仮面ライダーギーツvsこちら葛飾区亀有公園前派出所~両さん、デザグラに出るってよ~ 作:唐 十三郎
「おう、ワシの地元だぜ! 情緒溢れる良い街だ!」
「確か両津様のご実家は千束。でもこの辺りは確か……」
「……何かイヤな予感がするな」
ここまでこの作品を読んで頂いている読者の皆さまなら何となく予想が付くだろう。この作品のツムリはとにかく歯に衣を着せない。
「世界でも有名な風俗街があるとか……」
「女の子の口からなんて事言ってるんだ?!」
「はぁ……これは言わなくても良い情報なんですね。メモしておきましょう」
「メモする程度の事かよ……」
チラリとメモの内容を見てしまった両津。その内容に驚愕してしまう。
「うん、ツムリちゃん。ワシ具合が悪くなってきたからそろそろ本文行くわ。何ならもう後書きか次回に行きたい」
「お待ちください。この●▲✖■とはなんでしょう? またこちらの※#$&@とは?」
「あー! 聞きたくない聞きたくない! そんなもんプレステのボタンで十分だ!!」
「更にこの”wせdrftgyふじこlp;@:”とは?」
「そんなもん赤裸々にしたらこの作品がBANされちまうわ!!」
ツムリの質問はその後も2時間ほど続いたらしい。
台東区浅草。昔ながらの情緒が今も続く下町の代表格とも言える街だ。墨田川の近くに両津が通っている高校がある。
「やぁ両津くん。結構早かったね」
「いやぁ予定が早く終わったので。ご迷惑でしたか?」
「別に構わんさ。だいたい君はいつも突然来るんだから」
高校の通用門から入り、受付で手続きをすると恰幅の良い老年の教員が現れる。この高校の校長で教師時代は両津の担任だったらしい。
「それでそちらの方は?」
「えーとですね……そう! ワシの知り合いの工務店の新人でウキヤくん。そしてその隣がお姉さんのツムリちゃん」
「?! ウ、ウキヤです。よろしくお願いします……」
「ツムリです。よろしくお願いいたします」
英寿は両津の口から出まかせに合わせた。確かに浮世英寿である事はあまり大っぴらには出来ない。
「よろしくお願いします。しかし両津くんは相変わらず面倒見が良いね。昔とちっとも変らない」
プラスチックタイル床の廊下を歩き校長室に向かう一行。廊下から校庭を見てセンチメンタルに耽る両津。その様子を見て校長が声をかける。
「懐かしいかい?」
「ええ。色々あったなぁと」
「うん。色々やらかしたよね、キミ……」
「あ、はい……その節は申し訳ありませんでした」
校長室に通された3人。ここで校長は昔話に花を咲かせる。
「両津君の当時の破天荒っぷりは凄くてねぇ」
人一倍元気が有り余っていて目立っていた当時の両津。他校の不良たちからも睨まれていたため殴り込みをされる事も少なく無かった。バイクに乗ってくる者も多く、その中の1人にあの本田速人も居た。
「すばしっこいな、このカミナリ小僧がぁあああああああああ!!」
「うるせぇな! 俺のマシンを蹴飛ばすんじゃねぇえええええ!!」
激闘を繰り広げた末に意気投合した2人は、今度は本田を連れてきた連中に牙を剥いた。
「良くも俺を騙しやがったな! 全部てめぇらのせいじゃねぇか!!」
「ダチ騙してけしかけてんじゃねぇぞ卑怯モンどもがぁああああ!!」
当時の本田は別に両津と喧嘩をしたかったわけじゃない。だが知り合いが両津から暴行を受けたと聞いて殴り込みの特攻隊長として担がれたのである。実際は街で狼藉を働いた者たちを両津が少々乱暴な方法で諫めたのだったが。それを逆恨みした者たちが企てた狂言だったのである。
「両さん……アンタ昔も今も大して変わらんな」
「ま、まぁワシだって若気の至りくらいは……な。ハハハ……」
「それだけじゃなくてね」
「まだあるんですね」
ツムリが意外に食いついた。
「君たち、隅田川の花火大会をご覧になった事は?」
「残念ながら直接来た事は」
「毎年7月の最終土曜日に行われる有名な花火大会ですね。凄い数の見物客が訪れるとか」
両津勘吉、高校3年生の夏である。高校時代の思い出を作る為に花火職人を父に持つ同級生と意気投合してこっそりと校庭に打ち上げ花火を持ち込んだ。だがよりによって持ち込んだのはその年初お披露目となる新型の10尺玉。盗難にあったと花火職人たちは騒然となる。
―― 俺が伝説を作ってやるぜ~!! ――
伝説は作られた。但し最悪な形で。
花火職人の息子とは言えまだ本格的な修行は行っていない素人。その素人の学生が仕掛けた花火は見事に打ち上げ失敗。校舎の時計台を破壊してしまう。近年稀に見る斬新な演出だと話題になり、当時のメディアでも取り上げられた。
「あの時は大変だったよ。私の夏休みが両津君の件での謝罪で潰れてしまってね」
「……アンタ、昔から凄かったんだな」
「言うな英寿! 若気の至りだ!! ガキなりにカッコつけたかったんだ~!!」
「え? えーす……? 良く見ると君?」
校長が英寿をしげしげと眺め始めた。このままだと英寿の正体がバレると察した両津はまた機転を利かせた。
「や、やだなぁ先生! エース! こいつ野球部でピッチャーやってたからそのままアダ名になってるんですよ~」
「ああ、そう言う……」
「エ、エースです!」
「かっとばせーエース様! ジャマトをたおせ~♪」
再び両津の軽口に合わせエアピッチングやエアバッティングをする英寿。ツムリもアドリブにしては楽し気に歌っている。
「さ、さて先生! 改めて校長室をコイツに見せて頂きましょうか!」
「ああそうだったね。じゃあエースくん。好きに眺めたまえ」
校長室には3代前までの校長の写真が額に飾られていた。また、ガラス戸付きのサイドボードには学生達が大会で得たトロフィーが飾られている。
「特に珍しいものはありませんが……おっとそうだ、これなんてどうですか?」
「これは?」
「我が校の柔道部が初めて都大会で優勝した時のものですよ。両津くんが2年の時ですね」
「両さん、柔道部だったのか?」
「あったなーそんな事も。ワシの体力を見込まれて助っ人で参加していた時の事だ」
「だがその後の全国大会で1回戦で審判を殴り飛ばしてしまってね……」
「あ、はい。お察しします」
「察するなよ! あれは当時の審判が相手の反則に目を瞑っていたからであってだな!」
「でもお陰でその後柔道部は人気になってね。入部希望者が殺到。今ではかなりの強豪校として毎年良い所まで進めているよ」
その後も校長から両津に纏わるエピソードを沢山聞かされた。色々な話題が出る度に両津の顔が百面相をする事になったが。
「じゃあ何かあったらまた来なさい。今度また飲みに行こうな」
「ええ! 先生も是非超神田寿司に食いに来てください!!」
校長に見送られ校舎を去る3人。
「校長室の雰囲気ってのはだいたい掴めてきたか?」
「ああ。ありがとうな。しかし両さんのエピソードが沢山聞けて楽しかったよ」
「大変面白かったです」
「ったく顔を合わせる度にワシの黒歴史を語るんだもんなー。でも楽しめたのなら良かったぜ」
そして両津は私用スマホを取り出し連絡をする。
「おう中川か? 礼の――の件、どうなってる? おう、それは丁度良いや。じゃあ急ぎ図面のpdfを送ってくれ」
そして中川との通話を終えたら今度は別の所に連絡をする。
「どーも部長! これから伺いますのでよろしく!!」
筆者です。照裏XVIIをお送りしました。
前書きの件ですが、両さんの実家は吉原に近いんですよね。マンガ原作で両さんのお父さん銀次さんがそういう所で遊んでいるとかは書いてあった気が……いや、ストリップかあれは。とにかく、少々風紀に心配な地域なのかもしれません。多分今後もこの作品では出しません。
両さんの高校時代は単に筆者の捏造です。やらかしそうなエピを考えて文章にしてみました。本田君と戦ったエピを考えましたが年齢設定も捏造です。実際両さんと本田君の年齢差は名言されてませんのでこういう時は書きやすいですね。
今回は2400文字程度。昨日よか書けました。ただ相変わらず体調不安が続きますね。書けるだけ回復出来たのは何よりです。皆さまも季節の変わり目ですのでお気をつけを。
では明日も間に合えば17:30更新ですのでよろしくお願いします。大原部長が出ますぞー!!
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