仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~   作:唐 十三郎

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「いよいよデザイアグランプリ、新シリーズの開幕です!」
「巷ではガッチャードの放送が始まって皆の注目がそっちに向かっているのにな」

 英寿がサラリととんでもない事を言っている。

「ダメだろ英寿! この筆者がまた余計な事を考え出すんだから!!」
「そうなのか?」

 両津が必死で注意する。当の英寿はポカンとしているが。

「初回放送終了後に冥黒の三姉妹のチェックとかしている筆者だぞ。こっちにそいつらとか現れたら収拾がつかなくなる」
「でも例年、冬の映画で共闘とかしているし、必然的にそいつらの相手もする事になるぞ」
「あ――! そうだったー! ……じゃあもしかしてワシもそいつらと?」
「あり得るだろうな」
「! 英寿、クロトーの相手は任せたぜ。あんな初手からクライマックスな攻撃力持ってる奴なんて冴ちゃんでも連れてこないと歯が立たんぞ?!」
「……聞こえてるんだけど、両さん」

 両津の背後には今回から本文初登場の我那覇冴が立っていた。

「仕方ないなぁ……冬映画のオファーが来たら、そいつの相手はアタシがするか」
「おー! 流石冴ちゃん、頼りになるぜ~」
「全く調子が良いんだから……で、そのクロトーってどんな奴?」
「えーとな、こんな感じのキャラだ」

 そう言うと両津は筆者が集めた資料を冴に見せる。冴の顔色が見る見る青くなっていく。

「ごめん両さん。アタシ、店の手伝いがあったわ。やっぱ無理」
「?! どうした冴ちゃん! 急に態度を変えやがって!!」
「演じてる宮原華音さん、アタシを演じてる小貫莉奈ちゃんよりもガッチガチの格闘家じゃない! マジでこれシャレになってない!」
「大丈夫だって! 小貫ちゃんだって今から鍛えれば勝負になるって!!」
「やだもーこーわーいー!!」

 思わず普通の女の子になる冴。今から冬映画が楽しみです。



照裏編
照裏G~I:見抜くモノと見抜かれるモノ


 物々しいナレーションが始まる。

 

 ――デザイアグランプリ、それは理想の世界を叶えるため怪物ジャマトから世界を救うゲーム――

 

 ――これまで数多の戦いが繰り広げられ、勝利と敗北のドラマが紡がれてきた――

 

 ――そして今! デザイアグランプリは新たなシリーズとして生まれ変わる!!――

 

 ナレーションのテンションが一気に上がり、デザイア神殿に色とりどりの光の帯が出現し、その一つ一つがライダーの姿となって現れる。

 

 ――それでは、エントリーメンバーを紹介しよう!――

 

 その言葉を言い切られるタイミングで1人目のライダーの姿がハッキリと現れた。

 

 ――先ずは御馴染み、戦闘力ナンバーワン! 不敗の男、仮面ライダーギーツこと、浮世英寿!!――

 

『 ENTRY 』

 

 英寿が現れるとオーディエンスたちが使用している目玉型浮遊カメラから歓声が聞こえてくる。特に女性からの黄色い声援が多いようだ。

 

 

 ――セレブナンバーワン、一般人を夢見るインフルエンサー……仮面ライダーナーゴこと、鞍馬、祢音!!――

 

『 ENTRY 』

「なんか……手を振った方が、良いかんじ?」

 

 現れた祢音は状況に不慣れながらもカメラに向かって両手を振って笑顔を見せる。それに応えるように歓声も大きくなる。その反応が面白くなったのかどんどん手を振る動きも大きくなっていく。

 

 ――知能指数ナンバーワン、天才クイズ王。仮面ライダーナッジスパロウこと、五十鈴大智!――

 

『 ENTRY 』

 

 現れたDGP参加者共通ユニフォームに身を包んだ青年は横長長方形でフレームの細い眼鏡をかけており、軽めのかなり長い茶髪を後ろで縛っていて、前髪は眉毛の辺りで一直線に切り揃えられていた。英寿や景和に迫る高身長で、体型はどちらかと言えば痩せている方だが決して細すぎず、手の大きさが日頃のフィジカルへの気の使い方を表していた。眼鏡を整えて澄ました余裕の態度を取っている。祢音は笑顔で問いかけた。

 

「へ~……ニューメンバー?」

 

 だが周りの声を良く聞いてみるとオーディエンスの中には既に彼を知っている者も居た。”今度こそ優勝だ!”と言う者が居た。

 

 ――身体能力ナンバーワン、霊長類最速女子アスリート……仮面ライダーロポこと我那覇冴!――

 

『 ENTRY 』

 

 同じくDGPユニフォームに身を包んだ高身長の若い女性が現れる。ボブとミディアムの中間くらいの長さの黒髪を首の後ろで少々雑に縛っている。軽く腕を組み、こちらも澄ました態度で周囲のカメラを見渡す。ナッジスパロウこと五十鈴大智とは顔馴染みらしく、彼の顔を見るなりお互いにじっと睨み合い始めた。

 

 ――狂暴度ナンバーワン! 下町が生んだ人間凶器、仮面ライダータートルズこと両津勘吉!!――

 

『 ENTRY 』

 

 両津が現れると周囲から聞こえる声が一転。一番多いのは”帰れ”、”汚い”、”ウザい”辺りか。”英寿様に近づくな”や”祢音ちゃんから離れろ”も聞こえてくる。そしてその周囲を埋めているのは明らかにブーイングだ。

 

「こいつら、ワシにだけ扱いが全然違うな……」

 

 最悪な出迎え方をされて苦虫を嚙み潰したような顔になる両津に英寿と祢音が近付いて来た。

 

「気にするな、大衆なんてこんなもんだ」

「そうだよ。両さんの良さはアタシたちが一番良くわかってるんだから」

「ヘッ……ありがとよ」

 

 半ば凹みかけていた両津の首に腕を回しカメラに向かって狐手を作って笑顔になる英寿。祢音も更に傍に寄って猫手を作って3ショットでカメラに向かってアピールする。するとオーディエンスの声が歓声とブーイングが混ざって一層沸き上がった。そして誰も気付かなかった。もう一人の紹介がその最中に行われていただなんて。我那覇冴が英寿に声をかけた。

 

「久しぶり、英寿。あ、今はスターの英寿様か」

「違うな……”スター・オブ・ザ・スターズ・オブ・ザ・スターズ”だ」

「長いっての……そういう所は変ってないわね」

「え……? 知りあいなの?」

「初対面って態度じゃねぇよな?」

 

 英寿と冴の態度を不思議がった祢音と両津が訊ねる。

 

「前にデザイアグランプリの決勝戦で残ってた奴らだ。今度のライバルは手強そうだ」

 

 そう言うと五十鈴大智も見る英寿。そして大智も余裕の笑みで告げる。

 

「それはこっちのセリフだよ。ま、今回こそ僕が勝つけどね」

「フ……いや、今度も俺が勝つさ」

 

 不敵な笑みで英寿も返した。祢音は気さくに挨拶をする。

 

「ふーん……よろしくね♪」

「……よろしく!」

「よろしく」

 

 大智はそつなく。冴は素っ気なく。それぞれ返事をした。そこに両津も声をかけた。だが……

 

「おう、ガリベン眼鏡にオトコ姉ちゃんか。まるで雑と纏みてぇだな、よろしくな!」

「「あ”?」」

 

 両津が口にした”雑”と言うのは葛飾署の同僚で”雑 学(ざつ まなぶ)”と言う若い警官だ。大智に似てクイズ王の経験を持ち、それ以外にも様々な才能を秘めている青年で両津と懇意の仲である。

 だが初対面の人間にするにはかなり失礼な物言いをしてしまい、初手から大智と冴の逆鱗に触れた。

 

「誰が”ガリベン眼鏡”だって? この野蛮人!」

「よりにもよって”オトコ姉ちゃん”って何よ?! 謝りなさい、この短足ゴリラ!!」

「何やってんのよ、両さん……」

「ガリベン眼鏡にオトコ姉ちゃん……っプ! ハハハハハ!! ナイス両さん!! やっぱりアンタは最高だ!」

「「?!」」

 

 いつもの両津の態度が万人に直ぐ受け入れられるとは限らない。自分が受け取った第一印象を悪気も無く直ぐ口にするのは両津の長所でもあり短所でもある。相変わらずのその態度に祢音は呆れていたが英寿はツボに入ったのか腹を抱えて笑い出した。だがそれを見て大智も冴も驚いていた。以前の英寿ならこんな風に屈託無く笑う姿なんて有り得なかったからだ。それを引き起こした両津勘吉と言う男を侮れないと2人は確信する。

 

「いやー……悪ぃ悪ぃ、いきなり言うには失礼だったか? ゴメンな2人とも」

「別に……謝るなら構わないさ」

「私も……もういいわ」

「へへへ……あんがとよ!」

「もう! 直ぐ浮かれるのは両さんの悪いクセだよ!!」

 

 祢音が頬を膨らませて諭す。英寿はその様子を見て自然体で笑い続けていた。そこへツムリが声をかけてきた。

 

「以上6名で、デザ神の座をかけて戦います」

「ん? 6名?」

 

 祢音が不思議がる。

 

「え? アタシが1。大智くんが2。英寿が3。冴さんが4。両さんが5……」

 

 それぞれの顔を見て人数を数えた祢音。そして彼女の視界に入っていない6人目の人物が悲しそうな顔をし始めた。

 

「あ、あの……俺も居ますけど」

「スリリングでエキサイティングに乞うご期待! デザイアグランプリ……始まります!!」

 

 最後の1人の桜井景和が声をかけるも”言わせねえよ”と言った態度でツムリがその言葉を遮り食い気味にオーディエンスたちにアピールをする。ツムリの言葉に応えるかのようにオーディエンスたちの歓声が沸き起こり花火まで打ちあがった。結局景和の声はその場に居た者たちには届かずに新シリーズデザグラは幕を開けたのである。




 筆者です。「照裏G~I」をお送りしました。
 こちらの二次創作も新シリーズ開幕です。さー心機一転頑張るぞー。
 ご覧の通り、今回からテレビ本編「乖離I」を土台にストーリーが進んでいきます。五十鈴大智・我那覇冴が参戦です。初手から両さんが地雷踏みました。流石に失礼だよね、アレはw 両さんがサラっと雑学くんについて言っていますが、こち亀後期のキャラでして、残念さんと並び結構登場頻度が多かったキャラです。雑くんも残念さんも本文に出してみたいんですけどね、やっぱり使いどころが難しい。

 2人を比べるとどちらかと言えば大智くん推しなのですが冴さんも捨てがたい。このエピソード「照裏」が終わりましたらオリジナルストーリーを書いて冴さんの魅力を底上げしてから本編準拠の話を書こうかなとも考えているんですが、それだと元々考えていたバランスが悪くなるんですよね。この辺りは完全オリジナルでも二次創作でも悩む所です。段階って大事。
 有難い事に読者さんからご要望も色々頂きまして、出来ればそれら全てにお応えしながら進めていきたいのですが、様子を見ながらですね。頑張ります。

 しかし前回の海パン刑事登場は反響が凄いですね。やっぱり不動の人気です。ちゃんと彼の活躍するエピは準備出来ていますのでご期待ください。月光&美茄子刑事、ドルフィン刑事も出したいんですけどね。出したら速攻でこの話終わりますがw 本来ならあいつらだけでデザグラRTA成し遂げますよ。だから出すのが難しい!w この辺ご理解お願いします。考えてはいるんです。考えては。

 では明日も無事に間に合いましたら17:30更新ですのでよろしくお願いいたします。

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