仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

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「リアリティライダーショー、デザイアグランプリー! 調子に乗っていたチラミはジャマーガーデンズの皆様に囲まれました。そして両津様は自分が潜入していたのがショッカーの移動要塞だと知って驚愕しています。それぞれいったいどうなっていくのでしょうか?」
「あのグラサンオネェも終わったな。化けて出るなよーナンマンダブナンマンダブ……」
「化けないわよ! もー何よあのコたちったら!! これだから若いコは苦手なのよね~」

 突如前書きコーナーにやってきたチラミ。言い方が完全に若者を苦手とする中年そのものだ。

「だいたいアタシもピンチだけどさ、アータだって大丈夫? 地獄大使つったらあのショッカーの大幹部じゃない!」
「それなんだけどさぁ。ちょっと見ろよ、今回のテキスト」

 そう言って両津は完成したばかりの今回テキストを2人に見せる。

「あらあらまぁまぁ……」
「ちょっと両津勘吉、これって偽物じゃないわよね?」
「わからん。実際出演しているワシも困惑している……」

 頭を捻る両津。そこに渦中の人物が現れた。

「へー! こんな所で毎回本文の前に雑談をしているんだ。面白いねぇ♪」
「どわー?! 何でこんな所に来るんだよ、オマエ?」
「だって何か楽しそうだったからさぁ。良かったら儂も混ぜてよ~」
「だ、ダメだダメだ! 只でさえお前は往年のライダーファンたちから地雷になりかけているんだぞ! さっさと本文で待っていろ!!」
「えーケチ~。じゃあ読者の皆さん、後で本文で逢おうね~」

 強引に本文に送り出した両津。額に汗が滝の様に流れている。

「な、わかったろ……?」
「ア、アータもなかなか大変なのね~……」
「両津様、ご苦労お察し致します……」
「じゃあこれからちょっくらひと仕事してくるからよ。またな」

 そう言って両津は本文へ駆け足で戻る。

「さて、アタシも頑張るとするかしらね~。後は任せたわよ、ツムリ!」
「はい! では皆さま、本文をお楽しみください」

 果たして突如現れた謎の人物は誰なのか。詳細は本文にて。


漂禁X:誰の為に。そして何の為に。

 モニターに映ったこの施設……正確には要塞だが。外観を見て両津は即で答えが出せた。

 

「……こんなん完全に最終決戦用の機動要塞じゃねぇかぁあああああ!!」

「そ、そうなんですか?!」

 

 モニターに映ったこの要塞の外観だけで両津は意図が読めてしまった。何基もの大砲。直ぐに展開する物理的シールド。空母らしき甲板に地上からの攻撃に耐える為厚く設計されている船底。恐らくショッカーが人類に対して最終戦争を仕掛ける為の要だったのだろう。至る所にジェット推進装置らしき物も見える。つまりは空中要塞・空飛ぶ城だ。大量の戦闘員アンドロイドが乗っていたトロッコらしきものは恐らく制圧用射出装置なのだろう。

 

「つまり”ショッカーの動く城”と言った所でしょうか?」

「ジブリアニメのタイトルみたいに言ってるんじゃねぇよ。そんな朗らかなもんじゃねぇぞ、コイツは」

「えへへ、すいません」

「しかし、空中移動のジェットならわかるけど、何かひっかかるなぁ」

「そうなんですか?」

「まぁここまで畳みかける様な情報の連発でワシも混乱してきたのかもしれん」

「まぁそれは地獄大使に聞いてみましょう」

 

 要塞の深部に移動する2人。そしていよいよ地獄大使が居る部屋の前までやってきた。だがその外観に両津は頭を抱えていた。

 

「……本当にここか?」

「データが正しければ。どうしましたか、神様?」

 

 その返答で両津はダメ太郎に怒鳴りつける。

 

「どうしたもこうしたも無ぇ! どう見ても大幹部が居そうな場所には見えないぞ!!」

「と、言われましても……僕もデータでしかわからない事でして」

 

 両津が怒鳴るのも無理は無い。この要塞の至る所が2023年の常識で考えるとアナクロな機械類ばかりで、両津自身がどの年代にやってきているのか混乱し始めていたが、この地獄大使が居る部屋が最たる物だ。その入り口は木製の引き戸。しかも外観は古き昭和のボロ長屋そのものだったからである。

 

「なんで機動要塞にこんな古い長屋の入り口が作られているんだよ! こんなのもう下町でも滅多に見ねぇぞ!!」

「わ、わかりませんよ! 僕が作ったんじゃないんですから!! それに見て下さいよ、ホラ!」

 

 ダメ太郎が右手の人差し指で壁面に貼られた張り紙を指した。そこにはこう書かれている。

 

 ―― 我が眠りを覚ます者に呪いあれ 地獄大使 ――

 

「こうやって書かれているんですから間違い無いと思いますよ」

「本当かぁ? どうにも怪しいなぁ……」

「まぁ先ずは中に入って聞いてみましょう。お邪魔しまーす」

 

 そう言うとダメ太郎は引き戸の指かけに手をかけた。

 

「おいおい。幾らなんでも鍵くらいはかかっているだろ?」

「お、開きましたね」

「開くのかよ! セキュリティ、ガッバガバだなぁ!!」

 

 警戒心が無いのか、そもそもアンドロイド以外に自身しか居ないからと言う理由が原因で気が緩んでいるのか、たやすく進入できるのはありがたかったが何とも複雑な気持ちになりつつ室内に入る両津。

 室内は狭く4畳半程度の広さしか無かった。奥にカーテンらしき物はあるが、そもそも地底深くにある要塞だ。窓があるのかも怪しい。あっても陽の光は入らないだろう。それ以外目立った物も見当たらない暗がりの中、布団に入って寝ている者が居た。聞き耳を立てるとイビキもかいている。

 

「……おいダメ太郎。本当にコイツが地獄大使か?」

「すいません神様。なんだか僕も自信を無くしてきました……」

 

 とうとうダメ太郎も疑いを持ち始めて来た。それも無理は無い。目の前で眠っているのは長い白髪頭をボサボサにしている中年、或いは老人。寝巻として着ているのは白いランニングシャツ。決してブランドもののタンクトップとかでは無く、今時だと100均とかで変える安下着だ。ただしその寝顔に両津はどことなく見覚えがあった。そしてとうとう、ダメ太郎の呼びかけによって地獄大使が目を覚ましたのである。

 

「起きてください大使。地獄大使」

「う、うーん……誰だよ全く。表の張り紙見てないの? 新聞なら要らないんだけど……呪うぞ全く……」

「呪いを勧誘お断りの文句に使うんじゃねぇよ」

 

 目覚めて最初の言葉が両津たちを新聞勧誘か何かと誤解してのものである。これには両津も呆れてツッコミを入れる。だが地獄大使はたやすく起きてこなかった。ここで両津は一計を案じた。

 

「地獄大使、ショッカー大総統がお呼びですよ」

「それを早く言え! うっわ目覚まし全然鳴らなかったじゃん……今いつだよ? えー2023年? マジかぁ……」

「起きたな……」

「ええ。起きましたね……」

「ぬ! 貴様は!!」

 

 突如起きた地獄大使。身長は180cmと言った所か。少し細身で高身長だ。急にわたわたしていたかと思ったら今度は両津の今の姿、仮面ライダータートルズの姿を見て枕元に置いてあった三葉虫の様なヘルメットを頭にすっぽりと被って勇みだした。

 

「おのれ貴様、本郷猛! いや我が宿敵仮面ライダー!! ここがショッカーの決戦要塞と知っての狼藉か!」

「いや、ワシは別に1号ライダーじゃねぇぞ?!」

「は? そういえば仮面ライダーにしては顔もむき出しで……だいたい本郷はこんなにブサイクじゃなかったな」

「ほっとけ! なぁダメ太郎、本当にこいつが地獄大使なんだろうな?」

「神様、流石に僕もわからなくなってきました……」

 

 目の前で勇む地獄大使だと思われる男の挙動にすっかり呆れ顔の2人。そして男は再び布団に入り直す。

 

「用が無いなら儂は眠るぞ。全く驚かせおって……」

「眠るな眠るな! ワシらはアンタに用があって来たんだ」

「そうなの? 面倒くさいなぁ……よっこいしょ」

 

 起き上がった男は布団を畳み押し入れに入れた。そして立てかけてあったちゃぶ台を用意して座布団を敷いた。

 

「まぁ立ち話もなんだから座りなさい。あ、ちゃんと靴は脱いでね」

「お邪魔します」

「なんだかなぁ……」

 

 こうして両津とダメ太郎は地獄大使の部屋に招かれる事となる。

 

 一方デザグラの鬼ごっこゲーム。運営ライダーたちの強力な戦闘力によってチラミが余裕ぶっていた所、道長と大智のジャマーガーデンズたちに取り囲まれる。レイズライザーを構えたベロバまで現れてすわピンチと思われたが。

 

「何よアンタたち! よってたかってアタシにエッチな事をするつもりなんでしょう! エロ同人みたいに! エロ同人みたいにぃいいいいいいい!!」

「するか! いきなり何言いだすんだよ? 変な誤解をされるだろうが!」

 

 グレア2・チラミの狂言に狼狽して大声をあげるバッファ・道長。これにはナッジスパロウ・大智もベロバも呆れ果てた。

 

「マトモに相手するだけ無駄だよバッファ……」

「そーよ……また変な事言いだして。そうじゃなくて……あ――! 逃げた――!!」

 

 ツッコミを入れた2人も頭を抱えていた所、チラミはこれ幸いと隙をついて逃げ出す。3人は大急ぎで追いかけた。

 

「ほ~ら、捕まえてごらんなさい♪」

「うーわ、オッサンを追いかけるなんて用が無い限りゴメンだぜ」

「そうも言ってられないよ。早く捕まえなきゃ」

「あー! もうさっさと捕まえなさいよ――! アタシ、走るの苦手なんだから!!」

 

 ゴシック服に合わせて厚底の靴を履いているせいでベロバは実に走り辛そうだ。

 

「モーモーちゃんもチュンチュンちゃんも、こーこまーでおーいでー♪」

「逃げ足早いなぁ、アイツ!」

「流石ゲームマスターと言った所か。バッファ、ジャマトバックルで捕まえられないかい?」

「仕方ねぇな……」

『 SET JYAMATO ZOMBIE 』

 

 左スロットにジャマトバックルを差し込んだバッファはゾンビジャマトフォームになっていく。

 

『 READY……FIGHT!! 』

「いい加減大人しくしろぉ!」

『 JYA! JYA! JYA! STRIKE!! 』




 筆者です。「漂禁X」をお送りしました。

 いよいよ現れた地獄大使! ですが、皆様がご存じの地獄大使とは様相がかなりおかしくなっております。その辺については次回以降また明らかになっていきます。両さんが感じたものについてもです。この辺のカラクリは考えていて結構楽しいのですが、前書きにもある通り、往年のライダーファンの皆様にとって地雷になりかねないなぁという心配がありますね。いや、人にとってはこの作品そのものがギーツファン、こち亀ファンの地雷になるんですけどね。

 チラミの方も一捻り入れてみました。そう、こちらでも追いかけっこにしてみようとw お陰で少しだけチラミが可愛く見えてきましたね。そしてベロバは走るのが苦手です。あの恰好ならねぇ。実際筆者も若かりしヤンチャしていた頃は厚底を履いた事がありまして、やっぱり動きにくかったですね。良くあんなのでライブが出来たものだと思います。若さって凄いわやっぱり。

 では明日も間に合えば17:30更新ですのでよろしくお願いします。

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