仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

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「デザイアグランプリ第三回戦、ドライバー所有者はバッファ・ナーゴ・タイクーンの3名。ギーツ・パンクジャック・タートルズはまだ持っていません。無事に勝ち抜けできるのはどのライダーか?」
「まったく……筆者のヤロウってばよう。こういう事は早めに打合せをだな」
「お当番回のテキストチェックに余念が無いバッファ・吾妻道長様ですが」
「ちっげーっし! 変なテキスト書かれて恥かきたくないだけだからだしっ!」
「先日確認した所、意外な方がバッファの変身ポーズを真似て動画にされていまして」
「はっ! まぁ居るだろ。ライダー作品だし。どうせ特撮好きのオタクが人目引きたいからってアップしてるんだろうさ。……それで誰だよ?」

 内心嬉しい道長はツムリに詳細を聞き出した。

「それが凄い事に松田悟志様が」
「はぁ?! 仮面ライダーナイトの人じゃん! レジェンドライダーじゃん!!」
「ナーゴの変身ポーズと一緒に動画にされていましたよ」
「ナーゴと? また凄ぇな。……悪ぃ、ちょっとその動画見てくるわ」
「はい、ごゆっくり」

 嬉しそうに「Alive A life」(仮面ライダー龍騎OP)を鼻歌交じりで口ずさみながらその場を後にした道長だった。


罰散V:激しい後悔を抱いて

『 ZOMBIE~READY…… FIGHT! 』

「うぉりゃああああああああああ!!」

 

 ゾンビフォームとなったバッファ。

 豪快。仮面ライダーバッファ、吾妻道長の戦いはそのラフスタイルが特徴的だ。右手にいつの間にか握られているチェーンソー型の武器ゾンビブレイカーで迫り来るジャマトたちを次々斬りつける。原型がチェーンソーのため、その切り口はズタズタとなり、斬りつけられたジャマトは無残な切り口から樹液にも似た体液を巻き散らしながら苦しみ倒れていく。

 

「ジャジャジャ!」

「エデピファツ! コキョスルクワスケ△ケオズテウガオアテテデキョトキョラチャファ!」

「へっ! 何言ってやがる! てぃや!!」

 

 後ろ回し蹴りを素早く決めるバッファ。更に下段への払い。上段への蹴り上げ。先日、麻里竜二の試合動画を延々と見ていたために、その戦闘スタイルに若干の影響が出ていた。「見取り稽古」と言うものである。数時間にも及んだ動画視聴によって、道長の戦いが更に磨かれたものであろう。だがそこに、デザイアドライバーを構えたジャマトが現れた。

「ピビトラサキョ……ジュラピラ!」

『JYA MA TO』

「ヘヘヘ……ビンゴ! そのドライバーを寄こせぇ!!」

 

 ジャマトライダーに突進していくバッファ。その様子を見ていた檸檬とプラスは呆然としていた。

 

「あの男も、バケモノも……景和がしていたのと同じものを腰にしておるぞ」

「あれは……お父さんの部屋で見たデータにあったものと同じ。確かデザイアドライバー。何で彼らが……」

 

 檸檬は先日知り合った景和の事を。プラスは父の書斎で偶然モニターに映っていた画像データを思い出した。

 

「しぶといな畜生!」

『 POISON CHARGE 』

 

 ゾンビブレイカーのカバーをスライドさせたバッファ。ポイズンチャージを行い一気にケリをつける。

 

『 TACTICAL BREAK 』

「ぬおおおおおおおお!! くたばれぇええええええ!!」

「ケケゼラコココココココココ!!」

 

 ジャマトライダーに致命傷を与え霧散させる。後にはドライバーだけが残っていた。

 周りに居たジャマトたちも気付くと消えていた。赤い帽子の女の子も居ない。

 

「け! 手間ぁ取らせやがって……」

 

 変身解除して足元にあったドライバーを拾い上げる道長。不敵にもニヤリと笑っている。

 

「お主も忍者なのか?」

「あん? 何言ってるんだガキ?」

 

 ようやく立ち上がる事が出来た檸檬とプラスは道長に駆け寄っていた。

 

「それは景和が使っているものと同じじゃの。お主も忍者に変身するのか?」

「景和……タイクーンか。アイツ、ガキに何見せてんだか……」

 

 若干の違和感を覚えた道長だが、戦闘による疲労で頭が上手く回らない。深く考えないようにした。だが更にプラスが質問をする。

 

「それ、デザイアドライバーですよね。あなたは一体……?」

「! おい、ガキ!! 何でドライバーの事を知っている?!」

 

 咄嗟にプラスの胸元を掴む道長。こんな子供がデザイアドライバーの存在を知っている事に動揺してしまったからだ。

 

「お……お父さんの部屋で」

「お前の親父が? おい、お前の親父は何を知っている?!」

「! プラスを離せ、この馬鹿者!!」

「! ……すまねぇ。俺もどうかしていた」

 

 檸檬が一喝をした。4歳児とは言え大人顔負けの気迫に道長は我を取り戻し謝罪する。

 

「とにかく、今見た事はとっとと忘れろ。じゃあな」

「待て」

「何だよ? まだ何かあるのか?」

「檸檬の質問に答えよ。お主は忍者なのか?」

 

 檸檬の真っすぐな瞳に射抜かれるような錯覚を覚えた道長。ため息を漏らして呟いた。

 

「タイクーンのバカのせいで妙な事を知っちまったみてぇだな。違ぇよ、俺は……仮面ライダーだ」

「仮面ライダー……」

「仮面……ライダー!」

 

 そこに走ってきた集団が居た。両津・祢音・景和の3人である。

 

「おーい、檸檬~! どうしたんだー?」

「カンキチー!」

「両津さん?!」

 

 走ってきた両津に飛びつく檸檬。飛び込んできた檸檬を胸元で受け止め抱きあげる。

 

「プラスも来てたのか。妙な所で会うなぁお前ら」

「妙な所とは何じゃ。神聖な神田明神じゃぞ」

「僕は檸檬さんに呼ばれて」

「ほーん。とは言えここはちょっと危ねぇからよ、家に帰っていろ」

「危ない? 妙なバケモノたちの事か?」

「! 何でお前がそれを?」

「襲われていた所をあの男に助けてもらったのじゃ」

「マジかよ……」

 

 抱きかかえた檸檬の言葉に驚く両津。そこへ少し遅れて祢音と景和もやってくる。

 

「両さん、走るの早すぎ~! あれ、檸檬ちゃん? え、道長?!」

「なんで道長がここに? あ、ドライバー!」

「うるせぇのが増えたな……」

 

 心から面倒臭そうに呟く道長。呆れ顔で俯いた。

 

「おう、ドライバーをジャマトから取り戻したのか。助かるぜ」

「助かる? 何言ってるんだ。こいつはな、こうするんだよ!」

「?!」

「何すんのよアンタ?!」

「! ドライバーが!!」

 

 そう言い放つと道長はドライバーを地面に置いて思いきり踏みつけた。道長の足の下で粉々になるドライバー。完全に壊れただろう。

 

「! イテテテ……やっぱり硬ぇな……」

「道長! ねぇどうして?!」

「それじゃライダーになれないだろ?!」

「もうこれ以上ライダーは増やさせねぇ。忘れたのか? 俺の願いは全てのライダーをぶっ潰す事なんだぜ。何ならお前たちのドライバーもここでぶっ壊してやろうか?」

「! アンタ、本気?」

「! やるって言うの?」

 

 身構える祢音と景和。一触即発の空気だ。だがここで3人を止めるものが居た。

 

「止せよお前ら」

「両さん?」

「だって、ドライバー壊されちゃったんだよ」

「だなぁ。つってもコイツはコイツで自分の願いを叶えたかった。それだけだ」

「へっ! 呑気なもんだ」

 

 苦々しく後ろを振り返ろうとする道長。だが両津はそれを止めようとする。

 

「待てよ。ちょっとツラ貸しな」

「あん? やっぱりやろうって言うのか?」

「違ぇよ。この近くにワシが働いている寿司屋があるんだ。超神田寿司、知ってるだろ?」

「ああ……そういやここいらだったか。だから何だ?」

「寄ってけよ。奢るぜ」

「はぁ?」

「ちょっと両さん!」

「何考えてるの?!」

 

 両津の発言に道長だけではなく景和と祢音も驚く。

 

「だって檸檬とプラスを救ってくれたんだろ? ちゃんと礼はしねぇとな」

「だからって!」

「そうだよ! バカじゃないの?!」

「全くだ……アンタ、バカだろ?」

「違ぇねぇ! 檸檬にもプラスにも良く言われてらぁ! ガハハハハ!!」

「何だよそれ……」

 

 毒気を抜かれた道長は先ほど以上の呆れ顔で両津を見る。ドライバーの事なんか意にも介せず笑いかけた目の前の男に翻弄されていた。

 

「お前は檸檬とプラスを救った恩人だ。何でも好きなモノを奢るぜ!」

「! ……いや、いい。俺は行かない」

 

 喉元まで出かけた言葉をグッと飲み込んで抑えた道長。代わりに拒否の言葉を放つ。

 

「何だよ、遠慮するなよ」

「違ぇよ! ……じゃあな」

「待て、道長!!」

 

 立ち去ろうとする道長を恫喝する檸檬は道長に近づいた。

 

「……何だよ、まだ用があるのか?」

「ちゃんと礼を言えてなかったからの。檸檬とプラスを救ってくれてありがとう」

「檸檬さんを守って頂きありがとうございます」

「お前ら……」

「ワシからも言わせてくれ。ありがとな、ミッチー!」

「ミッチーって呼ぶなよ。タートルズ、こいつらの事も守れないならアンタはもうライダーになるな。……じゃあな」

 

 頭を下げてお礼を伝える檸檬とプラス。そして続ける両津。その言葉で道長の心も少しだけ揺れた。

 

「さてとー。じゃあ景和と祢音ちゃん、それにプラスも店に寄ってけよ!」

「でもドライバーが……」

「つってもなぁ。もう新しいコメントでロクなやつは無かったから暫く向こうの動きは無ぇだろ」

 

 ネオンTVのアーカイブ動画のコメントは今も追加されているが、重要なコメントは見当たらない。一旦手打ちと言ったところか。

 

「まぁ何とか何だろ! それよかメシだメシ!」

「あはは……何だか両さんらしいね」

「カンキチ! 肩車じゃ!」

「おう! プラスも乗るか?」

「僕、そんな子供じゃありません!」

 

 すっかり日が暮れようとしていた神田明神の境内で皆の楽し気な声が響いた。

 

 超神田寿司への帰り際、檸檬が両津にこんな事を言った。

 

「カンキチ、あの道長と言う男はカンキチの仲間なのか?」

「……違ぇよ。でも、そうであって欲しいとは思う」

「そうか。あの男、何だかとても寂しい目をしておった……」

「そうか……」

「だから、今度はちゃんとウチに連れてこい! 上手いものを沢山食べさせるんじゃ!」

「ハハハハ! そうだなぁ。その時はまた檸檬に味付けを見てもらわなきゃいけないなぁ!」

「うむ! 任せておれ!」




 筆者です。「罰散V」をお送りしました。
 道長と檸檬・プラスの邂逅、いかがでしたでしょうか? 筆者なりには書いてて凄く楽しかったです。しかしこれでドライバーの個数が減る訳ですが、果たしてこの先は……続きはまた次回更新分でお楽しみください。

 前書きですが、本当に松田悟志さんが動画にしているんですよね。12/28の松田さんのYoutubeチャンネルです。ギーツ映画合わせだと思われます。あれを見た杢代くんはきっと感動で震えた事でしょう。

 前回書ききれなかった小ネタを。

・お茶の水駅・・・JR御茶ノ水駅です。楽器街側のお茶の水橋改札と聖橋改札と2つあります。道長が出たのは見事にお茶の水橋改札です。こちらから出ると神田明神まで少し遠回りになるんですよね。ちなみに聖橋は纏ちゃんが白泉流しを行った場所で、両さんと運命的な出会いをした場所でもあります。個人的な事を言うなら筆者も苦い思い出がある場所です。

・電極プラス・・・何気に本文初登場です。アニメでのCVはナルトを演じられた竹内順子さんなんですよね。檸檬ちゃんへの一途な思いは変えずに登場させました。本文で書いてますが、どうやら父・スパークがデザグラとデザイアドライバーに関わっています。その辺は追々書いていきますので今はお待ちください。本文中でこれまた書いてますが、声をかけるために英語・中国語・韓国語と使い分けた国際派でもあります。父・スパークは歪んではいるものの、しっかり未来を見据え育てているんですよと匂わせさせました。ただしそのスパーク親父の情報管理能力がザルなせいで色んな事を知ってしまいましたが……。秋本先生が盛り込み過ぎたってのもありますが、プラスくんかなり天才児なんですよ。ちょっと女心がわからないだけでw なのでここまで情報を知ってしまったプラスくんが今後どう行動するのかもお楽しみください。

・神田明神・・・三社祭やアニメソング盆踊りを開いていたりと有名な神社ですね。まさか毎年クックロビン音頭を流しているなんて意外でした。纏ちゃんのホームグラウンドでもあります。超神田寿司の近所です。物凄く近いです。なので毎年擬宝珠家、特に子供勢の憂鬱・纏・檸檬・そして蜜柑。更に両さんたちこち亀サイドも毎年クックロビン音頭を踊っている事でしょうwww

 さて、ご感想にあった好きなライダーの話を書くとしましょうか。

 作品としては”昭和”仮面ライダー・スカイ・BLACKからのRX。”平成~令和”クウガ・アギト・龍騎・555・響鬼(但し29話まで)・カブト・電王・ディケイド・ダブル・オーズ・鎧武・ドライブ・ジオウ・ゼロワン・リバイス・そしてギーツ。この辺ですね。

 ライダー個別は、”昭和”1号・2号・スカイ・BLACKからのRX・バイオ。”平成~令和”クウガ・アギト・G3・ギルス・龍騎・ナイト(どちらもサバイブ込み)・響鬼・斬鬼・轟鬼・カブト・ガタック・電王・ゼロノス・NEW電王・ディケイド・ディエンド・ダブル・アクセル・オーズ・バース・鎧武・ドライブ・マッハ・チェイサー・ジオウ・ゲイツ・ウォズ・ゼロワン・バルカン・サウザー・リバイ・バイス・ギーツ・タイクーン・バッファ。こうなります。

 この辺言っていくととてもこんな文量では書ききれないのですが、長くなりますので追々語っていくとしましょう。

 では明日も無事に書ききれたら17:30更新ですのでよろしくお願いします。

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