒しているんだよ……」
過去にも祢音の悪口を匿名で巨大掲示板に書いていた愚か者が何名も居た。だが、祢音の力で全て消去してきたのである。
「良いですか? 書いたりしたら地獄を見る事になりますからね!」
「わかったよ……書かないから。早く行けよ」
「本当に覚えておいてくださいね!!」
「あーしつこい!! 行けって! 行け――――っ!!」
青年は顔に似合わない怒鳴り声で祢音を追い払った。
「そういう所だぞ……」
青年はようやく祢音の姿が消えた事を確認した後、ため息混じりに呟く。
だが祢音は物凄い形相で戻ってきた。
「そういう所ってどういう所ですか?!」
「だぁあああああああ!! もう頼むから行ってくれよぉおおおおおお!!」
青年は急ぎ走って祢音の追跡から逃れた。
その頃の両津。縦穴の螺旋階段を下る下る。一般的に成人男子の徒歩で1時間歩くと5Km程度は進めるらしい。両津は短足だが足は速い。しかも今は下りの階段だ。懐中電灯頼りで足元がおぼつかないとは言え既に7~8Km程度は下っている。
そこで両津は意外な場所に辿り着いた。
「踊り場?」
急に階段が無くなって最後まで到達したかと思ったら糠喜びである。行く先の向こうにはまた新たな階段があった。だが踊り場の近く、壁面に扉らしきものが見えた。
「ヘヘヘ、何かお宝でもあるかな~っと♪」
喜び勇んで武骨な鉄扉に近付く両津。既に遥か上となったが、此処に来る時通ったドアと違ってちゃんと取っ手がある。その取っ手に触れた瞬間、大きな警報音が鳴った。
―― 侵入者! 侵入者! 警備システムを作動。侵入者を排除せよ ――
「あーそーだよなぁ! 警備くらい居るよなぁコンチクショー!!」
そしてドアが勝手に開き、何人もの黒影がそこから現れた。
『『『『『イ――ッ!!』』』』』
アルキメデルと共に見たショッカー戦闘員。恐らくやはりアンドロイドだろう。両津の目の前に5体は居る。
「備えあれば嬉しいなってなぁ!!」
『 SET 』
デザイアドライバーを装着した両津は急ぎビッグウィンドファンバックルを差し込む。
「変身!!」
『 BIG WIND FAN READY……FIGHT!! 』
「行くぜお前らぁああ!!」
『『『『『イ――ッ!!』』』』』
アンドロイドにしては非常に滑らかな動きをするショッカー戦闘員。だがその動きは単調でタートルズ・両津の攻撃を避けるでもなく真っすぐに突っ込んでくる。
『イ――ッ!!』
「あー、鬱陶しいなぁ!!」
『 TYPHOON CHARGE 』
タートルズ・両津はレイズバックルのレバー操作を行いタイフーンチャージを行う。バックルの大部分を占める赤い風車が高速回転を起こし、風のエネルギーがタートルズの持つ大ハリセンに集まる。
『 TYPHOON STRIKE! 』
「てぇりゃあああああ!!」
『『『『『イ――ッ!!』』』』』
螺旋階段の鉄柵ごと、全てのショッカー戦闘員アンドロイドたちはドップラー効果を残して奈落に落ちていく。変身は解かずにタートルズはライダーヘルメットの補助機能で落ちていくショッカー戦闘員の様子を見ていく。だがそれでもアンドロイドたちが下に落ちた落下音は聞こえない。
「……どんだけ深いんだよ、この穴?」
既に視界からは遠く離れ、下に落下した音すらライダーの能力を使っても聞こえない。果てしない絶望が両津を襲う。
筆者です。「漂禁V」をお送りしました。
キューン登場。本文ではまだ名前出してませんけどね。とは言えテレビ本編をご存じの皆さまならここで隠す必要は無いですね。
キューン役の水江建太さんも舞台刀剣乱舞の出演者さんですね。ギーツは本当に刀剣男子が多いですな……出演順ならキューン=水江さんで4人目。テレビ本編ではこの後少し開いて創世編で出てくるジット役の佐藤流司さんで5人。なかなかの人数です。
そして筆者の悪癖が働き、ここでも素直に本編通りに書かないという……見事にX(旧Twitter)とかで見かける醜い言い争いがw 決して綺麗なままで終わらせない。それが唐十三郎クォリティです。
両さんはいよいよアンドロイド戦闘員たちと交戦。両さんにしてみたら敵じゃないんですけどね。けれども縦穴は深いという。さてはて、こちらもどうなっていくのか……
UA55555も目前です。昔懐かしいキリ番機能とかあれば嬉しいんですけどねぇ。前書きで言っていた事は事実ではありますが、毎日鍛えられた読者様たちが数百名、ここを訪れて頂いているだけで凄い事なんですよね。この2ヶ月ほど時折考えているのは、可能性こそ低いのですが”秋本先生がチェックしていたらどうしよう”って事ですね。お読みになっていたら……純粋に嬉しいですよ? 今日まで先生の悪口らしきものは書いてないですよね? 作品自体が冒涜とかになっていないですよね? 別に18禁作品を展開している訳では無いんですよ? いや、X上でこち亀の18禁作品とかこっそりとチェックはしていますが……もしお読みになられていたら、どうか! どうかこの作品だけは最後まで書かせてください!!
ひたすら謝罪した所で今日はここまでにします。明日はギーツサイドへの謝罪です。
では明日も間に合えば17:30更新ですのでよろしくお願いします。
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どちらとも言えない