仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

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「リアリティライダーショー、デザイアグランプリー!! ヴィジョンドライバーを奪われたチラミ。そして奪ったベロバ様は創世の女神に理想の世界を叶えさせようと暗躍していきます。その頃の両津様は地獄大使によってレイズバックルを改造されました。果たしてどうなってしまうのでしょうか?」
「まさか創世の女神のお供え物を作れとはなぁ……」
「両ちゃん、ケーキ作るの上手っ! パティシエじゃん!!」

 麗子仕込みのケーキ作りの腕前を披露する両津。王道のショートケーキや時期にちなんでチョコケーキでクリスマスケーキじみた物も作っていく。

「本当にお上手ですね。顔に似合わず……」
「ほんと、顔に似合わないけどここまで綺麗なケーキ作れるなんてもう才能の塊じゃん!」
「ほっとけ! 顔でケーキ作ってんじゃねぇ」

 そう言うと両津はマジパンでケーキの上に乗せる人形細工も次々作っていく。

「両ちゃん手先器用すぎぃいいいい!! 誰これ、アタシ?!」
「こちらはもしかして私でしょうか?」
「おう。何か飾りでも乗せておくと見栄えが違うだろ? それとベロバから聞いていた話だけだけど、こっちも出来てるぞ」
「え……嘘? 両ちゃん再限度高すぎぃいいいいいい?!」
「これは……創世の女神像でしょうか?」

 別の箱に入っていたのは飴細工で出来た創世の女神像。聞いただけの情報のみで、ほぼ実物を縮小したかのような創世の女神像を作り上げていた。

「ありがとー両ちゃん! じゃあアタシ、女神ちゃん所に行ってくるね~」
「おう。気を付けて持っていけよ!!」

 後に創世の女神はこの飴細工を大層喜び、腐らない様に永遠にしたと言うのは後世に語り継がれる神話である。


漂禁XVIII:誰の為に。そして何の為に。

「世界を創り変えるチカラだぁ?!」

「ええ。分析したらその答えに辿り着きました」

 

 創世の女神の力の説明を聞いて大きな声を上げて驚く両津にダメ太郎は返す。

 

「そんなご大層な力を腰にブラ下げて戦っていたのかワシら……」

「ライダーたちにはその存在を非公開にしている。こりゃそのデザイアグランプリってのも中々腹黒い組織みたいだねぇ」

「ショッカーの幹部様に言われちゃ元も子も無いな。しかしデザグラも本当に世界平和の為にあるのか良くわからんし……」

 

 地獄大使の言葉で、両津はここに来て今まで感じていた違和感がわかりかけてきた。そもそも世界平和を護る為に何故”ゲーム”と言う言葉を使うのか。そして何処からか現れるジャマトたち。まるで最初からそう出てくるように予め仕組んで居たのではないかと。

 

「まぁ利用出来る物はとことん利用していこう。儂が手を入れたこのレイズバックルは今までよりも高出力が出せる様になっている」

「ようやく出来たのか、待っていたぜ~」

 

 地獄大使が手を入れたビッグウィンドファンレイズバックルはパッと見はそこまでの差異は感じられなかった。だが今までと明らかに違っている部位がある。それは風車の部分にシャッターが付いているのであった。

 

「あん? なんで風車が閉じているんだ?」

「心配なさるな。こいつはドライバーに装着するとちゃんと開く様にしてある」

「ほう~。でもそれならわざわざ閉じる必要なんて無くねぇか?」

「大有りだよ。こいつの風車は今までと違って僅かな空気を感じるだけで直ぐに回るからね」

「! そんなに感度良いのかよ?!」

 

 本郷猛の考えたタイフーンの究極系。それは風のエネルギーに加え、周囲の熱や空気中のエネルギーも取り込めるようにしたものである。だがそれは今までタイフーンのプログラムに関わってきた者たちは誰も実現し得なかった。そして地獄大使はダメ太郎の演算能力を補助として実現したのである。

 

「前の状態より少々暴れ馬になった感じはあるが、きっと両さんなら操れる筈だ」

「ハハハ……なんか期待されてるなぁ」

「そりゃあ期待もするさ。君には猛を越えて欲しいからね」

「ワシが? 1号ライダーを? いやいや、買い被り過ぎだろ全く……」

 

 照れながら笑う両津を微笑みながら見つめる地獄大使。そして彼は決意した。

 

「じゃあ早速そいつを使ってみよう。ついて来なさい」

「え? 何処に行くんだ?」

「いきなりぶっつけ本番で使えってわけにもいかんだろ? 試運転もしなければいけないからね」

 

 そう言うと地獄大使は要塞の別の場所へ両津とダメ太郎を連れていく。

 

「そう。そいつを使いこなさなければ君は死ぬかもしれないからな……」

 

 その呟きは両津にもダメ太郎にも聞こえていなかった。

 

 再びサロンにて。景和は先ほど聞いたばかりの言葉をニラムに質問していた。

 

「あの! ”そうせいのめがみ”って、何なんですか?」

「君たちが知る必要はありません。それ以上聞くと問答無用で張り倒しますよ」

「! 何この人怖い……」

 

 顔は笑顔であるものの、ニラムはかなり物騒な事を言った。スマ〇リーキ〇チもビックリだ。そして聞くんじゃなかったと怯える景和。だがそれも仕方ない。先ほどその創世の女神の前でベロバの自由な態度に翻弄されてきたばかりだ。今のニラムにとって創世の女神に関しては地雷でしか無かった。ここで英寿が口を開く。

 

「運営のあんたらが慌てているんだ。デザイアグランプリの根幹に関わる事なんだろう?」

 

 ニラムは答える気が無く無言だった。そして英寿は続ける。

 

「もしかして、創世の女神は世界を創り変える力そのもの……違うか?」

 

 その言葉にピクリと反応したニラム。僅かに英寿へ振り返る。更に英寿は続ける。

 

「お前らは何者なんだ?」

「ノーコメントだ」

 

 英寿の問いにニラムは間を開けずに微笑んで返した。そしてサマスが説明を始める。

 

「デザイアグランプリを再開するには奪われたドライバーを取り返す必要があります。ここがジャマトの本拠地、ジャマーガーデンです」

「何故運営がジャマトの本拠地を知っている?」

 

 英寿が疑問を問いかけた。ソファに座っているニラムは余裕の笑みで答える。

 

「緊急事態に備え、情報は把握しておくものだ」

 

 ジャマーガーデンにて。多くのジャマトたちが臨戦態勢の準備に入っていた。

 

「×〇デデオズルクオズキョチャートエビビデガヅ!(デザグラのライダーたちが来るぞ!)」

「ワスケルクピピ×ラモスイズチャキョピピファツワスビ?(武器の準備は大丈夫か?)」

「チャキョピピファツワスチャモラチャキョラサキョ(大丈夫だ問題無い)」

 

 執事ジャマトはメイドジャマトを集め、お出迎えの準備をしていた。

 

「×〇デデオズルクオズキョチャートエビビデガ×ロアファ! レレラサポラ、コキョポスイズポススエエイン×ロアビ?(デザグラのライダーたちが来るザマスよ! 皆さん、挨拶はバッチリザマスか?)」

「「「イズキョ! クビカカエインデチャポキョロル、テテピ×ピピラポロ!!(はい! お帰り下さいませ、御主人様!!)」」」

 

 それを横目で見ていた道長は内心呆れていた。

 

「何やってんだ、アイツら……?」

 

 そして道長の直ぐ上。ジャマーガーデンの温室にささやかながら備えられた鉄橋に登っているベロバが説明し始めた。

 

「このジャマーガーデンはデザイアグランプリによって消されたifの空間にあるの」

「ifの空間……?」

「そう。世界の終わりを迎えて消されてしまった本来有り得たかもしれない時代」

「!」

 

 道長は初めてジャマトバックルを使ったあの日、ジャマーガーデンの全景が見渡せる丘で終焉を迎えた世界の景色を眺めた事を思い出した。

 

「じゃあやはり多摩は……」

「うーん……。あのねミッチー、多摩だけじゃないの~! 世界よー、せーかーい!」

「世界……」

「そう、世界♪」

「……の、さいたま市園芸植物園」

「”世界の”って付けるな! 郷土愛好家か?!」

 

 ボケを連発する道長にとうとうベロバがツッコミを入れる。

 

「仮面ライダーが全滅し、守れなかった世界をデザイアグランプリが創世の女神の力で歴史ごと切り取ったifの世界。それをジャマト育成のために私が管理してきた」

 

 アルキメデルがやってきた。これまた衝撃の事実である。

 

「! つまりジャマトは元から運営の一部……」

 

 大智が真相に辿り着く。その言葉に反応するかの様にアルキメデルは立ち上がり思いつめたような表情をする。

 

「私が丹精込めて育てたジャマトを好き放題にする運営が許せなくなってね……ジャマトたちが幸せになる世界を……目指す事にしたんだ」

 

 情報過多で眩暈がしてきた道長は一番重要な質問をした。

 

「……何なんだ? お前らは?」

「フフフフ……気になるぅ~? アタシたちが何者か?」

 

 悪戯っぽく笑うベロバ。道長も息を飲む。そしてベロバは答えた。

 

「他人の不幸がメシウマガール♪」

「ジャマト大好きおじさん!」

「ここでボケるか? おい、よりによってここか?!」

 

 空気を読むどころか空気を破壊したベロバとアルキメデル。流石に道長も大声でツッコミを入れた。

 

「えー? だって嘘は言ってないじゃん」

「いや全くだ!」

「「ねー?」」

 

 ベロバとアルキメデルは声をハモらせて頷いた。お陰で鬱陶しさもかなりの物となっている。頭を掻きむしりながら道長が吼えた。

 

「だぁあああああああ! もう! いいからもう一度同じ所やるぞ! ダメだこんなん!!」

「「えー?」」

「えーじゃねぇよ! わかったらもう一度!! ……何なんだ? お前らは?」

 

 冷静になった道長はもう一度同じ質問をする。

 そしてベロバは悪戯っぽく笑う。

 

「フフフフ……気になるぅ~? アタシたちが何者か?」

「ベロバ様も付き合いが良いね。もう一度同じ所をやってあげるなんてさ」

 

 大智が余計な事を呟いた。道長は真剣な表情で息を飲む。そしてベロバは答える。

 

「他人の不幸がメシウマガール♪」

「ジャマト大好きおじさん!」

「天丼?! おい、何で繰り返した? なー、何で繰り返すんだよぉおおお?!」

 

 道長は更に絶叫する。

 

「そして僕はクイズ王!」

「いや、別にお前に聞いてねぇからぁああああああ!!」

 

 乗っかってきた大智に道長がツッコミを入れる。




 筆者です。「漂禁XVIII」をお送りしました。

 前書きは前日更新分からの派生で書いてみたものです。実際108巻で麗子さんの助手をしてる両さんですけど、原作だと金儲けに走るんですよね。麗子さんブチギレしましたけどw

 地獄大使によってリニューアルされたハリセンバックルが出来上がりました。実際の威力の程はまた後日に。

 そして前回以上にボケるベロバ。丁度シリアスなシーンだったのでギャグにしやすいなと差し込んでみましたw 如何なものでしょうか? 

 では明日も間に合えば17:30更新ですのでよろしくお願いします。

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