仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

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「仮面ライダーギーツ本編最終回、とても素敵でした! ……もう感動で涙が」
「ワシは出ていない本編だが、ありゃあ良い最終回だ。ライダー史上に残って欲しいな!」
「それはさておき、こちらではデザイアグランプリ最終戦ですが」
「ツムリちゃん切り替え早っ!」

 先ほどまでのしおらしい態度はどこへやら。ツムリはすっかりいつものテンションに戻っていた。

「両津様がまさかの追加ライダーを召喚されました。本田速人様は両津様の後輩でしたね」
「おう! 良く一緒に出掛けているぞ。おい本田、そんな隅っこに居ないでこっちにこいよ!」

 サロンの片隅で所在無さげに過ごしていた本田を呼びつける両津。

「おら、こっちに来て挨拶くらいしろよ」
「は、はい! えーと、本田速人です。葛飾署交通機動隊で働いています……」
「おい……そんなんじゃ濃いメンツばかりのギーツキャラたちに勝てねぇぞ!」
「無茶振りしないでくださいよ~……」
「まぁ、お前の本性はこの後の本文で見せれば良いか。期待しているぜ本田!!」
「は、はい! 一生懸命頑張りましゅ!」

 こう見えて本田はかなり頼りになる。詳しくはこの後の本文で。


罰散XV:激しい後悔を抱いて

 その様子をサロンで見ていたギロリはスパイダーフォンの通知に驚く。

 

「追加ライダー?!」

 

・エントリー名:仮面ライダータートルズアルファ

 唐突の追加通知にギロリは叫ぶ。

 

「何故だ?! 私は認可してないぞ!」

 

 追加ライダーはゲームマスターの承認が無いとデザグラ参加は叶わない。だがその表示名の横に見慣れない文字が出ている。

 

『exception』

「例外処理となっているのか……誰が管理者権限を?! ……まさか奴らが!」

 

 思い当たる人物たちの顔が脳裏に浮かび、眉間に一層深いシワを作るギロリであった。

 

 その通知は戦っているギーツたちのスパイダーフォンにも届く。その表示名を見てギーツこと英寿もただただ驚くしかなかった。

 

「アイツのライダーネームは、タートルズアルファ……」

 

 変身しても、いや寧ろ理由もわからず唐突に変身したからこそ恐怖で顔をブルブル横に振っている本田に構わずタートルズはギーツに声をかけた。

 

「おう英寿。ブーストライカーを使わせてくれ」

「ブーストライカーを? いいけど、アンタが乗るのか?」

「いや、乗るのはコイツだ」

 

 タートルズは本田を指さし、むき出しの口でニヤリと笑った。

 

「タートルズアルファが? ……でも本当に大丈夫なのか? 滅茶苦茶怯えているが……」

 

 ギーツからブーストレイズバックルを受け取ったタートルズは、これまたいつの間にか装着されていたタートルズアルファのデザイアドライバーの右スロットに差し込んだ。

 

『 SET 』

「もー嫌ぁあああああああああ!! ボク、おうち帰るぅうううううううう!!」

「あーもう、いいから大人しくしろー!!」

「はぁ……ダメかもしれないな」

 

 本田の態度に呆れてしまいため息を吐くギーツ。だがタートルズがブーストバックルのグリップを捻った時に異変が始まった。

 

「……へへ。……へへへ。くぅーーー〜!! この振動音、すっげぇなぁ!」

「ぃよっしゃ! 早速目覚めたか、本田ぁ!」

「おう! 本田速人!! ぶっちぎるぜぇえええええええ!!」

『 BOOST READY……FIGHT! 』

 

 赤い装甲が本田のライダースーツに展開される。それに伴い目の前に居たブーストライカーことコンちゃんに異変が起きる。形状が大きく変わり巨大な亀を模したものとなる。

 ブーストライカーはブーストレイズバックルを使用するライダーによって形態が変わるマシンだ。本田が使用する事で、それはまるで大昔の怪獣映画に出てきた亀の化身のように甲羅の手足が生える部分から火を吹き出しながら回転するようになっていた。

 

「キュン? キューン!!」

「鳴き声は変らねぇんだな……」

「おい両津のダンナ、ありゃあ確かガメ……むぐ?!」

「それ以上言うとめんどくさい事になるから黙っとけー」

 

 タートルズアルファがタートルズに強引に口を押さえられ、言葉にすると色々面倒なあの固有名詞を言いきれなかったタイミングでブーストライカーは亀状態からバイク状態に変形した。

 

「さて、こいつの運転は任せたぞ!」

「おう!!」

「キュン! キュ――ン!!」

「なんか俺と居るより嬉しそうだな……」

 

 タートルズは変身したタートルズアルファにブーストライカーを任せた。気持ち、ブーストライカーも嬉しそうにしている。その態度に英寿は少しだけ拗ねる。

 シートに座った本田はブーストライカーのハンドルを握ってアクセルを噴かす。

 爆音が辺り一面に響く。

 

「ククク……このエンジンの響き、たまらねぇな。今まで乗ってきたどのマシンよりもずっと極上じゃねぇか」

「キュ――――ン!!」

 

 バイクの事なら理解度が深いタートルズアルファこと本田に褒められたブーストライカーはすこぶる嬉しそうにエンジンを鳴らした。

 タートルズアルファの様子にギーツはタートルズに質問をする。

 

「どういう事だアイツ、さっきとは全く別人みたいだぞ?」

 

 タートルズ同様にヘルメットの下から僅かに覗くタートルズアルファの顔はブーストバックルを使う前までの気弱さが微塵も感じられず堂々としている。

 これが本田速人の秘密である。本田はバイクに乗る事で気弱な青年から屈強な猛者へと性格が変貌する。交通機動隊でも一目置かれるそのバイクテクは彼自身の戦闘能力も底上げされ、バイクに跨っている間はどんなに危険な相手を目の前にしても怯みはしない。そしてその感覚はタートルズと同じライダースーツを着た事でより鋭敏になっている。タートルズアルファは周囲の異変に3人の中でいち早く気付いた。

 

「? 両津のダンナ、周りのバケモンたちが何か妙だぜ!」

「何だと?」

「じゃあそろそろ俺も準備するか」

『 FULL CHARGE 』

 

 ギーツはレイジングソードに差し込まれていたコマンドキャノンバックルを取り外す。そして自身のドライバーの右スロットに差し込んだ。

 

『 TWIN SET TAKE OFF COMPLETE JET & CANNON READY……FIGHT!』

「さてさて……! ヤバいぞ両さん、上のジャマトとこいつらとで波状攻撃をする気だ!」

 

 レイジングフォームからコマンドフォームに切り替わったギーツは、バイザーの望遠機能にて洋館ジャマトを調べている。

 

「へぇ…更にこれ以上の数のジャマトたちを一気に地上に撃ち込むみたいだな。おい、気を付けろよ!」

「何だと?!」

「ヘッ……上等だ!!」

 

 ギーツがその言葉を言った途端、洋館ジャマトから無数のポーンジャマトがタートルズアルファ目掛けて高速で撃ち込まれた。だがタートルズアルファはブーストライカーを器用に操り全てかわした。更にバイク運転での攻撃に転じる。

 

「うおおおお!! ナメるなよぉーーー!!」

「ジャジャジャジャジャ?!!」

 

 急ブレーキでのスリップを利用したテールアタック。ウィリーからの前輪下ろし。基本的な体当たり、からの壁登り。そして落下でのボディプレス。名うての仮面ライダーたちでもここまで器用にオートバイを操る事ができたのは数えるくらいだろう。

 

「うぉりゃぁああああああああ――――!!」

 

 猛攻するタートルズアルファの雄姿を見て感心する両津と関心する英寿。

 

「へっへっへ……流石本田だぜ~! ライダーにはモノホンのライダーってな♪」

「葛飾署交通機動隊のエース、本田速人。バイク越しの二重人格者。へぇ……流石両さんのお仲間だ。この間の麻里愛と言い、アイツの周りにはユニークな奴が多い」

 

 バイザーに入ってきた情報を読んでいくギーツ。笑っているタートルズを見てタートルズアルファへの心配が無くなったようだ。

 視界に居たジャマトたちが一掃されて、空の洋館ジャマトへの侵攻が楽になった。チャンスは今しかない。

 

「さてと、そろそろ行くか本田!」

「おう! つってもダンナ、何処に行くんだ?」

「決まってんだろ? あそこだ!」

 

 遥か上空の洋館ジャマトに人差し指を向けるタートルズ。それを見て楽しそうに口を歪ませるタートルズアルファ。

 

「あんな宙に浮いてるヤツにか? ヘリや飛行機でも用意してんのか?」

「無い。だからワシと、オマエと、コイツで行くんだよ!」

「キュ~ン♪」

 

 そう言うとタートルズはブーストライカーのフロントを猫の首を撫でるような手つきで触った。

 

「ハハハハハ! やっぱりな! そう言うと思っていたぜ!! そう言うぶっ飛んだ所、流石両津のダンナだぜ!!」

 

 大口を開けて笑うタートルズアルファ。無茶振りが楽しくてたまらないらしい。

 

「タートルズアルファ、コイツもやっぱり両さんと同じくらい面白い」

「おう英寿、お前しばらくそのバックルで戦うのか?」

「そのつもりだが?」

「じゃあマグナムバックルも貸せよ。念のためにさ」

「仕方ないな。貸すだけだぞ」

「ほいあんがとさんっと!」

 

 そう言うとギーツはマグナムバックルを手渡した。受け取ったタートルズは左側に刺さっていたビッグウィンドファンバックルを取り外し半回転させて空いたスロットにマグナムバックルを差し込んだ。

 

『 REVOLVE ON SET MAGNUM & INCHI~KI!DE!DE!DE!DE!DE!DECADE! 』

 

 リボルブオンしたタートルズは上半身にマグナムのプロテクター、下半身へディケイドプロテクターを展開した。その姿を見てタートルズアルファこと本田はかなり驚いた。

 

「へへへ。マグナムバックル、一度使ってみたくてなぁ~♪」

「おお! 旦那の姿が変わった?!」

「そっか、お前いきなりだったもんな。おい英寿、あと何か1つ貸してくれよ。本田にも使わせる」

「こいつにもか……そうだな、これなんてどうだ? たぶん下半身の方が良いと思うぞ」

 

 そう言うとギーツはゾンビバックルを手渡す。

 

「さっすがバックルソムリエの英寿様だぜ! 確かにこいつなら良く似合いそうだ」

「そんな肩書は名乗ってないけどな。それに外見的コーディネイトよりも性能面で言っているぞ。まぁ論より証拠、使ってみろ」

「そうだな、おう本田! こいつをドライバーの左側に差し込め!!」

 

 そう言ってタートルズはタートルズアルファにゾンビバックルを放り投げる。受け取ったタートルズアルファは言われた通りにする。

 

「そして今差したバックルの横についてるドアノブみてぇなレバーを捻れ!」

「お、おう……こうか?」

『 SET DUAL ON ZOMBIE~ & BOOST READY……FIGHT! 』

 

 お世辞にも慣れていない手つきでバックルを差し込みゾンビバックルのレバーを捻ったタートルズアルファ。下半身にゾンビバックルのプロテクターが備わり見た目的にかなり厳つくなる。

 

「おお! こりゃあかなりゴツイな。オフロードのプロテクターみてぇだ!!」

「これでアイツの攻撃力も更に増す筈だ」

「いよっしゃあ!! じゃあ行くぞ本田ぁ!!」

「おう! 旦那、乗ってくれ!!」

 

 ブーストライカーの後部シートにガッと座るタートルズ。後ろをポンポンと触ってブーストライカーを労う。

 

「じゃあコンちゃん、いや今はカメちゃんか。しっかり頼むぜ~!」

「キュン!!」

 

 心無し嬉しそうに返事をするブーストライカー。タートルズアルファがグリップを捻る。

 

「じゃあ英寿、また後でな~!」

「ああ、両さんもしっかりな!」

 

 タートルズアルファのバイクテクで器用に倒壊したビルを登っていくブーストライカー。丁度良い塩梅に洋館ジャマトに向けて角度がついた崩れ方をしている事を確認し少し後方に下がる。

 

「準備はいいか、本田ぁ?!」

「あたぼうよ! いつでもイケるぜ旦那ぁ!!」

「ぃよっしゃぁ!! 突っ込めぇ!!」

「「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」

「キュン! キュン! キュ――――ン!!」

 

 2人の怒声に答えるようにブーストライカーも楽し気に鳴いた。超加速するマシンは崩れたビルの角度をジャンプ台にして洋館ジャマトの上空に躍り出た。




 筆者です。「罰散XV」をお送りしました。
 皆さまの本田君ですよー! バイクに跨ると狂暴になる本田くんですよー!!(強調)
 ご覧になっておわかり頂いたと思うのですが、本田くんのリミット解除にはブーストバックルを使いました。逆を言うとブーストバックルが無いといつも通りのポンコツです。よりによってブーストバックルとは……ほぼギーツ用バックルなのに。この辺は何とか調整していきます。なーにいざとなったらインチキバックルでw

 さて改めて「仮面ライダータートルズ」とその派生ライダーである「仮面ライダータートルズアルファ」について説明を。
 この二次創作を思いついた時に当然ながら両さんの変身するライダーネームから考えた訳ですが、「タートルズ」ってのは当然「亀有”の”」ってのを含めているのですが、それと同時に「複数の」って意味を持たせています。後は皆大好き「仮面ライダーアマゾンズ」からですね。今回の本田くんはアルファでしたが、オメガ・シグマ・ネオは果たして誰なのか! いや、まだ考えてませんけどねw

 さて明日も無事に書き終えたら17:30更新ですのでよろしくお願いします。

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