仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

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「今日でいよいよ仮面ライダーギーツのテレビ放送が最終回です! 皆さま、ハンカチの用意はできましたか?」
「「「「「「「おう!!」」」」」」」

 英寿をはじめギーツメンバー、両津をはじめこち亀メンバーがサロンの休憩所に集っていた。ちょっとしたパーティだ。サロンの空中投影されたモニターにはプリキュアの最新話が流れていて檸檬が景和・道長・ウィン・大智をお供にして食い入るように見ている。
 両津は昨晩からかなりの酒を飲み続けているらしく、付き合わされた英寿は少し足に来ている。その隣では夏春都が英寿の介抱をするものの、いちいち茶々を入れて来る勘兵衛と久しぶりの兄妹喧嘩もしていた。
 纏と早矢・マリアの3人は祢音・沙羅・冴たちと女子会を開いている。ここにプラスも何故か混ざっていた。顔を真っ赤にするプラスを女子たちがいじっていて楽しそうだ。
 大原部長と屯田署長、江崎教授と電極スパーク社長に加えて丹波一徹も同席していた。この中で最年長の丹波がライダーとして参加していた事実を知ってシニア勢がその勇気に涙ぐんでいる。
 ジーンをはじめとしたギーツのサポーター勢は中川と麗子を交えて”推しの道”について語っていた。ケケラとベロバは少し飽きてきたらしくニラム・チラミ・スエルをいじり始めている。
 ボルボや左近寺、そして本田は改めてデザグラの戦闘シミュレーションや萌え要素について議論を続けていた。
 特殊刑事課の面々はよりにもよってこの場で海パン刑事を中心に反省会と言う名の一芸お披露目をしている始末だ。
 また途中で脱落・退場したライダーたちも生き返ったものたちを交えて苦労話を肴にしている。
 アルキメデルに至ってはメイドジャマトと執事ジャマトを従えて正装でやってきた。作業服姿を知っているベロバ・道長・大智はその井出達に多いに笑っていた。

 カウンターに来たツムリは給仕に勤しみ一息つけていたギロリにドリンクを頼んでいた。

「ようやく終わりますねぇ、この長い旅も」
「そうだな。だが私たちはまだ家族で居るかもしれないぞ」
「げ。そうでした……まだその可能性もありましたね」
「……今心底嫌がったな。まぁ答えはこの後の最終回と彼次第さ」
「そうですね。ではこの後は頑張った英寿様を先ずは労いましょう」

 仮面ライダーギーツ、本日最終回。一年間ありがとうございました!!


罰散XIV:激しい後悔を抱いて

「流石ギーツ! でも君が推しているあのタートルズもなかなかじゃないか。まさか2人して復帰してくるなんてねぇ」

「ええ。あの人は必ず戻ってこれると思いました。悪運の強さは凄まじいんですよ」

 

 少しだけ。ほんの少しだけ言葉に熱が入るサングラスの男。

 状況はギーツが完全に御していると思われた。だがモニターの先で異変が起きる。

 

「? なんだ?」

 

 テレビ朝日社屋の上空を浮遊していた洋館ジャマトからゴウゴウと激しい音が聞こえてきた。それはまるで種子を周囲に飛ばすかのように噴き出している。上空から無数のジャマトが降り注いできた。

 

「! やっぱり倒しても倒してもキリが無いか……たぁああああああ!!」

 

 レイジングソードへのフルチャージまであと少し。そうしたらコマンドキャノンバックルで更に強化を図り洋館ジャマトに攻撃を仕掛けるつもりであった。だがジャマトの数が予想より多く、ギーツの進行を阻む。

 

 洋室の2人もこの展開には大いに驚く。

 

「凄まじいな! 予想以上の戦力だねあのジャマトは!!」

 

 蝶ネクタイの男が嬌声を上げるとサングラスの男がテーブルに置いてあったタブレットを操作する。タブレットの画面には「RAISE BUCKLE MENU」と表示されている。迷いのない操作で彼はレイズバックルの1つを送る。

 

「ほほう! ようやく君も動くか!」

「……まだ早いのかも知れませんけどね。だがあの状況を変えられるのはあの人だけですから」

「いやいや、実に素晴らしい。この時代の人間がどこまで粘るか楽しませてくれよ。これこそが……リアル!」

 

 先ほどよりも更に嬉しそうな声を上げた蝶ネクタイの男。サングラスの男はその態度を変わらず冷ややかに見つめるだけだった。

 

 その頃のテレ朝社屋前。気絶していたタートルズを心配そうに見守っていたブーストライカーこと「コンちゃん」の目前でようやく意識を取り戻した。

 

「キュン! キュンキューン!」

「ああ……? うるせぇなぁ……あーいててて、英寿のヤロウめ。飛ばすなら前もって言っておけってんだ。! そうだ、英寿は何処だ?!」

 

 絶妙のタイミングだった。洋室に居たサングラスの男がレイズバックルの送信アプリの操作をしたことで、上空には黒いアイテムボックスが投下された。

 その下に居たギーツはレイジングソードを振り回してジャマトたちと交戦している。

 

「てやぁ! ん?!」

 

 明らかにジャマトを斬りつけた感触と違う衝撃がレイジングソードにガコンと響く。先ほど投下されたアイテムボックスに当たったのだ。それは言い方を変えるとギーツに当たる所だったモノを運良くレイジングソードで払いのけたと言える。

 だがそれは綺麗な放物線を描いて、とある人間に向かってピュ――と飛んでいく。とある人間とは誰か? 両津勘吉・仮面ライダータートルズである。その様子はサロンの景和・祢音・ツムリもモニター越しに見ていた。偶然にも英寿も含めて皆があの言葉を一斉に叫んだ。

 

「「「「両さん、後ろ――――!!」」」」

「あん? ぶふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお?!」

 

 振り向いたタートルズの顔面に見事にクリーンヒットしたのである。心配したコンちゃんが驚き跳ねる。

 

「キュン! キュン! キューン?!」

「あたたたたた……前にもあったな、こんな事……」

「大丈夫か、両さん?!」

「大丈夫もクソも無ぇ! 英寿、マジでワシを殺す気か?!」

 

 駆け寄ってきたギーツに怒鳴りながら糾弾するタートルズ。流石にバツが悪いのかギーツこと英寿はマスクの下で苦笑いをしていた。

 

「あはははは……悪い。でも無事で良かったじゃないか」

「”良かったじゃないか”じゃねぇよ! と言うか何がぶつかったんだ?」

「アイテムボックス……か? 黒いな」

「ああ、黒い。これまたこのパターンか」

 

 つや消し黒のアイテムボックスを開くタートルズ。ちなみに前回の黒ボックスはタミヤカラーXF-1フラットブラックで、今回はクレオス水性ホビーカラーH12つや消しブラックらしい。

 

「”箱”のレイズバックル?」

「違うな。こいつはカードケースだ」

 

 中に入っていたレイズバックルを手に取り、稼働箇所のチェックをするタートルズ。そのバックルは黒いカードケースにマゼンタカラーのラインが縦に6本入っているだけのシンプルな造りをしていた。稼働箇所は蓋にあたる部分が開くだけ。一見ここまで簡素な造りだと小バックル系にも思えたが、大きさから間違いなく大バックルになる物だとタートルズは感じ取った。

 

「どうやらワシの注文通りに作る事が出来たみたいだな!」

「アンタの注文?」

「ま、見てろって。行くぜ!!」

 

 タートルズはドライバーを半回転させて空いている右スロットにそのバックルを差し込んでカードケースの蓋に当たる場所をガチョンと開いて閉じた。

 

『 REVOLVE ON SET INCHI~KI!DE!DE!DE!DE!DE!DECADE! & BIG WIND FAN 』

 

 タートルズが輪状のリボルブリングに包まれ一旦空中に浮いた後、マスク部分が一旦外れて頭部が引っ込み身体が時計回りに180度回転、再び出てきた頭部にマスク部分が装着される。他のライダーならともかく、顔がむき出しのタートルズがこれをやるとかなりキモい。上半身に着込まれていた1号ライダーを模したプロテクターは再構成されて下半身のプロテクターになる。そして上半身にはマゼンタカラーを基調とし、左肩か右脇腹まで斜めに横切った白と黒のラインとこれまた左肩の付け根から左胸辺りまでの白と黒のラインが足される。そして目前に現れたこれまたマゼンタカラーの6枚の大きなカード状のエネルギー粒子がヘルメットに刺さる様に収まる。いや、刺さっていた。

 

「?! ! あって! ぐあ! なんだ?! こりゃ?!」

 

 本来はカード状のエネルギー粒子はあくまで刺さるようなモーションをするだけなのに、タートルズの場合は見事に刺さる衝撃があるらしくその痛みで一瞬苦しむ事になった。

 

「いってぇ~~~~~……畜生! こんな所は変な解釈しやがって……」

「……大丈夫か両さん?」

 

 流石にこうも痛みが伴う事ばかり続くとギーツこと英寿も心配になってきた。先の2回は英寿の挙動が原因だったが。

 

「とりあえずこれで何とかなりそうだな」

「なんとかなるって……形は変わったが何が出来るんだ、そのバックル?」

「ま、見てろって!」

 

 そしてタートルズは再びカードケースの蓋の箇所をガチョンと動かす。

 

『 INCHI~KI!DE!DE!DE!DE!DE!DECADE! SU,MMO~N♪』

 

 ご陽気な音声が発せられると共にカードケースから1枚のカードが飛び出した。無地だったそのカードにはいつの間にか絵柄やデータ等が記されている。

 

「へぇ~……こりゃいいや。丁度面白い奴が引けた」

「引けた……? そのカード、さっきまで何も書いてなかったな」

「そうさ! こいつはこうやって使うんだ!! 来――い、本田ぁあああああああ!!」

 

 タートルズはおおきく振りかぶって、地面に思いきりカードをメンコの様にパシーンと叩きつける。叩きつけられた地面にはタートルズのライダークレストが大きく描かれ、カードを中心にクレストの光が集中する。光が集まると1人の人間に象られていく。そしてそこには……

 

「あれ? 先輩じゃないですか? 一体ボク、どうしたんです……かぁあああああああああああ?!!」

 

 交通機動隊の制服に身を包んだ線の細い優し気な青年が現れた。だが周囲のジャマトを見て驚愕してしまっている。

 

 本田速人(ほんだ はやと)20代後半の青年。葛飾署交通機動隊の隊員で両津の後輩。昔から両津の無茶振りに付き合わされては泣きを見てきた不遇の男だ。趣味はアニメ鑑賞やポエムを書く事。お菓子作りもする。最近は交際中の彼女、乙姫菜々と池袋の乙女ロードを散策するのがデートコースになっている。彼女と共に最新の乙女ゲームのチェックもしているが、やはりそこは男の子。彼女に内緒でメロンブックスで男性向け18禁同人誌を買う事もある。専ら両津に持っていかれるのだが。さて、こんなオトメン男性の見本の様な彼だが、実は物凄い秘密がある。その詳細は今から展開されていくこの話を見た方が早いかもしれない。

 

「落ち着け本田。ありゃあ着ぐるみだ。見ろ、ここはテレ朝の前だ。これから特撮のイベントがあるんだよ!」

「ああ! そーいえば先輩もなんか偽物っぽい仮面ライダーみたいな恰好してますよねー」

「うるせぇよ! だから安心していいぞー」

「そーですよねー。あんなバケモノが現実に居る訳が……え?」

 

 だがそこにジャマトライダーの伸ばした触手が本田の右頬をかすめた。あと数センチずれていたら間違いなく本田の顔面に穴が開き死亡していただろう。

 

「な……な……なんですか、あの触手?! 突然ビュッって! ビュ――って?!」

「やべぇ! 英寿、任せた!」

「おっと……いつの間にこんな近くに!」

 

 話しに夢中でジャマトに気付かなかった一行。レイジングソードを突き刺してジャマトライダーを爆散させたギーツ。それを見た本田はヘナヘナとその場に座り込んだ。

 

「と、特撮?! 特撮なんかじゃない! もちろんアニメでもない!! ガチモンの現実じゃないですかぁああああああああああ?!」

「あーもー、いちいち驚いてんじゃねぇよ」

「いや無理だろ両さん……」

 

 タートルズの発言にツッコミを入れるギーツ。全く事情を知らない一般人が現状を見て驚かない方がどうかしてる。すっかり怯えている本田。だがタートルズはお構い無しだ。

 ガクガク震える本田の背後に周り先程使ったライダーカードを彼の背中に貼り付けた。そしてこんな事を言う。

 

「ちょっとくすぐったいぞ。なぁに痛えのは一瞬だ」

「痛いのかくすぐったいのかどっちかにしてやれよ……」

 

 ギーツのツッコミの声も聞かず、タートルズは貼り付けたメンコ目掛けて見るからに痛そうな張り手を行う。

 

「――――――――――?!」

 

 本田の声にもならない叫びが出たその時、不思議な事がおきた。

 本田の身体がエントリーフォームと同じスーツを着込んでいたのだ。ヘルメットも同じものが装着されている。

 

『 EXCEPTION 』

「一丁上がりっと! ヘヘヘ、バッタもんのバッタもんだぜ!!」

「なななななんすかこれーー?!  ボク今どうなっちゃってるのー?!!」

 

 両津と同じく鼻とアゴがむき出しのヘルメットを被った本田は益々狼狽していく。その見た目は普段のタートルズのエントリーフォームと同一規格になっており、唯一の例外はマフラーが黄色だということだ。だが変身後でも本田は小鹿のように足をガクつかせている

 

「しぇんぱーい! ボクこんなのイヤでしゅよ―――!!」




 筆者です。「罰散XIV」をお送りしました。
 お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、前書き部分・後書き部分は前日8/26に書いているものでして、明日の当日にギーツ最終回を見終えたらその余韻で書き足しをしていこうと考えています。どうかよろしくお願いします。

 さて、ご感想で「両さん、ブーストライカーに自ら乗っても足届くの?」というニュアンスのものがありました。筆者もそれはずっと感じていたので、そこへの回答が今回の話です「両さんはバイクに乗っても足が届かない > 誰かに頼む」
 そこでとうとう出しました。両さん専用オリジナルバックル第2弾! 開発の経緯とかは本文で追々出していきますので、今回はあくまで性能面だけ記述します。

 本文にもまだ書いていませんが、正式名称は「インチキディディディディディディケイドレイズバックル」です。長いので「インチキディケイドバックル」とします。本文中にもありますが造形は至ってシンプルで少し大きめのカードケースの箱にドライバーへの差し込みジョイント部がついているものです。縦に幅5ミリ程度のマゼンタカラーのラインが6本入っています。蓋は横についてますのでリボルブオンしてもカードの中身がこぼれることはありません。と言うか絶対にこぼれませんw 本文中にもありますが無地のライダーカードが入ってまして、これを両さんが引く事でランダムで両さんの縁故のある人物が現れます。
 呼び出された人物はライダーカードを張りつけられる事によってデザイアグランプリに例外認証(EXCEPTION)をされます。まぁハッキングですね。ビンタをする必要はありません。これは単に両さんの趣味です。インチキディケイドフォームになっている両さんにエネルギーを注がれますが、受けた相手は妙な感覚になります。どのくらい妙かと言うと「開発されていない肛門に無理やりアイスの実を数個、強引にねじ込まれる」感覚です。ちょっと下品で申し訳ありません。そういえばアイスの実、昔よりも小さく、そして少なくなりましたよね。脱線しましたが、これによってタートルズと同等の能力を得れます。

 肝心の両さんのフォームチェンジですが、まんま仮面ライダーディケイドの姿です。あの頭にカード状のエネルギーが刺さって顔の造詣になる演出で、以前に物理的に刺さるとゆーマンガをどこかで見かけましたので、それを文章にしてみました。まあ本文では開発者への伝え方が良くなかったってハナシです。解釈不一致で本当に顔面に刺さる痛みが一瞬だけ起きてますw
 
 呼び出した人間をライダーにする時のセリフはディケイドとディエンドの決めセリフのハイブリですが、実は元ネタがあります。その昔「這いよれニャル子さん」と言うラノベがありまして、発刊当時のライダーネタばかり書かれていました。その中で出たセリフを両さんテイストで書いています。勝手な拝借申し訳ありません。大好きな作品でした。
 今の所言えるのはまだここまでですね。またこの辺は次回以降で明かします。

 では以降はギーツ最終回を見終えたら書いていきます。

※以下、最終回視聴後の記述です。

 ギーツ最終回、先ずはお疲れ様でした。ここまで入れ込むライダー作品も実に久々だったので最終回を迎えた寂しさはかなりのものです。幸いながら筆者にはこの二次創作がありますのでロスの苦しみは軽くする事ができそうですが、ファンの皆さまはきっとお辛いかも知れませんね。幸いながら今後も「おやかたミッチー」や「ネクスト」が展開されるので、その時まで待ちましょう。筆者も生きる希望になっています。
 最終回まで来て、実は筆者が頭の中に描いていたプロットや設定と大きく重なる部分もあったのですが、現在改めて整理して書けるようにしております。やっぱり両さんは最強なんですw
 今後もこの辺りは少しずつネタバレと共に書いていこうと思いますので後書きでの筆者の駄文もお付き合い頂ければ幸いです。

 では明日も無事に書き終えたら17:30更新ですのでよろしくお願いします。

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